1 0 0 0 OA 絵本稗史小説

出版者
博文館
巻号頁・発行日
vol.第12集, 1920
著者
日置 貴之
出版者
日本文学協会
雑誌
日本文学 (ISSN:03869903)
巻号頁・発行日
vol.62, no.10, pp.42-52, 2013-10-10 (Released:2018-10-25)

明治期の上方歌舞伎は従来、同時期の東京の歌舞伎に比べて革新性に乏しいものであるとされ、顧みられることが少なかった。しかしながら、詳細に検討していくと、そこではいくつもの興味深い変化が生じているのである。本論考では、特に明治十年代末までの大阪における変革の諸例を取り上げ、その多くが「東京風」を志向したものであることを示す。さらに、この時期の劇界の変化は、東京が京阪に一方的に影響を与えるというものではなく、相互に影響関係を持つものであることを明らかにし、明治期上方歌舞伎の演劇史的位置付けの再考を促す。
著者
小木津 武樹
出版者
公益社団法人 日本リハビリテーション医学会
雑誌
The Japanese Journal of Rehabilitation Medicine (ISSN:18813526)
巻号頁・発行日
vol.57, no.2, pp.149-153, 2020-02-18 (Released:2020-03-25)

本稿は,近年の自動車分野の中でも特に注目されている4つの分野CASE(Connected,Automation,Shared & Services,Electric)のうち,Automationに属する自動運転技術の動向について論じる.現在自動車分野を取り巻く社会的背景を説明し自動運転研究に対する潜在的なニーズを論じたうえで,現在の研究開発のアプローチが大きく3つに分類できることを説明する.そして,3つの分類の特徴をそれぞれ示したうえで,現在特に国内で活発に取り組まれている限定地域での無人移動サービスの実現に向けた活動について,群馬大学の取り組みとその特徴を交えながら説明する.
著者
大沢 哲雄 中村 章 今井 智之
出版者
社団法人日本泌尿器科学会
雑誌
日本泌尿器科學會雑誌 (ISSN:18847110)
巻号頁・発行日
vol.83, no.8, pp.1276-1283, 1992
被引用文献数
1 1

経尿道的前立腺切除術 (TURP) の潅流液排液中の自己血を回収して, 戻し輸血できるものか, 次の項目を検討した. (1) TURPの潅流排液から, どの程度回収できるのか? (2) その血液は戻し輸血するのに値するのか (回収血液性状, 回収赤血球の形態と寿命)? (3) 回収血液は患者に戻し輸血して安全か (細菌汚染, 癌細胞混入)? TURPは, 膀胱瘻による持続潅流式とし, その膀胱瘻に自己血回収装置 (Shiley STATまたは, Cell Saver) の吸引チューブを接続した. 15例 (平均切除重量36g) で, 平均440mlの自己血回収ができた. 回収血液は, RBC469×10<sup>4</sup>/mm<sup>3</sup>, Hb14.6g/dl, Ht44.8%とかなり濃厚で, その形態は良好であった. 血小板は15,400/mm<sup>3</sup>, BUN0.3mg/dl, Cre0.2mg/dl, GOT7.6IU, GPT0IU, LDH649IUであった. <sup>51</sup>Crによる赤血球の寿命 (半減期) は22日であった. 手術前の尿培養では, 10例 (67%) に菌が検出されたが, 回収血の細菌汚染は20%にみられたのみであった. 癌細胞については, 培養癌細胞T24 (膀胱癌) およびACHN (腎癌) の浮遊液を, 白血球除去用フィルター (Pall-RC, Sepacell) にて濾過したところ完全に除去可能であった. TURP潅流液回収自己血は, 極めて良質の血液であり, 若干の工夫で, 安全性にも問題のないことが確認できた.

1 0 0 0 OA 丹後史料叢書

出版者
丹後史料叢書刊行会
巻号頁・発行日
vol.第3輯, 1927
著者
Saburo SHIMIZU
出版者
The Japan Academy
雑誌
Proceedings of the Imperial Academy (ISSN:03699846)
巻号頁・発行日
vol.11, no.7, pp.271-273, 1935 (Released:2008-03-19)
参考文献数
13
被引用文献数
3 2
著者
幡野 忠正
出版者
一般社団法人映像情報メディア学会
雑誌
テレビジョン学会誌 (ISSN:03866831)
巻号頁・発行日
vol.36, no.2, pp.111-116, 1982
被引用文献数
1

郵政省は, 大規模地震の警戒宣言や非常災害に関する緊急情報を, 迅速, 正確かつ漏れなく住民に伝達する手段として, ラジオやテレビの放送電波に特定の信号 (緊急警報信号) をのせる緊急放送システムの実用化を推進している.
著者
高畑 美代子
出版者
弘前大学大学院地域社会研究科
雑誌
弘前大学大学院地域社会研究科年報 (ISSN:13498282)
巻号頁・発行日
no.5, pp.75-95, 2008-12-26

Unbeaten Tracks in Japanは1878年に来日した英国の女性旅行家イザベラ・バードの日本旅行記である。初版は1880年にロンドンのジョン・マレー社から出版されて当時のベストセラーとなった。これに対して、トーマス・W・ブラキストンとホーレス・ケプロンはそれぞれの著書で、厳しくイザベラ・バードの記述を批判した。 1885年にジョン・マレー社から初版の半分以上を削除した省略新版(『日本奥地紀行』)が出たが、日本では、この省略版が作られたのは、彼らの厳しい批判に配慮したものだとされてきた。 しかし、Unbeaten Tracks in Japanの省略版の計画は、初版刊行の前からあったことを証明する手紙が、ジョン・マレー社には保管されていた。また「統計を削除して冒険と旅行の本を作る」という省略版の目的の記述も見つかった。これらから彼らの批判と省略版の関係はあったのかという疑問が生じた。 そこで、本研究では彼らの批判箇所と省略版での削除箇所の関係を精査検討した。批判の対象となった記述が「覚書き」や「一般事項」などの説明的項目に含まれていて、一括して削除されたもののほかにも、個別の信書中にあってほとんど残されているものや、数項目の事項のうちの一つを削除したものなどもあり、批判箇所への対応には一貫性がみられなかった。 また、省略版では関西旅行や居留地などの西洋人のよく行く地域や日本の近代化を記した部分が削除されたが、そのほとんどは彼らの指摘とは関係がなかった。これらのことから、省略版は、ブラキストンらの批判に配慮した結果であるとはいえないとの結論に至った。 省略の結果として、当初の目的どおりに未踏の地の冒険と旅行の本として改編されて、UnbeatenTracks in Japanの題名に即した本になったといえる。
著者
孟 瑜
出版者
広島大学大学院教育学研究科
雑誌
広島大学大学院教育学研究科紀要. 第二部, 文化教育開発関連領域 (ISSN:13465554)
巻号頁・発行日
no.65, pp.89-98, 2016

Sokutai (束帯) was a compulsory dress code for the attendance of any ceremony or meeting conducted by the government. It was developed after the 10th century, along with several other national customs. Although sokutai was a normal dress code for nobles during the Heian Period (794‒1185) in Japan, nobles dressed differently according to their rank and the place of the event. Therefore, there were many different types of clothing designated for nobles to wear in various situations. The main types of the clothes they wear consist of sokutai, noushi (直衣), houko (布袴) and ikan (衣冠). This article discusses the ways that nobles dressed accordingly to their rank the attire designated in the place of event or workplace, and the ways they changed their clothes when they realized they were wearing unsuitable clothing compared with others at the Imperial Palace. An examination of ancient history in Japan verified that nobles wore different types of attire based on the function of their work.
著者
武田 善行 和田 光正 根角 厚司 武弓 利雄
出版者
Japanese Society of Tea Science and Technology
雑誌
茶業研究報告 (ISSN:03666190)
巻号頁・発行日
vol.1993, no.78, pp.11-21, 1993-12-15 (Released:2009-07-31)
参考文献数
11
被引用文献数
2 3

野菜・茶業試験場久留米支場で保存している茶遺伝資源について,新葉裏面の毛茸特性を調査した。中国種の系統はアッサム種の系統に比べて調査した毛茸4形質(太さ,長さ,密度,分布)において変異が小さかった。中国種は,毛茸が長く,密度が高く,しかも全面に分布する系統が多かったが,インドのダージリンから導入した中国種はいくぶんアッサム種の影響が認められた。アッサム種は毛茸が短く,毛茸密度は中~低い系統が多かった。また,毛茸の分布は全面ではなく,葉の内側に分布する系統が多く,中国種とは異なった。アッサム種に属するタイワンヤマチャの系統は葉面に毛茸を欠き,顕著な特徴を持っていた。毛茸の長さ,密度,分布パターンから23の毛茸の分類型を作成した。日本在来種および中国本土から収集した中国種は少数の分類型に集中したが,アッサム種では多くの分類型が認められた。
著者
渡邊 健
出版者
記録管理学会
雑誌
レコード・マネジメント (ISSN:09154787)
巻号頁・発行日
vol.74, pp.69-83, 2018

<p> 2017年6月、「東京都公文書の管理に関する条例」が制定され、翌7月に施行された。同条例は何をきっかけとして、どのような過程を経て制定されたのか。先行して公文書管理条例を制定している地方公共団体の事例に照らして考察した。東京都の場合、豊洲問題という不祥事を契機として、小池百合子都知事のリーダーシップの下、条例化が進展した。その制定過程について、都に対する情報開示請求の結果得られた文書を中心に、「条例案の概要」に対して募集されたパブリックコメントへの意見表明結果や東京都総務局総務部文書課との面談等を通じて、多面的に検討した。東京都の情報公開や公文書管理に対するスタンスは条例制定を経てなお、課題が多いが、今後2019年の新公文書館開館に併せてもう一段の制度見直しが期待される。特に歴史公文書の扱いについて、継続的に動向を注視していくことが必要である。</p>

1 0 0 0 OA 愛媛県職員録

出版者
吉田格堂等
巻号頁・発行日
vol.明治22年3月, 1889
著者
杉木 進 山縣 健佑 樋口 貴大 杉山 一朗 北川 昇
出版者
社団法人 日本補綴歯科学会
雑誌
日本補綴歯科學會雜誌 = The journal of the Japan Prosthodontic Society (ISSN:03895386)
巻号頁・発行日
vol.45, no.2, pp.257-270, 2001-04-10
参考文献数
21
被引用文献数
6 1

目的: 本研究の目的は, 被験音 [サ], [シ] を義歯装着時と無歯顎時にそれぞれ発音させ, 静的パラトグラフィーを利用して, 舌と口蓋ならびに歯槽部, あるいは舌と上顎義歯との接触パターンを比較することである.<BR>方法: 被験者は, 無歯顎者10名 (男性3名, 女性7名). 口蓋ならびに上顎歯槽部を覆う黒色ビニール製の人工口蓋板に白色アルジネートの粉末を散布し, 被験者の口腔内に装着した. 被験音の発音後に, 人工口蓋板の舌接触部位は湿って白色から黒色へと変化して判別できた. 新たに開発した画像解析システムを使用して, 各被験者の同一被験音5回のパラトグラムを平均化した. 各被験者のパラトグラムを平均化したパターンを標準歯列模式図上に変換した. 同一音を累積したパラトグラムについて接触面積と左右の接触部位間の最短距離を比較した.<BR>結果: 無歯顎時 (E) と義歯装着時 (D) のパターンを比較すると, [サ], [シ] 発音ともに接触面積は, EのほうがDより広く, また, 左右の接触部位間の最短距離も, EのほうがDより有意 (Student t-test, p<0.05) に短かった.<BR>結論: パラトグラムのパターンは, Dに比較してEでは口蓋前方部への舌接触範囲が広く, 口蓋ヒダ部での呼気流路を示す "せばめ" が狭まる傾向がみられた.
著者
Yuki NOYORI Hironori WASHIZAKI Yoshiaki FUKAZAWA Hideyuki KANUKA Keishi OOSHIMA Shuhei NOJIRI Ryosuke TSUCHIYA
出版者
The Institute of Electronics, Information and Communication Engineers
雑誌
IEICE Transactions on Information and Systems (ISSN:09168532)
巻号頁・発行日
vol.E104.D, no.1, pp.106-116, 2021-01-01 (Released:2021-01-01)
参考文献数
30
被引用文献数
4

Resource limitations require that bugs be resolved efficiently. The bug modification process uses bug reports, which are generated from service user reports. Developers read these reports and fix bugs. Developers discuss bugs by posting comments directly in bug reports. Although several studies have investigated the initial report in bug reports, few have researched the comments. Our research focuses on bug reports. Currently, everyone is free to comment, but the bug fixing time may be affected by how to comment. Herein we investigate the topic of comments in bug reports. Mixed topics do not affect the bug fixing time. However, the bug fixing time tends to be shorter when the discussion length of the phenomenon is short.