著者
苅谷 剛彦 安藤 理 有海 拓巳 井上 公人 高橋 渉 平木 耕平 漆山 綾香 中西 啓喜 日下田 岳史
出版者
東京大学大学院教育学研究科
雑誌
東京大学大学院教育学研究科紀要 (ISSN:13421050)
巻号頁・発行日
vol.47, pp.51-86, 2007

For academic high school students in local areas, it is necessary to make geographical transition from their home town to cities to go to ""good"" universities, while others may decide to remain their home countries to go to local colleges. What factors differentiate students into those two routes to have higher education? For what sake do some students decide to leave for large cities, and others to stay in their home town? This study pays attention to geographical mobility of students in top rank academic high schools in Japan. We administered a survey of 3,767 senior students in 12 high schools, all of which admit academically top students in their areas in 2006 and 2007. By analyzing the survey data, we will explore the following research questions: 1. What factors, including structural and socio-psychological, influences students'decision of mobility both at college entrance and future job entry? 2. What reasons lead them to pursue ""elite"" universities? Which goals either for self -realization or contribution to the society give rationale to apply for those universities? Are there any different mechanisms of this determination between high schools in large cities and rural areas? 3. What factors influence the formation of students'consciousness to contribute to the society? Do school experiences raise such consciousness? What school activities and cultures affect it? The data analyses shows that academic high schools in local communities have power to influence students'mobility and creating consciousness for devoting for the society.
著者
山本 良孝 川口 祐男 高橋 渉
出版者
日本作物学会
雑誌
日本作物學會紀事 (ISSN:00111848)
巻号頁・発行日
vol.62, no.4, pp.485-490, 1993-12-05
被引用文献数
2

水稲「コシヒカリ」を供試し, 気温による水稲の発育段階予測法 (DVS方式) が作期及び栽培地域の異なる条件で, どのような適合性を示すかについて検討した. 4月20日から6月1日までの移植においてはDVS方式が良く適合し, この期間の標準誤差は幼穂形成期が1.21日, 出穂期が1.48日, 成熟期が1.45日であった. しかし, 6月15日の移植においては推定値が実測値より遅くなり, 生育が進むにつれて拡大した. この理由としては日長の影響が大きく, 短日条件が発育段階を早めたものと考えられた. 富山県内における入善町, 立山町, 砺波市の3カ所において, 近隣のアメダスの日平均気温をもとにDVS方式の適合性を検討したところ, 標準誤差は幼穂形成期が2.76日, 出穂期が2.33日, 成熟期が2.55日と高い適合性を示し, 県内においてもDVS方式により水稲の発育段階を予測することが可能と考えられた.
著者
高橋 渉 三浦 聡美 長瀬 真知子 吉野 志織 大谷 裕香里 村山 雅子 原 智人 宇賀村 睦
出版者
北海道教育大学
雑誌
情緒障害教育研究紀要 (ISSN:0287914X)
巻号頁・発行日
vol.20, pp.33-39, 2001-02-09

「こどものじかん・りべろ」でミキちゃんが家以外ではじめてオシッコしたこと,マユちゃんが大声を出して泣くようになったこと,「ウレシパ共同作業所」でケースケ君が甘えるようになったこと,これら3名の子どもたちとのかかわりを通して,「のびのび」こそ,子どもにとって最も大切な育ち・育ての条件と思われることを述べた。常識的に困ったとされる行動であったとしても,大人から見た善し悪しで子どもの行動を性急に評価し規制するのではなく,その行動を今を生きる姿としてあるがままに受け止め,その行動を通して交わることが重要であることを述べ,また,実際の過程は多くの迷い,躓き,悔悟,感動,腹立ちを含むなまなましいものであることにふれた。
著者
苅谷 剛彦 安藤 理 有海 拓巳 井上 公人 高橋 渉 平木 耕平 漆山 綾香 中西 啓喜 日下田 岳史
出版者
東京大学大学院教育学研究科
雑誌
東京大学大学院教育学研究科紀要 (ISSN:13421050)
巻号頁・発行日
vol.47, pp.51-86, 2008-03-10

For academic high school students in local areas, it is necessary to make geographical transition from their home town to cities to go to "good" universities, while others may decide to remain their home countries to go to local colleges. What factors differentiate students into those two routes to have higher education? For what sake do some students decide to leave for large cities, and others to stay in their home town? This study pays attention to geographical mobility of students in top rank academic high schools in Japan. We administered a survey of 3,767 senior students in 12 high schools, all of which admit academically top students in their areas in 2006 and 2007. By analyzing the survey data, we will explore the following research questions: 1. What factors, including structural and socio-psychological, influences students'decision of mobility both at college entrance and future job entry? 2. What reasons lead them to pursue "elite" universities? Which goals either for self -realization or contribution to the society give rationale to apply for those universities? Are there any different mechanisms of this determination between high schools in large cities and rural areas? 3. What factors influence the formation of students'consciousness to contribute to the society? Do school experiences raise such consciousness? What school activities and cultures affect it? The data analyses shows that academic high schools in local communities have power to influence students'mobility and creating consciousness for devoting for the society.
著者
寶来 正子 大槻 知忠 高橋 渉 小島 定吉 鵜飼 正二 藤井 光昭
出版者
東京工業大学
雑誌
基盤研究(C)
巻号頁・発行日
1996

型理論の研究で明らかにしたい事柄の一つに,与えられた型システムで型付け可能な項全体を適当な同値関係(例えば,β同値,βη同値,またはその他の同値関係)の下で同値類に分類したとき,その全体がどのような数学的構造を成すかを知ることが上げられる.これは本来,意味論の中心的な研究課題であると言えるが,型理論の場合,この問題に対して構文論(または証明論)的なアプローチの可能性が考えられる.本研究では,構文論的アプローチによって,単純型理論における型付き項全体を,同値関係βηで割った商集合を,ある種の文法的手法を用いて表現することに成功した.ここで用いた手法は,文脈自由文法の名で親しまれている概念を,この目的のために拡張したもので,述語論理における項や,これを拡張した種々の型理論の項から成る集合を端的に表現できる一般的な枠組みであり,今後,単純型以外の種々の体系に対しても,有用性を発揮することが期待される.この,新たに導入した文法的方法の一つの応用として,型理論の型付き項を用いて,自由代数構造の上のどのような関数が表現可能かを調べる問題が上げられる.型のないラムダ計算の項を用いて表現可能な自然数関数はちょうど計算可能関数と一致し,単純型理論の場合はそれが拡張多項式と一致することが知られているが,これを一般の自由代数構造上の関数に拡張すると,単純型理論の場合でも議論が非常に複雑になり,その結果,表現可能な関数についてある種の特徴付けがすでに得られているものの,満足のいく結果とは言い難い.この問題に対して,我々の文法的手法を用いて,既存の結果とは異なる見通しの良い新しい特徴付けを得ることができた.この結果を更に単純型以外の型理論に拡張する試みを今後続けたいと計画している.
著者
苅谷 剛彦 堀 健志 安藤 理 平木 平木 有海 拓巳 漆山 綾香 日下 田岳史 井上 公人 高橋 渉 中西 啓喜
出版者
東京大学
雑誌
基盤研究(B)
巻号頁・発行日
2006

本研究は、公立-私立、大都市-地方という教育における分化の進行を背景に、地方の公立高校のはたす役割はどのようなものかを、ユニークな教育実践に取り組む公立進学校に焦点を当て、実証的に明らかにすることを目的に行われた。地方の公立進学高校は、大都市部の私立中高一貫校と同じ土俵にのって、大学進学競争を強化しようとしているだけなのか。地方のための/地方からの人材形成という機能を、どのようにとらえ、どのように実践しようとしているのか。そして、その成果は、生徒たちの実際の進路形成や価値意識の形成として、どのように現れているのか。本研究では、たんに大学進学の実績を上げることに汲々としている進学高校ではなく、教育改革のねらいにも符合する「プラスアルファ」の教育をも合わせて実践している地方公立高校を中心に取り上げ、総合的な調査研究を行うことによって、これらの問題を明らかにした。研究方法としては、特色のある教育を実践している地方の公立普通科高校を含む、11 校の高校に対する質問紙調査と、12校の高校を対象とした質問紙調査による。質問紙調査においては、同一対象者に対し、継続的な調査を行うパネル調査という方法を用いた。この方法を用いることで、高校時代の教育経験が、卒業後にどのような影響を及ぼしているのかを追跡することが可能になるからである。パネル調査として、高校3年次を対象とした生徒を、さらに卒業後1年目、2年目と二度にわたり追跡した。こうしたパネル調査を用いることで、プラスアルファの教育の効果を、時間をおいてとらえようとしたのである。これらの調査の結果、以下の知見が得られた。(1)地方から大都市の難関大学に進学することにより、地域間再分配政策に賛成しやすくなるというかたちで社会的責任が形成されること、(2)高校時代に学校行事に熱心に参加していた生徒ほど大学で自ら学んだり、成果を発表したりできていること、そして、(3)学校行事には出身階層下位の生徒が参加しやすいことを考慮すると、高校時代の学校行事には、階層下位の生徒が大学で学習しやすい環境を整えるという意味で階層間格差縮小の機能があるということである。これらの知見により、生徒たちの意識の差異を確認することで、高校段階における「プラスアルファ」の教育がその後のキャリア・社会生活(今年度は大学生活)に及ぼす影響を把握できたことになる。

1 0 0 0 OA Radiomics入門

著者
仲本 宗泰 芳賀 昭弘 高橋 渉
出版者
公益社団法人 日本医学物理学会
雑誌
医学物理 (ISSN:13455354)
巻号頁・発行日
vol.38, no.3, pp.129-134, 2018-12-25 (Released:2018-12-25)
参考文献数
41

Recently, in a medical field, quantitative data mining is a hot topic for performing a precision (or personalized) medicine. Although a molecular biological data has been mainly utilized for data mining in this field, medical images are also important minable data. Radiomics is a comprehensive analysis methodology for describing tumor phenotypes or molecular biological expressions (e.g. genotypes) using minable feature extracted from a large number of medical images. In this review paper, we introduce to a framework of the radiomics.
著者
高橋 渉 野村 光由 桝田 正美 柴田 隆行 村上 良彦 堀内 宰
出版者
公益社団法人 精密工学会
雑誌
精密工学会学術講演会講演論文集 2011年度精密工学会春季大会
巻号頁・発行日
pp.329-330, 2011 (Released:2011-09-01)

微小径エンドミルを用いた微細加工では,工具が折損し易いため,1刃あたりの送りを小さくせざるを得ない.このため,ごく僅小の工具回転振れがあっても,切り屑生成への影響を無視できないと考えられる.本研究では,φ100μmの微小径エンドミルを用いて,種々の工具回転振れにおける切り屑生成挙動および加工形状精度への影響について実験検討したので、その結果について報告する.
著者
井上 秀範 吉井 新平 高橋 渉 喜納 五月 多田 祐輔
出版者
特定非営利活動法人 日本肺癌学会
雑誌
肺癌 (ISSN:03869628)
巻号頁・発行日
vol.41, no.3, pp.237-242, 2001-06-20 (Released:2011-08-10)
参考文献数
15
被引用文献数
1

症例は70歳男性. 平成12年2月, 胸部不快感および持続する右胸部痛を認めたため近医を受診し右肺梗塞の診断で線溶療法を中心とする加療するも軽快せず, 精査加療目的にて当院に紹介された. CTおよびMRIにて一部肺動脈壁外に浸潤する右主肺動脈をほぼ完全に占拠した陰影を認め, Gaシンチグラフィーでは右肺門部に集積像を認めた. 肺動脈造影では右主肺動脈をほぼ閉塞する球状かつ辺縁平滑な腫瘤影を認め, 右内胸動脈および右気管支動脈造影では, 腫瘍の部位に一致して腫瘍濃染像を認めた. 肺動脈造影時に施行した吸引組織診で血管肉腫と診断された. 他の全身検索では転移巣を認めず, 胸骨正中切開によるアプローチで右肺全摘術及び縦隔リンパ節隔清術を施行した. 術後病理組織所見では肺動脈原発のintimal sarcomaと診断され, 右下葉に肺内転移を認めた. 現在術後10ケ月経過するが, 再発の徴候はない.以上, きわめて稀な右主肺動脈原発肉腫を経験した. 文献上術前に診断しえた本邦5例目の症例であるので報告した.
著者
高橋 渉
出版者
新潟経営大学
雑誌
新潟経営大学紀要 (ISSN:13412604)
巻号頁・発行日
vol.4, pp.53-65, 1998-03-25

地球温暖化の問題,二酸化炭素の問題等,対策の論議は盛んであり,12月1日より10日まで京都にて国際会議も開かれるが,将来を展望すれば化石燃料に代わる新エネルギーの開発が必要である。新エネルギーの一つとして「ソーラ発電システム(太陽電池PV)」は極めて有望である,特に住宅用ソーラ発電システムは多くの人にとって身近な対象となった,これの普及を願うと共に,政府なり関係機関の促進政策を期待する。
著者
桜井 鐘冶 高橋 渉
出版者
一般社団法人情報処理学会
雑誌
情報処理学会研究報告コンピュータセキュリティ(CSEC) (ISSN:09196072)
巻号頁・発行日
vol.2002, no.122, pp.49-54, 2002-12-20
被引用文献数
1

携帯電話を用いて個人認証を行う際には,入力上の制約から複雑なパスワードの入力は難しい.一方,モバイル環境ではパスワードの入力を悪意の第三者に盗み見られるショルダーハッキングの危険もあり,4桁程度の固定の暗証番号による認証では企業内情報の参照やモバイルコマースの認証にはセキュリティが不十分である.本稿では,このような問題に対して,携帯電話上のJavaアプリケーションを利用してサーバからのチャレンジ値を表示し,これに対し利用者が本人の記憶するパスワードをもとに入力する認証データをレスポンス値として利用する認証方式を提案し,その評価と実装時のポイントについて報告する.For user authentication using a mobile phone, it is difficult to input a complicated password from a keypad. So, it is widely used to input a 4-digit number as a password. But in mobile environment, there is a risk of shoulder hacking which is the simplest way to steal a password. This paper presents authentication methods using challenge-response technique which protect password leak. By using these authentication methods, it is possible to input authentication data from a keypad safely whenever malicious people watch the input.