著者
小林 亮 加賀 雅文 得田 英和 昌子 浩登
出版者
物性研究刊行会
雑誌
物性研究 (ISSN:05252997)
巻号頁・発行日
vol.85, no.4, pp.461-498, 2006-01-20

本講義ノートは2005年6月15日から17日に、京都大学大学院理学研究科で行われた、広島大学大学院理学研究科小林亮先生による集中講義「パターン形成の数理」をまとめたものである。本講義では、パターン形成の数理について、反応拡散系を中心に、具体例を踏まえ授業を進めていただいた。また数多くの動画やイラストを用い、視覚的にも理解しやすく展開していただいた。反応拡散系のみならず、さまざまな現象に応用可能なフェイズフィールドモデルや、生物に見られるフィボナッチ数列に関する話題も含まれ、自然のパターン形成メカニズムをどのように捉え、研究を行うかを教示していただいた。また、授業中に見せていただいた動画をWebに載せた。(URL http://www2.yukawa.kyoto-u.ac.jp/〜busseied/lecture_note/kobayashi/index.html)を適宜参照してください。
著者
蔵本 由紀
出版者
物性研究刊行会
雑誌
物性研究 (ISSN:05252997)
巻号頁・発行日
vol.49, no.3, pp.299-326, 1987-12-20
被引用文献数
1

この論文は国立情報学研究所の電子図書館事業により電子化されました。
著者
石合 純夫
出版者
日本失語症学会 (現 一般社団法人 日本高次脳機能障害学会)
雑誌
失語症研究 (ISSN:02859513)
巻号頁・発行日
vol.16, no.2, pp.134-142, 1996 (Released:2006-05-24)
参考文献数
14
被引用文献数
1 1

慢性期まで続いた半側空間無視の改善について,比較的長期間観察しえた症例群を対象として,代償と回復の側面から検討した。無視の回復としては,左方探索の出現と病識の獲得が重要である。左方探索の出現により,抹消試験のような探索課題は改善するが,多くの場合,注意の右方偏位が残っており,線分二等分試験や花の絵の模写など,単一対象の左側に無視が見られることが多い。また,刺激密度の高い日常生活場面でも無視が見られる。病識の出現に伴い,左側の対象を健側に移して処理したり,指摘された誤反応に対する修正を行うといった代償反応も見られるようになる。一方,言語性知識による代償は,病識出現前に見られることもある。半側空間無視は,慢性期に入ってからでも徐々に改善することが多く,また,代償反応による日常生活への適応も起こることから,6ヵ月以上にわたる長期リハビリテーションを考慮してもよい場合が少なくない。
著者
水落 正明
出版者
南山大学
雑誌
基盤研究(C)
巻号頁・発行日
2013-04-01

わが国では年金財政の安定化のため、年金受給開始年齢を引き上げると同時に、高齢者の雇用確保を行っている。こうした改革は、若壮年の雇用を悪化させる一方、高齢者が長く働くことで健康が維持される効果もあり得る。実証分析から次のことがわかった。第1に、高齢者の雇用確保は新規学卒者の正規職への就職確率を低下させる。さらに高年齢者の雇用確保によって新規学卒者が初職で正規職に就けなかった場合、その後の年収が7-8%程度減少する。第2に、定年退職は高年齢男性の精神的健康を悪化させる。その悪影響は、定年退職から2年以上経過した後で現れる。
著者
坪谷善四郎 編
出版者
東京市
巻号頁・発行日
1909
著者
河本 光正 藤木 隆男
出版者
日本建築学会
雑誌
日本建築学会計画系論文集 (ISSN:13404210)
巻号頁・発行日
vol.66, no.549, pp.307-314, 2001
参考文献数
5
被引用文献数
2 2

The purpose of this study is to show the useful guidelines which enable us to apply to renovation work of Kyo- Machiyas, by investigating the actual spatial characteristics on some examples of divided use of Machiyas in the central area of Kyoto City. This study ascertained as follows: 1) On the occasion of divided use, it is important to consider arrangement form of divided space which is suitable to existing situation and types of use. 2) Divided use can sufficiently satisfy the present demands of users while their traditional space structures have been maintained, and it can be regarded as effective measures for renovation of traditional Kyo-Machiyas.
著者
池田 太臣
出版者
日本社会学会
雑誌
社会学評論 (ISSN:00215414)
巻号頁・発行日
vol.55, no.1, pp.51-67, 2004-06-30

支配は, 政治学および社会学において, 中心的なテーマのひとつであった.けれども近年, この支配についての関心は衰退し, その概念の有効性も疑われつつあるように思われる.この'支配概念の有効性の衰退'ともいえる現象は, 一体, いかなる理由によるものであろうか.<BR>この問いに答えるためには, なによりもまず, 支配研究の源流にさかのぼる必要があると思われる.というのも, 支配概念の導入の初発の関心を明らかにすることではじめて, その概念の社会科学上の存在意義を解明することができるからである.<BR>今述べた "支配の社会学の初期設定" を探るために, 本稿では, トマス・ホッブズの『リヴァイアサン』を取り上げる.なぜなら, この書におけるホッブズの議論こそが, 支配の社会学の嚆矢であると考えることができるからである.<BR>上記の関心にしたがって, 本稿では, まずホッブズの議論の特徴として2つの点を指摘する.これらが, "支配の社会学の初期設定" である.さらに, このような設定を可能にしたホッブズの思想的前提を, 人間観と社会観との2つの観点から明らかにする.この指摘によって, ホッブズの議論の限界と可能性が明らかになると同時に, ホッブズ以降の支配論ないし支配の社会学の歴史を整理するための足かがりが得られる.そして最後に, 議論の簡単なまとめと今後の研究の展望について触れることにしたい.
出版者
三和信託企画課
巻号頁・発行日
1942
著者
若林 明彦
出版者
日本哲学会
雑誌
哲学 (ISSN:03873358)
巻号頁・発行日
vol.1995, no.46, pp.201-209,8, 1995-10-01 (Released:2009-07-23)
参考文献数
21

Die beiden Begriffe "docta ignorantia" und "coincidentia oppositorum" bei Nikolaus Cusanus and die Idee der Humanitat bei Pico della Mirandora ubten Einfluβ auf die Humanitat bei Ernst Cassirer und den Aufbau seiner Philosophie. Auf der einen Seite entdeckte Cassirer die sym-bolische Funktion der menschlichen Erkenntnis in jenen beiden Begriffen bei Cusanus and erwies die Harmoniezwischen den verschiedenen symbolischen Formen durch ein methodisches Prinzip, "coincidentia oppositorum". Auf der anderen Seite bekam er bei Pico die Glaube an die reine Schopferkraft des Menschen and an die Autonomic dieser Schopferkraft, namlich die Idee daβ der Wille zur Gestaltung das Sein bestimmt and setzt.

1 0 0 0 新住宅

出版者
洪洋社
巻号頁・発行日
1920
著者
吉野 博 小林 仁 久慈 るみ子 佐藤 洋
出版者
東北大学
雑誌
萌芽的研究
巻号頁・発行日
1999

本研究では衣服内の空気は動くものとして捉え、建物内部の換気量測定法であるトレーサーガス法を、衣服内換気量の測定に適用できるかどうかについて検討を行った(1)簡易温熱マネキンの製作:簡易温熱マネキンは、表面温度のコントロールのために、サーミスタ温度計をマネキン表面(胸部・背部・上腕部・前腕部・大腿部・下腿部)に貼付し、体幹部以外は左右別々に、発熱を制御できるようにスライダックを通して調整を行った。(2)ガス発生方法の検討結果:測定はトレーサーガスとしてCO_2を用い、定量発生法で行った。実験室内の温熱環境条件は、室温20.1℃〜24.5℃である。実験被服は、塩ビフィルム製の袖なしワンピース型とした。ガス発生方法の検討の結果、チャンバー(150*90*90cm)を用い間接的にガスを発生させる方法を考案した。チャンバーでの測定結果では、衣服内ガス濃度と外気のガス濃度との差は550〜670ppmの範囲にあるが、各実験において、同一条件下では衣服内のガス濃度は一様に分布し、各実験ごとの測定点間のガス濃度の標準偏差は±6.37ppmと小であった。この方法によると、チャンバー内でガスを完全拡散させることが可能となり、チャンバー内と衣服内のガス濃度はほぼ一定となることがわかった。また、室温が高くなると換気が促進されて、衣服内ガス濃度は低くなり、両者は反比例する。また、実験の再現性は高く、衣服の着せ替えによる影響はなかった。マネキン平均表面温度とチャンバー内温度の差と衣服内平均ガス濃度についてみると、温度差が大になると、やや衣服内濃度が高くなる傾向にあることがわかった。塩ビ衣服の換気量を求めたところ、発生量は平均0.065L/min.であることから、6〜7m^3/h.であると算出される。以上の結果より、チャンバーを用いて間接的にガスを発生する方法は有効であると考えられる。
出版者
日経BP社
雑誌
日経ベンチャ- (ISSN:02896516)
巻号頁・発行日
no.189, pp.68-70, 2000-06

会社の先行きを心配する人の声に、素直に耳を傾けられないのがワンマン経営者の悪い癖だ。過去の成功体験だけにしがみつき、時代についていけなくなれば、会社もろとも転落しかねない。中堅建設資材メーカーのオーナーは、取引先からのリストラ勧告を最後まで無視し、多額の設備投資を強行して倒産への道を突き進んだ。