著者
武田 勝藏
出版者
慶應義塾大学
雑誌
史学 (ISSN:03869334)
巻号頁・発行日
vol.2, no.1, pp.143-144, 1922-11

書評
著者
中山 泰一 永松 礼夫 出口光一郎 森下 巖
出版者
一般社団法人情報処理学会
雑誌
情報処理学会論文誌 (ISSN:18827764)
巻号頁・発行日
vol.34, no.5, pp.985-993, 1993-05-15
被引用文献数
3

共有メそリ型の汎用高並列計算機において、非常に多数の細粒度の処理単位を並列に実行するための並列実行管理機構として、あらかじめプロセッサの台数と同数の軽量プロセスを用意しておき、これらを繰り返し使用するアクティビティ方式が提唱されている。その利点として、どのような形武の並列プログラムにも適用でき、処理単位の実行中にサスペンドがまったく発生しなげれば高い効率が実現できることが確認されている。しかしながら、ネストしたfork?join形式の並列プログラムにおいて、親処理単位が再帰的に子処理単位を生成していき、しかも、それぞれの親処理単位がそのすべての子処理単位の実行の完了を待って後処理を実行する場合、子処理単位の完了待ち合わぜによる多数のサスペンドが発生し、従来のアクティビティ方式のままでは顕著な効率の向上が得られない。本論文では、上記形式のプログラムの実行効率をも向上させるため、従来のアクティビティ方式に「遺言」とよぷ新しいコンストラクトを追加する方式を提案する、これは、後処理を子処理単位に「遺書」して親処理単位は実行を完了し、最後に処理を終える子処理単位を実行した軽量プロセスがその「遺言」を実行する方式である。この方式に基づいた並列実行管理機構を試作し、シミュレーションにより性能評価した。その結果、アクティビティ方式の利点を活かしつつ、プロセッサ時間とメモリ消費量が大幅に節減されることが示された。
著者
依田 恭二
出版者
日本生態学会
雑誌
日本生態学会誌 (ISSN:00215007)
巻号頁・発行日
vol.24, no.4, pp.247-254, 1974-12-31
被引用文献数
8

1. 1971年7月と1973年2月に, 西マレーシア・ネグリセンビラン州のパソー保護林にあるIBP研究地域で, 光合成有効日射量および林内相対照度の日変化, 垂直分布, 水平分布に関するくわしい測定を行った. 2. 乾期にあたる1973年2月中旬の光合成有効日射量は, 平均約260cal/cm^2・dayで, その0.4%が地表に透入した. 3. 林内のいろいろな高さでの相対照度の日変化曲線は, 朝やや低く夕方やや高い傾向を示したが, これは測定場所の特性のようであった.また, その変動は直射光照度の変化とマイナスの相関を示した. 4. おなじ高さにおける林内相対照度の頻度分布曲線は, 対数正規分布とよく一致した.したがって, 相対照度の代表値としては, 測定値の幾何平均を用いるのが適当であることがわかった. 5. 林内相対照度の平均値の垂直分布は, 森林の垂直成層構造と密接な関係を示し, 高さ48-55mにある巨大高木の樹冠層, 4-32mの範囲にわたる連続的な高木層, 4m以下の低木層の3層が区別できることを示した.各層内では, 相対照度は高さとともに指数関数的に減少し, 層内の葉面積密度の垂直分布がほぼ一様であることが推定された. 6. 上記各層の直下での平均相対照度は, それぞれ30%, 1%および0.4%であった. 7. 森林内の相対照度の三次元的配列があきらかにされた.
著者
新納 浩幸 井佐原 均
出版者
情報処理学会
雑誌
情報処理学会論文誌 (ISSN:18827764)
巻号頁・発行日
vol.36, no.1, pp.32-40, 1995-01-15
被引用文献数
35

本論文では簡易な字面処理によって、助詞に相当する定型表現(助詞的定型表現)をコーパスから自動抽出する手法について述べる。ここで抽出する表現は、例えば「に関して」や「に基づく」のように、助詞的な働きをする定型的な表現である。これらの定型表現は処理上、一単語として扱うのが妥当であり、予め収集しておく必要がある。定型表現を自動抽出する従来の手法の多くは対象言語が英語である。しかし日本語の場合、英語と異なり、単語間の共起の強さを計るには、基本的に文を単語に分割するための形態素解析が必要である。しかも形態素解析には、暖味性、未知語などの問題がついてまわり、単語間の共起の強さを計るのは英語ほど容易ではない・完全な字面処理からのアプローチとしては、「ある文字列が1つのユニットになっていればその文字列の前後には様々な種類の文宇が現れる」というアイデアをもとに、大規模コーパスから得られたNグラムによって定型表現を取り出す手法がある。本手法は墓本的にこの考え方を利用する。ただし、助詞約定型表現の持ついくつかのヒューリスティックスと句読魚情報を活用し、完全なNグラムを作ることを避け、そのサブセットである疑似Nグラムと呼ぷある種の文宇列の頻度情報だけを利用する。結果として、簡易な字面処理だけによって、定型表現の抽出が可能となっている。このため、本手法は、実験の拡大、再現が容易であるという利点も持つ。
著者
太田 岳史 福嶌 義宏 鈴木 雅一
出版者
一般社団法人日本森林学会
雑誌
日本林學會誌 (ISSN:0021485X)
巻号頁・発行日
vol.65, no.4, pp.125-134, 1983-04-25
被引用文献数
6

山腹斜面における雨水流出機構を明らかにするため, 琵琶湖南東部に位置する風化花崗岩山地内の山腹斜面に小ブロットを選定し, 人工降雨および自然降雨による雨水流出観測を行った。その結果, 以下の知見を得た。(1)雨水は, 基岩層まで浸透し, 基岩層上に形成される飽和層より流出する。実験範囲内で生じた表面流は, この飽和土層深が土層厚を越えたことによって生じた。(2)ハイドログラフが定常に達するまでに要する時間は, 降雨強度および初期流量の増加によって減少する傾向にある。(3)減水係数の最大値は, 降雨停止直後ではなく停止後10分から1時間の間に生じる。(4)降雨停止後30分間は実験に用いた降雨強度の増加につれて減水係数が増加する。しかし, その後はほぼ一定値をとりながら減少する。(5)雨水の流出過程を, 基岩までの浸透過程と飽和側方流過程の2過程に分け, 前者に一次元鉛直不飽和浸透, 後者に飽和ダルシー流を用いるモデルによってシミュレーションを行ったところ, 観測ハイドログラフならびに(2)から(4)の傾向を再現することができた。
著者
服部 重昭
出版者
一般社団法人日本森林学会
雑誌
日本林學會誌 (ISSN:0021485X)
巻号頁・発行日
vol.65, no.1, pp.9-16, 1983-01-25
被引用文献数
7

茨城県笠間営林署管内の閉鎖したヒノキ人工林で, 1980年1年間にわたり地面蒸発量の測定を行い, その動態を林地の水・熱環境から考察した。蒸発面を形成するA_0層の乾物重量は9.3ton/haで, その最大保持水量は2.1mmであった。A_0層は降雨後2日でほとんど乾燥し, 土壌層からの蒸発を早い時点から抑えることがわかった。林内純放射量は林外純放射量の約15%に相当し, 年総量では160.7mmに達した。一方, 林地面における熱の出入りは, 1〜3月と9〜12月が放熱期, 4〜8月が貯熱期となる周期変化を示し, 秋〜冬期には地中貯熱量が蒸発現象の熱源になりうることがわかった。年地面蒸発量は137.2mmで, これは年降雨量の8.9%, 年有効放射量の84%に相当した。また, その季節変化をみると, 1〜9月には地面蒸発量/有効放射量が1.0以下であるが, 10〜12月ではそれが1.0を上回り, 有効放射量より大きな地面蒸発量が観測された。これには, 地面蒸発計内外の水・熱環境の違いが影響していると考えられる。そして, 測定された地面蒸発量は実地面蒸発量より, いくぶん過大であると考察された。
著者
西川 雅高 安部 喜也 溝口 次夫
出版者
公益社団法人日本分析化学会
雑誌
分析化学 (ISSN:05251931)
巻号頁・発行日
vol.34, no.11, pp.659-664, 1985-11-05
被引用文献数
6 5

誘導結合プラズマ発光分析法により,降水中の諸元素の分析を行う場合,直接測定できる元素は限られる.より多くの元素種を測定するためには試水の濃縮が必要である.試水の汚染と容器への吸着を防ぎ,しかも効率よく濃縮する方法として,ロータリーエバポレーターにテフロン製(FEP)容器を組み込んだ蒸発濃縮装置を開発し,従来のガラス製容器による方法と比較した.その結果,器壁からの元素の溶出や吸着などの誤差要因は無視してよいことが分かり,従来のガラス製容器を用いた方法では分析が困難であった降水中のホウ素,ケイ素も同時に分析が可能になった.実試料への応用として雨水及び南極の表層雪中の24元素の分析を行った.
著者
野上 大輔 中西 英之 石黒 浩
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. OIS, オフィスインフォメーションシステム (ISSN:09135685)
巻号頁・発行日
vol.107, no.79, pp.61-66, 2007-05-25
被引用文献数
1

ロボットを用いた既存の遠隔コミュニケーションシステムはロボットから得られる一人称視点の映像を基に現地の人間と遠隔コミュニケーションを行うものが多い.しかし,一人称視点の映像による遠隔操作よりも,現地に設置したネットワークカメラの映像のような三人称視点の映像を基にした方が現地の人間と遠隔操作しているロボットとの間の対人距離を調節し易く,さらに現地の環境を把握し易いので遠隔操作に適していると考えられる.そこで,我々は三人称視点の映像で現地の環境を把握しつつ,その映像を基に現地の人間のいる場所までロボットを移動させ,移動後はロボットの首に掛けたビデオ会議端末で目的の人物に話しかけるというシステムを提案する.そして,今後はこのシステムを異なる4箇所に設置し,各々の場所からシステムを利用して遠隔地にいながらにして現地の人間とインフォーマルコミュニケーションを行うという運用実験を長期間行う予定である.
著者
太田 猛彦 塚本 良則 比留間 雅紀
出版者
一般社団法人日本森林学会
雑誌
日本林學會誌 (ISSN:0021485X)
巻号頁・発行日
vol.67, no.8, pp.311-321, 1985-08-25
被引用文献数
6

自然斜面における雨水移動機構とそれに及ぼす基盤地質の影響を解明するため, 新第三紀以降の地層が水平に重なる多摩丘陵に試験斜面を設け, 土層中の水分変化を観測した。観測地点は斜面頂部から谷底まで密に配置され, 精度の高い系統的観測が行われた。各観測地点での水理水頭プロファイルの時間的変化と観測井戸内の水位変動を解析して, 丘陵性自然林地斜面での降雨の鉛直浸透特性に関して以下の知見を得た。1)多摩ローム層に覆われた頂部では土層が厚く地下水面の低い場合のローム層中で一般にみられる浸透特性を示した。2)中腹の急傾斜部ではぬれ前線の降下傾向, 飽和帯の形成位置, 井戸水位の変動速度等に基盤地質の影響が強く認められ, それらは単純な「表層土厚と基岩」の関係では説明しえない。3)斜面下部では崖すい性堆積物中の能率のよい排水機構の存在が示唆された。4)各部位は相互に関連しており, 側方浸透流を考慮した二次元的解析の必要性が指摘された。
出版者
日本高専学会
雑誌
高等専門学校の教育と研究 : 日本高専学会誌 (ISSN:1343456X)
巻号頁・発行日
vol.11, no.4, pp.44-45, 2006-11-20

本学会会長である徳山工業高等専門学校土木建築科教授大成博文氏が、日本流体力学会流体力学技術賞を受賞されました。昨年の日本混相流学会技術賞受賞に続く快挙です。また氏が実行委員長を務めた第1回マイクロ・ナノバブル技術シンポジウムが、本年八月神戸にて開催され大盛況でした。今、注目を集めているマイクロバブル技術の今後について、大成氏にお話を伺います。インタビュアーは徳山高専環境建設工学専攻2年都並結依さんです。都並さんは大成氏の環境水理研究室でマイクロバブル技術を研究しています。
著者
片山 勢津子
出版者
京都女子大学・京都女子大学短期大学部
雑誌
生活造形 (ISSN:09199349)
巻号頁・発行日
vol.50, pp.9-10, 2005-02-08

本学では、家政学部生活造形学科の平成16年度入学生から、定められた所定の授業を履修すれば、卒業と同時に二級建築士と木造建築士の受験資格が得られるようになりました。つまり、受験の為に必要な実務経験は0年です。そこで、変更点を含めて、改めて建築士資格について説明したいと思います。
著者
志村 正法 遠藤 つかさ 宮崎 邦彦 吉浦 裕
出版者
一般社団法人情報処理学会
雑誌
情報処理学会研究報告コンピュータセキュリティ(CSEC) (ISSN:09196072)
巻号頁・発行日
vol.2008, no.71, pp.187-193, 2008-07-17

個人情報が電子化されネットワーク上で授受されるに従い,その漏洩が社会問題となっている。個人情報の漏洩には様々な形態があるが,なかでもデータベースからの漏洩は大量の個人情報が一度に漏洩するので,極めて甚大な被害をもたらす.データベースからの情報漏洩対策として,秘密分散法及び暗号を用いてデータが漏洩しても読めないようにする方法がある.しかしこれらの従来方法を採用した場合,JOIN 演算など,複数のテーブルにまたがる構造演算が不可能であった.本論文では,関係データベースの構造演算が関係代数によってモデル化されることに着目する.マルチパーティプロトコルを用いて関係代数演算を実現し,秘密分散法によって分散されたデータベース上で,データを一度も復元することなく全ての構造演算を可能とする.As personal information comes to be in digital and transferred on networks, its leakage is becoming more and more serious social problem. Among various ways of personal information leakage, the leakage from databases is most serious because databases store vast amount of personal information. Methods of making data unreadable even if they have been copied outside are therefore studied actively using secret sharing and cryptography. With these previous methods, however, legal queries are limited, i.e., structural operations over multiple tables (such as JOIN) are impossible. In this paper, we take into account the fact that structural operations of relational databases are modeled by relational algebra. We then propose a method that can execute relational algebra in a multi-party protocol and thus can perform any structural operation over secret-shared databases without restoring plain text data.
著者
橋本 恵二
雑誌
全国大会講演論文集
巻号頁・発行日
vol.33, pp.2069-2070, 1986-10-01

システムやソフトウェアを開発するに先立って行われる要求分析、要求定義の重要性が認識されて久しい。これまで要求を記述するための形式的なモデルと技法が種々提案されている。特にオフィスシステムの分析モデルとして、データフロー図(DFD)がよく知られている。DFDによる分析はまず、オフィスにおける帳票の動きや作業手順などをデータの流れ、変換活動、及びファイルという概念を用いて論理的に記述する。その上に計算機による処理部分を切り出し、要求仕様として用いる。しかし、上の方法ではどのようにDFDを記述することが論理的であるかが不明確である。またその記述の自由度が大きいために、書かれたものを検証することが難しいという問題がある。この点を改善するために、システムの実現手段を"完全"と仮定してDFDを記述するという提案がある。本論文では、このような研究の延長として、DFDにタイミングを取り入れたモデルと分析方法を提案する。事象とタイミングを手掛りに業務を分析すると、論理的なDFDの形態を規定することができる。それによって従来のDFDよりも記述の自由度が制限され、検証の可能性がより高められる。次に、実際の大規模なシステムを分析する機械的な方法を提示する。そこでは、対象システムを複数のローカルシステムに分割し、段階的な論理化を積み上げることによってシステム全体のモデルに至る方法を示す。
著者
崎元卓
雑誌
あたらしい眼科
巻号頁・発行日
vol.1, pp.801-807, 1984
被引用文献数
2
著者
中野哲
雑誌
胆と膵
巻号頁・発行日
vol.9, pp.795-801, 1988
被引用文献数
2

1 0 0 0 チタンとは

著者
任井俊夫
雑誌
歯科技工
巻号頁・発行日
vol.21, no.8, pp.790-801, 1993
被引用文献数
2
著者
青山浩明
雑誌
皮膚臨床
巻号頁・発行日
vol.33, pp.801-804, 1991
被引用文献数
2
著者
尾本 章 藤原 恭司
出版者
一般社団法人日本音響学会
雑誌
日本音響学会誌 (ISSN:03694232)
巻号頁・発行日
vol.47, no.11, pp.801-808, 1991-11-01
被引用文献数
18

障壁による回折音に対して、能動制御を適用することを試みた。まず第1段階として音場は2次元とし、音源は円筒波を放射しているものとした。従来の回折理論を用いて制御された場をモデル化し、能動制御の効果としての音圧減衰量を、2次音源の配置位置を変数に持つ関数として定義した。また、より広く、大きな減衰量という意味で、2次音源配置が最適化できることを示し、近似的な2次元自由音場における実験からその妥当性を確認した。実験においては、純音で最大30dB、ノイズで10dB程度の音圧減衰が得られ、能動制御が回折音に対して有効であること、また、遮音量改善に関して塀の高さを高くする方法に比べて非常に効果的であることが分かった。