著者
浜下 昌宏 Masahiro HAMASHITA
雑誌
女性学評論 = Women's studies forum
巻号頁・発行日
vol.12, pp.127-148, 1998-03

The story of "Dojoji"can be traced back to about one thousand years ago. At first it must have been only a legend, then a Buddhist priest adopted it in a collection of stories for Buddhism teachings. Even at this stage, there have been discovered several versions of the story different from one another in detailed descriptions, e.g. descriptions of the heroine. Handed down from generation to generation, it now has many versions in Noh and Kabuki. Thus,as a genre of artworks, the story has varied in many ways, and we generally know it as the love romance of "Anchin and Kiyohime." In this paper, I firstly show the genealogy of the story of "Dojoji" from legend to artistic forms of work, and analyse motifs inherent in the story such as the serpent, the metamorphosis, the woman and the monk, the Kumano region, the strong passion of the woman for love, flight and chase, and the bell of the Dojoji temple. Then, I emphasise the horrible elements in the story such as the atmosphere of the dark Kumano mountain forest, the mystic custom of worship of Gods of Kumano by pilgrimage, the sudden courting from a woman of the lodging on the way, unbelievable rage of the woman against the young priest for his "treachery,"the terrific figure of the serpent, the decisive pursuit by the woman to the end, and the killing of the man by burning and melting the bel. Finally, I inspect the various metamorphoses of the woman by examining the development of the legend into artistic forms of art, minute descriptions of the heroine and also a performance by an actor, in particular, that of Kabuki. By playing the role of the woman, an actor can show many facets of the character of a woman, typically embodied in the lady in the story of "Dojoji."
著者
板倉 陽一郎
雑誌
研究報告電子化知的財産・社会基盤(EIP)
巻号頁・発行日
vol.2013-EIP-61, no.28, pp.1-8, 2013-09-04

復興庁職員によるツイッターでの不適切発言事案が発生したことから,総務省は,同様の事案の再発防止を期する観点から、各府省庁等に対して職員の服務規律の徹底を求めるとともに、「国家公務員のソーシャルメディアの私的利用に当たっての留意点」 を取りまとめ、各府省庁等に対して、これを参考に職員への周知徹底を行うほか、必要に応じて、内規の制定、研修の実施等を行うよう求めている。本発表では,同取りまとめの意義を,具体的事例を交えて解説するとともに,その影響等につき考察する。
著者
久野 靖 和田 勉 中山 泰一 Yasushi Kuno Tsutomu Wada Yasuichi Nakayama
出版者
情報処理学会
雑誌
情報処理学会論文誌. 教育とコンピュータ = IPSJ transactions. TCE
巻号頁・発行日
vol.1, no.3, pp.48-61, 2015-06-19

情報および情報技術は現代社会の基盤となっており,社会の構成員がこれらの内容を身につけてから社会に出ることが重要となってきている.世界の多くの国がこのため,情報教育に注力してきているが,それらの内容とわが国の現状には隔たりがある.本稿では積極的な情報教育を進めている各国の状況を整理・分析し,そのうえでわが国の情報教育が目標とすべきことと,初等中等段階における情報教育の体系的なカリキュラムについて提案する.
著者
山本 勉 小久保 芙美 神野 祐太 伊波 知秋 ヤマモト ツトム コクボ フミ ジンノ ユウタ イナミ チアキ Tsutomu YAMAMOTO Fumi KOKUBO Yuta JINNO Chiaki INAMI
雑誌
清泉女子大学人文科学研究所紀要
巻号頁・発行日
vol.35, pp.95-167, 2014-03

東京都荒川区の社会福祉法人上宮会所蔵聖徳太子像は、像内銘により、文永七年(一二七〇)に仏師尭慶が製作したことの知られる鎌倉時代後期の規準作品である。本稿では、二〇一三年五月に大学院思想文化専攻開講科目「美術史学演習Ⅲ」における演習の一環で実施した調査の概要を、「伝来」「像の概要」「銘記および納入品」の三章に分けて報告し、さらに日本彫刻史上の意義や周辺の問題についても、「聖徳太子造像における位置」「形式と表現」「仏師尭慶について」の三章に分けて論述する。この像は、聖徳太子像の典型的形式のひとつである孝養太子像の初期作例として貴重である。銘記によれば不退寺(現在も奈良市に所在する不退寺にあたる可能性がつよい)の像として造られたもので、さらに十六歳の肖像であると明記し、その形式の原型となった像の存在が暗示されることも注目される。また、形式や表現の点で奈良・元興寺の善春作聖徳太子像と共通する点が多く、作者尭慶はその他の事績をふくめても、鎌倉中・後期の奈良で活躍した善派仏師と関係が深いこと、などが明らかになった。末尾には、近代以降のこの像の伝来に関する文献を関連史料として付載した。
著者
大嶋 一夫
雑誌
情報処理
巻号頁・発行日
vol.59, no.3, pp.264-267, 2018-02-15

千葉県高等学校長協会人事給与対策委員会が実施した教科「情報」担当者についてのアンケート調査の結果をまとめ,現状を報告したもの.調査内容は,情報を担当する職員の「職名」「免許の種類」「持ち時間数」「他教科の兼務」「年齢」「各学校長の意見」等で,これらを分析することで,次期学習指導要領を実施する上での課題が明らかになる.
著者
黄川田 修
出版者
東洋文庫
雑誌
東洋学報 = The Toyo Gakuho (ISSN:03869067)
巻号頁・発行日
vol.99, no.4, pp.29-37, 2018-03
著者
平尾 光司
出版者
専修大学社会科学研究所
雑誌
専修大学社会科学研究所月報 (ISSN:0286312X)
巻号頁・発行日
vol.558, pp.2-70, 2009-12-20

平尾光司教授退職記念研究会;[2009年]3月14日(土)都市センターホテル708会議室
著者
森永 弘司
出版者
同志社大学教育開発センター
雑誌
同志社大学教育開発センター年報 = Doshisha University annual report of Center for Faculty Development
巻号頁・発行日
no.2, pp.49-62, 2011-06-30

近年の大学でのリーディング授業は速読・多読主体の授業が主流になってきた。こうした多読・速読重視の英語教育のために、難度の高い英文に出くわすと、勘やフィ-リングに頼って誤読する学生が増えてきている。こうした誤読を矯正するためには、精読を主体とする授業も開講する必要があるといえる。本稿では、3つの大学で実施した精読の授業の結果を報告することで、大学での精読授業の必要性を論じてみた。