著者
加部 通明 生方 俊典
雑誌
全国大会講演論文集
巻号頁・発行日
vol.第50回, no.人工知能及び認知科学, pp.157-158, 1995-03-15

現在いろいろなクロスワードパズル(以下CWPと略記する)の雑誌が本屋の店先に置かれている。それらの中身を見ると、単語の問題文のないもの、規模が大きいもの等読者の興味を引くようにできている。CWP作成手法には大別して2種類考えられる。第一は、既成の枠に重複するところを一致させながら単語を埋めて行く、埋込み型手法である。第二は、一つの単語を元にして乱数を用いて単語を縦横に並べていく、増殖型手法である。本講演は、いくら作ってもきりがないCWPを作成する手法と、その自動生成への可能性について発表する。
著者
土田 定克 Sadakatsu Tsuchida
雑誌
尚絅学院大学紀要 = Bulletin of Shokei Gakuin University (ISSN:2433507X)
巻号頁・発行日
vol.(74), pp.29-44, 2017-12-20

ラフマニノフの「音の絵」作品39は難解である。8曲も続く苦渋に満ちた短調の末、それを一気に覆すただ1曲の長調。その理解のカギは、終曲で響く聖三打(「タタタン」の律動動機)にある。この聖三打の意味は「行進」に限らない。ラフマニノフの二大ピアノ協奏曲はじめ他の作品の用例を見ると、「決意」「宿命」「勝利」等の意味を担っている。さらに聖三打は原初次元で三一性を脈打つため、原初の「三一性」も象ることができる。それは聴き手に「聖なる動機」を与える大役を担うものである。 ラフマニノフが三一性を重んじた証拠に、「24 の前奏曲」と同様、「音の絵」作品39の頂点では「三連打が三音域で三回」も強調される。こうして「私の力は弱さの中で発揮される」を表す聖三打は、「神の力」を象ったラフマニノフの信仰表現であり、小さくても大きな力を秘めた芥子種に他ならない。
著者
松島 由紀子 舩曵 信生 中西 透
雑誌
研究報告バイオ情報学(BIO)
巻号頁・発行日
vol.2009-BIO-19, no.13, pp.1-6, 2009-12-10

本論文では,忙しいライフスタイルの人が,効率よく食事を作ることを目的として,多種料理の調理順最適化アルゴリズムを提案する.まず,材料の加工,加熱,鍋の洗浄からなるキッチンモデルを定義する.その上で,各料理の調理順探索問題を組合せ最適化問題として定式化し,シミュレーティッド・アニーリングを用いたアルゴリズムを提案する.Java 言語を用いて本アルゴリズムを実装し,例題として 6 種類の料理を与えて評価を行った結果,実際の調理結果とは約 15 分の誤差が生じたが,多種料理の調理順最適化に有効であることが明らかとなった.
著者
大西 俊輝 山内 愛里沙 大串 旭 石井 亮 青野 裕司 宮田 章裕
雑誌
情報処理学会論文誌 (ISSN:18827764)
巻号頁・発行日
vol.62, no.9, pp.1620-1628, 2021-09-15

褒める行為は,対象の行動や性格に向けられた称賛を表現する言語的・非言語的な行動であると考えられているが,相手を上手く褒めるためには言語的・非言語的行動をどのように用いれば良いかは明らかにされていない.そこで我々は,人間の言語的・非言語的行動を利用して,対話における褒め方の上手さを分析する取り組みに着目する.本稿では,対話における褒め方の上手さと人間の行動の関係を分析する取り組みとして,言語的・非言語的行動の中から頭部と顔部の振舞いの着目し,相手を上手く褒めるためにはどのような頭部と顔部の振舞いが重要であるか明らかにする取り組みを行う.はじめに,頭部と顔部の振舞いと,褒め方の上手さの評価値を含む対話コーパスを作成した.次に,頭部と顔部の振舞いに関連する特徴量を用いて褒め方の上手さの評価値を推定する機械学習モデルを構築し,どのような頭部と顔部の振舞いが重要であるかを検証した.その結果,頭部の向きや視線の方向に関する振舞い,口角や口の開きに関する振舞いが相手を上手く褒めるためには重要であることが明らかになった.また,自分が相手を上手く褒められたかどうか判断する際は,相手の瞼や瞬きの様子に注目すれば良い可能性が示唆された.
著者
福谷 遼太 門脇 伸明 河間 勇気 志野 嘉紀 松村 洋志 星野 拓也 加藤 匠 木下 哲男
雑誌
エンタテインメントコンピューティングシンポジウム2017論文集
巻号頁・発行日
vol.2017, pp.339-340, 2017-09-09

貧乏揺すりは,一般的に悪い印象を与えるが,ストレス解消,冷え性改善などの健康効果があると言われている.我々は,グループで貧乏揺すりを競い合うエンターテインメントアプリ「エクストリーム貧乏揺すり+」の開発に取り組んでいる.本アプリは,複数のスマートフォン,LED照明,SNSと連携することで,貧乏揺すりの状況に応じたLED照明の演出,得点ランキングの自動生成と表示,評価結果のフィードバックを行うことが可能である.
著者
浅井 圭介 ASAI Keisuke
出版者
航空宇宙技術研究所
雑誌
航空宇宙技術研究所報告 = Technical Report of National Aerospace Laboratory TR-797 (ISSN:03894010)
巻号頁・発行日
vol.797, pp.21, 1984-01

The objective of the present paper is to discuss the application of nonplanar wings such as Whitcomb’s winglet to new subsonic transport airplanes. A simple numerical method has been developed to calculate the minimum induced drag for a wing of an arbitrary nonplanar configuration, using the Trefftz-plane(far-field) analysis and the Lagrangean multiplier technique. For a series of wing/winglet combinations and several more complex forms such as curved wings, the value of the induced drag efficiency parameter‘l/e’is evaluated and compared with that of a conventional planar wing. When comparing the induced drag benefits, it is assumed that both wings have the same‘extended’wing planform rather than the‘projected’one. And, to take account of the trade-offs between wing aerodynamic efficiency and wing structural weight, the wing root bending moment as well as the wing total lift are kept constant. With these constraints, the drag performances for both wings could be compared without any ambiguity associated with structural weight and wing surface skin friction. The results obtained show that the minimum induced drag of every nonplanar wing analyzed here is not less than that of a planar wing except in the case of relatively small values of restricted wing root bending moment. Thus, it is concluded that a planar wing is superior to a nonplanar wing from the view point of cruise drag performance.