著者
安西 敏三
出版者
慶應義塾福沢研究センター
雑誌
近代日本研究 (ISSN:09114181)
巻号頁・発行日
no.30, pp.35-65, 2013

特集 : 慶應義塾福沢研究センター開設三十年#論説一 はじめに二 「万物之霊」三 自信自重四 独立自尊五 おわりに
著者
小泉 仰 坂井 達朗 小室 正紀 米山 光儀 岩谷 十郎 平野 隆
出版者
慶應義塾福沢研究センター
雑誌
近代日本研究 (ISSN:09114181)
巻号頁・発行日
no.30, pp.1-34, 2013

特集 : 慶應義塾福沢研究センター開設三十年#座談会センター草創期の頃没後百年事業とセンター創設二〇年を迎えたセンター : 専任教員体制の確立義塾一五〇年・生誕一七五年記念事業センターの「カルチャー」 : その総合性と自立性センターの果たす役割について : その"ウチ"と"ソト"ユニバーシティ・ミュージアムについてセンターの"これから"
著者
高木 節雄 土山 聡宏 中田 伸生 中島 孝一
出版者
九州大学
雑誌
基盤研究(B)
巻号頁・発行日
2006

粒子分散強化は金属材料の基本的な強化機構の一つであり、鉄鋼材料の場合、セメンタイトを代表とする炭化物が一般的に強化分散粒子として使用されている。一方、近年ではナノテクノロジーによる鉄鋼材料の高機能化研究が盛んに行われており、数nm~数十nm の非常に微細な分散粒子(ナノ分散粒子)を利用して鉄鋼材料の高強度化を図ろうとする試みがなされ、その一つとしてナノCu 粒子が注目されている。ただし、ナノCu 粒子分散鋼の優れた機械的性質は、単に分散粒子のサイズが微細であることだけでなく、「分散Cu 粒子自体が鉄基地に比べて十分軟質である」というCu 粒子の特徴によってもたらされている事実も示唆されている。今後、大きな降伏強度と加工硬化率を有し高強度・高延性を兼ね備えた材料を得るためには、炭化物とCu 粒子を同時に最適な状態で分散させ、それぞれの特長を融合させてやること(ハイブリッド化)が有効であると考えられる。そのような鉄鋼材料、「ハイブリッド鋼」の有効性を証明することを本研究の最大の目的とし研究を遂行した。その結果、様々なハイブリッド鋼(フェライト型ハイブリッド鋼、マルテンサイト型ハイブリッド鋼、パーライト型ハイブリッド鋼など)の創製に成功し、炭化物とCu 粒子の複合析出により鋼の強度-延性バランスが大幅に改善することが明らかとなった。さらに、炭化物とCu 粒子それぞれの分散状態を制御することにより鋼の降伏強度と加工硬化率を独立して任意にコントロールできる可能性が示唆された。
著者
青木 恵子
出版者
大阪大学
雑誌
研究活動スタート支援
巻号頁・発行日
2009

安全で安心な食品の流通のために必要な情報公開の方法を検証するため、一般的な人々の嘘に対する意識を金銭的インセンティブがある実験環境で検証した。実験の結果は、嘘をつく割合は全体で約40%であった。匿名性で貰える金額が多く、対象者が若い人の場合が一番嘘をつく割合が多かった(約50%)。相手の顔が見える場合は、匿名性の場合に比べて、嘘をついたことを自白する人が多い傾向が観察された。嘘をつかれて、その通りの行動をした(騙された)人の割合は、嘘をつかれた人達の中で約68%であった。騙された人は、実験の種類や個人属性に大きな差がなかったが、相手を信じる傾向が観察された。
著者
西 教生 北垣 憲仁 西丸 尭宏 NISHI Norio KITAGAKI Kenji NISHIMARU Takahiro
出版者
都留文科大学
雑誌
都留文科大學研究紀要 (ISSN:02863774)
巻号頁・発行日
vol.79, pp.17-26, 2014

都留文科大学附属図書館に隣接しているビオトープは、周辺の山の自然とキャンパスをつなぐ「生きものの回廊」として機能するようなビオトープとして設計された。今後の管理計画や活用方法を考え、本学ビオトープの機能を評価するためには現状を把握する必要がある。そこで、2012年10月および11月、2013年8 月に本学ビオトープに生育している樹高50 cm 以上のすべての木本を対象とした調査をおこなった。確認された樹木の内、植栽以外の方法で本学ビオトープに持ち込まれて定着しているものは全体の33.6%を占めていた。本学ビオトープは風や鳥類の採食行動という作用によって周辺の山の生態系とつながっていると考えられ、これは「生きものの回廊」が十分機能していることを示すものである。また、本学ビオトープは身近な自然を対象としていることから、自然に親しむ入り口としても重要な意味を持つと考えられる。
著者
森實 芳仁 芝崎 太 黒井 克昌
出版者
財団法人東京都医学総合研究所
雑誌
基盤研究(C)
巻号頁・発行日
2009

昨年度より引き続き、新規診断法確立のためのMUSTag法の改良及び民間企業との共同研究による新たな診断機器・計測法の開発を継続しつつ、実際の臨床検体を用いて各種疾患に関与するバイオマーカーを標的としたより大規模な臨床研究を開始した。1.MUSTagアッセイ用検出機器の共同開発平成21年度に開発に成功した超高速PCR装置の臨床応用により、新型インフルエンザ等の感染症における遺伝子診断において、迅速(30分以内)に診断結果を得る事が可能となった。一方でMUSTagアッセイ用の検出機器としては測定可能な検体数の問題から(最大12ウェル)未だ実用可能な段階には至っていないため、今後は検体処理能力向上のための装置の改良が急務である。また昨年度開発を行ったMUSTag法の標識技術を蛍光・発光イムノクロマト検出法に応用したIMPACTag法と、民間企業と連携して開発した高感度蛍光検出機器を組み合わせる事で、各種感染症の簡便・迅速かつ超高感度なイムノクロマト検出系の開発に成功し、現在臨床診断薬としての実用化のための検証を進めている。2.アッセイ法の改良磁気ビーズを抗体の固相担体に用いるMUSTagアッセイ系の開発により最大10倍程度の高感度化が得られた他、血清等の臨床サンプルを用いた実験において適切な前処理方法との組み合わせにより、非特異的反応をほぼゼロに低減する事に成功した。現在は上記の改良を行ったMUSTagアッセイ系を、各種臨床サンプル中のバイオマーカーの測定に応用している。3.MUSTag法を用いた臨床サンプル中の各種疾患関連バイオマーカーの測定MUSTag法を用いた臨床試験により、膀胱がんや運動機能関連疾患等の診断に有用なバイオマーカーの選別・検定を開始しており、その結果いくつかの因子において患者-健常者間で有意な差が見られる事が明らかになっている。
著者
菅野 新一郎
出版者
東北大学
雑誌
基盤研究(C)
巻号頁・発行日
2014-04-01

我々はDNA修復機構であるNHEJに関わる新規DNA修復酵素PALFの発見からCYR domainを発見した。このCYR domainをもつ遺伝子を調べたところショウジョウバエで未知タンパク質を発見し、そのヒトオルソログ(APNX)を発見した。ショウジョウバエとヒトオルソログタンパク質がDNA修復酵素である可能性を前提にこれらのタンパク質の活性を調べた。その結果AP endonucleaseの活性をつこと、また、アセチル基転移酵素活性の二つの活性をもつ稀なdual fanction enzymeであることがわかった。
著者
速水 融
出版者
慶応義塾経済学会
雑誌
三田学会雑誌 (ISSN:00266760)
巻号頁・発行日
vol.52, no.12, 1960-01
著者
KATO Yuki SEKI Hiroyuki KASAMI Tadao
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
IEICE transactions on information and systems (ISSN:09168532)
巻号頁・発行日
vol.88, no.1, pp.53-64, 2005-01-01
被引用文献数
7

Several grammars have been proposed for representing RNA secondary structure including pseudoknots such as simple linear tree adjoining grammar (sl-tag), extended sl-tag (esl-tag) and RNA pseudoknot grammar (rpg). The main purpose of this paper is to compare the generative power of these grammars by identifying them as subclasses of multiple context-free grammars (mcfg). Specifically, it is shown that the class of languages generated by esl-tag (ESL-TAL) properly includes the class of languages generated by sl-tag (SL-TAL) and the class of languages generated by cfg. Also, we show that the class of languages generated by rpg coincides with the class of languages generated by mcfg with dimension one or two and rank one or two. Furthermore, it is shown that SL-TAL is a full trio and ESL-TAL is a substitution closed full AFL.
著者
清明堂編輯部 編
出版者
清明堂
巻号頁・発行日
vol.高等科用, 1896
著者
明治書院 編
出版者
明治書院
巻号頁・発行日
vol.巻1, 1932
著者
岡家 豊 木村 かず子 石川 裕
出版者
一般社団法人情報処理学会
雑誌
情報処理学会研究報告システムソフトウェアとオペレーティング・システム(OS) (ISSN:09196072)
巻号頁・発行日
vol.2003, no.80, pp.53-60, 2003-08-04
被引用文献数
4

IPMIイニシアティブが規格しているIPMI (Intelligent Platform ManagementInterface)は、ボード上の温度、電圧、冷却ファンなどを監視するハードウェア仕様である。IPMI規格は、信頼性、可用性、保守性、管理性を備えたいわゆるディペンダブルシステムを実現するハードウェア支援技術である。ディペンダブルシステムを実現するには、故障診断ツール、監視通報ツールなどの管理保守系システムソフトウェアが必要である。このようなシステムソフトウェアを開発するためには、開発段階から想定している機器故障に対応する機能が仕様通りに動作しているか確認するテスト環境が必須である。我々は、管理保守システムソフトウェアの開発と同時に機器故障を模擬するシミュレータも開発している。故障シミュレータは、IPMI規格で定義されているセンサ情報やベンダ固有情報に基づいて人工的に情報を生成する。故障シミュレータは、Linuxカーネル上の一プロセスとして稼働するUser Mode Linuxのカーネルモジュールとして実現される。IPMI (Intelligent Platform Management Interface specification), defined by IPMI Initiative, is the specification of hardware that observes temperature, voltage, cooling fan, and so on. The IPMI specification supports hardware mechanisms that realizes a reliable, available, and manageable system so-called dependable system. To realize such a dependable system, it is necessary to develop maintenance system software, such as a diagnostic tool, watchdog and reporting tool, and so on. To develop such system software, a testing environment is required, which allows us to check whether functions corresponding to failures assumed on the developing stage work well. We are developing the failure simulator of machinery and tools as well as the maintenance system software. Based on the sensor information and vendor proprietary information defined in IPMI, the failure simulator generates information artificially. The failure simulator is implemented as kernel modules of User Mode Linux that works as a process on the native Linux kernel.
著者
橋野 晶寛
出版者
東京大学大学院教育学研究科学校開発政策コース
雑誌
東京大学大学院教育学研究科教育行政学論叢 (ISSN:13421980)
巻号頁・発行日
vol.29, pp.39-50, 2010-03-30

Equality of Educational Opportunity known as “Coleman Report” had obviously spurred a lot of empirical researches on educational policy. From another side, we can say Coleman Report is the momentum of Coleman’s style of the empirical research on the education and the design of educational institutions. This paper reconsiders the value of Coleman Report from the context of his studies on educational policy and examines implications of his unintegrated faces.// In the methodology of empirical analysis, Coleman had two faces. One was a data-driven conservative empirical analyst with simple methods and little theoretical foundations appeared in his real works including Coleman Report. Another was an empirical analyst with mathematical modeling of social behavior appeared in his ideal of the empirical analysis. In the design of educational institutions, though Coleman’s consistent focus is inefficiency of the organizations of public schools, his design of public school reform has inconsistent, mutually unrelated factors――the incentive-based approach and the creation of social capital. These multiple faces of Coleman can be interpreted as the reflection of the problem of researches on educational policy.