著者
川又 勝子 佐々木 栄一
出版者
東北生活文化大学
雑誌
若手研究(B)
巻号頁・発行日
2009

かつて仙台地方で隆盛した型染めである注染による浴衣・手拭いの資料を調査・収集し、これら文様の電子保存と、破損文様の電子的修復を試み、591枚の型紙文様を収録することができた。さらに染見本や、手拭い図案カード等771種類の文様も電子保存し『仙台型染資料集IV~VI』を作成したことで、これまで散逸していた仙台地方の伝統染色に関する資料を集約することができた。これら文様は、型紙の復刻やデジタルプリント等へも応用できる。
著者
河野 通就 星 貴之 筧 康明
雑誌
エンタテインメントコンピューティングシンポジウム2013論文集
巻号頁・発行日
vol.2013, pp.41-46, 2013-09-27

本研究では,素材に対して外的な刺激や力を与えることにより,その素材特有の「生き物」のような振る舞いを抽出・表現することを目的としている.今回,筆者らは,音響浮揚によって粒状の物質を浮遊させ,あたかも小さなムシのように実世界の三次元空間上を移動させることを可能にし,さらに空中の粒子と人間との身体的なインタラクションを実現する.本稿では,コンセプト,システムの詳細,および実装したインタラクションについて報告する.
著者
酒井 明夫
出版者
日本評論社
雑誌
こころの科学 (ISSN:09120734)
巻号頁・発行日
no.95, pp.114-121, 2001-01
著者
田中 僚 芦川 大樹 松村 敦 宇陀 則彦
出版者
一般社団法人情報処理学会
雑誌
研究報告人文科学とコンピュータ(CH)
巻号頁・発行日
vol.2014, no.3, pp.1-4, 2014-07-26

近年,「デジタルアーカイブ」 という言葉は一般に浸透しつつあり,様々なデジタルアーカイブが公開されている.しかし,現在デジタルアーカイブという言葉は,単なるデジタル資料を保管・提供するサービスの総称として利用されることが多く,ここには,本来の意味での 「アーカイブズ」 の姿は見られない.本稿では現状のデジタルアーカイブの問題点を指摘するとともに,本来の 「アーカイブズ」 を反映したデジタルアーカイブの構想を提案する.Recently, various digital archives have been constructed, and the word "digital archive" generally circulated. However, the word digital archive is often used as a generic name of the services that only keeps and provides digital documents, and there is not the feature of "the archives" in the original meaning. In this paper, we point out problems of the present digital archive, and propose a design of the digital archive which reflected original "archives".
著者
Nobutake Matsuo Tomohiro Ishii John I Takayama Masayuki Miwa Tomonobu Hasegawa
出版者
(社)日本内分泌学会
雑誌
Endocrine Journal (ISSN:09188959)
巻号頁・発行日
pp.EJ14-0069, (Released:2014-06-13)
被引用文献数
4 21

The present study set forth the reference values for penile size and determined the prevalence of buried penis in Japanese full-term newborns. The stretched penile length was measured and the presence of buried penis was assessed at 1-7 days of age in 547 Japanese full-term newborn infants born between 2008 and 2012 in Tokyo. The stretched penile lengths were compared at 1-12 hours and 1-7 days of age in 63 infants and by two observers in 73 infants to estimate postnatal changes and interobserver variation, respectively. The mean stretched penile length was 3.06 cm (SD, 0.26; 95% confidence interval [CI], 3.04-3.08) and the mean ratio of penile length to body length was 6.24×100-1 (SD, 0.55×100-1), both of which were significantly smaller than those in Caucasian newborn infants. Buried penis was identified in 20 of 547 infants (3.7%; 95% CI, 2.1-5.2%). The first measurements of penile length at 1-12 hours were significantly smaller than the next measurements at 1-7 days (95% CI of the difference, 0.22-0.34). The 95% CI for the limits of agreement in the penile lengths measured by the two observers was -0.58 to -0.40 for the lower limit and 0.33 to 0.51 for the upper limit. These findings indicate that the penile length should be assessed after 24 hours of age by the reference standard of the same ethnicity for identifying micropenis and that buried penis is not uncommon in Japanese full-term newborns.
著者
徳永 幹雄 金崎 良三 多々納 秀雄 橋本 公雄 梅田 靖次郎
出版者
九州大学
雑誌
健康科学 (ISSN:03877175)
巻号頁・発行日
vol.13, pp.105-114, 1991-02-08

昭和61年度西日本年齢別水泳大会に出場し, 決勝に進出した選手を対象にして, 決勝レース直前の不安とそれに影響する要因を調査した。同時に, ベスト記録にどれくらい近いかを示す実力発揮度を算出した。そして, 試合前の状態不安と実力発揮度の関係, および状態不安および実力発揮度に影響する要因を分析した。その結果を次のように要約することができる。1) 決勝レースの実力発揮度はベスト記録に対して98.44%で, 男女差はみられなかった。実力発揮度の高いのは, 年齢別では小学生, 大会日別では第2目目, 競泳距離別では短距離, 泳法別では個人メドレー, 決勝順位別では上位入賞者であった。その他, 実力発揮度に影響する要因として, スポーツ観, 本大会の状況認知, 体調, 決勝レースの状況認知, 大きな大会の経験, 家庭環境などがあった。2) 決勝レース前の状態不安は36.5点(20〜80点)で, 男女差は認められなかった。状態不安が高いのは, 年齢別では中学生, 大会日別では第1日日, 競泳距離別では中距離, 泳法別では平泳ぎ, 決勝順位別では下位入賞者であった。その他, 状態不安に影響する要因として技能の評価, 性格, 大きな大会への経験, 本大会の状況認知, 決勝レースの状況認知, スポーツ観, 家庭環境などがあった。3) 状態不安と実力発揮度には顕著な関係がみられた。すなわち, 実力発揮度が低いのは, 不安得点が高い者と低い者であり, 実力発揮度の高いのは, 不安得点が中位のすこし不安がある者であった。また, 男女差, 年代差によって実力発揮のための不安の適性レベルは異なるのではないかと推測された。4) 状態不安と競技パフォーマンスの関係を実証した。そして, 状態不安や競技パフォーマンスに影響する要因を分析し, 競技不安モデルを再検討し, その有効性を推察した。
著者
星 健太郎 加納 貞彦 高橋 敬隆 金田 茂 品川 準輝
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. IN, 情報ネットワーク (ISSN:09135685)
巻号頁・発行日
vol.106, no.42, pp.91-96, 2006-05-11

携帯通信ネットワークでは,固定通信とは発想を異にしたユーザ誘導型トラフィック制御が注目を浴びている.ネットワークの輻輳(例えば花火大会の)時に,ユーザ端末に輻輳であることを表示するとともに,ユーザに通信しやすい場所を推奨する空間分散型制御・時間をずらして通信を促す時間分散型制御・音声からメールに代替メディアを提示するトラフィック縮退型制御が提案されている.しかしながら,ユーザの視点からこれらの制御を評価した検討は殆ど行なわれていない.本稿では,AHP(解析的階層過程)を用いてアンケート調査結果を分析することにより,ユーザ誘導型トラフィック制御に対するオピニオン評価手法を確立している.まずインターネットを介してユーザが容易に回答可能なwebサイトを構築している.次に,AHPの常套手段である一対比較行列計算ならびにその行列に対する固有値問題を解くことにより,ユーザ個々が抱く制御に対する不満度を定量化している.更に,回答結果の無為矛盾性を表すCI(整合度)値を閾値として使い,矛盾ある結果を出したアンケート回答者を除外することを提案する.アンケート回答者全体の意思を表す言わば集団一対比較行列の各成分は閾値をクリアしたユーザに対する一対比較行列該当成分の幾何平均を採ることにより作成している.このようにして得られた集団一対比較行列の最大固有値に対する固有ベクトルを求めることにより,集団意見としての不満度を定量化することに成功している.最後に,どのユーザ誘導型トラフィック制御に対するユーザ不満度が最大化するかが具体的・定量的に明らかになる.
著者
日詰 梨恵 逸村 裕 イツムラ ヒロシ
出版者
中部図書館情報学会
雑誌
中部図書館情報学会誌 (ISSN:21851743)
巻号頁・発行日
pp.19-36, 2010

網羅的な論文DB であるCiNii を対象に人文学4 領域の収録状況を調査し、その結果、(1)研究者が業績として認識していると考えられる文献収録率が高い、(2)「学術雑誌」に比べ、「大学・研究所等紀要」の書誌データ収録率・本文提供状況が圧倒的に高い等を明らかにした。 収録率調査を踏まえて行ったインタビュー調査から人文学分野の学術情報電子化促進のためには、 (1)学会誌の売上のみを運営資金として頼らないビジネスモデルが必要、(2)著作権等、 学術情報流通に必要な基盤情報の整備が必要であることが明らかになった。
著者
廣津 信義 宮地 力
出版者
順天堂大学
雑誌
基盤研究(C)
巻号頁・発行日
2009

記録系・採点系・格闘技系五輪競技として、陸上(リレー競技) ・体操・柔道を主な対象とし、競技をシステムして捉えて定式化する数学モデリングを行った。リレー競技については、合計タイムの確率分布を算出するモデル、体操については、団体戦での総合得点の確率分布を算出するモデル、柔道については、団体戦でのチーム・選手を相対評価する AHP (Analytic Hierarchy Process)を用いたモデルを作成した。指導者の意見を反映し競技現場で適用可能な数学モデルを提示することができた。