著者
尾畑 納子 桑原 宣彰 岡本 嗣男
出版者
The Japanese Society of Agricultural Machinery and Food Engineers
雑誌
農業機械学会誌 (ISSN:02852543)
巻号頁・発行日
vol.61, no.1, pp.157-164, 1999-01-01 (Released:2010-04-30)
参考文献数
14

農薬散布作業時に着用する農作業服の効果的な洗浄方法を確立するため, 各種洗浄条件のもとで, 綿, ナイロン, ポリエステル素材について, それらの除去性を中心に検討した。結果は以下の通りである。1) 繊維に付着する農薬量は, 40℃で24時間アセトン溶液に浸漬した後, ガスクロマトグラフのFPD検出器により定量することができた。2) 各繊維への農薬の付着量は, 綿が最も多く, 次いで, ポリエステル, ナイロンの順となった。3) その洗浄性は繊維の種類によって異なり, 綿は洗浄しやすく, 水のみでも可能であった。ナイロンは, 40℃でアルカリ性にしたSDS溶液で優れた効果が認められた。ポリエステルは, 洗浄しにくいが, LASとNCIの界面活性剤によって比較的良好な洗浄効果が得られた。
著者
田村 雅行
出版者
日経BP社 ; 1992-
雑誌
日経情報ストラテジー (ISSN:09175342)
巻号頁・発行日
vol.22, no.8, pp.18-21, 2013-09

当社でもPOSデータの分析はずっとやってきています。それに今後、天気の情報や、地域の催し物、母の日、父の日といったイベントなど、売り上げに影響しそうな要因を分析に加えていくかどうかですね。変数を多く設定できる半面、分析の的を絞ったり目的を明確…
著者
鈴木 昇一
出版者
文教大学
雑誌
情報研究 = Information and Communication Studies (ISSN:03893367)
巻号頁・発行日
vol.19, pp.29-82, 1998-01-01

高次認知機能における推論は、記号列によってなされていると想定すると都合がよい。マルチメディア時代に突入し、マルチメディアの進化形としての知能情報メディアが取り沙汰される現在、記号列とパターンとの2大情報表現を統合する手法の確立が望まれるようになってきた。本研究の目的は、記号列情報処理と同様に精密な推論技術に役立つ1つの論理表現の要素を確保するため、1つの概念はプール関数で符号化されることを勘案し、月本に啓発され、非単調命題論理における論理関数(命題;真理関数)をパターンとみなし、2つの命題の間に或る種の内積を導入し、命題間の距離、命題の持つ情報量を提案している。月本論文では、剰余類の作る線形空間、並びに、線形空間の完備化としてのヒルベルト空間(剰余類の作る空間の完備化)などに言及していないが、本論文では、この不備を補っている。 得られた完全正規直交系を使って、SS理論における3種類のパターンモデルを構成している。このパターンモデルTφは原パターンφの持つ論理構造を簡略化表現しており、モデル構成作用素と呼ばれる作用素Tを使用し、ニューラルネットも構成できる。 本研究によって、命題記号論理をパターン認識分野でのパターンで取り扱うことが可能となった。\n An idea of that an inference in higher-level cognition has been performed using strings has good reason to explain faculties of intelligent information-processing. Two major information-representations by both strings and patterns should be integrated at the present period of intelligent information media. Tsukimoto's paper started me writing this paper. This paper aims at securing a primitive component for logical representation in a higher-level cognitive function in order to serve to make an inference as precisely as symbolic inference. Notice that a concept can be coded with a truth function. In this paper, We regard as a pattern a truth function in non-monotonic propositional logic. A kind of inner product between two propositions is thought out. A distance between two propositions and an amount of information owned by the proposition can be defined Tsukimoto does not make mention of a linear space which consists of residue classes and a Hilbert space as a completion of the linear space. We shall supplement defective descriptions in Tsukimoto's paper. Three kinds of pattern-model proposed by S.Suzuki is constructed using a complete orthonormal system in the obtained Hilbert space. A pattern-model Tφ can represent a corresponding logical structure of the original pattern φ in a simplified form. Moreover It is referred that neural networks are obtained by operator T called model-construction operator. This investigation enables us to treat with a symbolic logic among propositions by means of patterns in the field of pattern-recognition.
著者
水口 聡 渡辺 久 川崎 哲郎
出版者
農業施設学会
雑誌
農業施設 (ISSN:03888517)
巻号頁・発行日
vol.35, no.3, pp.165-172, 2004

愛媛県のカーネーション農家における収穫・出荷の現状を把握し, 問題点を明確にするとともに,「蕾開花促進 (BAA)」と命名した蕾の開花速度の加速による開花促進処理法の出荷調節への適応性を検討した。愛媛県内の篤農家の現状を調査したところ, 母の日直前には低温貯蔵が行われ, 出荷本数は通常の2.8倍になっていた。年間出荷本数の14%にあたる多くの花が母の日用出荷に間に合わず蕾状態で圃場に残留していた。1℃および5℃における1週間の低温貯蔵は花弁のピンク色の鮮やかさを低下させ, 葉の色調を黄化させた。1℃で1週間貯蔵すると, 花弁に障害が発生した。5℃で1週間貯蔵すると, 満開時の花径が小さくなり, 花持ちが短くなった。BAAにより蕾段階から出荷適期に到るまでの日数が短縮できた。BAAによる花弁色調の変化はほとんどなく, 葉の緑色をより鮮やかにした。ステージ1から蕾開花促進させた場合, 花径が小さくなった。BAAに花持ち延長効果は認められなかった。これらのことより, 処理条件の改良は必要であるが, カーネーションの出荷調節法として, BAAはきわめて有効な技術となりうることが示唆された。
著者
平野 美樹
出版者
日本文学協会
雑誌
日本文学 (ISSN:03869903)
巻号頁・発行日
vol.43, no.4, pp.1-10, 1994

『蜻蛉日記』の上巻に見られる物語的な発想や表現方法は、道綱母の「日記」を書くという行為そのものに内在する物語の問題として再評価されるべきものであることを論じた。物語は道綱母の表現方法に深く関わっていたものであり、書く行為は物語的発想から出発している。『蜻蛉日記』の表現からは、経験を物語の枠によって再構成し、そのうえで現実と物語世界との落差を追認していく、過程としての書く行為を読み取ることが可能である。
著者
井上 登太 鈴木 典子
出版者
一般社団法人 日本呼吸ケア・リハビリテーション学会
雑誌
日本呼吸ケア・リハビリテーション学会誌 (ISSN:18817319)
巻号頁・発行日
vol.17, no.1, pp.50-56, 2007-04-27 (Released:2017-04-20)
参考文献数
12

誤嚥を評価するスクリーニング法としては簡便であり,かつ低コスト・普遍性が高い等の条件を満たすものが望ましい.これらを満たす誤嚥評価項目として,むせ・咳,SpO2の低下,呼吸パターン変化,HRの変化,血圧変化,胸部呼吸音,頸部聴診法に注目し,これらの結果を同一症例のVF(嚥下造影検査)の結果と比較し評価した.その結果,呼吸音,頸部聴診法が,それぞれ93.2%,89.5%と高い感度を示した.しかしながら頸部聴診法に関しては,21.1%の症例におき偽陽性を示す結果となった.症例が元来もつ呼吸雑音,心雑音,頸動脈雑音が偽陽性出現を助長している可能性が示された.介護看護の場において簡便なこれらの聴診法を用いることにより,随時,臨床の場で嚥下状態が推測されうる.
著者
酒井 哲也 野上 謙一
出版者
一般社団法人情報処理学会
雑誌
研究報告自然言語処理(NL)
巻号頁・発行日
vol.2009, no.2, pp.105-112, 2009-01-15

(株)ニューズウォッチは,ユーザの情報要求の変化をシステム側が促進し,ユーザが繰り返し検索を行う過程で有用な情報に 「出会う」 ことを可能にする探検型検索サイト「コトバ ノ ウチュウ」 を 2008 年 9 月に正式リリースした.このサイトでは,情報要求の変化促進の手段として,日本語版ウィキペディアの参照関係を視覚したインタフェース 「ギンガ」 を提供している.本研究では,「コトバ ノ ウチュウ」の 2008 年 10 月分のクエリログおよびクリックスルーデータを用い,ユーザが 「ギンガ」 上でどのようなクエリからどのようなクエリに遷移するかを分析した.その結果,ユーザは,人名から人名,組織名から組織名,地名から地名といったように現在のクエリと同一のタイプのクエリに遷移する明確な傾向があることがわかった.本知見は,探検型検索においてより有用なクエリ候補をユーザに提示するために役立てる予定である.In September 2008, NewsWatch, Inc. released an exploratory Web search site called KotobaNoUchu (Galaxies of Words), which encourages change in the user's information need and enables "serendipitous search" through repeated querying. To this end, KotobaNoUchu visualises the graph structures of Japanese Wikipedia, in a graphical interface called ginga (galaxy). In this study, we analyse the query log and clickthrough data of KotobaNoUchu from October 2008, to see how users move from a certain type of query to another on the ginga interface. Our results show that users clearly tend to make transitions within the same query type - from person names to person names, from place names to place names, and so on. We plan to utilise this finding for providing the user with more useful query candidates for exploratory search.

1 0 0 0 OA [江戸暦]

出版者
大阪屋長四郎
巻号頁・発行日
vol.明治2年, 1868
著者
奥本 牧子 畑江 敬子
出版者
日本調理科学会
雑誌
日本調理科学会大会研究発表要旨集
巻号頁・発行日
vol.21, pp.1083, 2009

<BR>【目的】 煮物の味は冷めるときに染み込む、と一般にいわれているが、それを確かめるために実験を行なった。前報では、3種の食品を1% NaCl溶液中で加熱し、温度降下速度をかえて、一定温度で保温し、食品中の食塩の濃度を測定した。その結果、温度が高いほど食品中のNaCl濃度は高く、冷めるときに味が染み込むということは確認出来なかった。そこで、さらに温度降下条件を急速にし、煮汁の温度が冷めるときに味が染み込むかどうか確かめることを目的とした。さらにソレー効果との関係を考察した。 <BR>【方法】 試料として前報同様ジャガイモ、ダイコン、コンニャクを用い、一辺2cmの立方体に成型し1% NaCl溶液中で一定条件で加熱した後、とりだして、予め、0,30,50,80,95℃に設定した1% NaCl溶液に移し、5,10,30分後に取り出し、前報同様に内層(表面より3mm内側)と外層(表面より3mmまで)に分けて、イオンメーターでClイオンを測定し、NaCl濃度を算出した。<BR>【結果】 いずれの場合においても高温に保った方がNaCl濃度は高い傾向にあった。今回の実験でも冷めるときに味が染み込むことは確認出来なかった。ソレー効果は温度が定常状態の場合に液体中のNaCl濃度が移動するという現象で、濃度によって温度は異なるが、ある特定の温度(海水程度では12℃)を境にしてNaClは高温側から低温側、あるいは低温側から高温側に移動するという現象で、煮物の味の染み込みを説明するには無理があるのではないかと考えられる。
著者
陳 珏勲
出版者
日本文化人類学会
雑誌
日本文化人類学会研究大会発表要旨集 (ISSN:21897964)
巻号頁・発行日
vol.2009, pp.22-22, 2009

日本の都市祭礼には、様々な儀式、風流、見物を伴った「見せる/見られる」という特徴がある。「近世以前からの日本の伝統」を守りつづけていると言われる浅草の三社祭はその代表である。本発表の主な目的は、東京都台東区浅草地域の宗教と社会を中心にして浅草の人々の関係について考察を試みることにある。浅草寺と浅草神社に関係する宗教行事は数多いが、その代表は3月の浅草寺本尊示現会と5月の三社祭である。本発表は主として浅草寺本尊示現会と三社祭の関係を取り上げ、祭礼を担う団体の現状(特に平成18年から平成20年の3年間に起きた変化)を事例とし、分析を加える。