著者
森實 彩乃
出版者
社団法人情報科学技術協会
雑誌
情報の科学と技術 (ISSN:09133801)
巻号頁・発行日
vol.64, no.6, pp.223-229, 2014-06-01

近年,安価な労働力として学生を雇うアルバイトとは一線を画し,学生と職員が協働して図書館を運営する学生協働という取り組みが注目され,多くの大学図書館で実施されている。筆者も大学在学中に学生協働を経験した一人だ。その時に得た経験から大学図書館員という仕事に興味を持ち,母校の大学図書館に就職して今年で3年目になる。本稿では,学生時代の実体験を振り返りながら,学生協働の意義と課題について考察するとともに,図書館員になるための最近の勉強法や,図書館員として実際に働いてみて感じたこと,図書館員の将来について思うことを述べる。
著者
森 敏 藤原 徹
出版者
東京大学
雑誌
一般研究(B)
巻号頁・発行日
1994

酵母の細胞膜に存在する3価鉄還元酵素の核遺伝子FRE1を含むplasmid(pC6L)ら制限酵素でORFにあたる配列を切り出し,2種類のT-DNAのコンストラクト,PYH6(pBI121由来)とPYH7(pUCΩE12GUS由来)に組み込み,タバコ(Nicotiana tabacum L.var SR1)に感染させた.カナマイシン耐性カルスを選抜し,植物体を再生させT2植物種子を採取し,カナマイシン耐性の7個体を得た.FRE1に特異的なプライマーでPCRを行ない,根からのRNAに対してノーザンハイブリダイゼーションを行なうと,0.9kbの転写物が確認された.この転写物は予想されるmRNAの長さよりも短かかったが,一応実験を続行した.これらの遺伝子導入植物の根の細胞膜が導入遺伝子の恒常的な発現によって,鉄が十分にある条件下でも3価鉄還元酵素活性を有しているかどうかを,根圏近傍のBPDS-Fe^<2+>の発色法を用いて検定した.ざんねんながら,発色は有意ではなかった.そこで鉄欠乏条件下での本酵素活性の持続性を水耕法によって検定したところ,2株が鉄欠乏耐性を示した.一方,本実験では,完全長のmRNAが得られていない.その原因を追究したところ,酵母ではポリAシグナルとは読まれない配列が,タバコでは読まれているために転写が途中で終了していることが判明した.現在,FRE1中のこの様な可能性のある5カ所のコドン領域をサイトスペシフィックミュータジュネシスにより改変した遺伝子を作成して,遺伝導入タバコを作成している.
著者
西海 理之
出版者
新潟大学
雑誌
基盤研究(C)
巻号頁・発行日
2012-04-01

以前の研究から、高圧処理による筋肉内コラーゲン並びに結合組織の脆弱化には筋肉内デコリンの分解もしくはコラーゲン線維からの解離が関することを予想し、ウシ骨格筋から実際に単離・精製したデコリン分子の高圧下での立体構造を解析し、高圧処理に伴う筋肉内結合組織の脆弱化との関連性を検討し、以下のようなような結果を得た。(1)高圧処理はデコリンコアタンパク質の分解、GAG鎖の解離及びGAG鎖の分解を引き起こさなかった。(2)高圧下蛍光スペクトル測定及び表面疎水性測定により、400 MPaまでの高圧処理で可逆的にデコリン分子の立体構造が変化した。(3)デコリン分子表面のSH基量は高圧処理に影響されなかった。
著者
大谷 二郎
出版者
日本社会情報学会
雑誌
日本社会情報学会全国大会研究発表論文集 日本社会情報学会 第17回全国大会
巻号頁・発行日
pp.115, 2002 (Released:2002-09-19)

The effect of the introduction, the problem, the system form, and the organizational structure etc. of the case study did the comparison analysis to me as a recent investigation research. As a result, the case study roughly applied to a recent investigation research, and the generality of the case study was found.
出版者
東京市
巻号頁・発行日
1933

1 0 0 0 OA 官報

著者
大蔵省印刷局 [編]
出版者
日本マイクロ写真
巻号頁・発行日
vol.1942年09月10日, 1942-09-10
著者
宮林 重明 萩野谷 和裕 黒羽根 郁夫
出版者
TOHOKU UNIVERSITY
雑誌
一般研究(C)
巻号頁・発行日
1987

先天性高乳酸血症110例の患者の検討を行い、電子伝達系酵素(ETP)欠損症は約3割を占めた。ETP欠損症の組織特異性の検討のため、培養線維芽細胞(Fibro.)でのETP活性測定包をミトコンドリア(mt.)を分離することなく、digitonin処理する事により確立した。見いだされたETP欠損症は、複合体I(CO I)欠損症11例、複合体IV(CCO)欠損症11例、複数のETP欠損症5例であった。筋組織でCOI欠損が証明された7例全例が臨床的にMELASの症状をとり、筋mt.の免疫ブロットでは特定なサブユニット(SU)の欠損ではなく全体のSUの減少を認めた。特に高分子と低分子のSUの低下が著明であった。11例のうち6例のFibro.でも検討をおこなったがCOI活性は正常であった。Fibro.でCOIの欠損している4例は全身型で、臨床的に、MELASと違い、早期死亡する重症例が多かった。全身型のCCO欠損症3例は臨床的にはLeigh脳症の経過をとり、CCO蛋白の全SUの均一な低下が全組織にみられたが、COI及びCOIIIに対するCRMの低下は認めなかった。重症致死型CCO欠損症の筋mt.ではCCO蛋白のみではなく特にCOIに対するCRMの著明な低下、cyt.hの低下を認め、肝・腎でも同様であった。COIIIの免疫ブロットは筋でのみ低下し、他の組織では正常であった。さらに同患者のFibro.でmt.を電顕的に検索したところ細胞内及び細胞間でCCO活性染色陽性と陰性の混在を認め、細胞内モザイクを示した。同所見は筋組織でも認められた。筋部分CCO欠損症では、3例でCCOのみならずCOIの低下を認めたが、Fibro.では正常であった。これらの例は活性の低下に比例して免疫ブロットでのCRMの低下も認めた。さらに臨床的にMBRRF像をとった2例で、電顕CCO活性染色において活性陽性線維と陰性線維の筋線維毎のモザイクを示した。以上の結果によりCCO活性に細胞毎のモザイクを示す例や、COI欠損症でcyt.b欠損を合併する例などは、mt.DNAの異常が想定された。
著者
横田 隆司
出版者
大阪大学
雑誌
挑戦的萌芽研究
巻号頁・発行日
2012-04-01

大震災時の避難行動をシミュレートする新しいシミュレーションシステムの構築のための萌芽的研究として,大きくは東日本大震災における避難行動のモデル化とそれに基づいたシミュレーションシステムの開発の二つの内容の研究を行った。その結果,児童や障害者など多様な人間の避難行動への配慮の必要性が明らかになったと共に,浸水被害想定や津波可視化などの課題に対して住民が簡易に利用できるシステムを構築することができた。