著者
緒方 康介
出版者
日本パーソナリティ心理学会
雑誌
パーソナリティ研究 (ISSN:13488406)
巻号頁・発行日
vol.20, no.2, pp.118-126, 2011-11-30 (Released:2012-05-22)
参考文献数
15

本研究の目的は因子分析と多母集団同時分析を用いて,S-M社会生活能力検査における因子構造の不変性の確認と知的障がい児への適用に関して因子不変性を検証することである。児童相談所のケース記録から2歳から18歳までの知的障がいの有る/無い児童のデータ1,002名分(女児292名,男児710名)を抽出した。K式発達検査のDQを基に対象児童は,1)障がい無群,2)軽度群,3)中度群,4)重度群の4群に分類された。知的障がい児の場合,理論的な1因子モデルの因子構造の不変性は低くなった。一方,1因子モデルに替わるものとして2因子モデルの方が知的障がい児に対しての適合度が高かった。本研究知見により,S-M社会生活能力検査を知的障がい児に適用する場合には理論モデルとは異なったモデルを用いて社会生活能力を測定する必要があることが明らかとなった。

1 0 0 0 OA 大藏經

巻号頁・発行日
vol.第13册, 1000
著者
堀池 信夫 HORIIKE NOBUO
巻号頁・発行日
2011

課題番号:20320008
著者
佐藤 久美子 梶川 祥世 庭野 賀津子 皆川 泰代
出版者
玉川大学
雑誌
基盤研究(C)
巻号頁・発行日
2009

第1に、英語の絵本の読解力に優れた子どもは、英単語の音のみならず、読み手の声の調子、絵、背景的知識、推測力など様々な学習方略を使い、内容を統合的に理解する過程が明らかになった。一方、読解力が弱い子どもは、絵にのみ集中する傾向があり、他の読解方略を有効に使うことができない、という特徴を明らかにした。第2に、母親と子どもの対話を分析し、発話力の高い子どもの母親は応答タイミングが早く、発話時間が短く、話しかける時はゆっくりと話すという特徴を見出した。こうした読み方が、子どもの理解力を促進することが解明された。
著者
山下雅之著
出版者
論創社
巻号頁・発行日
2009
著者
森田 直子
出版者
日本フランス語フランス文学会
雑誌
フランス語フランス文学研究 (ISSN:04254929)
巻号頁・発行日
no.97, pp.149-161, 2010-08-30

De nos jours, on parle le plus souvent de Rodolphe Topffer (1799-1846) comme l'inventeur de la bande dessinee avant la lettre, mais de son vivant, ses albums comiques ou <<histoires en estampes>> selon l'appellation courante, n'etaient pas plus apprecies que ses oeuvres romanesques et ses traites des arts. Cet article a pour objet de montrer le contexte socioculturel de la publication de ces histoires et la strategie rhetorique que le Genevois a adoptee dans ses ecrits theoriques afin de promouvoir la <<litterature en estampes>>. Pedagogue de metier, professeur a l'Academie de Geneve, auteur et dessinateur, il n'a d'abord dessine ces histoires que pour ses proches, avant de prendre le parti, plus tard, de les legitimer en tant que <<litterature en estampes>> dans la lignee de la gravure hogarthienne. Il met en valeur les specificites de celleci par rapport a la litterature proprement dite, notamment dans son testament litteraire Essai de physiognomonie (1845). Les fondements esthetiques de ses dessins au trait et du mode particulier de leur reproduction, l'autographie, ainsi que sa conception moralisatrice de la litterature, n'etaient pas compatibles avec la logique du monde editorial parisien en plein essor industriel, au sein duquel il a essaye de se faire connaitre. Toutefois, son innovation narrative sera suivie par des artistes europeens au lendemain de sa mort. La defense de la <<litterature en estampes>> de Topffer temoigne de son interet qui ne se limitait finalement pas a la litterature mais qui s'etendait aux arts limitation et de narration en general.
著者
森田 直子
出版者
東北大学
雑誌
基盤研究(C)
巻号頁・発行日
2008

本研究は、1970年代に入るまでは低級文化と見なされていたコミックスの文化的認知について、芸術、教育、文化的機構などとの関係から考察するものである。まずコミック作家が経験した文化的闘争の最古の一例として、19世紀スイスの作家ロドルフ・テプフェールの経歴をとりあげた。かれの理論的テクスト等の分析から当時におけるコミックスの文化的認知の困難さとその背景を明らかにした。また、現代の日本とフランスについて、コミックスと諸芸術の関係、子ども観、教育制度などの違いをふまえ、文化的認知度をはかるための有効な方法論を吟味するとともに、今後の国際的なコミックス研究のありかたについて提言も行った。
著者
宮尾 和樹 原田 利宣
出版者
日本デザイン学会
雑誌
デザイン学研究 (ISSN:09108173)
巻号頁・発行日
vol.55, no.1, pp.81-90, 2008-05-31

近年,ソーシャル・ネットワーキング・サービス(以下,SNS)のユーザ数は急速に増加している。しかし多くのSNSサイトは汎用性を重視しており,すべてのユーザにとって必ずしも便利なものにはなっていない。そこで,本研究では,SNSサイトユーザ(以下,ユーザ)の価値観と利用機能等の関係を明らかにし,ユーザの価値観に対して最適なSNSサイトのプロトタイプの構築を目的とした。まず国内で運用中のSNSサイト,44サイトを数量化理論第III類とクラスター分析によって4つのクラスターに分類した。次に被験者101名に対し実験計画法を用いて作成した9つのサンプルに対する評価,SNSサイトの利用目的とSNSに対する印象に関するアンケートを行った。さらに利用目的で被験者を分類し,利用目的と各被験者クラスターが欲する機能との関係を明らかにした。以上の結果からSNSプロトタイプを作成し,検証実験を行った結果,機能の最適化により被験者クラスターの選好を制御できる可能性が示された。
著者
茅根 創 吉川 虎雄
出版者
公益社団法人 日本地理学会
雑誌
地理学評論 Ser. A (ISSN:00167444)
巻号頁・発行日
vol.59, no.1, pp.18-36, 1986-01-01 (Released:2008-12-25)
参考文献数
39
被引用文献数
17

海成段丘の形成過程を考察したり,それらを利用して地殻変動や海水準変動を論ずる場合には,現成の海岸地形に関する知見にもとついて,海成段丘を構成する諸地形要素の成因や意義などを明確にしておくことが重要である.このような視点から筆者らは,房総半島南東岸において,現成ならびに完新世に離水した浸食海岸地形の比較研究を行なつた. その結果,まず, (1) 現成の浸食海岸地形はベンチー小崖-海食台という-連の地形からなる地形系であり, (2) 汀線高度はベンチによって示されることを明らかにした。次に,房総半島南端に近い千倉町南部において,4群の離水したベンチ群一小崖一海食台系を認定し, (3) これまで汀線アングルと考えられていた小崖基部の傾斜変換線は,必ずしも旧汀線に対応しないこと, (4) これらの離水したベンチ群一小崖一海食台系は,4回の海食台まであらわれる3~6mの隆起と,それらの間に2~3回ずつはさまれたベンチだけが離水した1~2mの隆起との累積によつて形成されたことを明らかにした.