著者
Hirotomo Moriwaki Yu-Shi Tian Norihito Kawashita Tatsuya Takagi
出版者
The Pharmaceutical Society of Japan
雑誌
Chemical and Pharmaceutical Bulletin (ISSN:00092363)
巻号頁・発行日
vol.67, no.5, pp.426-432, 2019-05-01 (Released:2019-05-01)
参考文献数
22
被引用文献数
3

Quantitative structure–activity relationship (QSAR) techniques, especially those that possess three-dimensional attributes, such as the comparative molecular field analysis (CoMFA), are frequently used in modern-day drug design and other related research domains. However, the requirement for accurate alignment of compounds in CoMFA increases the difficulties encountered in its use. This has led to the development of several techniques—such as VolSurf, Grid-independent descriptors (GRIND), and Anchor-GRIND—which do not require such an alignment. We propose a technique to construct the prediction model that uses molecular interaction field grid potentials as inputs to convolutional neural network. The proposed model has been found to demonstrate higher accuracy compared to the conventional descriptor-based QSAR models as well as Anchor-GRIND techniques. In addition, the method is target independent, and is capable of providing useful information regarding the importance of individual atoms constituting the compounds contained in the chemical dataset used in the proposed analysis. In view of these advantages, the proposed technique is expected to find wide applications in future drug-design operations.
著者
亀田 啓悟 松下 泰章
出版者
関西学院大学
雑誌
Working papers series. Working paper
巻号頁・発行日
vol.40, pp.1-19, 2008-04

伝統的な経済理論に従えば政府財政の悪化は長期金利を上昇させはずである。しかしOECD諸国中最悪の財政状況にあるわが国の長期金利は、依然として低位安定を続けている。本稿ではWachtel and Young (1987)等を参考に財政赤字と長期金利に関するイベントスタディーを行い、財政赤字の悪化が長期金利に与える影響を分析する。財政赤字の予想値には財務省の『予算の後年度歳出・歳入への影響試算』による4年度先財政赤字予想値を、長期金利には10年物国債の最長期物利回りを利用した。実証分析の結果、国債市場の整備がほぼ完了したとされる2000年以降において、財政赤字の予期せざる1兆円の変化が、長期金利を約0.15〜0.25bps上昇させることが確認された。この結果は、海外の先行研究結果と比べ小規模な反応であるものの、昨今の日本の低金利を考えると妥当な反応と思われる。
著者
李 善愛 Sun Ae II
雑誌
宮崎公立大学人文学部紀要 = Bulletin of Miyazaki Municipal University Faculty of Humanities
巻号頁・発行日
vol.14, no.1, pp.35-52, 2007-03-20

本研究は、村人が鯨とのかかわりを持って培ってきた地域文化に焦点を当てる。そして、村人の最後の捕鯨砲手や鯨肉専門店を営む韓国唯一の鯨解体士、3代目の鯨肉専門店経営者、鯨祭推進委員、漁業管理船船長とのインタビュー内容に基づき、1986年捕鯨モラトリウム前後における国際政治や社会変化の中、鯨とのかかわりを持ちながら築き上げていく地域文化の生成過程を明らかにする。
著者
島内 裕子
出版者
放送大学
雑誌
放送大学研究年報 (ISSN:09114505)
巻号頁・発行日
vol.14, pp.210(27)-191(46), 1996
著者
小西 光一
出版者
日本甲殻類学会
雑誌
CANCER (ISSN:09181989)
巻号頁・発行日
vol.19, pp.31-38, 2010-05-01 (Released:2017-07-05)
参考文献数
42
著者
世良田 和幸
出版者
メディカル・サイエンス・インターナショナル
雑誌
LiSA (ISSN:13408836)
巻号頁・発行日
vol.22, no.2, pp.120-121, 2015-02-01

痛みは,辛く切ないものである。そしてその痛みの原因がわかっている場合は,その原因さえ取り除ければ痛みも緩和されると思われている。しかし西洋医学では,その原因すら影が薄くなった慢性痛に,対症療法しかできない場合が多いと考えられる。神経障害性痛などの西洋医学では治療が困難であった痛みに対し,漢方医学的な診断を行ったうえで,冷えや熱感,体内を巡っている気・血の滞りや不足,さまざまなストレスなどに対して漢方薬を有効に用いると,劇的な鎮痛効果を得られることがある1〜4)。

3 0 0 0 OA 桃太郎の誕生

著者
柳田国男 著
出版者
三省堂
巻号頁・発行日
1933
著者
濱中 淳子
出版者
一般社団法人 日本教育学会
雑誌
教育学研究 (ISSN:03873161)
巻号頁・発行日
vol.83, no.4, pp.411-422, 2016-12-30 (Released:2017-05-26)
参考文献数
13

高大接続をめぐっては、すでにさまざまな施策が試みられているが、その根底には、ひとつの共通した要素が確認される。関係者たちの「善意」だ。ただ、善意がいつも望ましい施策につながるわけではないのもたしかだろう。本論文は、大学生や高校生に実施した質問紙調査の分析から、むしろこれら施策が中間層にあたる高校生を学習から遠ざけ、大学での充実した学びも難しくさせている様相を実証的に描いたものである。
著者
田野 武夫
出版者
拓殖大学人文科学研究所
雑誌
拓殖大学論集. 人文・自然・人間科学研究 = The journal of humanities and sciences (ISSN:13446622)
巻号頁・発行日
no.41, pp.1-11, 2019-03-15

ヘルダーリンとのカントとの関係は,シラーの美学論構想に倣った「カントからの踏み出し」,すなわち『判断力批判』の実践部門としての美的教育論構想という側面を持っている。弟宛の書簡において,ヘルダーリンがカント的「思弁的哲学」の重要性を指摘しながらも,さらにその高次の段階として「詩文」(ポエジー)の重要性を説いている点にもその傾向を見ることができる。しかしヘルダーリンにおけるカント哲学の意義をポエジーの前段階のみに位置づけることはできない。彼は1795年のヘーゲル宛ての書簡において「カントが自然の仕組を(従ってまた運命の仕組を),自然の合目的性と結合するしかたには,真に,彼の体系の全精神が含まれている」と述べており,自然の合目的性にカント哲学の本質を見ていた。これがヘルダーリンの後期詩作にも反映されている。例えば,カントの『永遠平和論』等に見られる自然の目的論的進行,すなわち戦争や闘争を経ての高次の平和的段階への移行は,『宥和するものよ…』や『平和の祝い』等のヘルダーリンの後期の詩作に描かれる平和への行程と本質的に一致している。また共和制への共鳴という点にも,両者の類似性を見ることができる。これらの点から,ヘルダーリンにおけるカント哲学の存在は,自然の合目的性という点において,彼の後期詩作の世界像の一端を担う重要要素であったということができる。
出版者
巻号頁・発行日
vol.一,