著者
乾 敦行 工藤 晋太郎 原 耕司 水野 謙 加藤 紀夫 上田 和紀
出版者
日本ソフトウェア科学会
雑誌
コンピュータ ソフトウェア (ISSN:02896540)
巻号頁・発行日
vol.25, no.1, pp.1_124-1_150, 2008 (Released:2008-02-29)

LMNtalは階層グラフ書換えに基づく単純な言語モデルであり,接続構造の表現に論理変数を,階層構造の表現に膜を用いることを特徴としている.LMNtalは,多重集合や並行処理やモビリティなどの概念を持つさまざまな計算モデルの統合を目指すと同時に,階層グラフ書換えに基づく実用的なプログラミング言語を提供してその有用性を示すことを重要な目標としている.本論文の目的は,プログラミング言語としてのLMNtalの諸機能を紹介し,その記述力を多くの例題を用いて示すことである.我々は,算術,ルール適用制御,モジュール,他言語インタフェースなどの重要機能を階層グラフ書換えモデルの中に組み込む方法を設計し実装した.記述力の検証のためにλ計算,π計算,ambient計算,CHRなどの代表的な関連計算モデルのエンコーディングを行い,それらを実際に処理系上で動作させることに成功した.
著者
米原 あき
出版者
特定非営利活動法人 日本評価学会
雑誌
日本評価研究 (ISSN:13466151)
巻号頁・発行日
vol.12, no.3, pp.3_91-3_105, 2013-02-01 (Released:2014-05-21)
参考文献数
36

人間開発指数(HDI)は、従来の経済指数に代わる開発指数として、国際的に広く用いられており、経済指数に加えて、保健指数と教育指数も加味した複合指数である点にその特徴がある。HDIは、国ごとの開発レベルを測るランキング指数として認知されているが、HDIの理論根拠である人間開発論に鑑みれば、HDIをランキング指数として活用する方法が最善の方法であるとは言い難い。したがって本稿では、人間開発論の考え方に則り、国家ランキングによる評価にとどまらない、各国の「開発バランス」を評価するための新たな方法を提案することを目的とする。必要なデータが入手できた141か国を分析対象とし、主成分分析によって、141のHDIを教育・保健・経済の各要素に分解する。分解された3つの要素を用いて「開発バランスチャート」を描出し、これら141のチャートを類型化することによって、より包括的な開発評価に向けたHDIの応用を試みる。
著者
栗林 克匡 相川 充
出版者
The Japanese Group Dynamics Association
雑誌
実験社会心理学研究 (ISSN:03877973)
巻号頁・発行日
vol.35, no.1, pp.49-56, 1995-07-30 (Released:2010-06-04)
参考文献数
16
被引用文献数
2

本研究では, 特性シャイネスが対人認知に及ぼす効果を検討した。被験者は, 特性シャイネス尺度の得点に基づいて選出され, 高シャイネス群は27名, 低シャイネス群は24名の計51名であった。被験者は未知の異性 (サクラ) との1対1の会話を行い, その後で相手の印象評定と「自分に対する相手の認知」の推測を行った。また各被験者は, 会話の相手であるサクラと, 第3者である評定者によって印象を評定された。その結果, シャイな被験者ほど, 社交性や積極性などを含む力本性の次元について相手の人物をネガティブに認知していた。また, シャイな被験者は全ての認知次元において相手からそれほどポジティブに認知されているとは思っていなかった。そして, 個人的親しみやすさおよび社会的望ましさの認知次元において, 被験者の推測と評定者の評定との問にはズレがあることが分かった。つまり, シャイな人は第3者の評定よりもネガティブに自分を捉えていた。これらのことから, シャイな人の行う対人認知にはネガティブな方向へのバイアスが存在している可能性が示唆された。
著者
石川 隆一 和泉 興 林 秀和 福田 宏幸
出版者
人工知能学会
雑誌
2019年度 人工知能学会全国大会(第33回)
巻号頁・発行日
2019-04-08

人間の美的感性に基づく研究は何度も行われてきましたが、感性のモデル化がこの研究のテーマです。本研究では、コンボリューションニューラルネットワーク(CNN)と勾配ブースト決定木(GBDT)を用いて、デザイナーの持つ美的感性をモデル化する実験を行った。また、提案手法ではCNN以外から抽出した色や文字データを新たな特徴として追加することで精度を向上させた。提案手法を複数のパターンで検証し有効性の確認ができた。
著者
稲松 敏夫
出版者
公益社団法人 土木学会
雑誌
土木史研究 (ISSN:09167293)
巻号頁・発行日
vol.15, pp.353-362, 1995

筆者は先に第1回~第11回にわたって、電力土木の変遷と、電力土木に活躍した人々を中心に各河川の水力開発について述べ、その中で電力土木に一生を捧げた人々のうちの代表的人物60名を発掘して、その成果をまとめ得た。<BR>さらに一昨年から、その中25名の人々の業績を詳述し、第2編・電力土木人物史として6名 (知久清之助、伊藤令二、北松友義、目黒雄平、高桑鋼一郎、久保田豊) について発表し、今回はその3として数名を発表する。
著者
上野 永子 Noriko Ueno
雑誌
人文論究 (ISSN:02866773)
巻号頁・発行日
vol.59, no.4, pp.164-180, 2010-02-20
著者
安田 宗樹
出版者
日本医用画像工学会
雑誌
Medical Imaging Technology (ISSN:0288450X)
巻号頁・発行日
vol.32, no.3, pp.155-163, 2014 (Released:2014-08-05)
参考文献数
10

本稿では,確率的画像処理の枠組みの基礎を成しているマルコフ確率場とその計算アルゴリズムとしての確率伝搬法(サム・プロダクト確率伝搬法とマックス・プロダクト確率伝搬法)について議論する.これらの概念は最新の確率的画像処理分野においても重要な位置を占めている.確率的画像処理の基礎数理を説明し,ノイズ除去フィルタへの応用を通して,確率的画像処理への導入を手引きする.
著者
丸山 義昭
出版者
日本文学協会
雑誌
日本文学 (ISSN:03869903)
巻号頁・発行日
vol.61, no.8, pp.54-64, 2012-08-10 (Released:2017-11-22)

「羅生門」「山月記」、それぞれの〈語り方・語られ方〉を読むことで、物語内容をどう対象化していけるか。どのような問いかけによって、生徒の読みを揺さぶることができるか、「羅生門」では生徒の読みを検討しながら、授業を進めた。「山月記」では李徴の語りと、作品全体の語りの双方を相対化する授業を行った。語り手の、登場人物に対する見方、人物との距離を明らかにすることで、何が浮かび上がってくるのか。授業の概要と、考えていることの報告である。
著者
鈴木 健二
出版者
日本建築学会
雑誌
日本建築学会技術報告集 (ISSN:13419463)
巻号頁・発行日
vol.17, no.36, pp.633-638, 2011-02-20 (Released:2011-06-20)
参考文献数
13
被引用文献数
1 1

The purpose of this paper is to clarify the influence of building codes on conversion of closed elementary and junior high schools in depopulated areas. Some results show as follows : (1)In the past, obligatory return of national subsidy for school construction prevented closed schools from conversion, but recently such a situation has been improved by deregulation. (2)In depopulated area, there are a lot of regions where waste water purifier is used. In such a region, installation of combined treatment purifier becomes a question of money. (3)Conversion from the usage with a loose requirement for fire extinguishing equipment to a severe usage needs more advanced fire extinguishing equipments.

2 0 0 0 OA 職場のいじめ

著者
原谷 隆史
出版者
日本民族衛生学会
雑誌
民族衛生 (ISSN:03689395)
巻号頁・発行日
vol.74, no.6, pp.277-278, 2008-11-30 (Released:2009-03-13)