4 0 0 0 OA 丹青秘録

著者
加藤竹斎 著
出版者
有隣堂
巻号頁・発行日
1884
著者
飯干 紀代子 岸本 泰士郎 江口 洋子 加藤 佑佳 松岡 照之 成本 迅 三村 將
出版者
一般社団法人 日本高次脳機能障害学会
雑誌
高次脳機能研究 (旧 失語症研究) (ISSN:13484818)
巻号頁・発行日
vol.37, no.2, pp.220-227, 2017-06-30 (Released:2018-07-02)
参考文献数
25
被引用文献数
3

テレビ会議システムを用いて遠隔で行う時計描画検査 (clock drawing test: CDT) の信頼性を, 対面検査との一致度, 加齢性難聴の影響, 利用満足度の観点から検証した。対象は, 健常高齢者 (NC) 38 例, 軽度認知障害者 (MCI) 15 例, アルツハイマー型認知症患者 (AD) 24 例, 計77 例 (女性39 例, 平均年齢75.6 ± 6.5 歳) であった。一人につきCDT を遠隔と対面の2 回, ランダムな順序で実施した。 全対象における遠隔と対面のCDT 得点の級内相関係数 (ICC) は0.83 以上, 疾患別でもNC が0.67 以上, MCI が0.59 以上, ADが0.84 以上であり, 十分な一致を認めた。施行順序別では, 遠隔・対面どちらを先に行ってもICC は0.81 以上であり結果に差はなかった。難聴が疑われる群においても, ICC は0.91 以上と一致度は高かった。遠隔検査に対する利用満足度調査では, 恐怖心や緊張感を多少なりとも感じる者が7 割いたが, 答えやすさについては, 対面と同等, あるいはそれ以上であった者が7 割を占め, 強い拒否感はないことが示された。
著者
井上 淳詞 原田 和樹 原 浩一郎 木下 芳一 加藤 範久
出版者
日本調理科学会
雑誌
日本調理科学会大会研究発表要旨集 平成22年度日本調理科学会大会
巻号頁・発行日
pp.57, 2010 (Released:2010-08-27)

【目的】ごぼうは、一般野菜の中でも特に食物繊維とポリフェノールを豊富に含む野菜である。我々は、このごぼうに注目し、焙煎することで、さらに抗酸化能を高めた「ごぼう茶」を開発した。ごぼう茶の腸内環境への影響を、動物実験により調べ、さらに健康な成人45名による摂取試験の結果についても併せて報告する。 【方法】国内産ごぼうを、蒸気加熱(ブランチング)後にカットし、乾燥した。さらに130~180℃で焙煎を行った。これを2.75%の濃度で熱水抽出したものを供試サンプルとし、高脂肪食を与えたSD系ラットに水の代わりに与え、腸内細菌叢と糞中の二次胆汁酸、IgA、ムチンについて調べた。また、健康な成人45名に、同じ条件で抽出したごぼう茶抽出液(500ml/日)を2週間摂取し、1週間のwash-out期間後に、ごぼう茶粉末(20g/日)を2週間摂取してもらい、便通と血液成分、血圧について調べた。 【結果】動物実験では、高脂肪食のみを与えた群で、糞中の二次胆汁酸が増加したが、ごぼう茶摂取群は、有意に二次胆汁酸が減少し、また腸管免疫の指標となるIgAおよびムチンが増加した。ヒトに対しては、排便回数に差異は認められなかったものの、最高血圧が約10mmHg減少した。さらにごぼう茶粉末を摂取することで白血球数と肌水分の増加が認められた。以上の結果から, ごぼうを焙煎することで、美味な機能性飲料としての利用が可能であり、さらにごぼう茶中にはリグニン等の不溶性食物繊維も含まれることから、粉末化による加工食品の素材としても可能性を得た。
著者
加藤 克知
雑誌
長崎大学医療技術短期大学部紀要 = Bulletin of the School of Allied Medical Sciences, Nagasaki University (ISSN:09160841)
巻号頁・発行日
vol.1, pp.111-117, 1988-03-31

現代日本人上腕骨,橈骨,大腿骨および脛骨の最大長と骨幹中央周を用いた判別分析による性別判定法について検討し,さらにその縄文時代人骨への適用の可能性について調べ以下の結果を得た.1)中間点法による単項目ごとの的中率は橈骨最大長と上腕骨骨幹中央周で84.7%,86.7%と高率である.2)全8項目からの判別式では87.8%の的中率が得られた.また,骨幹中央周に関する分析では上肢骨(上腕骨と橈骨)からの判別式の的中率は88.8%で高く,一方下肢骨(大腿骨と脛骨)からのそれは73.5%とやや低い.3)現代人骨の骨幹中央周から得られた判別式に縄文時代人骨を適用してみると,的中率は一般に現代人の場合より10%程度低下したが,これは縄文時代人骨と現代人骨の計測値の差による境界値のずれに起因すると考えられる.
著者
加藤 友規 清水 一樹 阪上 富男
出版者
公益社団法人 日本造園学会
雑誌
ランドスケープ研究 (ISSN:13408984)
巻号頁・発行日
vol.80, no.5, pp.447-452, 2017-03-31 (Released:2017-09-13)
参考文献数
33
被引用文献数
1 4

Designated Place of Scenic Beauty "Murin-an Garden" was built between 1894 to 1898. The garden was created by Jihei Ogawa VII (7th), under Aritomo Yamagata’s instructions. This naturalistic garden received high ratings ever since it was created. Old photographs of Murin-an were newly found showing old sceneries of Murin-an, photographs are owned by the General Yamagata Memorial Foundation. This paper analyzes these old photographs to enhanced our knowledge of the former scenery of Murin-an, and to decipher how the garden was utilized in the past.Scenery in old photos will be compared with the current scenery, as well as the utilization differences of the garden.In these old photographs, are the two young pine trees that the Meiji Emperor gifted Aritomo, called "Onshi Chisho," but after they wilted and died, new pines were planted in replacement. The huge scenic rock, "Daigo-no-Ohishi" was brought from the Daigo mountains, but currently hard to see because of tree branches. Other differences in scenery between the old photos and today include scenery around the tea house, the trees growing around the garden border, and the looks of the garden path. Hence, referring to old photographs assist the analysis of garden transitions.
著者
加藤 重広
出版者
北海道大学
雑誌
北海道大学文学研究院紀要 (ISSN:24349771)
巻号頁・発行日
vol.161, pp.35-49, 2020-12-18

本論は,広義の言語研究の一環として収集されたデータや関連資料がどのような危機にあるか,また,それらのデータや資料(以下,言語データ)を継承・保存する上でどんな課題があるか,また利活用に際して遵守すべき研究上の倫理とはどのようなものなのか,について論じるものである。
著者
加藤 行夫
出版者
筑波大学文藝・言語学系
雑誌
文藝言語研究. 文藝篇 (ISSN:03877523)
巻号頁・発行日
vol.35, pp.1-20, 1999-03-30

やはり問題の発端は、作品を読んでいて、その箇所に来たときに必ず抱き、いかなる解説書によっても払拭できない「心残り」といった感覚だ。『マクベス』のなかでそれを感じるのは、劇の終幕近く、マクダフとの決闘の際に明かされる予言 ...
著者
岡野 多門 加藤 郁美
出版者
一般社団法人 廃棄物資源循環学会
雑誌
廃棄物資源循環学会論文誌 (ISSN:18835856)
巻号頁・発行日
vol.26, pp.25-37, 2015 (Released:2015-03-19)
参考文献数
29

海に流出した浮遊ごみの一部は海岸に漂着するため,漂着量は各国での固形廃棄物の管理体制の指標となる。ここでは日本からのごみの流出抑制を目的として,鳥取県の8海岸の延べ4 km区間で,8年間半の毎月の漂着ごみ量を測定した。その結果,漁業ごみが最も多く,ロープ,フロート,20 Lプラスチック容器の3種の年間平均漂着重量は約65 kg/(hm・y) であった。日本製漁具は少なかったが,飲料や洗剤,調味料容器,耐圧缶,およびライターの民生ごみの年間平均漂着重量は約28 kg/(hm・y) で,その約半分が日本のごみであった。最も深刻な日本ごみは小型のペットボトルで,近くの河川流域と海浜周辺で投棄されていた。この2つの投棄地からの漂着数の比は大型ペットボトルとタブ型飲料缶を説明変数とする重回帰分析で推定できる。これは漂着数と海浜での投棄数を推定するための初めての方法で,実効性のある排出防止対策の実施に利用できる。
著者
加藤 一郎
出版者
国立音楽大学
雑誌
音楽研究 : 大学院研究年報 (ISSN:02894807)
巻号頁・発行日
vol.24, pp.1-16, 2012-03

本研究はヨハン・ゼバスチャン・バッハ(1685?1750年 以下「バッハ」と記す)のアーティキュレーションの表現技法に着目し、その中で行われるテンポの微細な変動について考察したものである。アーティキュレーションは旋律の中の分節を明瞭に表現する技法であり、当時の文献には、その表現方法が断片的に記されている。J.G.ワルターは『作曲理論要提』の中で、歌詞に含まれるアクセントのおかれた音節の音価は拡大することに触れており、また、J.J.クヴァンツは『フルート奏法』の中で、拍内の強拍にあたる音を強調し、音価を拡大して「びっこをひく」ように奏することを勧めている。後者に付けられた譜例にはスラーが書き込まれていることから、それはアーティキュレーションとの関係を含むものと考えられる。また、実際にスラーの表現技法に触れた証言もあり、C.P.E.バッハは『正しいクラヴィーア奏法』の中で、スラーの開始音を強調することを提唱しており、L.モーツァルトは『ヴァイオリン奏法』の中で、スラーの開始音を強調し、音価を拡大するよう述べている。こうした資料を参考にし、バッハのアーティキュレーションの表現技法について具体的に検討した結果、次のことが分かった。彼が用いたアーティキュレーションの主要なパターンのうち、1拍に含まれる4音にスラーが用いられた場合は、スラーの開始音は様々な度合いで強調され、テンポの速い曲では、スラーの開始音が第2音以降と切り離されることがあった。こうした奏法は弦楽器の運弓法や声楽の母音唱と関連するものであった。点は様々な意味を持つが、点が連続して記されたパッセージでは、テンポの安定性が意図されていることが多かった。スラーが2音のペアに用いられた場合は、スラーが拍と同時に始まる方法と、スラーが上拍的に始まる方法があるが、何れの場合も、スラーの開始音で表現の拡大が行われることで、2音による音型を明瞭に表現することができた。4音の中の3音にスラーが用いられた場合は、4音を1:3に分ける方法と、3:1に分ける方法があるが、前者では独立した第1音を強調し、その後、僅かに間を取ってから第2音以降のグループを奏することで、しばしば音楽のテクスチュアを明瞭に表現することができた。スラーの開始音や音と音の間が時間的に拡大しても、当時の演奏習慣では、拍の中で埋め合わせのシステムが働くことで、拍としての長さは変わらなかったものと考えられる。アーティキュレーションの表現の中で、テンポの変動は僅かなものであったが、それが音量などの変化と連動することによってこの技法を真に効果的なものにしていた。本研究で得られた示唆により、今後のバッハ演奏に新たな可能性が生まれることを期待する。
著者
加藤 諭
出版者
東北大学史料館
雑誌
東北大学史料館紀要 (ISSN:1881039X)
巻号頁・発行日
vol.9, pp.89-102, 2014-03-15
著者
川島 高峰 三浦 小太郎 宋 允復 荒木 和博 加藤 博 海老原 智治
出版者
明治大学
雑誌
基盤研究(C)
巻号頁・発行日
2007

北朝鮮帰還事業の前史は朝鮮戦争前後に遡ることが確認できた。当初、北朝鮮残留邦人の帰還交渉として開始した日本側の申出を北朝鮮側が在日朝鮮人の帰国運動へ転換していく過程であった。それは当時国交のなかった東アジア社会主義圏との間での邦人帰還交渉の一連に位置づけられ、邦人拉致工作の前史としてみた場合、その原型はシベリア抑留をめぐる日ソ間交渉にあり、これが日中、日朝で類似した戦略構造で繰り返されたものであった。