著者
マイケル トマセロ 伊藤 忠夫
出版者
中京大学
雑誌
中京大学教養論叢 (ISSN:02867982)
巻号頁・発行日
vol.46, no.1, pp.79-129, 2005-07-20
著者
伊藤 忠 鈴木 光久 川口 大輔 冨田 秀仁 則竹 耕治 杉浦 英志 佐野 明人
出版者
保健医療学学会
雑誌
保健医療学雑誌 (ISSN:21850399)
巻号頁・発行日
vol.11, no.2, pp.136-144, 2020-10-01 (Released:2020-10-01)
参考文献数
26

無動力歩行支援機ACSIVE を活用した歩行練習が,脳性麻痺児の歩行機能に与える効果について検討することを目的とした.粗大運動能力分類システムのGMFCS レベルⅡの16 歳男児1 名を対象とした.ACSIVE を活用した歩行練習を,週5 日,1 日60 分,6 ヶ月間実施した.歩行計測には三次元動作解析装置を用いた.身体機能は,5-chair stand テスト(5CS),Timed Up & Go テスト(TUG),2 分間歩行テストを計測した.歩行練習の前後で歩幅と歩 行速度の増加が認められた.加えて,立脚期における股関節の最大伸展角度と,前遊脚期の股関節屈曲と足関節の底屈モーメント,足関節の産生パワーが増加 した.身体機能については,5CS,TUG,2 分間歩行距離が向上した.6 ヶ月間のACSIVE による歩行練習は,脳性麻痺児の歩行機能と身体機能の改善に有効であることが示唆された.
著者
伊藤 忠
出版者
日本文学協会
雑誌
日本文学 (ISSN:03869903)
巻号頁・発行日
vol.38, no.11, pp.26-36, 1989-11-10 (Released:2017-08-01)

周知のように、『破戒』に<民権>の<影>が落ちていることはこれまでも指摘されてきたが、その<影>を作品の隠れたイメージとして読み直し、そこに父の物語を開くことで『破戒』のもうひとつの構造を明らかにし得るのではなかろうか。その点を、「激化事件」の頻発した一八八四年前後を契機に生じた父の「憤慨」を解読することによって、<民権>の時空にまで父の<平等>幻想を引き摺った「解放令」を<一君万民>的幻想性をふりまく<君>のメッセージとして捉え、天長節の日に設定された父の死の意味と父の語る戒の言葉の<深層>を探ってみた。
著者
李 成喆 島田 裕之 朴 眩泰 李 相侖 吉田 大輔 土井 剛彦 上村 一貴 堤本 広大 阿南 祐也 伊藤 忠 原田 和弘 堀田 亮 裴 成琉 牧迫 飛雄馬 鈴木 隆雄
出版者
公益社団法人 日本理学療法士協会
雑誌
理学療法学Supplement Vol.41 Suppl. No.2 (第49回日本理学療法学術大会 抄録集)
巻号頁・発行日
pp.0161, 2014 (Released:2014-05-09)

【はじめに,目的】近年の研究によると,心筋こうそく,脳卒中など突然死を招く重大な病気は腎臓病と関連していることが報告されている。クレアチニンは腎臓病の診断基準の一つであり,血漿Aβ40・42との関連が示されている。また,糖尿病を有する人を対象とした研究ではクレアチンとうつ症状との関連も認められ,うつ症状や認知症の交絡因子として検討する必要性が指摘された。しかし,少人数を対象とした研究や特定の疾病との関係を検討した研究が多半数であり,地域在住の高齢者を対象とした研究は少ない。さらに,認知機能のどの項目と関連しているかについては定かでない。そこで,本研究では地域在住高齢者を対象にクレアチニンが認知機能およびうつ症状とどのように関連しているかを明らかにし,認知機能の低下やうつ症状の予測因子としての可能性を検討した。【方法】本研究の対象者は国立長寿医療研究センターが2011年8月から実施した高齢者健康増進のための大府研究(OSHPE)の参加者である。腎臓病,パーキンソン,アルツハイマー,要介護認定者を除いた65才以上の地域在住高齢者4919名(平均年齢:72±5.5,男性2439名,女性2480名,65歳から97歳)を対象とした。認知機能検査はNational Center for Geriatrics and Gerontology-Functional Assessment Tool(NCGG-FAT)を用いて実施した。解析に用いた項目は,応答変数としてMini-Mental State Examination(MMSE),記憶検査は単語の遅延再生と物語の遅延再認,実行機能として改訂版trail making test_part A・B(TMT),digitsymbol-coding(DSC)を用いた。また,うつ症状はgeriatric depression scale-15項目版(GDS-15)を用いて,6点以上の対象者をうつ症状ありとした。説明変数にはクレアチニン値を3分位に分け,それぞれの関連について一般化線形モデル(GLM)を用いて性別に分析した。【倫理的配慮,説明と同意】本研究は国立長寿医療研究センターの倫理・利益相反委員会の承認を得た上で,ヘルシンキ宣言を遵守して実施した。対象者には本研究の主旨・目的を説明し,書面にて同意を得た。【結果】男女ともにクレアチニンとMMSEの間には有意な関連が認められた。クレアチニン値が高い群は低い群に比べてMMSEの23点以下への低下リスクが1.4(男性)から1.5(女性)倍高かった。また,男性のみではあるが,GDSとの関連においてはクレアチニン値が高い群は低い群に比べてうつ症状になる可能性が高かった1.6倍(OR:1.62,CI:1.13~2.35)高かった。他の調査項目では男女ともに有意な関連は認められなかった。【考察】これらの結果は,クレアチニン値が高いほど認知機能の低下リスクが高くなる可能性を示唆している。先行研究では,クレアチニン値は血漿Aβ42(Aβ40)との関連が認められているがどの認知機能と関連があるかについては確認できなかった。本研究では先行研究を支持しながら具体的にどの側面と関連しているかについての検証ができた。認知機能の下位尺度との関連は認められず認知機能の総合評価指標(MMSE)との関連が認められた。しかし,クレアチニンとうつ症状においては男性のみで関連が認められたことや横断研究であるため因果関係までは説明できないことに関してはさらなる検討が必要である。【理学療法学研究としての意義】老年期の認知症は発症後の治療が非常に困難であるため,認知機能が低下し始めた中高齢者をいち早く発見することが重要であり,認知機能低下の予測因子の解明が急がれている。本研究ではクレアチニンと認知機能およびうつ症状との関連について検討を行った。理学療法学研究においてうつや認知症の予防は重要である。今回の結果は認知機能の低下やうつ症状の早期診断にクレアチニンが有効である可能性が示唆され,理学療法研究としての意義があると思われる。
著者
伊藤 忠孝 Chuko Ito
出版者
神奈川工科大学
雑誌
幾徳工業大学研究報告.B,理工学編
巻号頁・発行日
vol.2, pp.87-97, 1978-03-20

美学・芸術学
著者
伊藤 忠 太田 和義 馬渕 晃好 國島 宏樹 山崎 一徳 森田 良文 谷川 智康 吉久 みな子 久保 晃 酒井 義人
出版者
理学療法科学学会
雑誌
理学療法科学 (ISSN:13411667)
巻号頁・発行日
vol.28, no.6, pp.751-756, 2013 (Released:2014-01-21)
参考文献数
19

〔目的〕本研究は,ケイデンスを変化させた後進歩行練習直後の運動機能の影響を検証することである.〔対象〕対象者は,高齢者6名(以下高齢者群),若年者7名(以下青年群),中学生7名(以下少年群)とした.〔方法〕3分間の後進歩行練習を,メトロノームを使用して,ケイデンスを自由速度から50%の速度へと30秒ごとに増減させて実施した.運動機能評価は,自由歩行速度,timed“up & go”test (以下TUG),5 m最大歩行速度,片脚立位時間,座位開閉ステッピングテスト,chair stand test(以下CS-30)とした.〔結果〕共通して,5 m最大歩行速度,CS-30で有意な向上を認めた.〔結語〕後進歩行練習は,年齢によって若干の違いは出るが,運動機能向上に有用であることが示唆された.
著者
牧迫 飛雄馬 島田 裕之 吉田 大輔 阿南 祐也 伊藤 忠 土井 剛彦 堤本 広大 上村 一貴 Jennifer S. BRACH 鈴木 隆雄
出版者
日本理学療法士学会
雑誌
理学療法学 (ISSN:02893770)
巻号頁・発行日
vol.40, no.2, pp.87-95, 2013-04-20 (Released:2018-04-12)
参考文献数
41

【目的】日本語版-改訂Gait Efficacy Scale(mGES)の信頼性と妥当性を検証することを目的とした。【方法】地域在住高齢者240名を対象とした。そのうちの31名については,自記式による日本語版mGESの評価を2回実施した(評価間隔14〜20日間)。日本語版mGESの妥当性を検証するために,運動機能(chair-stand test,片脚立位時間,通常歩行速度,6分間歩行距離),生活空間,転倒恐怖感との関連を調べた。【結果】日本語版mGESは高い再検査信頼性を示し(級内相関係数[2,1]=0.945,95%信頼区間0.891〜0.973),すべての運動機能および生活空間と有意な相関関係を認めた。従属変数を転倒恐怖感の有無,独立変数を性別,各運動機能,生活空間,日本語版mGES得点としたロジスティック回帰分析の結果,転倒恐怖感と有意な関連を認めた項目は,性別(女性),通常歩行速度,日本語版mGES得点であった。【結論】高齢者における歩行状態の自信の程度を把握する指標として,日本語版mGESは良好な信頼性および妥当性を有する評価であることが確認された。
著者
伊藤 忠信 村井 繁夫 斎藤 弘子 大久保 昇 斎藤 裕志 道尻 誠助
出版者
社団法人日本東洋医学会
雑誌
日本東洋醫學雜誌 (ISSN:02874857)
巻号頁・発行日
vol.47, no.4, pp.593-601, 1997-01-20
参考文献数
11
被引用文献数
2

柴胡加竜骨牡蛎湯 (SRT) および柴胡桂枝乾姜湯 (SKT) は臨床使用において, 虚実の区別はあるものの, お互いに類似した精神・神経症状が目標とされている。本研究においては, 両薬方の中枢神経に対する影響を明らかにするため, 脳内モノアミン類とその代謝に及ぼす影響について, マウスを用いて比較検討した。1) SRTおよびSKTの単回投与は線条体のドパミン作動性神経伝達物質の含量を増大し, 代謝を促進した。2) SRTの反復投与は視床下部および海馬のドパミン作動性神経系の伝達物質の代謝を促進し, アドレナリン作動性神経系の伝達物質の代謝を抑制した。一方, SKTの反復投与は海馬のドパミン代謝を促進し, セロトニン代謝を抑制した。従って, 両薬方のドパミン作動性神経系の充進作用とセロトニン作動性神経系の抑制作用が, 精神・神経症状の調節に関与しているかも知れないことが示唆される。
著者
伊藤 忠弘
出版者
東京大学教育学部
雑誌
東京大学教育学部紀要 (ISSN:04957849)
巻号頁・発行日
vol.31, pp.153-162, 1992-03-30

Since Jones & Berglas (1978) presented the conception of self-handicapping, a lot of empirical research on self-handicapping was reported. Some reseachers drew a distinction between "acquired" (or "behavioral") self-handicapping such as drug ingestion, alcohol consumption, effort reduction, and choosing a difficult task, and "claimed" (or "self-reported") self-handicapping such as verbal claim to be ill, socially anxious, test anxious, or in a bad mood. This paper reviewed these studies from three points of view : (a) the situational factors that elicit or inhibit self-handicapping, (b) the individual differences in self-handicapping behavior, (c) the effects of self-handicapping on its users and audiences.
著者
磯部 光平 長谷川 佳祐 伊藤 忠彦
雑誌
研究報告セキュリティ心理学とトラスト(SPT) (ISSN:21888671)
巻号頁・発行日
vol.2018-SPT-29, no.50, pp.1-6, 2018-07-18

暗号鍵管理デバイスは,暗号技術を安全に利用するために広く使われてきた.昨今では,エンドユーザ自身が市販されている暗号鍵管理デバイスを調達し,任意のサービスで使用する事例も急激に増加している.そのような事例の代表例が 「仮想通貨用ハードウェアウォレット」 となる.本稿では,エンドユーザが暗号鍵管理デバイスを調達するうえで,考慮 ・ 注意すべき点の検討を行う.
著者
伊藤 忠弘
出版者
一般社団法人 日本教育心理学会
雑誌
教育心理学年報 (ISSN:04529650)
巻号頁・発行日
vol.51, pp.42-52, 2012 (Released:2013-01-16)
参考文献数
50
被引用文献数
4 1

本稿はまず日本教育心理学会第53回総会での研究発表570件のうち社会領域に関連する245件の動向を確認した。本年度は学校組織や教師, 教師集団についての研究が増加した。子どもの対人関係や学級適応といったテーマも相変わらず関心が高かった。次に最近1年間に発表された本邦における対人関係と関係性を扱った社会心理学的研究の動向を概観した。これらの研究のテーマは, (1) クラスの中での逸脱行動への同調および社会的比較, (2) 青年期の対人関係の親密性と排他性, および希薄化, (3) 親密な関係が個人にもたらす機能(関係効力性, 社会的動機づけ), (4) 対人関係の否定的側面(関係性攻撃, 引きこもり), (5) 対人関係を支える対処行動や感情(罪悪感, 感謝, 共感性), ソーシャル・スキル, を含んでいた。関係性を間主観的な概念として捉えようとする試みや相互作用過程を解明しようとする試みが行われていることが明らかになった。