著者
小野 八束 坂口 武一
出版者
The Japan Society for Analytical Chemistry
雑誌
分析化学 (ISSN:05251931)
巻号頁・発行日
vol.14, no.10, pp.891-895, 1965

adenosine triphosphate(ATP)の分解程度の異なる種々の製品を検定し,またATPにアミノ酸(トリプトファン,シスチン,チロジン),ブドウ糖,α-ケトグルタール酸およびビタミンBなどを混合した製剤を分離するためには,展開のすみやかな薄層クロマトグラフ法が最良の方法と考えられる.<BR>そこで,薄層クロマトグラフ法を適用したところ,これらの混合物からATP,adenosine diphosphate(ADP),adenosine monophosphate (AMP)をそれぞれ分離することができた.また,ATPにアミノ酸その他の薬品類を混合した場合,ATPの変化を薄層クロマトグラフ法で調べた結果,ATPの分解を促進していないことを確認した.これらの実験は今後,分解しやすいATPを混合製剤から分離定量するのに役だつと思われるので報告する.
著者
森長 誠 月岡 秀文
出版者
人工知能学会
雑誌
人工知能学会全国大会論文集 (ISSN:13479881)
巻号頁・発行日
vol.26, 2012

屋外を伝搬する環境音を1年間など長期にわたってモニタリングする場合,様々な不確実性によって音源の識別が困難なケースがある。例えば,自衛隊の航空機騒音の場合,運用の違いによるエンジンスラストの変化やその日の気象条件の違いなどにより,音源識別の主要因である音のスペクトル情報が大きく変化する。今回,基地の騒音の音源識別問題などをはじめとして,環境音の音源識別の現状を報告しシーズ側との課題共有をしたい。
著者
佐野 昌男
出版者
日本鳥学会
雑誌
日本鳥学会誌 (ISSN:0913400X)
巻号頁・発行日
vol.39, no.1, pp.33-35, 1990-08-25 (Released:2007-09-28)
参考文献数
8
被引用文献数
2 1

One male and two young of the House Sparrow Passer domesticus were found on Rishirt Island, northern Hokkaido, on August 4-7, 1990. This is the first record of the species in Japan.
著者
繪内 利啓 宮前 義和 森 俊博 光村 拓也 出石 良美
出版者
香川大学
雑誌
香川大学教育実践総合研究 (ISSN:1345708X)
巻号頁・発行日
vol.7, pp.71-85, 2003-09

我々は学習障害や注意欠陥/多動性障害をもつ児童への教育的支援を目的として,過去4年間研究プロジェクトに取り組んできた。本プロジェクトでは学部学生を需要のある教育現場に派遣し,我々が巡回相談という形で,後方支援するという体制をとっていたが,2年目の需要が拡大し過ぎたため,3-4年目には屋島小学校での放課後オープン教室に学部学生が参加協力し,必要に応じて我々が個別相談を行うという方式で研究プロジェクトを継続した。特にオープン教室への学生参加については,新しい試みであり,2年間にわたって保護者等にアンケート調査を行い,その結果を併せて報告した。
著者
大久保 智生 山本 淳子 藤井 浩史 辻 幸治 横山 新二 有馬 道久
出版者
香川大学
雑誌
香川大学教育実践総合研究 (ISSN:1345708X)
巻号頁・発行日
vol.15, pp.33-39, 2007

本研究では,少人数学級や複数担任による少人数指導という学級規模が児童の学級適応に及ぼす影響について検討することを目的とした。附属高松小学校の1年生112名,2年生99名,3年生119名と附属坂出小学校の1年生75名,2年生78名,3年生80名の計563名を対象に教師の指導行動に対する認知尺度と学級適応測定尺度を実施した。少人数学級,複数担任学級,通常学級における教師の指導行動および児童の学級適応の比較を行った結果,概して,30名の少人数学級と40名の複数担任学級の児童のほうが40名の通常学級の児童よりも教師の指導行動を肯定的に認知しており,学級へ適応していることが明らかになった。最後に学級規模とその教育効果についての今後の研究の方向性について示された。
著者
山本 淳子 大久保 智生 藤井 浩史 辻 幸治 横山 新二 有馬 道久
出版者
香川大学
雑誌
香川大学教育実践総合研究 (ISSN:1345708X)
巻号頁・発行日
vol.15, pp.41-47, 2007

本研究では,少人数学級や複数担任による少人数指導という物理的措置(学級規模)が,保護者の学校生活認知と子育て不安とに及ぼす影響について検討することを目的とした。研究1では,小学校1年生〜3年生の保護者339名を対象に質問紙調査を実施し,「保護者用学校生活認知尺度」および「子育て不安尺度」を作成した。研究2では,小学校1年生〜3年生の保護者556名を対象に,作成した尺度を用いて質問紙調査を実施した。結果から,少人数学級に在籍する子どもをもつ保護者の「対教師認知」の平均値が通常学級の保護者に比較して高いこと,逆に「子育て不安」の平均値は最も低いことが明らかとなった。少人数学級編制の導入は,保護者の教師に対するポジティブな認知と情緒の安定にプラスの影響を及ぼすのではないかと考察された。
著者
中尾 亜紀 戸田 有一 宮前 義和
出版者
香川大学
雑誌
香川大学教育実践総合研究 (ISSN:1345708X)
巻号頁・発行日
vol.16, pp.169-179, 2008

本研究では,学校におけるピア・サポートを体系的に理解するための試みとして,調査を行った。調査結果を検討したところ,実施規模,実践の特徴,トレーニングと支援活動の有無という次元による分類が,体系的な理解に有用であろうと思われた。実践を分類したところ,「全校規模で,特定の子どもたちへのトレーニングと支援活動を行った」例と,「学年や学級の子どもたち全員へのトレーニングと支援活動を行った」例が多かった。
著者
表 三貴 繪内 利啓 宮前 義和
出版者
香川大学
雑誌
香川大学教育実践総合研究 (ISSN:1345708X)
巻号頁・発行日
vol.16, pp.123-132, 2008

本研究では,「学校生活の質」という概念を提唱し,学校生活の質チェックリスト(小学生版)を作成することを目的とした。研究Iでは,学校生活の質チェックリストの項目を収集,選定して,信頼性の検討を行った。研究IIでは,臨床的妥当性を検討した結果,学校生活の質チェックリストの一部において,支援を必要とする子どもを弁別できることが示された。最後に学校生活の質チェックリストの活用について考察を行った。
著者
三木 理史
出版者
奈良大学
雑誌
奈良大学紀要 (ISSN:03892204)
巻号頁・発行日
no.21, pp.p175-186, 1993-03

本稿は、わが国における「軽便鉄道建設ブーム」の地域的展開を考察することを目的とする。その結果、明らかとなった事実はつぎのとおりである。1.1920年度における地方鉄道事業者を経営規模に基づいて区分すれば、「局地鉄道型」「中小地方鉄道型」および「大手地方鉄道型」の3類型に区分できる。2.免許件数の多寡は、国鉄幹線網の完成度と地域社会の経済力と関係が深い。かかるブームの重点地域として北海道、茨城、新潟、長野、岐阜、三重、兵庫の各道県が、準重点地域として関東諸府県、静岡、愛知、奈良、岡山、山口、福岡、大分があげられる。3.国有鉄道軽便線、「鉄道敷設法」改正予定線は民営軽便鉄道の建設が低調であった地域と地域経済力に乏しい地域に分布した。
巻号頁・発行日
1615

いずれも宗存版の大蔵経典4種を合わせて折本1帖に装幀する。宗存版とは、慶長末から寛永初年に天台僧宗存が京都北野天満宮経王堂において、木活字を用いて印行した大蔵経や天台宗の教義書をいう。大蔵経の印行は寛永元年(1624)で中断、未完に終わったが、木活字16万点余と罫線材などが比叡山延暦寺に伝わる。「夢見十事経」には高麗大蔵経再彫本の形式に倣った「乙卯歳大日本国大蔵都監勅彫造」の刊記があり、元和元年(1615)の印本。「金剛寿命陀羅尼経」はほかに同版本の所在は知られていない。江州(現、滋賀県)金森善立寺第9代恵空(1644-72)旧蔵書。
著者
飯田 勝吉
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. IA, インターネットアーキテクチャ (ISSN:09135685)
巻号頁・発行日
vol.106, no.309, pp.13-18, 2006-10-16
被引用文献数
3

東京工業大学(以下東工大)では、先進的な研究、教育環境を実現するための情報通信基盤(Information Communication and Technology: ICT) infrasturctureを整備している。その大きな3つの柱は、共通コンピューティング資源としてのスパコン・グリッドTSUBAME、ネットワークアクセス環境としてのキャンパス無線LAN、そして、キャンパス共通認証・認可システムがある。本稿では東工大の情報通信基盤の3つの柱を紹介し、その後キャンパス共通認証・認可システムを紹介する。キャンパス共通認証・認可システムは、キャンパス共通個人情報ディレクトリシステム(LDAPサーバ)、ウェブシングルサインオンシステム等から構成されるもので、東工大の在籍者に特別な手続きを強いることなく、東工大に在籍するだけで利用可能となる情報システムのアカウント(ICカード)を提供する。当該システムの特徴は、利便性、セキュリティ、管理性などを考慮にいれて設計されたことであり、2006年4月から運用を開始した。当該システムの設計理念や各種課題を克服するためのシステム設計等について説明する。
著者
高橋 暢宏 上田 博
出版者
社団法人日本気象学会
雑誌
Journal of the Meteorological Society of Japan. Ser. II (ISSN:00261165)
巻号頁・発行日
vol.73, no.2, pp.427-442, 1995-06-15
被引用文献数
3

TOGA-COAREの集中観測期間中には様々なタイプの雲がマヌス島に設置したドップラーレーダーによって観測された。本論文では孤立対流雲と2種類のレインバンドを解析し、それらの特徴をエコー面積、エコー頂高度、最大反射強度の時間変化の観点から明らかにした。ケーススタディから得られた共通する特徴は、1)最大反射強度のピークはライフサイクル中の早いステージで現れ、それは下層の循環によってもたらされた。2)エコー頂のピークは最大反射強度のピークにやや遅れて現れ、これは上層の循環のステージの急激な発達に対応していた。3)アンビルの出現によるエコー面積のピークが最後に現れた。孤立エコーのケースでは、上記の特徴が運動学的に細かく解析された。このケースでは下層の循環のステージから上層の循環のステージへの移行が現れた。これらは、ドップラー速度場の解析から運動学的にも矛盾なく説明された。また、上層の循環のステージで最大エコー頂までに発達した後にアンビル雲が発達しエコー面積が最大になり、層状降水をもたらした。2つのレインバンドのケースは、ノンスコールタイプに分類された。一方は遅く伝播し、継続的な下層の後面から前面に向かう流れが成熟期に現れた。もう一方は、やや速い伝播速度を持っていたが、後面から前面へ向かう流れは継続的でなかった。それぞれは、GATE期間中に観測されたものの特徴と必ずしも一致していなかった。また、convective outflowは、いずれのケースにも観測され、2つめのレインバンドのケースではガストフロントとして観測されたものもあった。このガストフロントは0.5km〜1kmの厚さを持ち伝播速度は8〜10m/sであり、これは、レインバンドの伝播速度よりやや速く、ガストフロントはレインバンドのすぐ前方に位置していた。
著者
西沢 隆
出版者
園藝學會
雑誌
園芸学会雑誌 (ISSN:00137626)
巻号頁・発行日
vol.61, no.3, pp.559-564, 1992
被引用文献数
2

無加温のビニルハウス内で育てた一季成り性イチゴ'ダナー'を, 8月23日, 10月23日および11月23日に, 24°/22°C (昼/夜) •16時間日長のチェンバ内に移して育てた.<BR>1.8月23日に株をチェンバ内に移した場合, 葉柄長は上位葉ほど増加した. これは葉柄長当たりの表皮細胞数 (細胞数) が増加したためであった. しかし,葉柄の平均表皮細胞長 (細胞長) は上位葉ほど減少した.<BR>2.10月23日と11月23日に株をチェンバ内に移した揚合にも, 葉柄長は上位葉ほど増加したが, 8月23日に株を移した場合に比べると短かった.<BR>3.11月23日から3°C•暗黒条件下で42日間低温処理した後にチェンバ内に移した場合, 低温処理しなかった場合に比べてどの葉位でも葉柄長が増加した. この際, チェンバ内に移してから伸長する最初の3葉では,葉柄長の増加は, 主として細胞長が増加したことによるものであった. しかし, その後に伸長した葉では細胞数増加の関与もみられ, それは上位葉にいくにつれて大きくなった.<BR>4.以上の結果から, 栄養生長期から休眠期にかけてイチゴの株を高温•長日条件下で育てると, 展開する葉の葉柄の細胞長と細胞数は, 以下のように変化すると推察される.<BR>(1) 株が栄養生長期にある場合, 高温•長日条件下に移してから展開する葉の葉柄は, 上位葉ほど長くなる. この結果は葉柄の細胞数が増加することによるものである.<BR>(2) 秋には株がしだいに休眠状態になる. これと並行してクラウン内で生長中の葉柄の細胞分裂が短日•低温条件下で大きく抑制される.<BR>(3) 休眠期の株では, 葉が出葉期近くまで生長している場合, 低温処理は主として細胞長を増加させる.しかし, 葉柄が活発な細胞分裂期にある場合, 低温処理は主として細胞数を増加させる.