著者
Rubuna Sato Masahiro Ishikane Noriko Kinoshita Tetsuya Suzuki Takato Nakamoto Kayoko Hayakawa Norifumi Bekki Hisao Hara Norio Ohmagari
出版者
National Center for Global Health and Medicine
雑誌
Global Health & Medicine (ISSN:24349186)
巻号頁・発行日
pp.2020.01044, (Released:2020-05-15)
参考文献数
13
被引用文献数
14

Hypercoagulation and anticoagulation treatment have become new challenges in coronavirus disease 2019 (COVID-19) patients during the COVID-19 pandemic. We herein suggest an algorithm for an anticoagulation treatment with unfractionated heparin in moderate to severe COVID-19 cases in Japan, and report a case of COVID-19 pneumonia with anticoagulation treatment. Although several promising drugs for COVID-19 are being tested in clinical trials, definitive treatments have not yet been established. In this report, we demaonstrate that anticoagulation treatment with unfractionated heparin has the possibility of becoming at least a supportive treatment for COVID-19 patients.
著者
西尾 友三郎 菅 修 元吉 功 加藤 伸勝 後藤 彰夫 皇 弘 立津 政順 長坂 五朗
出版者
医学書院
巻号頁・発行日
pp.688-703, 1972-08-15

西尾(司会) 本日はご多忙のところお集まり下さいましてたいへん有難く存じます。このテーマで座談会を開くについては,その主旨があるいは充分に諸先生に通じていないかとも思われますので,念のためこうなりました経緯をあらためて申し上げます。 実はこれには昨年急逝された江副先生が亡くなる少し前に「今度精神病院のあり方というような特集をしたら」という発言をされたことがあったそうなのです。私たまたまその席におりませんでしたが,亡くなられてから追悼文掲載などの話があったときに前述の江副発言が編集委員会で話題にのぼったのです。たまたま,なにしろ急逝でしたので追悼文についても,もっと何人かの人にお願いしたらというような緊急提案もあったのですが,あまり何人もの追悼文を入れてもかえって変則になるし,時機を見て江副言行録などを含めたなんらかの座談会などをやった方が有益ではないかということになり,そこで江副先生の生前の前述の提案が再び浮かび上がってまいりました。さて,そのような段階で,江副案をストレートに企画するかどうかという論議になり,結局現在の時点で「精神病院のあり方」の座談会の企画をする前に,すでにいくつかの断片的には出ています,現在までの精神病院のたどってきた経過を戦争を中心にしてまとめてみる方が先ではないかということになり,そこで表題のような変わった座談会をすることになった次第なのです。すでに昭和33年に江副・臺両氏が,昭和20年前後の松沢病院の情況報告を精神経誌に発表しておりますが,今回は松沢病院のみならず,もっと広く,そしてもっと多角的に話題を出していただくことを期待しているわけです。前に述べた江副先生の追悼文掲載などについて私も発言したりした関係上,今回の座談会の司会を私がさせられることになってしまいました。なにぶんよろしくお願い申し上げます。ご出席願った先生方は,イ)昭和20年より大分前から太平洋戦争を通して戦後混乱期あるいはその後まで精神病院で活躍されていた先生,ロ)戦争頃からおられた先生,ハ)戦後精神病院に行かれた先生方というえらび方を一つの建前といたしました。

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著者
大蔵省印刷局 [編]
出版者
日本マイクロ写真
巻号頁・発行日
vol.1912年04月02日, 1912-04-02
著者
佐々木 信博 上野 幸司 白石 武 久野 宗寛 中澤 英子 石井 恵理子 安藤 康宏 草野 英二
出版者
一般社団法人 日本透析医学会
雑誌
日本透析医学会雑誌 (ISSN:13403451)
巻号頁・発行日
vol.40, no.7, pp.581-588, 2007-07-28 (Released:2008-11-07)
参考文献数
17
被引用文献数
3 5 2

生体電気インピーダンス法 (BIA法) は, 生体に微弱な電流を流して, 身体の体水分量 (TBW), 細胞外水分量 (ECW), 細胞内水分量 (ICW), 体脂肪量 (BFM) などを測定することが可能であり, 透析患者のドライウェイト (DW) の指標になり得ると考えられる. 高精度体成分分析装置であるInBody S20は, 多周波数分析, 8点接触型電極, 部位別測定, 仰臥位測定といった特徴を有し, 高い精度と再現性が立証されており, 近年, その臨床報告が相次いでいる.今回われわれは, 本装置を用い各種体液量を測定し, DWの指標となり得るか検討した. 対象は当院で維持透析を施行している41名で, 透析前後でInBody S20による各体液量と一般血液検査, hANPを測定し, 透析後に胸部X線による心胸比 (CTR) と超音波断層法による下大静脈径 (IVC) を測定した. その結果, 1) hANPは, CTR, IVCe (安静呼気時最大径) とそれぞれ有意相関 (p<0.01, p<0.05) を認めた. 2) 各種体水分量 (TBW, ECW, ICW) は, 透析後に有意に低下し, IVCeと有意相関 (p<0.001) を認めた. 3) 体水分量変化率 (%TBW) は, 循環血液量変化率 (%BV) や循環血漿量変化率 (%CPV) と有意相関 (p<0.001) を認めた. 4) 浮腫値 (ECW/TBW) は, 透析後に有意に低下し (p<0.001), hANPと有意相関を認めた (p<0.001). 5) InBodyで測定した透析後DW (BIA-DW ; 浮腫値0.38のBW) と臨床でのDW (cDW) は, 強い正相関を示した (r=0.99, p<0.001).InBody S20は, 簡便性, 非侵襲性, 即時性に優れ, 血液透析患者の体液量・体組成の定量的評価が可能で, 浮腫値や透析後BIA-DWは, 実際のDWの指標として有用と考えられた.
著者
渡辺 滋
出版者
山口県立大学
雑誌
山口県立大学学術情報 (ISSN:21894825)
巻号頁・発行日
no.13, pp.1-15, 2020-03-31

本稿では、周防国(現在の山口県の東半分)の古代地名について、とくに吉敷郡(現在の山口市+宇部市の一部)の事例を中心に、想定所在地や名称の由来などについて検討する。近世以来の先行研究のなかには、論点が十分に突き詰められていないものや、結論に再検討を要するものも少なくない現状を踏まえ、関連分野における最新の研究成果に依拠した分析を進めていく。
著者
塚原 知里 加古 さおり 中須 慧 依田 香子 新田 浩朗 奥西 智哉
出版者
日本調理科学会
雑誌
日本調理科学会大会研究発表要旨集
巻号頁・発行日
vol.29, 2017

【目的】炊飯をするのに大事な要素の一つに火加減がある。家庭用炊飯器においては、おいしく炊き上げるために常圧より高い沸点を実現できる圧力機能を付与したものが市場に供給されているが、そのほとんどは1.2気圧以下の微圧であり、家庭用炊飯器の高圧炊飯における炊飯米特性の学術的知見はほとんどない。今回、家庭用炊飯器では比較的高圧である1.5気圧程度での炊飯を行い、できた米飯の特徴を明らかにした。<br />【方法】家庭用炊飯器(パナソニック製SR-SPX106)の調圧弁を調整することにより微圧(1.2気圧)あるいは高圧(1.5気圧)炊飯による米飯を得た。まず、32人のパネリストにより2つの試料を比較して7段階で評価した。その後、米飯をホモジナイズし、50%エタノール抽出物を得、遊離アミノ酸と、米飯表層および米飯全体の遊離糖含量を求めた。それぞれ、アミノ酸分析機(日本電子JLC-500/V2)、フェノール硫酸法、イオンクロマトグラフ(Dionex ICS-3000)で測定を行った。常温まで放冷した米飯のテンシプレッサーによる硬さ粘り測定を行った。米飯を粉砕後乾燥した試料を用いてRVA測定を行った。<br />【結果】官能評価によると、高圧炊飯で得られた米飯は有意に硬く、粘りも大きな数値を示す傾向であった。味に関しては差が見られなかったが、米飯粒全体のアミノ酸量は多かった。物性評価では米飯の硬さと粘りは高圧炊飯で有意に増加していた。RVAでは高圧炊飯米飯はブレークダウンを示さず、微圧炊飯とはまったく異なる挙動を示した。これらの結果から高圧炊飯では、炊飯中に結晶構造の崩壊がより進み、かなり特徴的な米飯となることが明らかとなった。
著者
梅原 潤 市橋 則明
出版者
日本基礎理学療法学会
雑誌
日本基礎理学療法学雑誌 (ISSN:21860742)
巻号頁・発行日
vol.22, no.1, pp.32-38, 2019-12-10 (Released:2019-12-14)

Shoulder complex consists of sternoclavicular, acromioclavicular, glenohumeral, and scapulothoracic joint and is one of the largest and most complex joint in human body. The normal movement of these joint is required for shoulder function. In particular, to keep the large range of motion of shoulder complex, the movement of scapulothoracic joint referred to as scapular movement is essential for its flexible movement. Scapular dyskinesis has been defined as the set of abnormal position and movement of scapula and was seen in patient with shoulder disease such as impingement syndrome and rotator cuff tear. One cause of scapular dyskinesis is the increase in stiffness of soft tissue such as muscles. Shear wave elastography is an attractive technique to quantify muscle mechanical property. We applied this technique to verify the efficiency of stretching maneuvers for individual muscle used in physical therapy. In this review article, we focused pectoralis minor muscle, which is one of the causes of scapular dyskinesis, and provided the knowledges about effective stretching maneuver for this muscle and interaction between scapular movement and muscle stiffness of this muscle.
著者
徳富猪一郎 著
出版者
民友社
巻号頁・発行日
vol.第3 織田氏時代 後篇, 1935
著者
MORISAKI Shuji NISHIGUCHI Masato YONEMITSU Tetsuya MOTOYAMA Atsushi
出版者
日本ソフトウェア科学会
雑誌
コンピュータ ソフトウェア (ISSN:02896540)
巻号頁・発行日
vol.37, no.2, pp.2_120-2_126, 2020-04-23 (Released:2020-05-20)

This paper proposes a method to remove extraneous words in defect logs collected in software reviews to support for creating effective review checklists and scenarios used in future reviews. Extraneous words are commonly used and not specific words to capture defects to be detected in future reviews. The proposed method removes extraneous words in defect logs by excluding words in common vocabulary among defect logs collected in different types of software development projects because extraneous words are included in defect logs of any types of software development projects. This paper empirically evaluates the effectiveness of the proposed method with defect logs collected in industry. In the evaluation, words in common vocabulary among defect logs collected in reviews of a transportation system and a development support tool are excluded from those of public institutions. The results show that words contributing to creating checklists and scenarios, including “medical examination,” “fiscal year,” and “dependent in tax law,” are not excluded while extraneous words, which general stop word removal methods cannot exclude, such as “update,” “result,” and “process” are excluded.
著者
上田 誠二
出版者
一般社団法人日本教育学会
雑誌
教育学研究 (ISSN:03873161)
巻号頁・発行日
vol.74, no.1, pp.13-27, 2007-03

本稿は、大衆文化の教育化という問題を、昭和戦前期における中山晋平作曲の流行歌=「晋平節」=晋平流の四七抜き五音短音階(ラ・シ・ド・ミ・ファ)の曲を素材に考察した。これまで日本教育史研究で音楽といえば唱歌であり、多くの蓄積がある。唱歌が創出する「日本」や「国家」という風景=学校的知識=学校文化を国民統合の装置として論じてきた従来の研究に対して本稿は、晋平節という大衆文化の教育化過程から、実はそうした学校文化が充分に機能していなかったことを示唆した。音楽の領域では、学校文化は大衆文化の人気に圧倒され、その担い手である音楽教師は機能不全の危機感に苛まれていたのである。そうした状況下に教育化した晋平節は、国策から学校文化の手の届かない部分の国民化を担わされたに過ぎなかった。本来晋平が構想していた、日常に疲れた大衆が晋平節を通し自然に明日への活力を得る、という教育の可能性は、戦前期社会教育の文脈では実現していない。