著者
馬場崎 正博 宗 琢万 河口 洋一 朴 埼燦 島谷 幸宏
出版者
Japan Society of Civil Engineers
雑誌
環境システム研究論文集 (ISSN:13459597)
巻号頁・発行日
vol.34, pp.97-103, 2006-10-10 (Released:2010-06-04)
参考文献数
31
被引用文献数
1

干潟の保全再生の取り組みが全国で始まっている.その際, 環境目標の設定が重要であるが過去の再現は困難なことが多い.福岡都市圏の今津干潟は古代から栄え, 貝塚を始め多くの歴史的資料が蓄積されている.本研究ではこれらの資料を分析し, 古代から昭和50年代までは干潟と人の係わりが密接であったこと, 地域では干潟環境の悪化は砂質干潟の泥質化が原因だとされていたが, 出土貝類の状況から泥干潟が古代から存在していたことなどを明らかにした.本研究のアプローチは各地の干潟再生に貴重な情報を提供すると考えられる.
著者
前野 マドカ 前野 隆司 櫻本 真理
出版者
一般社団法人 日本支援対話学会
雑誌
支援対話研究 (ISSN:21882177)
巻号頁・発行日
vol.4, pp.3-16, 2017 (Released:2018-01-29)
参考文献数
20

本研究では、筆者らが明らかにした幸せの心的要因の4つの因子に基づく、幸福度向上のためのグループ学習プログラム“ハッピーワークショップ”を開発した。本ワークショップは最短3時間程度から最長数日程度で行なうことができるワークショップである。ショートバージョン、4回バージョン、オンラインカウンセリングバージョン、イノベーションとの組み合わせバージョンなどがある。本研究では、ワープショップの概要を説明した後に、その有効性について論じた。有効性の検証は、ワークショップ前後の幸福度計測及びワークショップ中の笑顔計測に基づいて行なった。その結果、幸福度向上効果および笑顔共起率の上昇効果を確認することができた。今後は、本ワークショップを広めていくこと、様々な場で応用展開していくこと、ワークショップに留まらず継続的な活動に深めていくことなど通して、人々が生き生きと幸せに生きる社会の構築に貢献していく所存である。
著者
増田 裕子 福井 利光 渡辺 大輔 玉田 康彦 松本 義也
出版者
公益社団法人 日本皮膚科学会
雑誌
日本皮膚科学会雑誌 (ISSN:0021499X)
巻号頁・発行日
vol.117, no.14, pp.2489-2494, 2007-12-20 (Released:2014-12-03)

livedo vasculitis(以下LV)と診断した5症例(平均年齢:50.6歳.男女比:2対3.平均罹患期間:3.4年)は,病理組織学的に真皮内の小血管に血栓形成と,血管壁の硝子化がみられた.抗血小板療法で効果が見られなかったので抗凝固剤であるワーファリンカリウムを投与したところ,全例で皮膚潰瘍や疼痛などの自覚症状が短期間に改善した.今後,抗血小板薬や血管拡張剤等に治療抵抗性のLVに対して,ワーファリンカリウムは試みるべき治療法の一つと考えた.
著者
白井 悦子 森内 尋子 佐伯 久子 坪野 由美 金森 朱美
出版者
一般社団法人 日本農村医学会
雑誌
日本農村医学会雑誌 (ISSN:04682513)
巻号頁・発行日
vol.51, no.1, pp.29-34, 2002-05-25 (Released:2011-08-11)
参考文献数
5

喫煙者に節煙または禁煙をサポートするために, 喫煙者と禁煙者の実態を知る目的で, 日帰りドックを受診し, 喫煙している人及び禁煙した男女500人に「NHKきょうの健康」5日間の禁煙法を参考にして独自のアンケート調査を行った。その結果を喫煙群 (284人) と禁煙群 (216人) に分類した。対象者の平均年齢は男性58.4歳, 女性49.8歳, 全体では57.8歳だった。喫煙群の喫煙指数 (肺がんの危険度) 400以上は208人 (73.2%) であった。また禁煙希望者は120人 (42.2%) であった。禁煙群で禁煙による自覚的効果があった人は165人 (76.4%) であった。たばこの有害物質は主流煙よりも副流煙に2~3倍も多く含まれていると言われており, 私達はこれらのことを喫煙者自身に知識として知らせる責務があると考えた。2001年4月から私達は, アンケート結果と喫煙の健康影響 (喫煙者自身, 受動喫煙) をパネルに展示した。そして日帰りドック待ち時間中にミニ講演として, 喫煙の健康影響についての知識を普及している。
著者
山崎 裕治 中村 友美 西尾 正輝
出版者
日本魚類学会
雑誌
魚類学雑誌 (ISSN:00215090)
巻号頁・発行日
vol.57, no.2, pp.143-148, 2010 (Released:2014-03-06)
参考文献数
24
被引用文献数
1

In order to establish a feasible conservation program for the Itasenpara bittering (Acheilognathus longipinnis), the genetic population structure was determined on the basis of five microsatellite loci for wild and captive populations from Himi City, Toyama Prefecture, and the Yodo River system, Osaka Prefecture. An endemic genetic feature was found in each of the Toyama and Osaka regional populations, indicating that each should be treated as a separate unit in any future conservation program. The degree of genetic diversity in the Toyama populations tended to be lower than that in the Osaka population, being related to the population size and/or population demography. In the Toyama region, captive populations showed an equal degree of genetic diversity as the wild populations, probably due to a relatively short period of captive breeding as well as continuing introductions of wild individuals.
著者
田村 進一
出版者
一般社団法人 GPI標準化委員会
雑誌
GPI Journal (ISSN:21893373)
巻号頁・発行日
vol.3, no.1, pp.2-4, 2017 (Released:2018-04-06)
参考文献数
3

放射性廃棄物の地層処分の有効性と安全性について述べた。 また、放射性廃棄物の先進地域であるフィンランド等の例から、地層処分は現在有効な方法であることを示した。 さらに、日本が世界の他国に遅れを取っている現状についても述べた。
著者
宮森 隆行 吉村 雅文 青葉 幸洋
出版者
理学療法科学学会
雑誌
理学療法科学 (ISSN:13411667)
巻号頁・発行日
vol.23, no.5, pp.685-690, 2008 (Released:2008-11-21)
参考文献数
18

本稿では,サッカー選手の体力を,「サッカー選手に必要とされる体力要素」,「体力測定と評価」,「結果の活用」,さらに,「今後取り組むべきトレーニング課題」の4点から検討した。その結果,サッカー選手の体力を評価するためには,競技特性を理解した中での体力評価を実施することが必要であり,これらを考慮に入れた個別化・グルーピング化した体力評価は,サッカー選手の体力トレーニングの効率化を図る上での重要な評価であることが確認された。今後のサッカー選手の体力評価は,「体力的側面」・「トレーニング」・「競技パフォーマンス」の3要因の関連性を定量的に解明していくことが必要であり,これらの評価を数値化して現場に還元していくことこそ,科学的トレーニングの一つのステップであると考える。
著者
赤澤 堅造 奥野 竜平
出版者
公益社団法人 日本生体医工学会
雑誌
生体医工学 (ISSN:1347443X)
巻号頁・発行日
vol.Annual56, no.Proc, pp.30-31, 2018 (Released:2018-09-14)
参考文献数
25

Effects of music therapy and playing musical instrument on prevention of dementia were reviewed , with utilizing effective size written in the published literature; the results of dementia were obtained from random controlled trials and clinically controlled trials. Effects on people of MCI and normal elderly peoples were also examined.
著者
網岡 尚史 渡邊 敦之 大塚 寛昭 赤木 達 麻植 浩樹 中川 晃志 中村 一文 森田 宏 小谷 恭弘 新井 禎彦 笠原 真悟 佐野 俊二 伊藤 浩
出版者
公益財団法人 日本心臓財団
雑誌
心臓 (ISSN:05864488)
巻号頁・発行日
vol.49, no.SUPPL.1, pp.S1_110, 2017-08-28 (Released:2018-08-28)

症例は17歳男性.4年前より運動時に胸痛,失神を認め,症状は増悪傾向であった.他院にて電気生理学的検査まで含めた諸検査を施行するも原因不明であり当院に紹介,入院精査となった.入院時に施行したトレッドミル負荷試験にて心電図上,aVRにST上昇が出現,補充調律に移行,また著明な血圧低下,胸部絞扼感,前失神症状を呈した.冠動脈の器質的異常を疑い冠動脈CTおよびCAGを施行したところ左冠動脈は右冠尖起始であり,主幹部は大動脈と肺動脈に挟まれ圧迫,変形していた.失神の原因は左冠動脈圧排による虚血と診断し心臓血管外科に紹介,手術加療の方針となった.冠動脈起始異常は臨床上,しばしば認められる先天的異常であるが,若年者の突然死の原因ともなり得る.若年者における繰り返す失神の一因として冠動脈起始異常は考慮すべきと考えられ,啓蒙的に報告する.