著者
醍醐 身奈 押谷 由夫 Daigo Mina Oshitani Yoshio
雑誌
學苑 = GAKUEN (ISSN:13480103)
巻号頁・発行日
vol.848, pp.24-41, 2011-06-01

Abstract This study considers the relationship between the government mandated yutori curriculum(education which aims at developing individual talent rather than learning by rote)and moral education, which is the basis of the curriculum. In addition, the authors propose some changes in the system of high school moral education. First, the authors point out that moral education played a key role in promoting zest for life among elementary and junior high school students. Second, we point out that establishing their identity is of great importance for high school students, as Eduard Spranger's "Conscience education" suggests. The state of children who have been taught under the yutori curriculum further suggest that high school students need moral education. Erik Erikson's Identity formation theory and Abraham Maslow's desire development theory lend further support. We conclude that high school students, like elementary school students, need overall moral education based on various activities that stress the relationship between students' own experiences and morality.
著者
下山 忍
出版者
東北福祉大学教職課程支援室
雑誌
教職研究
巻号頁・発行日
vol.2017, pp.151-162, 2018-03-31

地理歴史科の教材としてよく知られている「夷酋列像」は、日本近世の「四つの口」における対外交流や、国際環境の変化を踏まえた近世後期の政治状況を考察させるための資料として活用されている。本稿では、この「夷酋列像」を本学所蔵の「アイヌ人物屏風」と比較することでさらに深い読み取りを行い、高等学校学習指導要領「歴史の説明」の実践例として示した。
著者
川上 新一郎 松野 陽一 入口 敦志 齋藤 希史 原 正一郎 和田 恭幸 堀川 貴司
出版者
国文学研究資料館
雑誌
国文学研究資料館報 (ISSN:03864790)
巻号頁・発行日
no.56, pp.1-20, 2001-03-01

初雁文庫管見平成13年度講演会・古典連続公演予告書物文化の視点からの研究事業(一)中国東北地方の日本古典籍について新しい器ばあくれいざっきⅡ(これがエージェント?)新収和古書抄 平成12年新収資料紹介46:阿弥陀胸割平成12年度古典連続講演報告第6回シンポジウム・コンピュータ国文学報告第24回国際日本文学研究集会報告特別共同利用研究員の受入れについて・夏季セミナー受講生の募集彙報・人事異動・平成13年度共同研究文庫紹介34:名古屋市蓬左文庫平成13年度春・夏季学会
著者
平井 美津子 Mitsuko HIRAI
出版者
長崎国際大学
雑誌
長崎国際大学論叢 = Nagasaki International University Review (ISSN:13464094)
巻号頁・発行日
vol.13, pp.1-9, 2013-03

ラテン語は現在、死語といわれている。しかし今も英語、特に自然科学分野の書物や文献の中で生き続けている。英語の多くは古典語、すなわち古典ギリシャ語やラテン語に由来しているといわれている。今回、まずラテン語の歴史および学術用語の構造について概説した。そして、自然科学分野の英単語に多く残っているラテン語由来の英語の不規則な複数形を取り上げ、英語への導入年代を調べた。その結果、多くの不規則な複数形は、ラテン語の主格名詞の複数由来で、16~17世紀に英語に導入されたものであることがわかった。18世紀には英語の文法が確立し、国際語として英語が拡大するのに伴い、ラテン語の影響力は衰えていった。
著者
福島 智 坊農 真弓
雑誌
情報処理
巻号頁・発行日
vol.56, no.6, pp.550-554, 2015-05-15

東京大学教授福島智氏は9歳で失明し,18歳で失聴,全盲ろうとなった.その後ご尊母が両手6本の指を用いる新しいコミュニケーション手段「指点字」を考案し,福島氏のコミュニケーションは復活と再生を果たす(福島智『盲ろう者として生きて』,2011年刊行より).本記事では当事者の視点から情報学に対する要望が語られ,盲ろう者がみる世界が彼自身の視点から描かれる.本記事は指点字通訳者を介して,坊農が福島氏にインタビューするという形で綴られる.
著者
池田 和浩 Kazuhiro Ikeda
雑誌
尚絅学院大学紀要 = Research reports of Shokei Gakuin College (ISSN:13496883)
巻号頁・発行日
no.63, pp.31-41, 2012-07-01

本研究では、想起された記憶から誘発された感情価と認知的覚醒度、および思考に費やす時間の長さが発散的思考の生成数に与える影響を検証した。実験では、90名の大学生が、ポジティブな記憶想起条件と、ネガティブな記憶想起条件、中性的な記憶想起条件の3群に振り分けられた。記憶想起後、参加者は一般的感情尺度およびGACLに回答した後、3つのテーマのいずれかで発散的思考課題を行った。実験の結果、特に活性アラウザルの高い女性の参加者において、ポジティブな感情価が、ネガティブな感情価に比べ、アイディアの生成を促すことが確認された。また、短い思考時間(3.5分)に比べ、長時間の思考(14分)がアイディアの生成を促すことが確認された。これらの結果に基づいて、創造的アイディア生成に促進的な影響力を持つ要因について考察を行った。
著者
和田 勉
雑誌
情報処理
巻号頁・発行日
vol.59, no.8, pp.742-746, 2018-07-15

このほど告示された小中高等学校の新学習指導要領と,それをとりまく情報教育に関する我が国の状況,特に小学校でのプログラミング教育必修化と高等学校での科目「情報I」の必履修化について述べる.本会では新学習指導要領案の告示にそのつど意見を応募してきた.そのうち今回の高等学校学習指導要領案に対して本会として出した教員養成・採用の適正化に関する意見を紹介する.また,20世紀からこれまでの,主に共通教科情報科に関して積み重ねてきた本会の活動について述べる.