著者
西村 勇人 橋本 桂奈 水野 舞 佐藤 充咲
出版者
一般社団法人 日本認知・行動療法学会
雑誌
認知行動療法研究 (ISSN:24339075)
巻号頁・発行日
vol.48, no.2, pp.217-224, 2022-05-31 (Released:2022-07-28)
参考文献数
16

本研究では自閉スペクトラム症・注意欠如多動症のいずれか、もしくは両方の診断を受けた子どもの親グループに対する短縮版のペアレントトレーニングの有効性について検討した。プログラムは全5回で(1)ターゲット行動の選定と観察の方法、(2)適切な強化の仕方、(3)課題分析と環境の工夫、(4)トークンエコノミー、(5)消去とまとめ、で構成された。参加した22名の親の子育てストレスと抑うつ症状の変化を測定し、目標行動がどの程度達成されたか評定してもらった。分析の結果、子育てストレスは有意に低下したが、抑うつの低下については有意傾向であった。親の報告によるターゲット行動の達成度は74.29%であり、子どもの行動にも一定程度の変化が見られたと親は評価していた。これらの結果より、対象を特定の疾患に限定せず短期間で終了するという、親がより参加しやすいペアレントトレーニングの可能性が示された。
著者
妹尾 春樹 佐藤 岳哉 今井 克幸 佐藤 充
出版者
秋田大学
雑誌
基盤研究(B)
巻号頁・発行日
1999

北緯80度に位置するスバルバール群島(ノルウエー領)にて、知事の許可を得て、以下の哺乳類および鳥類を捕獲して肝臓を、高速液クロによるビタミンAの分析、および形態学的手法(塩化金法、ビタミンAの自家蛍光観察のための蛍光顕微鏡、透過型電顕、石井-石井鍍銀法、アザン染色、HE染色、Sudan III脂肪染色)によって解析した。捕獲した哺乳類は北極グマ(3頭)、北極キツネ(8匹)、ヒゲアザラシ(6匹)、ワモンアザラシ(6頭)、スバルバールトナカイ(7頭)であり、鳥類はシロカモメ(22羽)、ウミガラス(4羽)、ニシツノメドリ(6羽)である。高速液クロによる分析では、北極グマ肝臓が最も高濃度にレチニルエステル(23,300nmole/g wet weight)を貯蔵しており、ついで北極キツネ(18,439±2,314)、ヒゲアザラシ(5,956±5,857)、ワモンアザラシ(1,551±2,486)、スバルバールトナカイ(921±264)であり、鳥類ではシロカモメ(4,710±3,164)、ウミガラス(1,589±225)、ニシツノメドリ(1,183±589)であった。塩化金法では肝臓星細胞が特異的に黒染し、蛍光顕微鏡下にこれらの細胞の脂質滴から強いビタミンAの自家蛍光が発していた。北極グマおよび北極キツネ、ヒゲアザラシの肝臓ではHE染色、Sudan III脂肪染色でも容易に星細胞の脂質滴が認められた。また、これらの動物は自然のなしたビタミンA過剰症といえるが、肝臓には線維化などの病理学的所見は見られなかった。透過型電顕を用いたモルフォメトリーでは、星細胞の数はヒトやラットを含む他の動物と差は無かった。しかし、透過型電顕で星細胞に含まれる脂質滴の占める面積は北極グマおよび北極キツネ、ヒゲアザラシでは有意に大きかった。北極グマおよび北極キツネ、シロカモメ、ヒゲアザラシなど北極圏における食物網(food web)の上位に位置する動物は大量のレチニルエステルを肝臓星細胞に貯蔵している。モルフォメトリーでは、これら動物においては星細胞の数は他の動物と差は無かった。しかし、各細胞に含まれる脂質滴の占める面積が有意に大きかった。すなわち、各々の星細胞のビタミンA貯蔵能が高いことが示唆された。北極圏の食物網の上位に属する哺乳類と鳥類は星細胞にヒトやラットなどの動物の20-100倍高濃度のレチニルエステルを貯蔵していた。さらに興味深いことに北極キツネでは肝臓からビタミンAが溢れ出し、腎臓に貯蔵されていた。このことは内分泌かく乱物質による汚染を示唆している。
著者
金子 友暁 横山 博史 佐藤 充 西川原 理仁 柳田 秀記
出版者
一般社団法人 日本機械学会
雑誌
日本機械学会論文集 (ISSN:21879761)
巻号頁・発行日
pp.22-00044, (Released:2022-05-25)
参考文献数
16

For a small axial fan in a duct, the effects of acoustic resonance occurring in the duct on the flow around the fan are focused on. To clarify the condition for the intense acoustic resonance, the effects of the rotational speed and duct width on the flow and acoustic fields around the fan were investigated by compressible flow simulations with a volume penalization method. The computational methods were validated by comparing the predicted static pressure rise and aerodynamic sound by the fan with those measured. The sound pressure level became most intense for a specific rotational speed, where the acoustic resonance occurs at the blade passing frequency in the upstream duct. Although the overall tendency of the increase in the static pressure coefficient was found for a higher rotational speed with the thinner momentum thickness around the blade surface, the static pressure coefficient drops at the rotational speed for the acoustic resonance. Moreover, the acoustic resonance became more intense for a narrower duct width. In this condition, flow disturbances occur near the wall of the bell-mouthed inlet of upstream duct due to the acoustic resonance, which prompts the inflow turbulence to the fan. To clarify the effects of the acoustic resonance on the flow around the fan, the computation with the artificially suppressed acoustic resonance was also performed and the predicted flow fields were compared with those with intense acoustic resonance for the same rotational speed and duct width. The incoming flow to the fan is confirmed to become more turbulent when the acoustic resonance occurs, which promotes the spreading of the tip vortices between rotor blades. As a result, the blade loading decreases and the turbulence in the blade wake leading to mixing loss becomes intense, causing the static pressure rise by the fan to decrease.
著者
後藤 淳 岩田 英信 清水 俊行 高橋 督 白形 昌人 佐藤 充則
出版者
一般社団法人 日本透析医学会
雑誌
日本透析医学会雑誌 (ISSN:13403451)
巻号頁・発行日
vol.41, no.7, pp.415-420, 2008-07-28 (Released:2008-12-16)
参考文献数
25

慢性血液透析患者が安心してカリウム(K)含有量の多い食品を食べることを検証するために,透析開始直前のミカン摂取が透析前後の血清K値および透析によるK除去量におよぼす影響を検討した.過去3か月の透析前血清K値が6.0mEq/L以下の透析患者13名(男性6名,女性7名;平均年齢59.3±12.6歳)を対象として,ミカン非摂取日および摂取日の透析前後の血液と透析排液を採取して電解質濃度を測定した.ミカン摂取日は透析開始直前にMサイズのミカン5個(総重量0.5~0.55kg,K負荷量約15mEq)を摂取した.血清K値は,ミカン非摂取日は透析前4.8±0.5mEq/L,透析後3.3±0.4mEq/L,ミカン摂取日は透析前5.0±0.6mEq/L,透析後3.3±0.3mEq/Lであった.透析によるK除去総量は,ミカン非摂取日44.9±9.5mEq,ミカン摂取日51.5±9.6mEqであり,その差は6.6±7.1mEqでミカンによるK負荷量の44%が除去された.以上の結果から,普段の透析前血清K値が6.0mEq/L以下の透析患者においては,Mサイズのミカン5個程度までなら透析開始直前に摂取しても安全と考えられた.
著者
瀧川 幸司 佐藤 充徳 柳 麻子 浅岡 壮平 山下 伸夫 中西 良孝 萬田 正治 柳田 宏一 早川 博文
出版者
日本草地学会
雑誌
日本草地学会誌 (ISSN:04475933)
巻号頁・発行日
vol.43, no.1, pp.37-41, 1997-04-30
被引用文献数
1

放牧地における糞食性コガネムシ類(以下,フン虫と略)の牛糞処理活動が牛糞消失量と不食過繁地の存続期間に及ばす影響について検討した。1994年7月に黒毛和種繁殖牛を輪換放牧しているイタリアンライグラス(Lolium multiflorum Lam.)主体の草地に新鮮放牧牛糞1kgを置き,糞塊へのフン虫飛来を人為的に妨げた無フン虫区,糞を自然状態にしたフン虫区および対照区として無糞区を設けた。糞設置日に早川式ザル法により1kgの牛糞塊に飛来したフン虫を採集し,その個体数を記録した。糞設置後1週間目の糞の消失量を求めるとともに,糞設置後の牛糞塊面積の変化を調べた。糞塊周辺の草丈を測定し,その経日変化を検討した。調査は1994年7月から1995年5月まで行った。1kgの牛糞塊には平均726.6頭のフン虫が飛来し,その中で牛糞を土中に埋め込む能力を持つゴホンダイコクコガネとカドマルエンマコガネは7.2%であった。糞設置後1週間目の糞の乾物消失率については,無フン虫区で6.9%,フン虫区で23.0%であり,フン虫区が有意に高かった(P<0.01)。糞塊面積については,無フン虫区で日間差がほとんど認められなかったものの,フン虫区では糞設置後6日目に有意に増加した(P<0.05)。しかし,いずれの糞塊とも糞設置後282日目には消失していた。糞設置後20日目における草丈はいずれの処理区とも対照区と比べて高く(P<0.01),この時期に不食過繁地の形成が認められた。糞設置後20-300日目では,各処理区間の草丈に有意差は認められず,いずれの区の草丈も漸減した。無フン虫区およびフン虫区における不食過繁地は,いずれも280日間存続した。これらのことから,フン虫は1週間で新鮮牛糞の約4分の1を消失させるものの,不食過繁地の存続期間に及ぼす影響はほとんど認められないことが示唆された。
著者
小川 泰弘 佐藤 充晃 駒水 孝裕 外山 勝彦
出版者
一般社団法人 人工知能学会
雑誌
人工知能学会全国大会論文集 第33回全国大会(2019)
巻号頁・発行日
pp.4E2OS7a02, 2019 (Released:2019-06-01)

本研究の目標は,日本法令の要約を提供することである.そのためにランダムフォレストによる重要文抽出に基づく自動要約を提案する. 従来の自動要約に関する研究においては,原文書の情報のみが用いられてきた.近年では機械学習に基づく手法なども提案されている. しかし,そうした機械学習において利用される学習データの量は,特に日本語においては,充分でなかった. それに対し,本研究の法令の要約においては,政府が作成する「法令のあらまし」を利用することにより,この問題を解決する. さらに,従来利用されてきた決定木やSVMを使った手法に代えて,ランダムフォレストを用いた重要文抽出を提案し,その性能が従来手法を上回ることを示す. 本論文の貢献は,従来よりもサイズの大きな要約用コーパスを作成した点と,重要文抽出におけるランダムフォレストの有効性を確認した点にある.
著者
田中 貴大 周藤 高 末永 潤 高瀬 創 佐藤 充 大竹 誠 立石 健祐 上野 龍 宮崎 良平 村田 英俊
出版者
一般社団法人 日本脳卒中の外科学会
雑誌
脳卒中の外科 (ISSN:09145508)
巻号頁・発行日
vol.46, no.1, pp.58-64, 2018 (Released:2018-02-14)
参考文献数
17

We report herein five cases of symptomatic brainstem cavernous malformations (CM). Specific surgical approaches were designed to directly access each lesion. Neuronavigation and intraoperative monitoring were used. Four lesions underwent gross total resection, and one was subtotally partially removed. None of the patients developed new neurological deficits and all cases showed an improvement based on the modified Rankin Scale and the Karnofsky Performance Status. Although brainstem CM have a relatively high rate of re-bleeding, thus adversely affecting the neurological status of the patient, recent reports have demonstrated favorable outcomes after their resection. Hence, surgical removal can be recommended for cases of symptomatic brainstem CM, particularly those with re-bleeding. An optimal surgical approach, providing direct access to the lesion, is critical for successfully resecting brainstem CM.

2 0 0 0 OA 家庭物理学

著者
佐藤充 著
出版者
東洋図書
巻号頁・発行日
1937
著者
佐藤充 成瀬 彰 久門 耕一
出版者
一般社団法人情報処理学会
雑誌
情報処理学会研究報告計算機アーキテクチャ(ARC) (ISSN:09196072)
巻号頁・発行日
vol.2000, no.74, pp.1-6, 2000-08-03
参考文献数
4
被引用文献数
5

実機上でメモリバストレースを取得するバストレーサGATES(General purpose memory Access TracE System)を開発した.共有バス型並列計算機上でCommercial Workload(DBMS2種)を実行し,GATESを用いてメモリバストランザクションを取得した.取得したトレースを元に,キャッシュサイズによるバストランザクションの変化を調査した.さらに,トレースを入力とするトレース・ドリブン・キャッシュシミュレーションを行ない,より大きなキャッシュサイズを持つプロセッサを用いた場合のメモリバストランザクションの挙動を予測した.その際,シミュレーションの妥当性を調べるため,実トレースとの比較を行ない,シミュレーションの正当性を確認した.We developed memory-bus trace system, called GATES (General purpose memory Access TracE System). GATES can capture memory transactions on the memory-bus of shared memory multiprocessors. We got traces on a real shared memory multiprocessor machine on which two types of DBMS are running as commercial work-loads. We evaluated effects of cache with various sizes, using these memory-bus traces. Furthermore, we made trace-driven simulator using these traces and evaluated behavior of memory-bus with larger size of caches. We checked our evaluations comparing the result of simulation and real traces.
著者
後藤 正徳 佐藤 充 中島 耕太 久門 耕一
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. CPSY, コンピュータシステム (ISSN:09135685)
巻号頁・発行日
vol.106, no.287, pp.7-12, 2006-10-06
被引用文献数
8

近年のPCクラスタで使用されているインタコネクトは高性能化し,メモリバンド幅のスループット性能に近付きつつある.そこで,我々は高速インタコネクトを使用し,遠隔ノードのメモリをスワップとして用いる遠隔スワップメモリ技術の実現可能性を検討している.評価を行うために,我々は遠隔スワップメモリシステムNuzuraを実装した.Nuzuraは10Gb Ethernet上でRDMAを実現するNIC UZURAと,これを用いたネットワークブロックデバイスRNBDをスワップデバイスとして用いる.評価に際しては,本システム上で搭載メモリの数倍を要求する複数のHPCアプリケーションを実行し,性能を測定した.実験結果から,アプリケーションのメモリアクセスパターンや遠隔スワップメモリの使用比率に応じて性能オーバヘッドが異なることを示した.また,ページ置換方式の変更によって姫野ベンチマークの性能が4倍近く向上することを示した.
著者
平井 聡 山本 昌生 佐藤充 成瀬 彰 久門 耕一
出版者
一般社団法人情報処理学会
雑誌
情報処理学会論文誌 (ISSN:18827764)
巻号頁・発行日
vol.43, no.4, pp.1018-1027, 2002-04-15
被引用文献数
1

本論文では,NUMA(Non Uniform Memory Access)マシンでCommercial Workloadを実行する際のLinuxカーネルの最適化実験について述べる.評価システムには,2ノード4プロセッサの小規模なNUMAマシンの実機を使用し,性能の検証にはWEBサーバとアプリケーションサーバをモデル化した2種類のベンチマークを用いた.また,カーネルプロファイラによるOS動作の関数レベルでの実測,およびハードウェア・バストレーサによるメモリアクセスの実測を行い,動作分析を行った.実験の結果,これらのベンチマークプログラムではNUMAマシンのオーバヘッドは主にOS部に依存していることが分かり,メモリアクセス局所化によりOS実行時間を18%?20%削減し,NUMAオーバヘッドを1/3?2/3に削減した.In this paper,we describe the experimental optimization of Linux kernel on a NUMA machine for commercial workloads.For the evaluation,we used a small-scale NUMA machine which consists of two nodes total of four processors.Two kinds of benchmark programs were used for the measurements,each models WEB server execution or application server execution.We measured the OS function execution timings by a kernel profiler and also measured the memory access statistics by a hardware bus tracer.By using these data, we analyzed the execution characteristics of the programs.The experimental results showed the overhead of the NUMA machine is mainly in OS,and the OS execution time can be reduced 18%--20% by the memory access localization for these benchmark programs.
著者
楠 恒輝 加藤 純 佐藤 充
雑誌
コンピュータシステム・シンポジウム論文集
巻号頁・発行日
vol.2022, pp.56-62, 2022-11-28

近年,大規模計算の需要の高まりとともに,HPC(High Performance Computing)とクラウドが融合した HPC クラウドが注目されている.HPC クラウドでは,通常のクラウドのインフラとは別に HPC クラウド専用のインフラを構築・運用しているのが現状であり,通常のクラウドのインフラで HPC アプリケーションを実行できれば,インフラのTCO(Total Cost of Ownership)を最適化できる.本稿では,インフラの共有化を目指して,HPC に特有である OS がアプリケーションの性能低下を引き起こす OS ノイズの影響を定量評価する.OS ノイズのうち,クラウド環境に特有である仮想化と HPC アプリケーションで頻繁に使用され他テナントに影響を与えやすい通信処理・ファイル I/O による Write back 処理の 3 点に着目して評価する.HPC クラウドでよく使われるアプリケーションを用いた評価で,Kubernetes 環境の仮想化により 1% 未満,他テナントの Write back 処理,通信処理によりそれぞれ最大 7%,22% 性能が低下することを示した.これにより,HPC クラウドの基盤として Kubernetes が利用可能であることと,通信処理と Write back 処理による OS ノイズが我々の目指すインフラ共有化の課題であることを示した.
著者
瀬尾 和哉 佐藤 充 鎌田 圭介 小林 拓人
出版者
一般社団法人 日本機械学会
雑誌
シンポジウム: スポーツ・アンド・ヒューマン・ダイナミクス講演論文集 2020 (ISSN:24329509)
巻号頁・発行日
pp.A-3-1, 2020 (Released:2021-06-01)

We developed a new suit for Tokyo 2020Olympic and Paralympic cycling road races. Several clothes were tested by using a truncated cone wrapped with cloth in the wind tunnel. On the basis of the drag measurements, several pilot suits were made. They were tested by using a full-scale mannequin which can pedal the bike in the wind tunnel. Finally, we succeeded in developing the new suit for Tokyo 2020Olympic and Paralympic cycling road races, which is superior to Beijing model.
著者
藤島 昭宏 竹内 健一郎 佐藤 充羽 佐藤 康太郎 宮﨑 隆
出版者
一般社団法人 日本歯科理工学会
雑誌
日本歯科理工学会誌 (ISSN:18844421)
巻号頁・発行日
vol.31, no.3, pp.241-250, 2012
参考文献数
15

研磨したチタンに4種類の表面処理(サンドブラスト,プライマー,2種類のトライボケミカル)を施し,7種類のレジンセメントを用いてチタン接着体を接着させ,せん断接着強さ(SBS)の測定を行った.チタン研磨面における接着強さは,機能性モノマーを含有するアンフィルド系レジンセメントでは,コンポジット系レジンセメントよりも顕著に高いSBSを示したが,表面処理を施しても接着強さには影響しなかった.サンドブラスト処理面へのプライマー(B-MDP)処理では,機能性モノマーを含有しないコンポジット系レジンセメントは,顕著に高いSBSを示した.また,トライボケミカル(TRB)処理においても,B-MDP処理面とほぼ同等の高いSBSを示した.以上の結果から,チタンに対する接着強さの増加には,B-MDP処理やTRB処理を施した後,機能性モノマーを含有しないレジンセメントを用いた場合,最も効果的であった.