著者
鈴木 元
出版者
熊本県立大学文学部
雑誌
文彩
巻号頁・発行日
no.16, pp.1-9, 2020-03
著者
桑名 正隆
出版者
一般社団法人 日本内科学会
雑誌
日本内科学会雑誌 (ISSN:00215384)
巻号頁・発行日
vol.98, no.10, pp.2446-2452, 2009 (Released:2012-08-02)
参考文献数
5

膠原病・リウマチ性疾患の診療において,自己抗体検査は診断,病型分類,症状出現や予後の予測,活動性評価にきわめて有用なツールである.ただし,数多くある自己抗体検査を一括して測定するのではなく,それぞれの特性や測定原理を理解し,必要な項目を効率よくオーダーする.また,結果の解釈についても,臨床所見や経過を勘案しつつ判断することが求められる.
著者
小川 和孝
出版者
日本教育社会学会
雑誌
教育社会学研究 (ISSN:03873145)
巻号頁・発行日
vol.98, pp.135-154, 2016-05-31 (Released:2017-06-01)
参考文献数
25
被引用文献数
1 1

本論文では,高校生の持つ時間割引選好とリスク回避傾向が,教育期待へと与える影響について分析する。これによって,合理的選択理論における行為の前提となっている信念を,より明確化することを目的としている。 日本全国の高校2年生とその母親に対する調査をデータとして使用し,時間割引選好とリスク回避傾向が,高校卒業後の教育期待に与える影響を検証した。時間割引選好は,入職時点とその後の上昇度合いが異なっている賃金プロファイルのどれを好むかという選択から,またリスク回避傾向は仮想的な宝くじへの支払い意思額から尺度が構成される。 分析の結果から,これまで教育選択のモデルに明示的に取り込まれてこなかった信念は,既存の社会階層変数とは独立した効果を有していることが示された。時間割引選好は教育期待に対して有意に正の影響を有していた。これは将来の大きな利益をより重視する生徒ほど,より長い教育を望む傾向あることを示している。また,リスク回避傾向は教育期待に対して有意に負の影響を有していた。これはより損失に敏感な生徒ほど,より長い教育を望みにくいことを意味する。ただしリスク回避傾向については,モデルの選択によって頑健な結果とは言えなかった。これらの結果が教育選択におけるリスク回避仮説に対して持つ意義や,信念の役割を明らかにすることと機会の不平等における規範理論への発展との関連について議論した。
著者
廣野 哲也 池添 冬芽 田中 浩基 梅原 潤 簗瀬 康 中村 雅俊
出版者
公益社団法人 日本理学療法士協会
雑誌
理学療法学Supplement Vol.43 Suppl. No.2 (第51回日本理学療法学術大会 抄録集)
巻号頁・発行日
pp.0610, 2016 (Released:2016-04-28)

【はじめに,目的】近年,低強度・高反復トレーニングの筋力増強・筋肥大効果が着目されており,30%1RM程度の低強度トレーニングでも反復回数を12セット程度に増やすことにより,80%1RMの高強度と同等の効果が得られることが報告されている。一方,セット間の休息時間の影響について,高強度トレーニングではセット間の休息時間を長くすると介入効果が減少することが報告されているが,低強度トレーニングにおけるセット間の休息時間の影響を検討した研究はみられない。また,筋力トレーニング直後に生じる筋腫脹は骨格筋へのメカニカルストレスを反映しているとされており,トレーニング介入による筋肥大効果と関連があると考えられている。そこで本研究は低強度・高反復トレーニングにおける休息時間の違いがトレーニング直後の筋腫脹に及ぼす影響について,1)筋腫脹が生じる運動量(セット数)に違いはみられるのか,2)高反復トレーニング直後の筋腫脹の程度に違いはみられるのかに着目して検討した。【方法】対象は健常若年男性42名(年齢22.9±2.4歳)とし,トレーニングのセット間の休息時間を20秒,60秒,180秒とする3群にそれぞれランダムに振り分けた。30%1RMの低強度での膝伸展筋力トレーニングを膝関節屈曲90°から0°までの範囲で求心相3秒,保持1秒,遠心相3秒の運動速度で行った。なお,1RMは膝関節屈曲90°から0°まで膝伸展可能な最大挙上重量を筋機能評価装置(BIODEX社製)にて測定した。10回の反復運動を1セットとし,各セット間休息時間をはさんで計12セット行った。筋腫脹の評価として,超音波診断装置(GEメディカルシステム社製)を用いて外側広筋の筋厚を測定した。測定肢位は端座位・膝関節屈曲90°位とし,測定部位は上前腸骨棘と膝関節外側裂隙を結ぶ線の遠位1/3とした。筋厚の計測はトレーニング直前およびトレーニング3セットごとの計5回行った。統計解析は各群における筋厚の変化について反復測定分散分析および事後検定として多重比較を行った。さらに,多重比較検定を用いてトレーニング前に対する12セット終了時の筋厚変化率の群間比較を行った。【結果】反復測定分散分析の結果,全ての群で主効果を認め,多重比較の結果,休息20秒群と60秒群はトレーニング前と比較して3,6,9,12セット後のすべてにおいて有意な筋厚の増加がみられた。一方,180秒群においては12セット後のみ筋厚の有意な増加がみられた。また,12セット後の筋厚変化率に3群間で有意差はみられなかった(20秒群;5.1±6.0%,60秒群;6.8±1.7%,180秒群;4.4±3.1%)。【結論】低強度トレーニングにおいて,12セットの高反復トレーニング直後の筋腫脹にはセット間の休息時間による違いはみられないが,セット間の休息時間が長くなると筋腫脹を生じさせる運動量(セット数)はより多く必要となることが示唆された。
著者
中村 裕子 橋本 研 小此木 雄 牛込 瑛子 橋島 弓子 高橋 哲哉 小林 健二 小谷 依子 鈴木 玲爾 坂上 宏 申 基哲
出版者
特定非営利活動法人 日本歯科保存学会
雑誌
日本歯科保存学雑誌 (ISSN:03872343)
巻号頁・発行日
vol.54, no.5, pp.331-340, 2011-10-31 (Released:2018-03-23)
参考文献数
27

本研究の目的は,次亜塩素酸電解機能水(Hypochlorous-acid Electrolyzed Water: HEW)による宿主細胞への傷害性と,アルカリホスファターゼ(ALP)活性に与える影響を検討することである.HEWは,炭酸と塩化ナトリウム(NaCl)溶液を電気分解することによって生成される中性(pH7.2)で有効塩素濃度650ppmを有する電解水である.その殺菌効果は,陰イオンの活性酸素とHClOによるものと考えられている.HEWとNaOCl溶液のヒト歯髄線維芽細胞(HPC),ヒト歯根膜線維芽細胞(HPDL),ヒト末梢血好中球(PMN)およびヒト皮膚線維芽細胞三次元培養モデルに対する傷害性について,MTT assayを用いて検討した.HPC, HPDLおよびPMNを細胞培養用シャーレにて培養し,各濃度に調整したHEW, NaOCl溶液で処理した.HEWとNaOCl溶液は,濃度と作用時間に依存して細胞傷害性を示した.HEWの細胞傷害性はNaOCl溶液よりも低かった.次にHEWおよびNaOCl溶液のHPCのALP活性へ与える影響を,ALP assay kitを用いて検討した.HEWおよびNaOCl処理は,いずれも,HPC細胞のALP活性を低下したが,HEWのほうがはるかに軽微であった.三次元培養モデルにおいては,HEWの細胞傷害性はほとんど観察されず,NaOCl溶液のみが傷害性を示した.本研究は,HEWによる細胞傷害性は,NaOClよりも低く,根管洗浄剤として使用できる可能性を示唆する.
著者
大野 公子 野澤 美樹 伊藤 早苗 佐藤 理恵子 石田 裕美 上西 一弘
出版者
特定非営利活動法人 日本栄養改善学会
雑誌
栄養学雑誌 (ISSN:00215147)
巻号頁・発行日
vol.78, no.2, pp.57-65, 2020-04-01 (Released:2020-05-27)
参考文献数
23

【目的】中学1年生女子における鉄欠乏を横断的に把握し,鉄欠乏のリスク因子を明らかにして,鉄欠乏の予防に役立てることを目的とした。【方法】我々は,都内にある私立中高一貫校において,身体組成,血液検査等を継続して実施している。本研究の解析対象者は2012~2017年度に入学した中学1年生女子715名のうち,本研究で使用する全てのデータに不備のない493名である。調査項目は,身体組成,血液検査結果,食物摂取頻度調査,日常生活に関するアンケートとした。なお血清フェリチン 12 ng/ml未満を鉄欠乏群, 12 ng/ml以上を正常群として解析を行い,二項ロジスティック回帰分析を用いて鉄欠乏のリスク因子を検討した。【結果】正常群に比べ,鉄欠乏群は肥満度,体脂肪率,体脂肪量,初経発来者率が有意に高値で,初経後経過月数が有意に長かった(p<0.05)。正常群に比べ,鉄欠乏群は魚や肉を昼食に「食べない」と回答した者の割合が有意に高く,自分の体型に「満足している」と回答した者の割合が有意に低かった(p<0.05)。初経発来してない者に比べ,発来している者は鉄欠乏のリスクが9.44倍高く,魚や肉を昼食に「食べない」者に比べ,「普通に食べる」「たっぷり食べる」者は鉄欠乏のリスクが0.28倍,0.09倍それぞれ低かった(p<0.05)。【結論】中学1年生女子の鉄欠乏を予防するためには,体外への鉄損失量を食事で補うことが必要であり,鉄欠乏のリスクは,昼食に肉や魚を食べる者において低いことが示唆された。
著者
Kazuomi KARIO S. McEWEN Bruce G. PICKERING Thomas
出版者
The Japanese Society of Hypertension
雑誌
Hypertension Research (ISSN:09169636)
巻号頁・発行日
vol.26, no.5, pp.355-367, 2003 (Released:2003-12-10)
参考文献数
109
被引用文献数
104 151

There is growing evidence that stress contributes to cardiovascular disease. Chronic stress contributes to the atherosclerotic process through increased allostatic load, which is mediated by the neuroendocrine and immune systems (sympathetic nervous system and hypothalamus-pituitary adrenal axis) and related chronic risk factors (insulin resistance syndrome, hypertension, diabetes, and hyperlipidemia). In addition, acute stress can trigger cardiovascular events predominantly through sympathetic nervous activation and potentiation of acute risk factors (blood pressure increase, endothelial cell dysfunction, increased blood viscosity, and platelet and hemostatic activation). Earthquakes provide a good example of naturally occurring acute and chronic stress, and in this review we focus mainly on the effects of the Hanshin-Awaji earthquake on the cardiovascular system. The Hanshin-Awaji earthquake resulted in a 3-fold increase of myocardial infarctions in people living close to the epicenter, particularly in women, with most of the increase occurring in nighttime-onset events. There was also a near doubling in the frequency of strokes. These effects may be mediated by changes in hemostatic factors, as demonstrated by an increase of D-dimer, von Willebrand factor, and tissue-type plasminogen activator (tPA) antigen. Blood pressure also increased after the earthquake, and was prolonged for several weeks in patients with microalbuminuria. (Hypertens Res 2003; 26: 355-367)
著者
江口 之隆
出版者
青土社
雑誌
ユリイカ (ISSN:13425641)
巻号頁・発行日
vol.24, no.2, pp.p184-191, 1992-02
著者
山 祐嗣
出版者
一般社団法人 日本教育心理学会
雑誌
教育心理学研究 (ISSN:00215015)
巻号頁・発行日
vol.47, no.1, pp.11-18, 1999-03-30 (Released:2013-02-19)
参考文献数
7
被引用文献数
1

Wason選択課題の抽象的標準版と否定版 (例えば, もしpならばqではない) が36名の被験者に課せられ, 各カードを調べる必要があるか否かとその判断の確信度を5件法で評定することが求められた。さらに課題終了後, 被験者は各決定の理由を質問されるという形式で, 追観プロトコルが求められた。その理由に矛盾が見いだされると, 被験者の心の中で矛盾が解決されるまで, プロンプト質問が行われた。選択データによれば, 被験者は条件文に明示されているカードを選択する傾向にあり, マッチングバイアス説 (Evans & Lynch, 1973) を支持した。しかし, 何名かの被験者は, プロトコルデータから, 肯定文において関連性判断の後, 確証を行ったり, 双条件解決を行っていることが推察された。

3 0 0 0 OA 官報

著者
大蔵省印刷局 [編]
出版者
日本マイクロ写真
巻号頁・発行日
vol.1925年09月16日, 1925-09-16
著者
藤田 桂英 梶川 裕矢 森 純一郎 坂田 一郎
出版者
情報知識学会
雑誌
情報知識学会誌 (ISSN:09171436)
巻号頁・発行日
vol.22, no.2, pp.144-149, 2012-05-20 (Released:2012-07-31)
参考文献数
8

本論文では,重み付き引用ネットワーク解析における新興論文群の発見に対し,どの属性を考慮した重みが有効かを調査した.重み付き引用ネットワークでは出版年など論文の属性情報を解析に用いることが可能である.また,複数の学術領域ごとに重みを考慮した重み付き引用ネットワークを作成し,トポロジカルなクラスタリング手法によりクラスタに分割後,各種類のパフォーマンスをvisibility, speed, topological relevance から評価した.
著者
魚屋 翔平
出版者
山口県地方史学会
雑誌
山口県地方史研究 (ISSN:02891751)
巻号頁・発行日
no.115, pp.64-68, 2016-06
著者
魚屋 翔平
出版者
山口県地方史学会
雑誌
山口県地方史研究 (ISSN:02891751)
巻号頁・発行日
no.120, pp.96-104, 2018-11