著者
飯島 弘貴 青山 朋樹 伊藤 明良 長井 桃子 山口 将希 太治野 純一 張 項凱 秋山 治彦 黒木 裕士
出版者
公益社団法人 日本理学療法士協会
雑誌
理学療法学Supplement
巻号頁・発行日
vol.2013, 2014

【はじめに,目的】変形性膝関節症(OA)の病変の主体は関節軟骨であるが,加えて軟骨下骨の独立した変化を伴うと認識され,半月板切除後に予後不良でTKAに至った者の多くは軟骨下骨の骨折を伴っていたと報告されている。近年のOAモデル動物を使用した実験では,早期から軟骨下骨の変化が生じることで軟骨変性を助長する現象が明らかとなっている。したがって,早期からの軟骨下骨の変化を抑えることはOAの病態に対する理学療法戦略として重要である。OAモデル動物に対する緩徐なトレッドミル走行は軟骨の変性予防効果があることが報告されているが,軟骨下骨の変化を捉えた研究は存在しない。本研究ではOAを惹起する半月板不安定モデルラットを使用し,早期からの緩徐な走行運動は軟骨変性の予防効果だけでなく,軟骨下骨変化の予防効果もあると仮説を立て,病理組織学的に検証を行った。【方法】12週齢の雄性Wistar系ラットに対してOAモデル(内側半月板不安定モデル)を作成した。右膝関節にOA処置を行い,左膝関節に対しては偽手術を行った。作成したOAモデルラットを自然飼育のみ行う群(右膝:OA群,左膝:対照群)と緩徐な歩行を行う群(右膝:OA+運動群,左膝:運動群)の2群に無作為に分類した。運動条件は12m/分,30分/日,5日/週とし,飼育期間は術後1,2,4週間とした(各群n=5)。各飼育期間終了後に安楽死させ,両膝関節を摘出した後,軟骨下骨変化の評価としてmicro-CT撮影を行った。その後作成した組織切片に対して,HE染色による組織形態の観察と免疫組織化学的手法を用いてCol2-3/4c,MMP13,VEGFの発現分布の評価を行った。軟骨変性重症度の評価に関しては,膝関節前額断の内側脛骨軟骨を内側,中央,外側の3領域別に分類し,OARSI scoreを使用して軟骨変性の評価を行った。統計学的解析はstudent t検定及びANOVAを行い,ANOVAで有意差が見られた場合には多重比較としてTukeyの検定を行った。統計学的有意水準は5%とした。【倫理的配慮,説明と同意】本研究は所属施設動物実験の承認を得て実施した。【結果】OA群とOA+運動群の2群間でOARSI scoreを比較すると,1,2週時点では有意差は見られなかったが,4週時点では中央,外側領域においてOA+運動群で有意に軟骨変性重症度が小さかった(中央:4wOA群;16.1±1.5,4wOA+運動群;10.3±3.3,外側:4wOA群;6.6±1.8,4wOA+運動群;3.3±0.7)(<i>P</i><0.01)。OA群,OA+運動群は1,2,4週のいずれの時点でも対照群,運動群よりも有意に軟骨変性重症度が高かった(<i>P</i><0.01)。II型コラーゲンの断片化を検出するcol2-3/4cはOA群と比較してOA+運動群で陽性領域が小さかった。micro-CT上で軟骨下骨を観察すると,1週時点からOA群では主荷重部である中央領域に骨欠損が観察され,時間依存的に骨欠損の大きさが増大していったが,OA群とOA+運動群で骨欠損の大きさに明らかな差は認めなかった。HE所見では軟骨変性が重症である領域と骨欠損領域が一致し,骨欠損領域は骨髄中に含まれる血球系の細胞とは異なる線維軟骨様の組織で埋め尽くされており,VEGFやMMP13の陽性所見が確認された。全ての結果に関して,対照群と運動群では明らかな差異を認めなかった(<i>P</i>>0.05)。【考察】OAモデルラットに対する緩徐な走行運動は軟骨変性の予防効果は示したが,軟骨下骨の変化を抑性することはできず,仮説は棄却された。軟骨下骨骨折領域の細胞には血管性の因子であるVEGFや軟骨破壊因子であるMMP13の発現が確認されたことから,軟骨の変性は軟骨下骨骨折によって助長されうるが,運動療法が軟骨変性予防効果を示した背景として,軟骨下骨変化以外の軟骨破壊プロセスを抑性したことが考えられる。本研究で用いた運動条件はラットの生理的な歩行速度であり,より高い運動強度を用いた実験では軟骨破壊を促進することを我々は過去に報告したことを踏まえると(Yamaguchi S, Iijima H, et al 2013),軟骨の破壊プロセスを生物学的に抑性するためには運動強度や量に注意を払う必要があることも示された。【理学療法学研究としての意義】軟骨下骨の骨折は半月板切除後早期から主荷重領域に生じるが,緩徐な走行運動を早期から行っても軟骨下骨の骨折を悪化させることなく軟骨変性を予防する効果があり,OAの進行予防に対して理学療法が有効であることを示唆するものである。
著者
山口 将希 井上 大輔 黒木 裕士 伊藤 明良 長井 桃子 張 項凱 飯島 弘貴 太治野 純一 青山 朋樹 秋山 治彦 広瀬 太希
出版者
公益社団法人 日本理学療法士協会
雑誌
理学療法学Supplement
巻号頁・発行日
vol.2012, pp.48100827, 2013

【はじめに、目的】変形性関節症(OA)は、加齢や遺伝的要因、外傷、メカニカルストレスなど様々な要因によって発症する疾患であることが知られている。関節軟骨に慢性的な過荷重などの過剰なメカニカルストレスが加わることにより炎症性のサイトカインの上昇や炎症に関連するNF-κBのシグナル経路が活性化し、その下流にある分子のMMP13 やVEGF が関節軟骨の破壊を招くことが近年報告されている。寒冷刺激は炎症抑制効果のある物理刺激として、炎症性疾患やスポーツ外傷などの急性期、あるいは運動後の関節等に対して用いられている。関節軟骨に対する寒冷刺激の効果、とくに膝OA の関節軟骨に対する効果はほとんど報告されていない。これまでに損傷した神経や肺疾患において寒冷刺激をするとNF-κBを抑制する効果があることが報告されていることから、関節軟骨においても寒冷刺激によってNF-κBを抑制し、その結果、OA進行を遅らせる効果があると考えられる。そこで本研究はOAモデルラットに対して寒冷刺激を行い、その影響を組織学的に評価することを目的としている。【方法】対象は9 週齢のWistar 系雄ラット2 匹、平均体重229.5gを対象とし、両後肢に対してネンブタール腹腔内麻酔下にて前十字靭帯、内側側副靭帯、内側半月板の切離を行い、OA モデルとした。それぞれのラットに対し、術後一週後より、右後肢に対してのみ寒冷刺激を加えた。寒冷の刺激条件は0 〜1.5℃、10 分間/日、3 回/週の条件で冷水槽にて吸口麻酔下で寒冷刺激を加えた。術後3 週飼育、寒冷刺激9 回の後、ラットをネンブタール腹腔内麻酔致死量投与により安楽死させ、両側後肢膝関節を摘出し、4%パラホルムアルデヒドにて組織固定を行なった。固定後、PBSにて置換した後、EDTA 中性脱灰処理した。脱灰後、パラフィン包埋処置を行い、包埋したサンプルをミクロトームにて6㎛切片に薄切した。組織観察は薄切した切片をトルイジンブルーおよびHE 染色にて染色し、OARSI (Osteoarthritis Research Society International)のGrade、Stage およびScoreを用いて光学顕微鏡下で膝関節軟骨の組織評価を行った。正常ではOARSIのGrade、Stage、Scoreはいずれも0 となる。加えてII型コラーゲン免疫組織化学染色(col2 免疫染色)にて形態観察を行った。【倫理的配慮、説明と同意】本研究は所属大学動物実験委員会の承認を得て実施した。【結果】寒冷側はGrade; 4.8 ± 0.30、Stage; 4 ± 0.0、Score; 19 ± 1.0 となり、組織画像上では大腿骨内側部に中間層にまで軟骨の欠損が見られた。非寒冷側ではGrade; 3.5 ± 1.00、Stage; 4 ± 0.0、Score; 14 ± 4.0 となり、組織画像において軟骨表面の連続性が消失した個体と中間層までの軟骨が欠損した個体が見られた。非寒冷側に比べて寒冷側ではOAの悪化が見られた。しかしcol2 免疫染色画像での形態観察では、非寒冷群に比べて寒冷群において強いcol2 染色の発現が見られた。【考察】術後1 週後という、手術侵襲による炎症症状が治まった後の寒冷刺激は、むしろ軟骨損傷の進行を招く恐れがあることが示唆された。しかし本結果は関節軟骨の主要な構成成分であるll型コラーゲンの破壊は抑制されることを示していた。つまり寒冷刺激により助長された軟骨損傷の進行は、ll型コラーゲンの破壊以外の要因によるものであると考えられる。【理学療法学研究としての意義】炎症抑制効果のある寒冷による物理刺激でも、変形性関節症の関節軟骨に対しては必ずしも良好な効果をもたらすわけではないことが示唆された。今回はOAに対する寒冷刺激単独の効果を検証したが、今後、運動刺激との併用により炎症症状が強まった状態やより急性期の関節軟骨においてはどのように影響するか調べることが必要だと考える。
著者
伊藤 順一郎 福井 里江 坂田 増弘 山口 創生 種田 綾乃 相川 章子 伊佐 猛 市川 亮 伊藤 明美 大島 真弓 岡本 和子 黒木 紀子 坂本 麻依 佐竹 直子 佐藤 由美子 澤田 優美子 関根 理絵 富沢 明美 友保 快児 二宮 史織 久永 文恵 藤田 英親 松長 麻美 松谷 光太郎 村木 美香
出版者
国立研究開発法人国立精神・神経医療研究センター
雑誌
基盤研究(B)
巻号頁・発行日
2013-04-01

本研究の目的は、共同意志決定 (SDM)を促進するツール(SHARE)を用いた包括的なSDMシステムの構築とその効果検証であった。SHAREは利用者のリカバリーゴール(希望する生活の実現に向けた目標)や自身の精神的健康にとって大切なこと、自身の状態を適切に医師に伝えることに焦点を当てたPCソフトウェアである。利用者は診察前にピアスタッフのサポートを受けながら自身の情報をSHAREに入力した。医師はSHAREの情報をもとに診察を進め、診察の最後にSDMを実施する。このSDMシステムは、臨床的なアウトカムに影響を及ぼすことはなかったが、患者と医師のコミュニケーションや関係性の向上に効果を示した。
著者
山本 洋子 橋本 明彦 冨樫 きょう子 高塚 純子 伊藤 明子 志村 英樹 伊藤 雅章
出版者
公益社団法人 日本皮膚科学会
雑誌
日本皮膚科学会雑誌 (ISSN:0021499X)
巻号頁・発行日
vol.111, no.5, pp.821-826, 2001-04-20
参考文献数
17
被引用文献数
16

掌蹠膿疱症における歯性病巣治療の有効性を調べるために,新潟大学医学部附属病院皮膚科で掌蹠膿疱症と診断した60症例について検討した.本学歯学部附属病院第二補綴科で歯性病巣を検索したところ,54例に慢性根尖病巣または慢性辺縁性歯周炎を認め,歯科治療を開始した.皮疹の経過観察を行い,「治癒」,「著明改善」,「改善」,「軽度改善」,「不変」,「悪化」の6群に分類し,「改善」以上の皮疹の軽快を認めた症例を有効群とした.口腔内アレルゲン金属除去ないし扁桃摘出術を行った症例を除いた31例について,歯性病巣治療の有効性を検討した.有効率は,歯性病巣治療終了群では70.6%,歯性病巣治療途中群では57.1%,両者を合わせた「歯性病巣治療群」では64.5%であり,無治療群の14.3%に比べて有意に有効率が高かった.有効群では歯性病巣治療開始後比較的早期に治療効果を認めること,罹病期間が長期でも治療効果が速やかに現れる症例があることより,歯性病巣は掌蹠膿疱症の主要な発症因子の1つであると考えた.本症では,従来のような扁桃炎などの耳鼻咽候科的な感染病巣および歯科金属アレルギーの検索とともに,自覚症状の有無に関わらず歯性病巣の検索も行い,個々の患者ごとに適切な治療方針を決定することが重要である.
著者
飯島 弘貴 青山 朋樹 伊藤 明良 山口 将希 長井 桃子 太治野 純一 張 項凱 喜屋武 弥 黒木 裕士
出版者
公益社団法人 日本理学療法士協会
雑誌
理学療法学Supplement Vol.42 Suppl. No.2 (第50回日本理学療法学術大会 抄録集)
巻号頁・発行日
pp.0814, 2015 (Released:2015-04-30)

【はじめに,目的】変形性膝関節症(膝OA)は膝関節痛やこわばりを主訴とする代表的な運動器疾患である。その病態の中心は関節軟骨の摩耗・変性であるが,近年では病態の認識が改まり,発症早期より生じる軟骨下骨の変化が,関節軟骨の退行性変化を助長している可能性が指摘されるようになった。我々も同様の認識から,半月板損傷モデルラットを作成し,その早期から軟骨変性と軟骨下骨嚢胞が共存していることを明らかにした(Iijima H. Osteoarthritis Cartilage 2014)。理学療法を含む非薬物治療は,膝OAの疼痛緩和を目的とした治療戦略の大きな柱であるが,このような早期膝OAの病態を考慮した,OA進行予防策に関する研究蓄積は乏しい。また,病態モデル動物を用いた研究において,歩行運動が関節軟骨の退行性変化を予防しうる,という報告は散見されるが,そのメカニズムは不明であった。そこで,我々はこれらの課題に対して,早期の病態に関与する軟骨下骨変化を歩行運動によって抑制することが,膝OA進行予防に寄与するのではないかと着想し,これまで不明であった,運動による膝OA進行予防メカニズムの解明へと研究を進めてきた。本研究では,我々が報告した半月板損傷モデルラットを使用し,疑似的に早期膝OAの状態を作り出し,歩行運動が軟骨下骨変化に与える影響を評価し,軟骨変性予防効果との関連性を検討した。【方法】12週齢のWistar系雄性ラット24匹に対して,内側半月板の脛骨半月靭帯(MMTL)を切離する内側半月板不安定性モデルを作成した。MMTLの切離は右膝関節のみに行い,左膝関節に対しては偽手術を施行し,対照群とした。その後,術後8週間に渡り自然飼育を行うことで,OAを発症・進行させるOA群(n=8)と,早期膝OAの状態となる術後4週時点からトレッドミル歩行(12m/分,30分/日,5日/週)を行う運動群(n=8)の2群に分類した。時系列変化を評価するため,術後4週まで飼育する介入前群(n=8)を設定した。主な解析対象および群間の比較は,MMTLを切離した全群の右膝関節とし,対照群とも比較した。解析内容は,μ-CT撮影および組織学的手法を用いて,4週間にわたる歩行運動介入の効果を検討した。μ-CT撮影所見より軟骨下骨嚢胞の最大径を評価し,組織学的解析では破骨細胞マーカーである酒石酸耐性酸フォスファターゼ(TRAP)染色とともに,骨細胞死数,軟骨下骨損傷度(0-5点)を評価した。また,軟骨変性重症度(0-24点)を評価し,軟骨下骨損傷度との関連性の評価としてSpearmanの順位相関係数を算出した。【結果】μ-CT所見では介入前から脛骨内側関節面にて軟骨下骨嚢胞が確認されたが,運動群では最大嚢胞径が縮小し,介入前およびOA群よりも有意に低値を示した(P<0.01)。組織学的所見では,軟骨下骨嚢胞内にTRAP陽性破骨細胞が多数観察され,直上の関節軟骨が嚢胞内に落ち込む所見が介入前群では30%で確認された。OA群ではその後悪化し,80%で確認されたが,運動群では0%であった。併せて,介入前およびOA群では多数の骨細胞死が観察されたが,運動群ではいずれも軽度であり(P<0.01),軟骨下骨損傷度は介入前およびOA群よりも有意に低値を示した(P<0.05)。軟骨変性重症度は,運動群で最も低値を示し(P<0.05),軟骨下骨損傷との間に強い相関を認めた(P<0.01,r=0.91)。【考察】半月板損傷後に発症した早期膝OAに対する緩徐な歩行運動は,骨細胞死の減少とともにTRAP陽性破骨細胞活性に起因する軟骨下骨嚢胞を縮小させることが明らかになった。つまり,半月板損傷後に生じた損傷軟骨下骨は可逆的な状態にあり,自然飼育のみでは進行する一方,歩行運動によって治癒することを示している。軟骨下骨の損傷により形成された陥没は,関節軟骨に加わるひずみを増大させる要因となるだけでなく,関節軟骨-軟骨下骨間の炎症性サイトカインの交通を介してOAを進行させることが知られている。したがって,軟骨下骨の治癒が歩行運動によってなされることで,その直上の軟骨に加わる力学的,化学的ストレスを緩和させ,膝OAの進行予防に一部寄与しうることが示唆された。【理学療法学研究としての意義】膝OAに対する従来の理学療法は,摩耗・変性した関節面へ加わる応力を,分散あるいは減弱させることを主目的としてその進行予防に寄与してきたため,歩行運動のような運動負荷を治療手段とするという考え方は希薄であった。本研究結果は,半月板損傷後の早期膝OAに対する一定の運動負荷がOA進行予防に寄与する可能性を提示し,そのメカニズムの一部を病態モデル動物を使用して病理組織学的にはじめて明らかにしたものである。
著者
伊藤 明巳
出版者
関東学院大学経済学部教養学会
雑誌
自然人間社会 (ISSN:0918807X)
巻号頁・発行日
vol.38, pp.75-90,

本稿では、ウルトラマンというポピュラー文化を沖縄で読む試みを文芸批評的にではなく、オーディエンス論から考察する。テレビ番組などの視聴体験は、社会的なアイデンティティの差異によって異なる読みが生み出される可能性が指摘されているが、ウルトラマンは、それにかかわった沖縄出身者との関係から、読むという実践をアイデンティティを強化しながらおこなうことを可能にする素材となる。その事例分析として、沖縄にてウルトラマンを読むことを素材にしたフォーカス・グループ・インタビューによる調査を行った。その結果、沖縄出身か否かで読みの差異がみられたことが観察できたが、その差異は従来のオーディエンス論調査の事例とはまた異なり、社会的カテゴリーよりも社会的境遇による共感を重視したものであった。
著者
伊藤 明生
出版者
東京基督教大学
巻号頁・発行日
no.27, pp.62-83, 2017-03
著者
楠 昌司 伊藤 明
出版者
社団法人日本気象学会
雑誌
大会講演予講集
巻号頁・発行日
vol.83, 2003-05-21
著者
楠 昌司 伊藤 明
出版者
日本気象学会
雑誌
大会講演予講集
巻号頁・発行日
vol.83, 2003-05-21
参考文献数
7
著者
松岡 浩 伊藤 明子 佐藤 未怜
出版者
帝京科学大学
雑誌
帝京科学大学紀要 (ISSN:18800580)
巻号頁・発行日
vol.8, pp.87-91, 2012-03-31

Our aim is to produce ethanol efficiently by enzymatic saccharification coupled with ethanol fermentation using bamboo plant as a biomass. For this purpose, we examined pretreatment conditions of biomass for saccharification. At first bamboo plants were made into chips and then powders. When a distilled water with bamboo powder was 60-min autoclaved at 121 ℃, 0.75 M NaOH-alkalization treatment was performed at 80 ℃ , and saccharification was carried out by 0.33 g/ ℓ Acremonium cellulose at 45 ℃ , glucose was released at 5.7 g/ℓ after 96-h saccharification, which corresponded to 22.8 % on the basis of the the bamboo plant. When fermentation was carried out at 30 ℃ following 96-h saccharification of the pretreated bamboo plant using Acremonium cellulase, the inhibitory effect of glucose was considered to be reduced and ethanol was produced at 4.2 g/ℓ after 72-h fermentation, which corresponded to 50.8 % yield on the basis of the total amount of bamboo.
著者
伊藤 明弘 後藤 孝彦 藤本 成明
出版者
JAPANESE SOCIETY OF TOXICOLOGIC PATHOLOGY
雑誌
Journal of toxicologic pathology (ISSN:09149198)
巻号頁・発行日
vol.11, no.2, pp.79-84, 1998-06-01
被引用文献数
2 5

Cancer is a genetic disease and numerous genetic changes have been disclosed in its developmental stages. Corresponding to those endogenous events, environmental factors including chemicals, oncogenic viruses, and radiation participate in the initiation, promotion, and progression stages. Furthermore, development of cancer is greatly influenced by nutritional factors such as from daily food consumption and the additives in these foods. Retinoids, vitamins, essence of tea, and vegetables are believed to be highly effective in chemoprevention of cancer. In this mini review, miso, a fermented soy product, and the purported active chemopreventative component of soybeans, isoflavones, were examined for their biological activity; 1) during recovery from radiation induced damage, and 2) as a possible chemopreventor of cancers. Thus far, promising results have been obtained for prevention of liver tumors in mice, breast tumors in rats, and intestinal tract tumors in rats. Since chemopreventors derived from natural foods are not cytotoxic, they need not be given to the recipients intermittently. Furthermore, we have found that a combination of tamoxifen with miso greatly reduced occurrence of mammary tumors in rats and therefore might be applicable to human cancers.
著者
小泉 幸道 羽鳥 久志 柳田 藤治 伊藤 明徳 山口 元之
出版者
公益財団法人 日本醸造協会
雑誌
日本釀造協會雜誌 (ISSN:0369416X)
巻号頁・発行日
vol.76, no.3, pp.206-210, 1981-03-15 (Released:2011-11-04)
参考文献数
5

酵母と乳酸菌の添加割合を変えた時の菌の増殖に及ぼす影響を, 液体培地と味噌醸造において検討し, 同時に成分の変化についても調べた。1. 液体培地と味噌醸造においては, 初発菌数に関係なく, 始めに乳酸菌の増殖が著しかった。また初発乳酸菌数が多い程, pH下降も早く, maximum stateに達する日数も早かった。2. 味噌醸造において, 熟成初期にアルコールが急激に生成されると, 乳酸菌の増殖はみられなかった。3. 味噌醸造における遊離アミノ酸については, 菌数の添加割合に関係なく全体的に増加し, 特にLys・Arg・Glu・Leuが多く生成された。4. 味噌醸造における有機酸と色の冴えについては, 乳酸菌の添加割合が多い程, 含量も多く冴えもよかったが, 乳酸菌の増殖が緩慢な場合は有機酸の変化はみられなかった。5. 官能試験においては, 乳酸菌の添加割合が多い程, 塩馴れ, 味のしまりが良かったが, やや酸味が強く感じられた。
著者
伊藤 明男
出版者
The Resources Processing Society of Japan
雑誌
浮選 (ISSN:04277775)
巻号頁・発行日
vol.32, no.4, pp.184-190, 1985-12-28 (Released:2009-06-05)
参考文献数
18
著者
花井 孝明 桑原 裕史 近藤 邦和 箕浦 弘人 伊藤 明 近藤 一之 江崎 尚和 川口 雅司 井上 哲雄 Michael E. Lawson
出版者
公益社団法人 日本工学教育協会
雑誌
工学教育 (ISSN:13412167)
巻号頁・発行日
vol.56, no.3, pp.3_68-3_73, 2008 (Released:2008-06-14)
参考文献数
3
被引用文献数
1 1

One of the educational goals of the Advanced Engineering Faculty of Suzuka National College of Technology is to instill in graduates the ability required to become an internationally engaged engineers. To help realize this goal a project oriented toward the development of an international internship or an international cooperative education (Co-op) system was planned and implemented for the past three years. In this paper the results of investigations concerning the present state of Co-op in the United States and Canada, a tentative international internship at a factory in the United States, and an educational program developed in cooperation with Georgian College in Canada are described. In cooperation with the Ohio State University, a newly developed distance interactive-learning system that enables us to simulate international internships is also proposed.
著者
勝間 みどり 伊藤 明美 西村 理恵 柿原 繭子 西川 千歳 善家 里子 神徳 規子
出版者
神戸市看護大学短期大学部
雑誌
紀要 (ISSN:13428209)
巻号頁・発行日
vol.17, pp.17-25, 1998-03-05

阪神・淡路大震災から2年が経過した時点での,学生の震災体験の状況,災害観と災害対策,災害看護の授業に関する調査を行い,平成11年度より開講される「災害看護」の教育内容を検討した。調査の結果,8割の学生が震災を経験し,心身や学習,住居などに影響を受けていた。災害観は日本人の特徴である災害を天災や運命ととらえる運命論や天譴論が多かった。しかし一方では,災害対策を講じれば被害はくいとめられるという災害意識を持っていた。また,6割の学生が災害看護の授業を希望しており,救護活動,応急処置,看護婦の役割と責任など実践的な内容に関心が高かった。以上のような学生の状況を認識したうえで,学生や講師の実体験を生かし,被災地の特性をふまえた授業内容・方法の工夫が必要である。さらに,授業を行うことが災害の啓蒙活動にもつながり,災害看護学を確立していくことになる。
著者
渡辺 敦光 岡本 太郎 山田 和正 安東 保海 伊藤 明弘 星 正治 澤田 昭三
出版者
日本放射線影響学会
雑誌
Journal of Radiation Research (ISSN:04493060)
巻号頁・発行日
vol.34, no.3, pp.235-239, 1993-09
被引用文献数
2 2

The effects of the dose rate and the energy of fission neutrons using an iron block on tumorigenesis in B6C3F1 mice were examined. Six-week-old female animas were divided into 4 groups and exposes to ^<252>Cf neutron irradiation at dose rates of 0.05 cGy/min, with (Group 1) or without (Group 2) filtering through a 10 cm thick iron block, 0.8 cGy/min (Group 3) or 0 (Group 4 controls). Total neutron exposure was 50 cGy in each of groups 1-3 and total irradiation dose was 56,75 and 75 cGy in Groups 1-3, respectively. Total tumor incidences or multiplicity were significantly higher in Group 3 than in Group 1. A similar tendency was observed as compared to Group 2, ovarian and Harderian gland tumors being mainly affected and adrenal tumors were significantly higher in Group 2 than in Group 1. The results indicated a clear increase in tumorigenesis with the higher dose rate and no filtering influence of iron was evident, despite the drop in neutron energy level.