著者
Sasaki Shunsaku Fukuda Nobuo
出版者
日本放射線影響学会
雑誌
Journal of radiation research (ISSN:04493060)
巻号頁・発行日
vol.49, no.6, pp.623-633, 2008-11-16
被引用文献数
3

Female B6C3F1 mice were irradiated at day 17 prenatal period, day 0, 7, 35, 105, 240, 365 and 550 postnatal period with doses of 0.10 to 5.70Gy gamma rays from ^<137>Cs. All mice were allowed to live through their entire life spans under a specific-pathogen free condition. The excess relative risk for prevalence at the time of death of ovarian tumors was used as a comprehensive measure of radiation effect. The excess relative risks at 1Gy were estimated for all irradiated groups based on the dose-response relationships and compared to each other. A marked increase in susceptibility was found during the age between day 17 prenatal and day 0 postnatal period. A drastic decrease in susceptibility was observed during the period between day 105 and day 240. The shape of the dose-response curve was downward concave in mice irradiated at day 0, 7, 35 or 105 postnatal period, whereas, the downward curvature of dose-response was not observed in mice irradiated at day 17 prenatal period, day 240, 365 or 550 postnatal period. It has become obvious that mice of the early postnatal, pre-puberty and young adult periods are highly susceptible to induction of ovarian tumors by gamma rays.
著者
Janik Miroslaw Tokonami Shinji
出版者
日本保健物理学会
雑誌
保健物理 : hoken buturi (ISSN:03676110)
巻号頁・発行日
vol.44, no.1, pp.116-121, 2009-03
被引用文献数
7

In Poland there are some special regions in which the natural background radiation is obviously higher than in neighboring areas. This paper presents a review of recent radiation measurements taken in the Polish environment. Natural sources including radon, potassium, uranium and thorium as well as artificial sources such as cesium are characterized. Their contribution to the annual radioactivity dose rate is described.
著者
NAKAHARA Satoe
出版者
日本文化人類学会
雑誌
Japanese review of cultural anthropology
巻号頁・発行日
vol.14, pp.73-93, 2013

This article is an anthropological study of the Rongelap people in the Marshall Islands, and their recovery in the aftermath of the radiological contamination from nuclear bomb testing. Pursuing registration as a world heritage site and the reproduction of traditional local food are important ways in which the community has worked to reconstruct their lives based on a temporary island. It is important for them to reproduce dried pandanus in a temporary island, in particular, as it is a traditional and principal product of Rongelap people. They have been trying to overcome the tragedy set in motion through the military nuclear-weapons testing and have make renewal life reproducing of tradition.
著者
泉 雅子
出版者
一般社団法人日本物理学会
雑誌
日本物理學會誌 (ISSN:00290181)
巻号頁・発行日
vol.68, no.3, pp.141-148, 2013-03-05

世界を震撼させた東京電力福島第一原子力発電所の事故から二年近くが経過した.原子炉は冷温停止状態に至り,事故そのものは収束に向かいつつあるが,環境中に大量に漏洩した放射性物質の回収は容易ではなく,環境や人体への影響が憂慮されている.近年の分子生物学の進展により,放射線に対する細胞応答を分子レベルで理解できるようになったが,その一方で,長期にわたる低線量被曝や内部被曝の人体への影響については情報が少なく,社会に不安と混乱を生む一因となっている.本稿では,放射線の生物影響に関してこれまで得られている知見や,放射線防護のための規制値の根拠について解説する.
著者
ザトラウスキー ポリー
出版者
国立国語研究所
雑誌
国立国語研究所論集 (ISSN:2186134X)
巻号頁・発行日
vol.5, pp.95-120, 2013-05

本研究は,食べ物を評価する際に用いられる「客観的表現」と「主観的表現」について考察する。そのために食べ物を評価する語句が,語句のみの場合(調査A),食べ物を評価する語句が,文脈なしの発話に置かれた場合(調査B),食べ物を評価する語句が,実際の会話で用いられた場合(調査C)のそれぞれにおいて,その語句/発話が肯定的/否定的な意味を持つかどうかの3種類の調査を行った。資料は試食会のコーパスから取った,20代の女性3人が3つのコースからなる食事を食べながら話している実際の試食会の会話を録音・録画したものである。調査Aでは語句のリスト,調査Bでは(調査Aの語句が含まれている)文脈から切り取った発話のリストをもとに,それぞれの語句や発話が肯定的か否定的かを5段階で被験者に判断してもらった。調査Cでは(調査Bの発話が入っている)試食会のビデオを見せながら,被験者にビデオの参加者が評価していると思う発話に対して,それらが肯定的か否定的かを会話の文字化資料に+,-で記してもらった。その結果,いわゆる客観的な語句であっても,個別の語句もその語句が含まれた文脈なしの発話も肯定的/否定的な意味を持つこと(調査A,B),それが試食会の会話の場合では一層顕著であること(調査C)が分かった。このように,いわゆる客観的な語句で主観的な好みが示される。そして試食会の相互作用の中での使用を分析した結果,参加者は食べ物に関する知識と過去の経験との比較に基づいて評価すると同時に自分のアイデンティティを見せ,ほかの人との意見・考えの異同を確認し合い連携し,親疎の人間関係を作ること,食べ物の評価は動的に作り上げられ,時間とともに展開し,変わっていく社会的な活動であることが確認された。「客観的表現」と「主観的表現」は,従来の意味論の研究においては語句中心か文脈なしの文で考察されてきたが,実際の様々な種類の談話の相互作用の中で考察する必要がある。本研究は,食べ物を評価する形容詞等の意味に関する研究,異文化間の理解,食べ物に関する研究にも貢献できるものである。
著者
西澤 かな枝
出版者
駒澤大学
雑誌
駒沢短期大学放射線科論集 (ISSN:09146687)
巻号頁・発行日
vol.25, pp.17-24, 2000-06
著者
吉村 耕一 小山 彩 出口 真由美 深水 潤 藤井 英恵 本村 由莉亜
出版者
山口県立大学
雑誌
山口県立大学学術情報 (ISSN:18826393)
巻号頁・発行日
vol.7, pp.7-12, 2014-03-31

看護業務において与薬に関するヒヤリハットの発生頻度は少なくない。本研究では女子看護学生39人を被験者とし、薬剤の指示を受けてから薬剤を薬剤箱から取り出するまでの与薬業務過程を実験的に再現して、ヒヤリハットの発生要因を検討した。まず、指示の方法の違いによる検討では、文字による薬剤指示が写真あるいは音声による指示よりも認識ミスを発生しやすかった。次に個人の脳の特性の違いによる影響を検討したところ、自然に指を組んで右母指が上にくる右指組の人は、文字による薬剤指示に対して認識ミスを発生しやすい傾向にあった。本研究の結果から、指示の方法の違いや指示の認識に関わる脳の特性の違いは与薬時のヒヤリハット発生に影響しうることが示唆された。
著者
本間 友巳
出版者
京都教育大学
雑誌
京都教育大学紀要 (ISSN:03877833)
巻号頁・発行日
vol.108, pp.143-150, 2006-03

本研究の目的は,いじめ被害経験を持つ中学生が行ったいじめへの対処の特徴を明らかにする中で,彼らへの支援の方法を検討することである。結果は以下の通りである。(1)いじめ被害者の対処に性差が認められた。男子は直接的な対処が多く,女子では間接的な対処が多かった。(2)半数を超えるいじめ解決者が,解決理由を「外部の影響」として記述していた。さらに彼らの半数以上が,転校やクラス替えなどの状況・物理的要因を解決理由として記述していた。(3)これらの結果から,いじめが解決可能であることを伝えていく啓発活動の必要性が議論された。The purpose of this study is to examine the ways for giving support to Junior high school students being bullied, through clarifying their characteristics of coping with bullying. The main results are as follows. :(1)There was a gender difference in victims' coping. Boys' coping was more direct, while girls' coping was more indirect.(2)More than half of students who had resolved bullying problems described 'outside influences' as a reason of the solution. Moreover, more than half of them gave a description of 'situational factors' like transfering to another school and classes as a reason for the solution. (3)From these results, the necessity for educational activities to inform the victims how bullying can be surely solved was discussed.
著者
嶋田 和孝 楠本 章裕 横山 貴彦 遠藤 勉
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. NLC, 言語理解とコミュニケーション (ISSN:09135685)
巻号頁・発行日
vol.112, no.110, pp.25-30, 2012-06-22
被引用文献数
1

複数人談話を対象とし,談話中の盛り上がり箇所を検出する手法について提案する.対話の盛り上がりを推定できれば,ユーザ心理の把握や,それに基づく詳細な対話状態の理解などが可能になる.提案手法では,言語的特徴の他に,笑いという状態に着目する.対話に現れる笑いを外部からの発話や行動に対して発生したものか,自発的な笑いかに分類する.また,笑いの大きさを3段階に分けて,特徴とする.これらの笑い特徴と,bag-of-wordsや時間的特徴,その他の言語的特徴などを組み合わせて,分類器に適用する.実験では,5分程度の複数人対話のデータを10セット用意し,提案手法で評価した.実験結果より,bag-of-wordsのみによる分類器と比較して,笑い特徴を利用した提案手法の有効性が確認された.
著者
本城玄海 著
出版者
本城安太郎
巻号頁・発行日
1915
著者
白田 由香利 橋本 隆子 飯沢 篤志 李 頡
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. DE, データ工学 (ISSN:09135685)
巻号頁・発行日
vol.100, no.31, pp.129-136, 2000-05-02

放送のデジタル化により、データベースへのアクセスにも放送が利用できるようになってきた。我々は放送を利用した番組配信システムにおける応答時間短縮の研究を行ってきた。本稿では、放送配信機構が多段階の階層型を構成していると仮定し、その階層型番組配信モデルについて検討した結果を述べる。まず地域に依存した番組の人気度モデルをどのように設定したかを説明し、次にその番組へのリクエストがどのように処理されるのかシステム全体のモデルを論じる。さらにその中でローカルサイトがもつキャッシュの役割について述べる。
著者
佐藤 有耕
出版者
筑波大学
雑誌
筑波フォーラム (ISSN:03851850)
巻号頁・発行日
vol.59, pp.57-59, 2001-06

「どうしておなかの大きな学生がいないの?」、私が院生の時、ブラジルからの留学生がこんなことを言いました。いるわけないよと、当時は不思議に思いました。しかし、その後の自分の教員生活の中では、社会人学生の結婚や産休もありました。子ども連れの入学式や、教室の後ろにベビーカーの赤ちゃんが寝ている光景も目にしました。 ...
著者
谷脇 徹 興津 真行 細田 浩司 阿部 豊
出版者
東京農工大学
雑誌
フィールドサイエンス (ISSN:13473948)
巻号頁・発行日
vol.3, pp.25-30, 2003-03-25
被引用文献数
2 1

マツノマダラカミキリの羽化脱出消長を,東京都府中市では供試丸太をビニールシートで被ったビニ区で1999〜2002年に,林内区で2001年と2002年に,林外区と25℃恒温条件の恒温区で2002年に,茨城県那珂郡那珂町の林内区と茨城県下館市の林外区で1999〜2002年に調査した。供試丸太の網室搬入時期は,那珂町と下館市では冬期の伐倒直後であったが,府中市では5月下旬〜6月上旬であった。すべての調査区を設けた2002年の府中市では,脱出初日は林外区,50%羽化日は恒温区が最も早く,脱出初日から最終日までの日数は林外区で最も多く,ビニ区で最も少なくなり,同一地域でも環境や処理方法を変えると羽化脱出の傾向が異なることが確認された。4年間調査を行った府中市のビニ区,那珂町の林内区,下館市の林外区を比較すると,50%羽化日の平均は下館市が最も早く,有効積算温量が最も小さかった。林外では直射日光の影響でカミキリが実際に得る温量が多くなり,羽化脱出時期も早くなると考えられた。性比は高温少雨の年には小さくなった。また,府中市のビニ区と下館市の林外区では2000年から2002年にかけて同様の傾向を示した。

1 0 0 0 ふらんす

出版者
白水社
巻号頁・発行日
1928