出版者
日経BP社
雑誌
日経ビジネス (ISSN:00290491)
巻号頁・発行日
no.1860, pp.28-31, 2016-10-03

日本では年間100万トンの衣料品を廃棄しているとの推計がある。縮小市場に過剰供給が止まらないからだ。アパレルブランドと百貨店はようやく大リストラに踏み切ったが、苦境は長引きそうだ。

1 0 0 0 OA 鶯渓演説集

著者
望月小太郎 著
出版者
大日本社
巻号頁・発行日
1898
著者
横本 真千子
出版者
北海道大学大学院経済学研究科
雑誌
經濟學研究 (ISSN:04516265)
巻号頁・発行日
vol.64, no.2, pp.27-43, 2014-12-09

1980年代からインドネシアは海外への労働者派遣を本格化させた。大多数は,アジア各国へ出稼ぎに行く女性家事労働者である。小論では,現在の募集・派遣ネットワークの歴史的形成過程と内在する問題点を指摘し,出稼ぎ国の香港での調査から,募集・派遣ネットワークがいかに彼女たちの就労に影響を与えているかを考察する。現在の海外出稼ぎの募集・派遣ネットワークは,募集人の村での活動や渡航費用の前借りなどの点で,政府が制度化に乗り出す前に農村において慣行化したインフォーマルな海外渡航ネットワークと似通っている。海外出稼ぎ女性家事労働者は,農村在住の募集人から海外出稼ぎの情報を入手し,仲介企業へと帯同される。彼女たちは,渡航前に渡航関連費用を工面する必要がないかわりに,渡航後およそ半年にわたって賃金のほぼ全額を渡航費用の返済に充てる。この募集慣行が,香港で働くインドネシア人女性家事労働者に他国の出稼ぎ労働者に比べて低賃金かつ悪条件での就労を強いる要因となっている。女性家事労働者は,香港での就業によって情報へのアクセスが可能になる。そして,海外出稼ぎ終了後,彼女たち自身が募集人となって渡航ネットワークの一端を担う。
著者
KOBAYASHI HIROSHI
出版者
日本鱗翅学会
雑誌
蝶と蛾 (ISSN:00240974)
巻号頁・発行日
vol.20, no.1, pp.41-56, 1969

Eilema属はヒトリガ科Arctiidae,コケガ亜科Lithosiinaeに属し,非常に種類の多いグループで,北米を除く各大陸に分布している.日本に分布しているEilema属の各種は互いによく似ているばかりでなく,♂♀でまったく違った翅形・色彩・斑紋を示す種もあって,これまでその同定,学名の適用に多くの誤りがあった.INOUE & YAMAMOTO (1961, Kontyu, Vol.29:72〜78)は特に学名の使用法が混乱している5種の整理を発表し,また,井上(1961,日本産蝶蛾総目録,6:626〜629)は日本産(琉球列島を除く)として12種を挙げている.本文では,上に述べた文献を中心として学名および和名を採用し,主に♂交尾器の形態による既知12種の分類を試みた.♂交尾器は,最も信頼できる種の区別点を示すがcornutusの形や数には個体変異があり,ことに小さな骨片から成る場合は,その数が必ずしも一定していないので,この点は注意しなければならない.日本産のみについて比較すれば,この属の♂交尾器は,全体としてよくまとまっているが,E. cribrata STAUDINGERヒメキホソバだけが,かなり異質的なvalveを持っている. Juxtaの形態から,この属は2つのグループに大別できる. 1.Juxtaは骨化の強い角状の突起をなす:E. degenerella WALKERシロホソバ, E. fuscodorsalis MATSUMURAヤネホソバ, E.japonica LEECHキマエホソバ, E. minor OKANOニセキマエホソバ, E. coreana LEECHヒメキマエホソバ, E. griseola aegrota BUTLERキシタホソバ, E. okanoi INOUEミヤマキベリホソバ. II. Juxtaの骨化はいっそう弱く,両側にある1対の棒状骨片は,種によって中央で,融合するが,決して角状の突起とならない.このグループはvalveの形から史に2つに分けられる. 1,ValveはEilema独特の形で, harpeが先のとがった角状の突起:E. nankingica DANIELヒメツマキホソバ, E. tsinlingica DANIELキムジホソバ, E. depressa pavescens BUTLERムジホソバ, E. laevis BUTLERツマキホソバ. 2.Valveには角状のharpeがなく,先端部は丸味をもち,帯状に小針状物が並んでいる:E. cribrata STAUDINGERヒメキホソバ.翅脈にはかなり個体変異があるが,前翅に小室をもつのはE. depressaどlaevisだけで,両種ともその特徴は安定していない.脈8と9は有柄だが, E. japonicaだけは合して1本の脈となっている.脈11が12と完全に離れているのはE. fuscodorsalisだけで,他の種では12と接するが翅頂まで,または短距離の間結合する.
著者
榊 裕翔 辻井 優伸 西川 健二郎 河合 邦浩 岡崎 浩司 楢橋 祥一
出版者
電気・情報関係学会九州支部連合大会委員会
雑誌
電気関係学会九州支部連合大会講演論文集 平成26年度電気・情報関係学会九州支部連合大会(第67回連合大会)講演論文集
巻号頁・発行日
pp.402, 2014-09-11 (Released:2016-02-10)

近年,次世代の発電システムとして”宇宙太陽発電計画(SSPS)"が注目を浴びておりJAXA,京都大学を中心に研究開発が行われている.通常,ダイオードが飽和領域で動作する様な高入力電力の場合,高調波成分発生の割合が高くなり変換効率が低下する課題があった.そのため高調波成分を処理する回路を出力側に付加したF級シングルシャント整流回路が広く用いられている.本研究ではより一層の高効率化を実現するため出力フィルタにて反射された反射波成分の一部を多段接続した整流回路に再入射させる5.8GHz帯反射波再利用型シングルシャント整流回路を提案する.
著者
伊藤 雅之 上村 博昭 Masayuki ITO Hiroaki KAMMURA 尚美学園大学総合政策学部 Shobi University
出版者
尚美学園大学総合政策学部総合政策学会
雑誌
尚美学園大学総合政策論集 (ISSN:13497049)
巻号頁・発行日
no.27, pp.1-26, 2018-12

本研究の目的は、組織農業経営体(集落営農団体や農業法人)を対象として、経営先進性に焦点を絞った経営実態と販売先に関する地方別特性を明らかにすることである。分析データを収集するため、組織農業経営体を対象として、2018年6 月に郵送配布郵送回収による記名式アンケートを実施した。配布数は1,072件、回収数は286件であった。このうち、無記入で返送されたのが3 件、回答団体が記入されていなのが9 件あり、地方別の分析対象件数は274件である。経営先進性の全体傾向をみたところ、常勤雇用者の確保は喫緊の課題である。特に、中部地方では緊急性が高く、要因の究明と解決方法の検討を要すると思われた。次に経営先進性を比較したところ、「関東地方と近畿地方」において、「生産・栽培技術や加工技術のレベルアップ」と「販路が着実に拡大」で有意な差が観察された。いずれの指標でも、関東地方のほうが近畿地方よりもあてはまり度合いが高かった(先進性が高かった)。このことから、関東地方の組織農業経営体では大都市圏に位置していることを活かした直営の直売所での、ならびに実需者への売上が順調に拡大している一方で、近畿地方の組織経営体では大都市圏に位置しているメリットを活かしきれていない組織経営体が相対的に多いのではないかと推測された。
著者
北 博正
出版者
医学書院
巻号頁・発行日
pp.729, 1987-10-15

静岡県浜松市の中学校(旧制)の運動会は娯楽の少なかった当時,年間最大の催しごとの一つで,市民は多数見物にでかけた.この際,在校生及び父兄,多数の来賓等にお土産として大福餅が配られるのが恒例となっていた.ある年,運動会が滞りなく終了し,くだんの大福餅は現場で食べた人もあれば,家に持ちかえって家族一同で食べた人も多かった.ところが夜半すぎから,下痢,嘔吐,腹痛,熱発を主症状とする患者があちこちに多発し,医師で発病する人もあり,パニック状態になり,他地区から救護班が派遣されたほどであった. まもなくこの疾病は,サルモネラ属のゲルトネル菌による集団的な細菌性食中毒であることが判明し,適切な対策により一件落着した.
著者
保木 邦仁
出版者
日本知能情報ファジィ学会
雑誌
知能と情報 (ISSN:13477986)
巻号頁・発行日
vol.26, no.5, pp.216, 2014-10-15 (Released:2017-11-18)

現在の将棋プログラムは,計算資源の殆どをミニマックス木の探索に費やす.ミニマックス木は,ゲームの状態間の手による遷移及び評価値を表す.この木の平均的な分岐因子は80程度もあることから,現実的な対局時間で5手以上先を読むためには,枝刈りにより木探索の効率化を図る必要がある.ミニマックス木探索における枝刈り法は2つの種類に分けられる.ひとつは,a b 探索に代表される安全な枝刈りであり,探索の値を変えることなく木の枝が刈られる.a b 探索の他にもアスピレーション探索[1] がよく用いられている.もうひとつの種類は,前向き枝刈り法と呼ばれる,探索の値を変えてしまう可能性のあるものである.前向き枝刈り法のうち,Futility pruning,null move pruning 及び late move reduction 法の将棋における性能調査が文献[ 2]に示されている.他にも,ハッシュテーブルを用いた枝刈り法や Static ExchangeEvaluation[3]の値に基づく枝刈り法などもよく用いられている.これら枝刈り法は現在のコンピュータチェスにおいて成功している方法である.将棋独自の性質を利用した枝刈りも研究されてきたが,Bonanza がチェスの枝刈り法を組み合わせただけでも十分将棋に効果があることを示して以降,チェスプログラムの技術への注目が再び高まっている.[1] H. Kaindl, R. Shams, H. Horacek, Minimax search algorithms with and without aspiration windows, IEEE Transaction on Pattern Analysis and Machine Intelligence 13 pp.1225-1235(1991).[2] K. Hoki & M. Muramatsu, Efficiency of three forward-pruning techniques in shogi: Futility pruning, nullmove pruning, and late move reduction( LMR). Entertainment Computing, 3, pp.51-57(2012).[3] F. Reul, Static exchange evaluation with α-β-approach, ICGA Journal 33, pp.3-17(2010).
著者
長谷川 豪 塚本 由晴
出版者
日本建築学会
雑誌
日本建築学会計画系論文集 (ISSN:13404210)
巻号頁・発行日
vol.77, no.673, pp.733-738, 2012
被引用文献数
1

The aim of this study is to clarify the expression of measure comparing quantity in contemporary architecture. This expression is making comparison with the difference of quantity in each part of space in architecture by arrangement of building elements like a roof, wall, floor and ceiling. In this study, architectural plan and section are analyzed as several types of graph to examine the relationship between arrangement of building elements and measure. As a result, 12 types are defined by the combination of several types of graph. Finally, the form is revealed that the expression of measurement comparing the quantity bring the diversity and complexity to the network of identity and difference by arrangement of building elements in contemporary architecture.
著者
長谷川 豪 Hasegawa Go
出版者
東京工業大学
巻号頁・発行日
2015

identifier:oai:t2r2.star.titech.ac.jp:50264814