著者
谷津 貴久
出版者
川村学園女子大学
雑誌
川村学園女子大学研究紀要 (ISSN:09186050)
巻号頁・発行日
vol.11, no.2, pp.57-67, 2000-03-15

反応時間の確率分布モデルをデータに適用する際, 複数のモデルを比較選択する方法としてAIC(Akaike information criterion)の利用が挙げられる。しかしAICによって常に真のモデルを選択することができるのかという疑問が生じる。本稿では, 対数正規分布・ガンマ分布・複合指数分布・指数正規合成分布・指数ガンマ合成分布・ガンベル分布・ワイブル分布・ワルド分布の8種の確率分布に対して, AICにより真の分布を正しく選択できるのかどうかを計算機シミュレーションにより検証した。その結果, 複合指数分布と指数正規合成分布が真の分布である場合にははAICによって正しく選択することができず, 試行数が100以下ではどの分布も正しく選択することが困難であることが分かった。また, 真の分布にかかわらずガンマ分布が選択される率が高いという結果も得た。以上より, AICのみによって反応時間の確率分布モデルを選択することには慎重になるべきであると結論した。
著者
荒川 義博
出版者
The Vacuum Society of Japan
雑誌
真空 (ISSN:05598516)
巻号頁・発行日
vol.38, no.6, pp.600-604, 1995-06-20 (Released:2009-09-29)
参考文献数
17
著者
多田 忠義
出版者
公益社団法人 日本地理学会
雑誌
E-journal GEO (ISSN:18808107)
巻号頁・発行日
vol.13, no.1, pp.347-358, 2018 (Released:2018-06-12)
参考文献数
5
被引用文献数
1
著者
加藤 浩徳 家田 仁 小野田 惠一
出版者
Japan Society of Civil Engineers
雑誌
土木計画学研究・論文集 (ISSN:09134034)
巻号頁・発行日
vol.20, pp.523-530, 2003-09-30 (Released:2010-06-04)
参考文献数
15

本論文では, 出発時刻選択モデルを用いて, 通勤者の交通行動を分析し, その結果から, 時間の差に対する意識限界を推定した. 出発時刻選択モデルを構築する上で, 通勤者の選択行動に影響を与える説明変数を検討し, 列車待ち時間・乗車希望列車スケジュール早着・同スケジュール遅延・最終不遅刻列車スケジュール早着の組み合わせが適切であることを示した. そのモデルを用いて, 鉄道利用者の通勤行動を分析した結果, 時間の差に対する意識限界は平均運行時隔にして約4分30秒-4分56秒であることが分かった.
著者
長谷川 良平 藤村 友美
出版者
一般社団法人映像情報メディア学会
雑誌
映像情報メディア学会誌 (ISSN:13426907)
巻号頁・発行日
vol.68, no.12, pp.902-906, 2014

筆者らの研究グループは,重度運動機能障害の患者のコミュニケーションを支援する目的で,ブレイン-マシンインタフェース(BMI)技術を活用した脳波による意思伝達装置「ニューロコミュニケーター」の開発に取組んできた.本稿では,特に当該技術の高度化に繋がるCGアバターの表情制御技術について,その基礎となる感情心理学的知見とともに紹介する.
著者
日置 俊次
出版者
日本文学協会
雑誌
日本文学 (ISSN:03869903)
巻号頁・発行日
vol.54, no.9, pp.42-51, 2005-09-10

昭和二十年、横光利一は山形県の僻村に疎開した。その生活が「夜の靴」に描かれる。そこで彼は、祖先と信じた芭蕉の足跡を意識している。「夜の靴」の日記形式には、『奥の細道』の影響が見られるのではないか。俳句、あるいは詩と象徴への執心を示しながら、利一は散文を武器にして、敗戦後の混乱と孤独に真向かい、自らの居場所を定めようとしている。
著者
鈴木 舞
出版者
東京大学大学院人文社会系研究科・文学部考古学研究室
雑誌
東京大学考古学研究室研究紀要 (ISSN:18803784)
巻号頁・発行日
vol.29, pp.105-119, 2015-03-29

殷周青銅器銘文に関する研究では、従来その関心の中心は成文銘をもつ西周青銅容器にある。本稿では、これまで余り顧みられることのなかった殷代武器銘を対象に、その生産に関する考察を行った。 筆者は、これまでに行った検討の中で、殷墟花東54 号墓出土青銅器群に見られる「長」銘の字体が、器物の用途・器種・器形・紋様によって異なり、その中でも特に武器とその銘文の製作については、字体の選択・装飾性・施紋技法との共通性から、鋳型製作時に紋様を施した者によって行われた可能性のあることを指摘した。本稿は、上記の結果が、当該青銅器群に特有の現象であるのか、それとも殷墟期を通じた現象であるのかを検証すべく、それ以外の有銘青銅武器についても集成・検討を試みたものである。その結果、同銘青銅武器群およびその銘文では、器物そのものの形態・紋様に加え、銘文の字形・字体に統一性の見られることから、これらの各要素の定められたモデルに基づいて量産された可能性を考えた。群を成さない武器の銘文もまた、しばしば鏡文字が使用されて一個体内で同一字形の繰り返しや線対称の意識が見られること、銘文・紋様間において鋳型上での線の幅や彫りこみ方に共通点が見られること、銘文・紋様ともに緑松石の象嵌が見られることなどの特徴が見られた。これらは皆、容器銘には見られない特徴である。なおかつ、これらの特徴が殷墟3 ~ 4 期の武器銘に偏って見られたことから、前稿で明らかになった殷墟2 期末における武器生産のあり方が殷墟後半期にも引き継がれたと考えた。 本稿は東京大学文学部列品室所蔵「青銅製容器破片」(登録番号c118)の資料紹介も兼ねている。本遺物は収蔵以来「青銅製容器破片」とされてきたが、実際には青銅製銎式戈の内部分の破片であること、また内の両面には紋様と「亜娃」銘を持つことが分かった。また、各種金文著録に掲載された類似資料と比較検討した結果、当該遺物が1940年前後に安陽で出土した複数点の銅戈のうちのひとつである可能性が指摘できた。到现在为止,很多学者对商周青铜器特别是容器的铭文有过深入的研究。虽然学术界一般称之为" 商周青铜器铭文",但是研究对象却主要集中在西周青铜器铭文,进而根据铭文内容来复原当时的历史。这是因为自商代晚期出现族徽后,到了商代末期才出现长文铭,西周时期得以继承和发展。同时,学界研究铭文字形时,其主要研究对象仍然集中在西周青铜器铭文。在这样的学术背景下,本文以学界容易忽视的商代青铜兵器与其铭文为主要研究对象来探讨其生产方式。 笔者曾经对殷墟花东M54 出土青铜容器与兵器的铭文" 长" 字进行过字体研究,发现了当时按照器物本身的用途、器类、器形、纹饰来选择" 长" 字的各种字体。笔者以此现象为线索推测了在殷墟二期时,工匠们在作坊里制作该青铜器群时,容器与兵器是分开制作的。在花东M54 出土的兵器制造上还有如下三个特点:一是铭文的字形。在一件器物上往往有两个同铭,而且这两个同铭往往采用同一字形或采用反转文字。一般来说,容器上的同铭只见于器身和器盖。而且有些学者曾经提出过,殷墟出土的同铭铜器,无论是同一器物器身和器盖的同铭,还是不同器物的同铭,铭文的字形或间架结构都不完全相同; 二是铭文和纹饰的类似性。兵器铭文有采用绘画性较强或比较简单的字体的倾向,它在制作技术上和纹饰类似,都镶嵌绿松石。根据这些现象,笔者指出了由施纹者担任铭文制造的可能性。从这个方面来看,兵器铭文则完全异于容器铭文。三是兵器的生产方式。本文比较同一器形的几件兵器就发现它们不仅形状、尺寸、纹饰相同,而且铭文字形也基本上相同。当时的人们可能会在制造兵器时模仿一件模型来批量生产几件兵器群。如上三个特点都与容器生产方式不同。因而可以得出如下结论:花东M54 出土青铜器群,兵器和容器是分开制造的。 本文为了验证如上的生产方式是否是花东M54 出土青铜器所独有还是整个殷墟时期都能看到的现象,故收集了除该墓以外的商代兵器铭文材料来进行探讨。若是特例,如上现象只不过反映了花东M54 青铜器群的生产方式。可是,若是普遍现象,则涉及到晚商青铜器的生产方式这样的重大问题。 通过如上的探讨,笔者推测同铭青铜兵器群与其铭文一般都按照器物本身的形状、纹饰、铭文字形批量生产,并且从铭文生产方式来看,兵器与容器的生产方式是不同的。另外,除了各同铭青铜兵器群以外,在单独制造的有铭铜戈的同铭上也可以看到反转文字和完全相同的字形;铭文与纹饰的制造痕迹也有类似性;在铭文与纹饰上都镶嵌绿松石等现象。而且,这些铜戈基本上集中出现于殷墟三、四期。通过以上研究,本文最后指出了分开制造容器与兵器这样的生产方式承续到殷墟后期。 本文兼对东京大学文学部陈列室收藏的" 青铜制容器破片"(编号为c118)作简要介绍。该遗物收藏以来登记为" 青铜制容器破片" 这个遗物名称,可是通过本次的整理工作发现它并不是容器残片而是銎式内戈的残片,也发现了在其内的两面上都有纹饰与" 亚娃" 两个字。同时,通过各种金文著录收集的相关资料可以看出该铜戈残片可能是一九四〇年前后从安阳的某个单位出土的十几件铜戈之一。
著者
金澤 光 田崎 志郎
出版者
埼玉県水産試験場
巻号頁・発行日
no.49, pp.83-92, 1990 (Released:2011-03-05)
著者
中村 勇太 安川 邦美 小路 祐樹 長屋 有祐 片山 龍三 西森 大洋 下田 哲也
出版者
動物臨床医学会
雑誌
動物臨床医学 (ISSN:13446991)
巻号頁・発行日
vol.23, no.4, pp.162-165, 2014-12-25 (Released:2016-02-06)
参考文献数
9

3カ月前からの頻回の粘血便および嘔吐を主訴に来院した9歳の犬において,腹部触診にて腫瘤を触知した。超音波検査およびCT検査を行ったところ,下行結腸において腫瘤病変が認められ,外科的切除を行った。病理組織検査において低分化型リンパ腫と診断されたため,UW25プロトコールに沿った多剤併用化学療法を開始した。第210病日に化学療法を終了とし,第449病日にCT検査を実施したところ,明らかな再発は確認できず経過は良好である。結腸および直腸のリンパ腫の予後はその他消化管に発生するものと比べて非常に良いと報告されており,本症例においても過去の報告と同様に長期の生存期間が得られている。
著者
椿 広計
出版者
一般社団法人 日本品質管理学会
雑誌
品質 (ISSN:03868230)
巻号頁・発行日
vol.17, no.3, pp.40-44, 2018-06-28
被引用文献数
2
著者
西川 幸宏
出版者
追手門学院大学
雑誌
アジア学科年報 (ISSN:1882305X)
巻号頁・発行日
vol.1, pp.32-56, 2007-11

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