著者
首藤 敏秀 小薗 敬洋 鈴木 周一 和氣 聡
出版者
西日本整形・災害外科学会
雑誌
整形外科と災害外科 (ISSN:00371033)
巻号頁・発行日
vol.65, no.3, pp.595-598, 2016-09-25 (Released:2016-12-06)
参考文献数
11

体軸性脊椎関節炎という新しい疾患概念の導入や生物学的製剤の進歩など脊椎関節炎を取り巻く状況は大きく変化している.しかしながら,本邦ではその進歩がいまだ日常診療に十分に反映されていないのが実情かと思われる.本研究では体軸性脊椎関節炎とその疑い例における脊椎関節炎および強直性脊椎炎の特徴的症状や所見の出現頻度を調査し,早期診断における問題点を検討した.若年者の慢性の腰背部痛に対して炎症性腰背部痛や脊椎関節炎の脊椎外症状,家族歴などが評価されてないために,整形外科を受診していながら体軸性脊椎関節炎の早期診断がされていない例を認めた.問診票などを利用してこれらを効率よく把握することが体軸性脊椎関節炎の早期診断に重要と考える.
著者
香野 毅
出版者
一般社団法人 日本特殊教育学会
雑誌
特殊教育学研究 (ISSN:03873374)
巻号頁・発行日
vol.48, no.1, pp.43-53, 2010-05-31 (Released:2017-07-28)
被引用文献数
1

発達障害児の姿勢や身体の動きにおいて、その発達的偏りや弱さ、苦手さが観察されることが少なくない。ここではまず、広汎性発達障害、ADHD、LD、発達性協調運動障害について、それぞれの障害における姿勢や身体の動きに関する研究を取り上げた。彼らが姿勢の安定性やバランス、協調運動、粗大運動、微細運動などといった面に困難さを有していることが見いだされ、さらにそれぞれの障害のもっている特徴も報告されつつある。次に姿勢や身体の動きと認知、行動、感情の関係についてこれまでの研究を概観した。最後に、発達障害児の姿勢や身体の動きに対してアプローチしている3つの指導法を紹介した。姿勢や身体の動きが彼らを理解する際のひとつの側面であること、かつ種々の困難さへの治療教育的なアプローチの窓口として活用することを提案した。
著者
加藤 俊徳
出版者
一般社団法人 情報科学技術協会
雑誌
情報の科学と技術 (ISSN:09133801)
巻号頁・発行日
vol.70, no.10, pp.505-510, 2020-10-01 (Released:2020-10-01)

カスタマーハラスメントは,これまで,顧客からのセクシュアルハラスメントに主な焦点が当てられていた。近年,情報産業の発達に伴い,不特定多数の顧客から情報サービス従事者(接客・営業担当者を含む)へのハラスメントが問題となっている。本稿では,カスタマーハラスメントを起こしやすいカスタマーの脳について,1)睡眠,運動,食生活などの生活習慣,2)注意欠陥多動性障害(ADHD)や自閉症スペクトラム障害などの発達障害,認知症やうつ病など脳機能に問題のある疾患,3)8つの脳番地の機能がそれぞれ低下または未熟である場合,の3つの観点から概観した。加えて,カスタマーハラスメントを予防するために必要な課題を述べた。
著者
岡野 裕行
出版者
日本図書館協会
雑誌
図書館雑誌 = The Library journal (ISSN:03854000)
巻号頁・発行日
vol.116, no.11, pp.646-649, 2022-11
著者
中原 淳
出版者
特定非営利活動法人 組織学会
雑誌
組織科学 (ISSN:02869713)
巻号頁・発行日
vol.48, no.2, pp.28-37, 2014 (Released:2015-04-25)
参考文献数
81
被引用文献数
1

近年,組織論の研究領域において,「職場(workplace)」内部の学習(集団レベルの学習)に焦点化する研究が増えている.具体的には,職場の上司—メンバー間の相互作用を通して生起する学習を解明する実証的研究の増加である.本稿の目的は,こうした研究動向に鑑み,筆者がこれまで行ってきた研究を適宜引用・参照にしながら,職場における学習の研究群を紹介することにある.
著者
鮫島 邦彦 崔 一信 石下 真人 早川 忠昭
出版者
Japanese Society for Food Science and Technology
雑誌
日本食品工業学会誌 (ISSN:00290394)
巻号頁・発行日
vol.38, no.9, pp.817-821, 1991-09-15 (Released:2011-02-17)
参考文献数
15
被引用文献数
4 9

粗アクチニジンを市販のキウイフルーツから抽出,調製した.骨格筋アクトミオシン中のミオシンとアクチンは粗アクチニジンによって分解された.粗アクチニジンによる骨格筋ミオシン分子内の分解部位は,α-キモトリプシンによるそれとほぼ同じであった.また,粗アクチニジンはコラーゲンも分解した.牛モモ肉を粗アクチニジン溶液に浸漬した場合,4℃で6時間後の生肉,加熱肉とも切断強度の低下を示した.これらの22時間後の試料のSEM観察においては,筋肉の構造がもろくなっていることが確認された.以上の結果から,キウイフルーツに含まれるタンパク質分解酵素アクチニジンは食肉軟化剤として有効であることが明らかになった.
著者
蒔苗 直道
出版者
筑波大学大学院博士課程教育学研究科
雑誌
教育学研究集録 (ISSN:03867927)
巻号頁・発行日
no.24, pp.165-174, 2000-10

1. はじめに 日本の数学教育史研究において、昭和20年代の数学教育は単元学習の時代とされている。これらは、学習指導要領(試案)や教科書の記述をまとめた資料的な要素の強いものであり、戦後新教育制度の下に発足した新制中学校における数学科の単元学習については、 ...

3 0 0 0 OA 官報

著者
大蔵省印刷局 [編]
出版者
日本マイクロ写真
巻号頁・発行日
vol.1927年08月15日, 1927-08-15

3 0 0 0 OA 官報

著者
大蔵省印刷局 [編]
出版者
日本マイクロ写真
巻号頁・発行日
vol.1927年08月18日, 1927-08-18
著者
山田 妙韶
出版者
日本福祉大学社会福祉学部
雑誌
日本福祉大学社会福祉論集 = Journal social Welfare, Nihon Fukushi University (ISSN:1345174X)
巻号頁・発行日
no.143, pp.13-26, 2021-03-31

精神保健福祉士(以下,要旨で PSW)に「寄り添う支援」についてのインタビュー調査を行い,1 年目と 3 年目の比較(縦断研究)をすることで,経験年数による共通性や差異を見ることを目的とした.PSW の資格修得後,実務経験 1 年目と 3 年目の調査に協力いただける PSW 6 名にフォーカス・グループ・インタビューを行った.質的統合法で分析を行った.その結果,以下の点が分かった.① 1 年目で語られていた話題が3 年目では語られていない.②同じ表題名でありながらとらえ方が変わった.③ 1 年目で定義づけされた「PSW の寄り添う支援」が 3 年目では定義するに至らなかった.④1 年目の調査では語られなかった「伴走」について 3 年目にその実践が語られた.以下4 点を今後の課題とする.①「寄り添う支援」を PSW の業務の文脈で考察する.②熟練 PSW へのインタビュー調査を行い実務経験の年数の点から考察する.③「寄り添い/寄り添う」と「伴走」との異同について考察することである.④インタビュアーの向上.
著者
鈴木 亨
出版者
物理教育研究会
雑誌
物理教育通信 (ISSN:24238988)
巻号頁・発行日
vol.175, pp.53-63, 2019 (Released:2019-07-06)
参考文献数
7

高校物理の教育課程のほぼ終わりに,原子の構造,特にボーア理論と呼ばれるもの が不変の教材として置かれている。これは,水素原子のスペクトル公式を説明できる ものの,現代的な視点からは完全な理論ではないとされる。1913 年の原論文を読み返 すと,再評価されるべき面もあり,そのことを通じて,高校課程の教材としての意義 が改めて浮かび上がってくる。

3 0 0 0 OA 明治職官表

著者
内閣書記官室記録課 編
出版者
三省堂
巻号頁・発行日
vol.明治39年, 1907

3 0 0 0 OA 海事年鑑

出版者
帝国海事協会
巻号頁・発行日
vol.明治38年1月刊行, 1905