著者
脇田 玲 中野 亜希人
雑誌
研究報告ユビキタスコンピューティングシステム(UBI)
巻号頁・発行日
vol.2010-UBI-28, no.17, pp.1-5, 2010-10-22

Rheologic Interaction は流動的なプログラマブル・マターを用いたインタラクションデザインの試みである.その第一歩として,我々は pBlob と呼ばれる独自生成したゲル状の磁性流体を用いて,幾何的かつ位相的にその形態をプログラムできる環境を提案する.これにより,ユーザは CG におけるメタボールのように,有機的な形状の変化を実空間で体験することができる.制御ハードウェアは,ハニカム構造に配置された電磁石によって構成されており,これらの制御によって pBlob の多様な変形とアニメーションを実現する.本稿では,素材の合成手法,メカニズムの詳細,変形の操作言語について述べ,この新しいデザイン素材を用いたアプリケーションも提案する.
著者
脇田 玲 中野 亜希人
雑誌
研究報告ユビキタスコンピューティングシステム(UBI)
巻号頁・発行日
vol.2010, no.17, pp.1-5, 2010-10-22

Rheologic Interaction は流動的なプログラマブル・マターを用いたインタラクションデザインの試みである.その第一歩として,我々は pBlob と呼ばれる独自生成したゲル状の磁性流体を用いて,幾何的かつ位相的にその形態をプログラムできる環境を提案する.これにより,ユーザは CG におけるメタボールのように,有機的な形状の変化を実空間で体験することができる.制御ハードウェアは,ハニカム構造に配置された電磁石によって構成されており,これらの制御によって pBlob の多様な変形とアニメーションを実現する.本稿では,素材の合成手法,メカニズムの詳細,変形の操作言語について述べ,この新しいデザイン素材を用いたアプリケーションも提案する.Rheologic Interaction is an attempt of interaction design using fluid programmable matters. We have developed an environment where we can program the shape of gel geometrically and topologically using our unique magnetic fluid called pBlob. This enables us to experience organic shape changes in real space, like a metaball in the CG world. The control hardware is composed of electromagnets arranged in the honeycomb structure and their control circuits. We describe the method of blob creation, details of the mechanism and the language for transformation control, and propose some applications we are developing at present.
著者
中野 亜希人 脇田 玲
雑誌
情報処理学会論文誌 (ISSN:18827764)
巻号頁・発行日
vol.54, no.4, pp.1528-1537, 2013-04-15

近年,実世界の様々なモノの形を変える研究が注目を集めている.剛体や弾性体など固体を用いた形状ディスプレイについて多くの研究がある一方,流体に着目した形状ディスプレイの研究はあまり進められていない.そこで筆者らは,磁力に引き寄せられ,変形,移動する磁性ゲルの形を幾何的かつ位相的に操作することが可能な形状ディスプレイを開発している.実世界の流体の形を操作することができれば,まったく新しいデザイン支援や発想支援の可能性を切り開くと考えられる.筆者らは,磁力のON/OFFを制御する装置と,撹拌棒ジェスチャによるインタラクションシステムを構築し,磁性ゲルの多様な変形を実現した.本論文では,磁性ゲル形状ディスプレイのシステムおよびそのインタラクション手法を示す.In recent years, researches on shape displays have been getting popular, which produce the new interaction between human and physical objects. We have developed an environment where we can manipulate the shape of gel geometrically and topologically with the use of our unique magnetic gel via the stirring rod. On/off control of magnetic power varies the gel shapes. We describe the details of the system and the interaction method with the stirring rod gesture.
著者
筒井 順子 中野 完 村永 鉄郎 鈴木 伸一 野添 新一 乾 明夫
出版者
一般社団法人 日本心身医学会
雑誌
心身医学 (ISSN:03850307)
巻号頁・発行日
vol.48, no.9, pp.803-808, 2008-09-01 (Released:2017-08-01)
参考文献数
7

摂食障害を合併した1型糖尿病患者にヨーガと認知行動療法の併用を試みた.介入当初はアレキシシミア傾向が強く治療への動機づけが不安定であったため,感情の言語化を促しながら,ヨーガを用いて激しい感情と距離が置けるよう援助した.その後に,過食嘔吐の代替行動の形成や問題解決療法など摂食障害によく用いられる技法を導入した.さらに,母親に対して具体的なサポート方法を提案することで母子関係の調整を行い,長期的には1型糖尿病をセルフケアすることに対する患者の自立的態度の育成に貢献できた.
著者
近藤 誠司 中野 充博
出版者
関西大学 社会安全研究センター
雑誌
社会安全学研究 = Journal of societal safety sciences (ISSN:21860815)
巻号頁・発行日
vol.11, pp.109-123, 2021-03-31

In this study, we conducted a questionnaire survey on communication issues among all hearing-impaired person in Kusatsu city, in order to consider the natural disaster countermeasures for support needing people under COVID-19 crisis. Consequently, we found that their commitments to disaster risk reduction (DRR) activities had not made much progress, although 69.8% of them had interests in DRR measures. Furthermore, they would have to grapple with the problem of an aging population. In consideration of this situation, we insisted that it was necessary to improve the intergenerational social exchange based on the mutually helping.
著者
尹 遠東 中野 公彦 鄭 仁成 山邉 茂之
出版者
東京大学生産技術研究所
雑誌
生産研究 (ISSN:0037105X)
巻号頁・発行日
vol.67, no.2, pp.189-194, 2015-03-01 (Released:2015-03-30)
参考文献数
4

地上信号機の情報を路車間通信によって車に伝達し,信号機情報を車内に表示する車内信号を提案し,安全運転支援システムの一環として使用することを考える.ただし,車内信号を使用する際には,信号表示を視認する必要があるため,前方注視を妨げないか等,ドライバの運転行動に与える影響を検討する必要がある.車内信号システムを構築し,ドライビングシミュレータ実験を通じて,ドライバの運転操作,視行動,アンケートによる評価により,提案した車内信号の信号モードと信号表示装置がドライバ運転に与える影響を評価する.
著者
中野 隆文
出版者
日本動物分類学会
雑誌
タクサ:日本動物分類学会誌 (ISSN:13422367)
巻号頁・発行日
vol.34, pp.54-66, 2013
参考文献数
15
被引用文献数
1

An amendment to the International Code of Zoological Nomenclature was passed on 4th Sept 2012 that formally establishes ZooBank as the online version of the Official Register of Zoological Nomenclature, and allows valid publication of new nomenclatural acts in electronic-only journals as well as electronic-first works. The amendment requires electronic-only, and electronic-first works to be registered in ZooBank, and to include the registration number ('ZooBank LSID') in the publication. Although registration of the names and nomenclatural acts themselves is not yet required for their availability, the amendment encourages authors to register all new names and nomenclatural acts, whether they are introduced in e-only publications or in standard paper publications as well as publications, names and acts that have been previously published. This paper provides a practical instruction manual in Japanese to assist taxonomists to register their work in ZooBank based on its new version 3.1.
著者
中野 由章 谷 聖一 筧 捷彦 村井 純 植原 啓介 中山 泰一 伊藤 一成 角田 博保 久野 靖 佐久間 拓也 鈴木 貢 辰己 丈夫 永松 礼夫 西田 知博 松永 賢次 山崎 浩二
雑誌
情報教育シンポジウム2014論文集
巻号頁・発行日
vol.2014, no.2, pp.11-17, 2014-08-17

情報入試研究会と,情報処理学会情報入試ワーキンググループは,2013 年と2014 年に「大学情報入試全国模擬試験」を実施した。2014 年に試行した試験は,920 人が受験し,その内容について分析した。その結果,全体としてみれば,得点分布,解答時間,問題数などは極めて良好であり,出題範囲や難易度についても問題はなかった。ただ,「情報の科学」領域,とりわけプログラミングについては,問題点が明らかになった。これはすなわち,大学側が求める内容と,高校側で行なわれている内容の乖離を意味する可能性がある。入試問題という狭い範囲ではなく,教育内容まで含めて,今後,総合的に検討を要する内容である。
著者
中野 有加 渡邉 慎一 岡野 邦夫 巽 二郎
出版者
THE JAPANESE SOCIETY FOR HORTICULTURAL SCIENCE
雑誌
園芸学会雑誌 (ISSN:00137626)
巻号頁・発行日
vol.71, no.5, pp.683-690, 2002-09-15 (Released:2008-01-31)
参考文献数
21
被引用文献数
6 6

湿気中根を形成する保水シート耕(WSC区)と水中根を形成する湛液水耕(DFT区)において, 人工気象室内で生育温度条件を15℃, 25℃および35℃の3段階に変えてトマトを栽培し, 根の生理活性や根系形態を比較することにより湿気中根と水中根の温度適応性の違いを検討した.DFT区における液中溶存酸素濃度は飽和量の93%以上で推移した.トマト植物体の生長は, 全ての温度条件下において, WSC区でDFT区より旺盛であった.根系当たりの出液速度は15℃区と35℃区ではWSC区でDFT区より大きかったが, 根乾物重当たりの呼吸速度は常にDFT区でWSC区より大きかった.根系形態は25℃区では両方式で差異はなかったが, 15℃および35℃区ではWSC区でDFT区より側根長および根投影面積が大きかった.また, フラクタル次元は15℃ではWSC区でDFT区より大きく, 根系がより複雑に発達したことを示した.これらの結果から, 湿気中根は水中根に比べて温度適応性に優れ, 不適温度条件下においても根系の拡大・発達と生理活性を維持できるため, 地上部生長の抑制が水中根と比較して小さかったものと考えられる.