著者
小田切 忠人
出版者
琉球大学
雑誌
基盤研究(C)
巻号頁・発行日
2004

本研究は,数学的な着想が個の知的活動の中でどのように発現するのかということに関心を置きながら,学習活動において子どもはどのように数学的概念を獲得するのか,できるのかということを観察することをねらいとして始めた。ここでは,「答え」の出し方を機械的に覚え込むということでなく,分かること,分かり方が研究の対象になる。その研究の方法として,数と計算の学習に困難を抱える子どもたちに治療的な教育介入を行い,その学習の様子を観察することにした。したがって,ここでの学習活動は,学校のような場における教師の意図的な教育介入のある知的な活動であり,生活や遊びの中で行われる無意識的な学びのことではない。その結果として,本研究での観察は,教師の意図的な教育介入の,求められる有様を,結果として探ることになるものともなった。本研究の成果として,数と計算の学習につまずき,低達成のままであった,学習障害などの発達障害が疑われる子どもたちや知的障害がある子どもたちを含む,数学学習にスペシャル・ニーズのある子どもたちが,基礎的な数概念や計算技能を獲得する学習の過程を,生のデータで記録に残し,それをWEB上で検索可能なデータベースにすることができた(http://plaza4ts.edu.u-ryukyu.ac.jp)。このデータベースは,一冊の報告書に載せきれるものではないほどの大きなものとなった。そして,今なお,治療的な教育介入を継続し,データの蓄積を続けている。最終年度報告書には,データベースの概要と,そのデータベースに収められている学習記録に基づいて進めた研究成果の一部を掲載した。
著者
紙尾 康作
雑誌
高分子 (ISSN:04541138)
巻号頁・発行日
vol.47, no.1, 1998-01-01
著者
[法曹会] [編]
出版者
法曹会
巻号頁・発行日
vol.第13巻, 1937
著者
梅田 正博
出版者
神戸大学
雑誌
神戸大学医学部紀要 (ISSN:00756431)
巻号頁・発行日
vol.48, no.1, pp.45-62, 1987-03
被引用文献数
8

ハイドロキシアパタイトセラミックス(HAP)の人工骨としての有用性を検討するため,HAPの家兎頸骨内移植実験,脱灰骨基質(DMBM)およびHAPのラット皮下混合移植実験を行った。頸骨内移植実験においては,移植後早期よりHAP表面には骨芽細胞の配列がみられ,HAPを核として骨形成は進行し,移植部全域に新生骨形成が認められたが,90日後においても新生骨に吸収像は認められなかった。一方,骨削除のみの対照群においては,骨削除部を中心に活発な骨形成が生じるが,骨髄腔内の新生骨は吸収され. 90日後ではほぼ術前の状態にもどっでいた。皮下移植実験においては.DMBM単独移植では,良好な軟骨,骨誘導がみられたが,HAPとDMBMとを混合すると,軟骨,骨形成は低下することが認められ,一方,新生骨とHAPとの直接の接触もみられなかった。以上より,HAPは骨伝導能を有し,口腔外科領域における人工骨材料として有用性が高いものと考えられるが,その適用範囲に関しては,今後さらに検討する必要があると思われた。
著者
佐藤 栄作 宮本 昌幸 深沢 香敏 早勢 剛
出版者
一般社団法人日本機械学会
雑誌
日本機械学會論文集. C編 (ISSN:03875024)
巻号頁・発行日
vol.59, no.566, pp.3123-3130, 1993-10-25
被引用文献数
1

Railway Technical Research Institute (RTRI) developed a bogie which has independently rotating wheels and is half as light as the conventional one, intended for the improvement of the stability of high-speed running on tangent sections and curving performance, and to render it available as a next-generation bogie on JR narrow lines. The performance of the bogie was tested on roller rigs and in field tests. From measurements, it has been verified that independently rotating wheels using a newly developed wheel profile have a gravitational restoring force and their performance met our expectations. From eigenvalues and results of simulation, the influence of the modeling level and that of the steering mechanism, on the running stability of the independently rotating wheels are clarified.
著者
川澄 みゆり
出版者
東京医科歯科大学
雑誌
若手研究(B)
巻号頁・発行日
2013-04-01

本研究では、Sox17-GFPノックインノックアウトマウス(Sox17-GFPマウス)を用いてSox17の子宮における発現パターンや着床への影響について解析を行った。Sox17-GFPマウスではメス出産時の産仔数が減少する傾向にあった。そこで、まずはその原因が胚側、母側のどちらにあるのかを検討した。その結果、排卵および受精、in vitroでの胚発生は野生型由来と差が見られなかったにも関わらず、交配後6.5dpcで着床状態を確認したところ、Sox17-GFPメスマウスでは野生型に比べて着床数が減少した。また着床前胚の免疫蛍光染色の結果、Sox17は野生型と比較してその発現に差は観察されなかった。これらのことから、Sox17-GFPマウスで産仔数が減少する原因は胚ではなく母側にあり、着床の過程で何らかの異常が生じている可能性が高いことを見いだした。さらに母側の子宮において、Sox17の発現はプロゲステロン産生時期に関わらず子宮内膜に強く発現していることを確認し、続けて胚が子宮に着床する瞬間の解析を進めている。またSox17が子宮での着床時に機能しているのかどうかをより詳細に解析するため、子宮特異的にSox17を欠損するコンディショナルノックアウトマウスの作成も進め、Sox17floxマウスをプロゲステロン受容体Creマウスと交配し、Sox17子宮特異的欠損マウスを作成した。Sox17の機能相補が予想されるSox7についても同様に欠損させるため、Sox7floxES細胞を購入し、ESインジェクションによりキメラマウスの作成を行った。着床、妊娠の過程におけるSox17の役割の解明を目指し、着床および妊娠維持の機構を明らかにすることは、マウスでの体外受精の着床率の向上・安定が望め、また着床率の向上と安定はヒト不妊治療への応用も期待できることから、臨床的にも意義のある研究と言える。
著者
間藤 茂子
出版者
早稲田大学
雑誌
研究活動スタート支援
巻号頁・発行日
2010

日系ペルー人のアイデンティティに関する論文を国際スペイン語文学学会(クスコ、ペルー)にて発表した。また、もう一本の論文を学術誌で発表した。さらに、2012年5月にラテンアメリカンスタディーズ国際学会で別の論文を発表する(選考率33%)予定である。他の論文はまだ発表するに至っていないが、この研究に関するものは合計で上記以外に二本書きあげ、校正中である。さらに日系詩人に関する新たな論文に取り組んでいる。最後に、ペルー、アメリカで実のある資料集め、ペルーでは、日系ペルー人作家との会合、インタビューができた。
著者
小林 宜子
出版者
東京大学
雑誌
基盤研究(C)
巻号頁・発行日
2013-04-01

本研究は、イングランド国王ヘンリー八世の忠臣であった人文主義者ジョン・リーランド、および彼と親交のあった宗教改革期の複数の好古家の文学的活動に焦点を絞り、彼らが試みた国民文学の伝統の創出とカノン形成の企てを考察したものである。また、彼らの活動の根底にあった国民主義的な人文主義の思想がエリザベス朝の詩人たちを経てトマス・ウォートンの『英詩史』へと継承されていった過程を辿ることにより、宗教改革期から18世紀後半に至るまで連綿と受け継がれることになった英文学史観の批判的な再検証を試みた。

1 0 0 0 边城刀声

著者
古龙著
出版者
珠海出版社
巻号頁・発行日
1998