著者
湯川 隆子 清水 裕士 廣岡 秀一
出版者
奈良大学
雑誌
奈良大学紀要 (ISSN:03892204)
巻号頁・発行日
no.36, pp.131-150, 2008-03

本研究の目的は、大学生におけるジェンダー特性語の認知がここ20年でどのように変わったかを検討することである。1970年代と1990年代に男女各1000人の大学生を対象に、50語のジェンダー特性語について同一の分類テストと連想テストを実施した。主な結果は以下のようであった。(1)男性あるいは女性の典型的ジェンダー特性語として分類された特性語の数は、1970年代より1990年代のほうが少なくなっていた。(2)ジェンダー特性語に対する連想反応語は、1970年代でのほうが1990年代よりも典型的なステレオタイプを表すと見られる内容が多かった。(3)近年の日本の大学生においては、ジェンダー特性語に対し、ジェンダー・ステレオタイプに沿って反応する傾向が減少してきている。

2 0 0 0 OA 攝津徴書

著者
[浅井幽清] [編]
巻号頁・発行日
vol.巻9-11, 1800
著者
濱田 美和
出版者
富山大学
雑誌
富山大学留学生センター紀要 (ISSN:13472739)
巻号頁・発行日
vol.4, pp.13-28, 2005-03

本研究は, 日本の流行歌を題材とした日本語学習者向けの教材を開発することを目的に行うものである。日本語学習者に適した教材を開発するためには,まず流行歌の歌詞に使われる語彙及び表現・文型の特徴を十分に把握しておかなければならない。そこで,本稿では, このうちの語彙に焦点を当て,ある流行歌が初級,中級,上級,超級のいずれの語彙レベルに当たるかの判定を行うとともに,流行歌に使われる語彙の特徴を分析し, 日本語学習者の立場から見た困難点を明らかにする。その手順として, 日本人によく親しまれている100曲の流行歌の歌詞に使われる語彙について, 日本語学習者にとっての難易度,品詞,語構成,意味範疇などの観点から分類し,データベース化し,その結果をもとに分析を行った。
著者
Tomohiro Jishi Kazuhiro Fujiwara Kyohei Nishino Akira Yano
出版者
The Illuminating Engineering Institute of Japan
雑誌
Journal of Light & Visual Environment (ISSN:03878805)
巻号頁・発行日
vol.36, no.3, pp.88-93, 2012-12-01 (Released:2013-03-04)
参考文献数
9
被引用文献数
3 12

The CO2 uptake rate (CUR) of the aerial part of cos lettuce (Lactuca sativa) was measured in pulsed and continuous light at an average photosynthetic (wavelength range: 400–700 nm) photon flux density (PPFD) of 100 μmol m-2 s-1 from white light-emitting diodes (LEDs). Three duty ratios of 25, 50, and 75%, combined variously with eight frequencies of 0.1, 0.2, 0.4, 0.8, 1.6, 3.2, 6.4, and 12.8 kHz were used for pulsed light irradiation. The CURs were significantly lower at a duty ratio of 50% for frequencies of 0.1–0.8 kHz and at a duty ratio of 25% for all frequencies than those in continuous light although the average PPFD was unchanged. These results indicate that pulsed light at lower duty ratios, combined with lower frequencies, makes CUR of cos lettuce lower than that attained in continuous light. We infer, based on a PPFD-CUR curve obtained with cos lettuce plant used in the experiment, that when greater PPFD is provided, pulsed light at lower duty ratios with lower frequencies is less advantageous than continuous light for photosynthesis.
著者
影浦 峡
出版者
日本語学会
雑誌
日本語の研究 (ISSN:13495119)
巻号頁・発行日
vol.2, no.4, pp.47-60, 2006-10

本論文では、専門語彙の体系における外来語語基の集合としての位置づけを、計量的な観点から分析する。専門語彙における外来語語基の位置づけについては、個々の外来語が漢語・和語と異なる存在であることを前提として様々な分析がなされてきた。しかしながら、語彙体系の構成において、使用頻度として、外来語語基の集合が、それ以外の語基の集合と異なる位置づけにあることは確実に検証されているものの、外来語語基とそれ以外の語基とが使われたとき、その使われ方が質的に異なるかどうかは検証されていない。本論文では、外来語語基とそれ以外の語基は同じ語基集合に属するものとして語彙の体系を構成しており、たまたま外来語語基が表層的特徴において目に付くためにそれだけを取り出して分析すると使用の度合いが全体として少ないことが観察されるだけなのか、それとも仮に同程度に用いられると考えても外来語語基集合は質的にそれ以外の語基集合と異なるのかを、データに基づいて検証する。農学、植物学、化学、物理学、情報科学、心理学の6分野の学術用語を対象に分析した結果、いずれの分野でも、語基が語彙に最初に取り込まれる状況では外来語は質的に異なった振舞いをするが、いったん語彙に取り込まれた外来語の振舞いには質的な特異性が見られないことがわかった。
著者
恋川好町 作
巻号頁・発行日
1793

恋川好町(鹿都部真顔)作、歌川豊国画の黄表紙。江戸・和泉屋市兵衛刊。中本3冊。題簽欠。恋川好町は真顔の戯作者名。自序に「みつのとうしの初春 すきや座鋪のあるし真顔題」とあるので、寛政5年(1793)の発刊と知られる。近藤清春作・画の『どうけ百人一首』の黄表紙化。「でんぢでんぞう」(天智天皇のもじり)という百姓を登場させ、娘のおしかと親子3人で正直一遍に世を送り、幸せになるという大筋に、「秋の田のかりほすまでにひよりよく我子供らをらくにすごさん」以下、『どうけ百人一首』の歌詞を作者名とともに適宜、絡める。女性に対する教訓色が強いのは、寛政の改革後の黄表紙の通性といえる。外題に冠称された大谷徳次は、江戸また上方で活躍した歌舞伎役者で、道化方を得意とした。(鈴木淳)(2017.2)

2 0 0 0 OA 京の野菜食

著者
南出 隆久
出版者
日本食生活学会
雑誌
日本食生活学会誌 (ISSN:13469770)
巻号頁・発行日
vol.5, no.1, pp.12-17, 1994-07-31 (Released:2011-01-31)
参考文献数
8
著者
定延 利之
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告 = IEICE technical report : 信学技報 (ISSN:09135685)
巻号頁・発行日
vol.113, no.354, pp.35-40, 2013-12-14

本発表では,知識と体験が推論利用可能性と染み込み速度に関して異なることを,現代日本語(共通語)の諸現象を通して示す.条件文を例にとると,タラ・バ・トと異なり体験を表さないナラだけが(例「そこに行っタラ/行けバ/行くト/??行くナラ,食事がもらえた」),条件だけでなく新規獲得知識をマークでき(例「&彼が来たナラ私は帰る」),新規獲得知識を条件(真偽不確定な情報)と同じように扱うことを示す。