著者
岩田 修一 陳 迎 金田 保則
出版者
東京大学
雑誌
基盤研究(B)
巻号頁・発行日
2005

データ駆動型の方法論の基礎を提示するため、データサイエンスの視点から検討した.材料データを記述するための変数群 : メタデータは複雑で、精度や粒度も多様であるため、それらの非均質性に適応可能な測度論を検討し、データシステムの基本的な枠組みとした.データは、測定対象の属する空間あるいはメタデータが張る空間の部分集合についての「何か」をはかった結果についての記述であり、部分集合の測度とよばれる.データ駆動型材料設計は、データを集積することによって、社会のニーズに対応した解空間を作成し、ニーズに最も適合した材料の組成、諸構造、特性、価格を特定する設計作業と定義した.測度については、観測・測定方法あるいは経済性の限界に依り不完全であるため、多様なデータ群を目的に沿って誤差を補正し不完全な部分をモデルや近似により補完し、ニーズに合うデータ群を探索(写像)するプロセスを、材料データベースをプラットフォームにして実装し、データ駆動型材料設計の実例の蓄積をWeb 上で展開した.
出版者
日経BP社
雑誌
日経情報ストラテジ- (ISSN:09175342)
巻号頁・発行日
vol.16, no.9, pp.40-45, 2007-10

「確かに似ている」—。大和ハウス工業は、2002年10月から販売している「EDDI's House」に関心がある人向けにウェブマガジンを送信している。その中のインタビュー記事に出てくる購入者の家族が、同社がターゲットとしたEDDI's Houseのペルソナ「田崎ファミリー」(右の図)にそっくりなのだ。
著者
森永 由紀
出版者
公益社団法人 日本地理学会
雑誌
日本地理学会発表要旨集
巻号頁・発行日
vol.2012, 2012

モンゴルの気候は大陸的で冬が厳しく、そこでは数千年にわたって遊牧が行われてきた。遊牧民は草と水を求めて家畜と共に移動し、同時に干ばつやゾド(厳しい冬の災害)から逃れるためにも移動する。彼らは厳しい気候下で生き残るために様々な環境学的伝統的知識を有する。たとえば、彼らは夏に比べて暖かい場所に冬のキャンプ地を定める。彼らは移動することに価値をおき、定住することを避ける、などである。本研究の目的は、遊牧民の移動に関連する遊牧の知識を検証することである。モンゴル北部の森林草原地帯であるボルガン県において、気象・生態学的調査を2008年より実施し、次のような結果が得られた。1)山の裾野にある冬のキャンプ地と盆地底にある夏のキャンプ地での1時間おきの気温の観測値から、冬のキャンプ地は冬季に出現する冷気湖の上部の斜面温暖帯に位置することが明らかになった。さらに、冬季の冬のキャンプ地の気象条件は夏のキャンプ地に比べると体感気温の面でも家畜にとって好ましいことがわかった。2)ヒツジとヤギの移動群れと固定群れの体重の季節変化の比較実験を行った。移動群れの体重は11月まで増加し続けたのに対して、固定群れの体重増加は9月で止まった。冬場の体重減少率は固定群れの方が大きかった。
著者
林 哲志
出版者
公益社団法人 日本地理学会
雑誌
日本地理学会発表要旨集
巻号頁・発行日
vol.2003, pp.78, 2003

_I_.はじめに 愛知県の最南部に位置する渥美半島は、我が国では数少ない東西方向に伸びた半島である。半島の南側は太平洋で、暖流の黒潮が流れているため「常春の岬」と宣伝に謳われる。しかし、風が強く、特に冬期の北西風は体感気温を下げている。そして、ここには縄文時代の貝塚などの遺跡がいくつか展開している。渥美半島の3大貝塚(拠点貝塚)といわれる、吉胡貝塚・伊川津貝塚・保美貝塚の他、北屋敷貝塚・下地貝塚・八幡上貝塚・川地貝塚などが、おもに半島北側の三河湾に面した地域に分布している。この発表は、縄文時代の後半、後期・晩期と区分された時期の渥美半島における縄文人の生活環境や生活様式について考察するものである。そして、今回は主に、人骨出土数日本一といわれる吉胡貝塚の発掘データや周辺環境についてのフィールド調査の結果から、人々がどのような環境で生活を営んでいたか、「暮らし振り」をまとめてみたい。_II_.これまでの発掘調査の経緯吉胡貝塚の発掘は、大正11・12年の清野謙次による多数の縄文人骨発見にはじまり、昭和26年には文化財保護委員会と愛知県教育委員会による「国営発掘第1号」となる調査が行われた。その後、昭和55年に田原町教育委員会による遺跡の範囲を確定するための発掘が行われ、昭和58年には同じく町教委が貝層断面模型を作成するための調査が実施された。最近では、平成7・8年度に貝塚の北西側で区画整理事業にともなう調査が行われた。そして、平成13・14・15年度には史跡整備のための範囲確認調査が実施され、「現況地形」「貝塚範囲」「居住域」「当時の自然環境」「過去の調査区位置」「保存状況」の解明を進めている。以上のように、度重なる発掘調査ごとに報告書や論文などの文献が発行され、基礎データとして活用することができた。_III_.結果の概要今回の考察は、これまで考古学や人類学・民族学などの分野の研究者が行なってきた調査やそこから得られたデータを活用し、人文地理学的な見地から吉胡貝塚における「暮らし振り」をまとめたものである。それを列挙すると次のとおりである。_丸1_柱穴の遺構より、住居址はあったが集落が形成された根拠までは見出せない。_丸2_貝塚や墓があることから生活の場であったことは確実である。_丸3_段丘上は礫質の土壌であるため、柱が容易に建てられず、住居址は認められない。_丸4_貝塚が立地する背景に、河川と海の接点である干潟の存在があるが、吉胡においても汐川干潟が生活の舞台であった。_丸5_貝層の含有物より、人々の食生活は海・川・山(陸地)など周辺環境すべてに依存していた。_丸6_貝塚は段丘崖下に位置しており、そのあたりでは水利が良い。_丸7_段丘上と崖下では気候環境が異なり、前者は冬の季節風が強く、後者は夏の風通しが悪い。季節間の移住が考えられる。
著者
野澤 直樹 桑原 大樹 森島 繁生
雑誌
第77回全国大会講演論文集
巻号頁・発行日
vol.2015, no.1, pp.525-526, 2015-03-17

本研究では監視カメラなどから得られる斜め向きの顔画像からの3次元形状復元手法を提案する.従来手法として動画を入力とするものが多く提案されているが,フレームレートの低いカメラの場合,顔の写ったフレームが非常に少ないため,動画を入力とする手法には適用限界がある.また画像一枚を入力とする手法は顔の特徴点情報を用いているが,斜めを向いた際に生じる特有の情報を活用しきれていなかった. そこで本研究では入力を単一の斜め向きの顔画像とする.その上で入力顔画像の顔特徴点と頬のシルエット情報,更に形状の顔らしさというものを考慮し,既存研究では課題の残る条件下での3次元顔形状復元を試みる.
著者
吉岡 由智 湯本 高行 田中 克己
出版者
一般社団法人情報処理学会
雑誌
情報処理学会研究報告データベースシステム(DBS) (ISSN:09196072)
巻号頁・発行日
vol.2005, no.68, pp.415-420, 2005-07-14
参考文献数
9
被引用文献数
3

現在テレビやWebなどを通して膨大な数のニュース記事が配信されているが,配信されてきたニュース記事をそのまま閲覧,視聴するのではなく,一旦マルチメディアニュースアーカイブに保存しておき,そこでそれらの内容的な関係やそれを配信する者の視点の違いなどを抽出して示すことができれば,利用者はこの膨大な数のニュース記事をより有効に利用することができる.そこで本稿ではニュース記事の集合からニュース配信者の視点を抽出し,それらからトピック毎のニュースの全体像を構築する手法を提案する.トピックを伝える側の視点はトピックのテーマ,トピックの側面,トピックの側面を構成する要素からなっており,各ニュース記事から抽出される.トピックの全体像は視点を統合することによって構築する.全体像と視点を示すことによって利用者はトピックを多角的にとらえることができる.In present day, we can get enormous numbers of news articles on the Web and through TV. When news articles are stored in multimedia news archive, and the relationships of the articles and focused points of news distributors are extracted, user can use news data more effectively. In this study, we propose a way of extracting focused points of news distributors from news articles, and building an overall feature about each topic. The focused point consists of "a theme of topic", "the aspect of topic", and "the element of aspect". They are extracted from each news article. An overall feature is built by integrating focused points. By showing a overall feature and focused points about a topic, users can see the topic from various viewpoints.

1 0 0 0 OA 古てん記

出版者
[出版者不明]
巻号頁・発行日
1600
著者
山本 昭夫 野上 博志 大久保 隆志
出版者
一般社団法人 映像情報メディア学会
雑誌
映像情報メディア学会技術報告 21.73 (ISSN:13426893)
巻号頁・発行日
pp.37-42, 1997-11-28 (Released:2017-06-23)

地上デジタル放送方式として検討されているOFDM方式では、パイロット信号を用いた周波数軸上の等化が可能である。本報告では、パイロット信号を用いた周波数軸上の伝送路応答の補間手法として、sinc関数形のインパルス応答を持つFIRフィルタ、ステップ補間、線形補間、乗算器を用いない簡易形線形補間の各方式について、等化器出力信号のS/Iを比較した。欧州DVB-Tシステムの2Kモードを対象に、D/U=10dBの2波の時不変マルチパス伝送路のシミュレーションを行った結果、FIRフィルタを用いた方式が最も優れた特性が得られたが、ハードウエア規模を考慮した簡易形線形補間方式も、11μSの遅延波に対してS/I=26dB(受信C/N=30dB)の良好な性能が得られ、民生用機器への適用を考えると有効であることがわかった。また、FFT時の窓位置のずれの影響についても検討し、ガード期間方向へのずれに対しては、簡易形線形補間を用いた場合でも20サンプルずれ(FFT2Kモード時)程度まではほとんどS/Iの劣化がないことが明らかとなった。
著者
松尾 翔平 井川 大輔 宮本 幸典 齋藤 泰洋 松下 洋介 青木 秀之 野村 誠治 林崎 秀幸 宮下 重人
出版者
一般社団法人 日本エネルギー学会
雑誌
石炭科学会議発表論文集
巻号頁・発行日
vol.51, pp.14-15, 2014

The fracture analyses for coke models reproducing the form of the non-adhesion grain boundaries were performed using the rigid bodies-spring model. The coke model was developed by the random arrangement of the coal particle polygons and expansion of the polygons based on experimental results. As a result, many springs at the gap or edge of the non-adhesion grain boundaries were fractured, and the arrangement and shape of the non-adhesion grain boundaries were supposed to affect the fracture of the coke. Furthermore, the coke with the larger blending ratio of the low-quality coal fractures with the weaker strength. This is because the number of the non-adhesion grain boundaries increases, and the size of the boundaries becomes larger and the shape of the boundaries becomes complex.
著者
佐竹清著
出版者
万葉版画館
巻号頁・発行日
1998