著者
手代森 隆一 坂本 勇一 柴田 絵里子 高野 康之 三上 英子 赤平 恵美 立花 直樹 大西 基喜
出版者
Japanese Association of Medical Technologists
雑誌
医学検査 (ISSN:09158669)
巻号頁・発行日
vol.63, no.5, pp.550-556, 2014

AmpC β-ラクタマーゼ産生菌の遺伝情報はプラスミドによって菌株,菌種を超えて伝達されるため,院内感染対策で問題となる.今回我々は,長期に抗菌薬投与をされていた肺炎患者において,<i>Klebsiella pneumoniae </i>Carbapenemase(KPC)型との鑑別を要したAmpC β-ラクタマーゼ産生<i>Klebsiella pneumoniae</i>を検出した一例を経験したので報告する.患者は62歳,男性.平成23年8月近医にて肺化膿症と診断され,治療中に肺出血を併発し当院へ転院した.患者は,入院2週間前からカルバぺネム系薬が投与されていた.気管内採痰から検出された<i>K. pneumoniae</i>は,カルバぺネム系薬を含む全βラクタム系薬に耐性であったことから,KPCなどのカルバぺネマーゼ産生菌が疑われた.しかし,Hodge's test,シカベータテスト,メルカプト酢酸の酵素阻害試験はいずれも陰性であった.本菌は,ボロン酸を用いた酵素阻害試験で阻止円の拡大が認められたことから,AmpC β-ラクタマーゼ産生株と推定された.さらに,遺伝子学的検査の結果,本菌はDHA型のAmpC β-ラクタマーゼ産生<i>K. pneumoniae</i>であることが確認された.今回の分離株におけるimipenem(IPM)のMIC値は4 μg/mLであり,2010年以降のCLSIのブレイクポイントで耐性と判定される株であった.AmpC β-ラクタマーゼでありながらIPMのMICが高かった理由は不明であるが,染色体性カルバぺネマーゼ保有の可能性も否定できないと考える.このような耐性菌に遭遇した場合に備え,検査室では酵素阻害試験などを追試できる体制を整えておくことが必要である.
出版者
日経BP社 ; 1985-
雑誌
日経マネー (ISSN:09119361)
巻号頁・発行日
no.388, pp.58-60, 2014-11

先日の地政学リスクも落ち着き、相場は凪が続いていた。ここ何日かは久々に仕事に集中できており、擦れ違った同僚から「何かいいことあった?」といきなり聞かれた。逆に、塩漬けの頃はどれだけ元気のない顔をしていたのだろうか。
出版者
日経BP社
雑誌
日経コンストラクション (ISSN:09153470)
巻号頁・発行日
no.395, pp.120-121, 2006-03-10

国土交通省は2006年1月16日から2月24日まで,「テレワーク」と呼ぶ職員の在宅勤務を試行した。 テレワークとは,情報技術(IT)を活用した時間や場所にとらわれない柔軟な働き方のこと。政府のIT戦略「e-Japan戦略II」のなかで実現を目指している項目の一つだ。大都市圏の通勤ラッシュの緩和や人口の一極集中の是正がねらいだ。女性や高齢者の社会参加の手段としての期待もある。
著者
矢島 嗣久
出版者
別府史談会
雑誌
別府史談
巻号頁・発行日
no.29, pp.27-35, 2016-03
著者
小池 博明 半澤 幹一
出版者
長野工業高等専門学校
雑誌
長野工業高等専門学校紀要 = Memoirs of Nagano National College of Technology (ISSN:18829155)
巻号頁・発行日
no.51, pp.1-9, 2017-06-30

This paper is an introduction to investigation and interpretation (釈論) of 'Oeno Chisato-shu' (大江千里集). This work is an anthology of or waka (和歌=ancient Japanese poems) by Oeno himself. In the work, which was edited in accordance with a command of Japan's Emperor Uda in 894, and is usually called kudai-waka (句題和歌), each poem was given a one phrase poetic title in kanshi (漢詩=ancient Chinese poem) selected by Oeno. And so, Oeno's own poetry has been considered a mere literal translation of the Chinese.The authors of this paper think that such a way viewing this work shoud be reconsidered because the mutual relations between expressions in both waka and kanshi have various patterns.The central purpose of our investigation is to concretely explicate the actual condition of all these patterns.This paper makes clear the investigation method which attaches great importance to expression technique, reviews preceding studies and interpretates waka No. 72, the most famous in this anthology.
著者
白嵜 顕成
出版者
神戸女子大学
雑誌
教育諸学研究 (ISSN:13470566)
巻号頁・発行日
vol.23, pp.一-十三, 2009-07
著者
片岡 俊一 對馬 翼
出版者
Japan Society of Civil Engineers
雑誌
地震工学論文集 (ISSN:1884846X)
巻号頁・発行日
vol.29, pp.1029-1034, 2007

地震調査研究推進本部の長期評価によると, 青森県東方沖を含む三陸沖北部では, 2007年1月から30年間におけるM7クラスの地震の発生確率は90%である. 日本全国を見ても, この値は宮城県沖地震について高い値である. そこで, 青森県東方沖でM7クラスの地震が起きた際の青森県内の計測震度を著者らが求めた距離減衰式と観測点の増幅度を組み合わせて推定した. まず, 1994年三陸はるか沖地震を対象に提案手法を適用した結果, 県内の80%の観測点において±0.5の範囲で, アンケート震度と推定震度が一致した. また, 最大の差は1.0であった. 次いで1968年十勝沖地震の北側のアスペリティを予想対象地震と考えて, 各地の震度を推定したところ, 八戸市, 三沢市で震度6弱となった.
著者
歌代 崇史 柳沢 昌義
出版者
社会言語科学会
雑誌
社会言語科学 (ISSN:13443909)
巻号頁・発行日
vol.12, no.1, pp.93-107, 2009

相づちに代表される聞き手反応は対面コミュニケーションにおいて不可欠である.しかし,その形態や使用は言語・文化により異なるため,日本語学習者にとって聞き手反応の学習は,目標言語環境におかれたとしても,必ずしも容易ではない.聞き手反応を教授する試みはあるものの,聞き手反応の教授が日本語学習者にどのような効果を及ぼすか実証的に調査した研究は非常に少ない.そこで本研究は,聞き手反応の教授が日本語学習者に及ぼす効果を明らかにするため,22名の中・上級日本語学習者を聞き手反応を教える群(RT群)と教えない群(NRT群)に分け,それぞれの群に70分の教授を行い,教授の前(pre),直後(pos1), 1週間後(pos2)に母語話者との対面会話テストを実施した.さらに,学習面に関する効果を検討するため, pos2においてインタビューを行った.対面会話テストの分析の結果, RT群の適切な聞き手反応の使用に関して, pre-pos1間とpre-pos2間で統計的に有意な差があり,教授により学習者の聞き手反応の産出能力が向上することが示された.さらに,インタビューの分析から, RT群には教授後,母語話者の対面会話を意識的に観察するといった学習行動の変化が複数見られ,語用意識の向上が示された.これらの結果に基づき,聞き手反応の教授による日本語学習者の聞き手としての認知変容モデルを示した.
著者
山﨑 けい子 初鹿野 阿れ
出版者
富山大学人文学部
雑誌
富山大学人文学部紀要 (ISSN:03865975)
巻号頁・発行日
no.66, pp.31-42, 2017

日本語教師養成のため,教育実習や模擬授業等の指導を行う立場として,日頃感じている印象がある。経験のない,あるいは浅い日本語教師を目指す者が,教師として授業を進める際に,教師と学習者の一対一のやり取りになりがちであるという点である。例えば以下のような例をみてみよう。 <教育実習生と学習者のやり取りの例> 教育実習生:Aさん, 昨日何をしましたか. 学習者A :昨日::, テレビを見ます. 教育実習生:(.)見ました. 学習者A :見ました. 教育実習生:はい, そうです. 教育実習生が「Aさん, 昨日何をしましたか」と指名質問し,学習者Aが「昨日::, テレビを見ます」と答え,そこに教育実習生が誤りを認識しても,遅れがちに訂正をする。学習者Aが「見ました」と繰り返して理解を示すと,「はい, そうです」と評価のみをする。その周りの学習者たちはただ聞いているだけでこのやり取りの外に置かれ,教師はクラス全体に対応することにはなっていないという点である。ベテランの日本語教師であるならば,「はい, そうです」ではなく,「はい, 昨日, テレビを見ました」と繰り返し,耳から入れるインプットの量を増やし理解を確実にしようとすることもあるだろう。加えてその後,コーラスでその他の学習者に繰り返しを求めるかもしれない。 本稿の目的は,教師主導の活動において日本語学習者の発話の誤りに訂正を加えるという,基本的な授業会話の技術に着目し,経験のある日本語教師がどのように行っているのかを詳細に示すことにある。そのために,教師が,日本語学習者の発話の誤り(発話,文法,語彙など)に対して,訂正を開始,訂正,終了する,一連のやり取りを,会話分析的手法を利用し示したい。
著者
"蓮井 和久"
出版者
鹿児島大学

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著者
楊 英華
出版者
実践女子大学
雑誌
実践女子大学FLCジャーナル
巻号頁・発行日
vol.4, pp.85-92, 2009-03-18