著者
西村 顕 小野山 薫 野口 祐子 大原 一興 藤岡 泰寛
出版者
一般社団法人 日本福祉のまちづくり学会
雑誌
福祉のまちづくり研究 (ISSN:13458973)
巻号頁・発行日
vol.19, no.1, pp.1-9, 2017-03-15 (Released:2017-11-21)

知的障害や発達障害のある子どものキッチンまわりの事故およびそれに対する保護者の対応について、アンケート調査をおこなった。横浜市内の全療育センターの知的通園施設と全特別支援学校(知的障害のみ)の小学部に通う子どもの保護者を対象に1,197部のアンケートを配布し、有効回収部数は794部(66.3%)であった。キッチンまわりで発生した事故(ヒヤリ・ハット含む)について、好発年齢は1-4歳であった。子ども242人(30.5%)にヤケドの経験があり、168人(21.2%)にケガ(切り傷等)の経験があった。保護者の対策としては、口頭注意が中心であり、市販のチャイルドロックやベビーゲートの設置も多かった。
著者
福地 伊芙映 立原 一憲
出版者
一般社団法人 日本魚類学会
雑誌
魚類学雑誌 (ISSN:00215090)
巻号頁・発行日
2022

<p>The Daito (Borodino) islands, comprising three riverless oceanic islands (Minami-daito, Kita-daito and Oki-daito Islands) mostly bounded by rocky coasts, are the only southern Japanese islands located between the Ryukyu Archipelago and the Ogasawara islands. Identification of the mullet fauna on such oceanic islands should provide a clue to the dispersal ability of the family. Field surveys at Minami-daito and Kita-daito Islands were conducted in October 2019 and March 2020 resulting in five (<i>Chelon macrolepis</i>, <i>Crenimugil crenilabis</i>, <i>Ellochelon vaigiensis</i>, <i>Mugil cephalus</i>, <i>Oedalechilus labiosus</i>) and four mugilid species (<i>Ch. macrolepis</i>, <i>Cr. crenilabis</i>, <i>Neomyxus leuciscus</i>, <i>O. labiosus</i>) being collected from the respective islands. In addition, a specimen of <i>Moolgarda seheli</i> previously collected from Minami-daito Island, was found in the collection of the National Museum of Natural and Science (NSMT). All seven mugilid species are here recorded for the first time from the Daito Islands, supported by voucher specimens. A detailed description is provided for each species.</p>
著者
小原 一成
出版者
公益社団法人 東京地学協会
雑誌
地學雜誌 (ISSN:0022135X)
巻号頁・発行日
vol.112, no.6, pp.837-849, 2003
被引用文献数
5 14

Non-volcanic deep low-frequency tremors detected in southwest Japan are distributed in the forearc side along the strike of the descending Philippine Sea plate. The source depth of the tremor corresponds to the slab interface or the Moho discontinuity. The time sequence of the tremor activity is characterized by long durations from hours to weeks. The mobility and the successive occurrence of the tremor are thought to be related to the existence of fluid liberated from the slab by a dehydration process. The spatial distribution of the tremors is not homogeneous in a narrow belt but is spatially clustered. The major activity of the tremors with relatively long time durations is also clustered periodically, with a period of 2-3 months in the east and middle of Shikoku area and about 6 months in the west of Shikoku. On the other hand, tremors are sometimes triggered by local earthquakes or teleseismic waves. The periodicity of the tremor activity may represent a stable accumulation of fluid with a stable subduction process and the triggering phenomenon implies the unstable condition of the occurrence of tremors.
著者
垣花 学 井関 俊 中村 清哉 渕上 竜也 神里 興太 須加原 一博
出版者
日本臨床麻酔学会
雑誌
日本臨床麻酔学会誌 (ISSN:02854945)
巻号頁・発行日
vol.33, no.3, pp.386-391, 2013 (Released:2013-07-13)
参考文献数
19

胸腹部大動脈手術中に硬膜外モルヒネを投与された症例で,ナロキソンの静脈投与により対麻痺症状が著明に改善された.この症例を機に,ラット脊髄虚血モデルを用いて一過性脊髄虚血後のくも膜下モルヒネ投与による脊髄運動神経障害に関する研究を行った.その結果,くも膜下モルヒネには虚血性脊髄障害を増悪させる作用があることが示唆された.これまでの臨床経験およびわれわれの研究結果から,「麻薬は虚血性脊髄障害を増悪させる」可能性が高いと思われる.
著者
竹原 一明 江口 郁夫 種市 淳 鴻巣 泰 渡辺 理 斉加 啓三 山田 淳志
出版者
鶏病研究会
雑誌
鶏病研究会報 (ISSN:0285709X)
巻号頁・発行日
vol.39, no.1, pp.14-21, 2003-05-25
参考文献数
9
被引用文献数
2

昨今の諸外国での鳥インフルエンザの発生、わが国での大規模養鶏場等におけるニューカッスル病の発生、また、加齢により産卵能力の低下した親鳥(廃鶏)のレンダリング化などに際して、わが国においても、鶏の大量殺処分および処分鶏の適正な処理方法が求められている。そこで、鶏病研究会では、実際に大規模養鶏場において大量殺処分を実施するにあたり、どのような留意点があるか、作業上の問題点、防疫上の問題点、動物福祉の観点から整理し、さらに、殺処分鶏の処理方法に関し、「家畜伝染病予防法(以下、家伝法」ならびに「廃棄物の処理及び清掃に関する法律(以下、廃掃法)」等を参照し、疾病の予防、まん延防止や環境保全の観点からも検討し、わが国で実施可能な「鶏の大量殺処分および処分鶏の適正な処理方法」をとりまとめた。実際の適用に当たっては、既存の法令に照らし合わせて、実施することとなるため、各自治体の関係部署による指導の下に適切な処置をとる必要がある。本解説は、具体的な鶏の大量殺処分および処分鶏の適正な処理方法の現状と問題点を概説したものであり、今後必要に応じ参考にして頂きたい。
著者
萩原 直洋 塚田 稔 合原 一幸
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. NC, ニューロコンピューティング
巻号頁・発行日
vol.96, no.584, pp.183-188, 1997-03-18

実際の生理実験結果によれば、海馬神経回路の可塑性は時空間パターンに依存しニューロン間結合荷重が変化する事が知られている。海馬は外界の時間的・空間的情報を一つの文脈として一時的に保持する短期記憶の場所と言われている。ニューロン間の結合の重み(荷重)を変える事(学習則)によって、その情報は神経回路の荷重空間に一時的に貯えられる。本研究では、海馬の短期記憶のモデルとして単純な一層全結合のニューラルネットを用いた。入力は順序の組合わせの異なる時空間系列パターンとし、学習則に関しては、海馬CA1回路の長期増強(LTP)のデータに基づき、事象の生起の一致性と時間的履歴現象を考慮して提案された塚田らの時空間学習則とHebb則およびHebb則の時間への拡張則とする。これらの学習則による出力パターン分離機能をハミング距離を比較する事によって評価した。この結果、塚田らの時空間学習則は最も優れている事が明らかとなった。
著者
立原 一憲 木村 清朗
出版者
日本水産學會
雑誌
日本水産学会誌 (ISSN:00215392)
巻号頁・発行日
vol.54, no.7, pp.1107-1113, 1988
被引用文献数
1 4

A study on the life history of land-locked ayu <i>Plecoglossus altivelis</i> was made in Lake Ikeda, Kagoshima Prefecture, from 1981 to 1986.<br>Like amphidromous ayu, the life span of the land-locked fish in this lake is usually only one year and most of them die after spawning in autumn. However, a few individuals of land-locked ayu passing over the second winter are found in the lake.<br>The specimens counting 7, 810 of ayu in the lake were collected during this study and 73 of them were thought to be the over-wintered ones, because they had a conspicuous spawning mark on the embeded part of their scales. None of 0<sup>+</sup> fish had any such scales. The amounts of fat tissue around viscera of mature ayu decreased in the spawning season from early October to late Novermber. Also, the condition factor of ayu caught in November showed very wide range from 0.6 to 1.7. The fish whose condition factor was less than 0.9 had exteremely shrunk stomach without any food, whereas the fish of more than 1.3 in condition factor had normal stomach containing a small amounts of diatoms and blue-green algae. All specimens of 1<sub>+</sub> fish, which were collected after December, had recovered their fat tissue and begun to grow again. Thus, it is suggested that the survival of ayu after spawning season depends on the degree of stomach shrinkage and adequate intake of food. Some of them grew 150mm in standard length or more by the next autumn.<br>The specimens of mature 1<sup>+</sup> fish which were caught at a spawning ground in October suggests that some of the over-wintered ayu in the lake are able to attain maturity in second spawning season.
著者
岡島 弘明 合原 一幸
出版者
Institute of Industrial Science The University of Tokyo
雑誌
生産研究 (ISSN:0037105X)
巻号頁・発行日
vol.68, no.3, pp.265-269, 2016-05-01 (Released:2016-05-30)
参考文献数
10

様々な数式によって自然現象は表される.中でも偏微分方程式は,複雑な現象を記述することで知られている.未知な現象を解明するためには,このような数学を用いた数理モデルによる解析が重要である.前立腺がんは未知な部分が多く,様々な治療が提案されているが,万人に有効な療法はまだ確立されていない.本稿では,前立腺がんについての数理的な手法を用いた研究のうち,特に偏微分方程式を用いた数理モデルについて紹介する.
著者
後藤 優介 砂山 渡 畑中 裕司 小郷原 一智
出版者
一般社団法人 人工知能学会
雑誌
人工知能学会全国大会論文集 第33回 (2019)
巻号頁・発行日
pp.4G2OS8a05, 2019 (Released:2019-06-01)

深層学習を用いた,対話文の自動生成が行われるようになってきた.対話文の自動生成においては,対話相手との話の繋がりが重要視されるとともに,対話相手のキャラクタ性によって,対話に魅力を感じさせたり,コンピュータの向こう側に人格を感じさせることが重要である.しかしこれまでの研究においては,文章をある地方の方言にや,侍風に変換するなど,変換先の語彙集合が定義しやすいキャラクタ性を対象としてコーパスを作成,特徴を学習し,変換が行われることが多かった. そこで本研究においては,文章に語彙集合の定義が難しいキャラクタ性をもたせる変換を行う.特に本論文においては,「かわいさ」をキャラクタ性としてもたせることを目的とした,任意の文章にかわいさを付与するための方法を検討し,かわいさを付与できる文と付与できない文を評価した.結果,かわいさを感じさせる要素を付与する事はできたが,かわいさは文の内容に大きく依存することがわかった.
著者
菅原 一真 山下 裕司 廣瀬 敬信
出版者
山口大学
雑誌
基盤研究(C)
巻号頁・発行日
2018-04-01

糖尿病は比較的頻度の多い疾患であるが,難聴の進行は患者のQOLを大きく低下させる。糖尿病に伴う難聴については以前からの詳細な形態学的研究が行われているが,難聴を予防する方法は明かでない。本研究では糖化ストレスに曝露された内耳において生成される終末糖化産物(AGEs)に着目して,研究を計画している。2020年度までに,糖尿病モデル動物を用いて,内耳においてAGEsが生成される時期や部位,その条件について検討した。その結果,聴覚障害を生じる前より内耳血管条へのAGEsの生成が観察された。さらに,AGEsの生成と炎症性サイトカイン,酸化ストレスと内耳微小血管の動脈硬化の関係についても検討を行った。AGEsの生成後に組織学的に血管障害が明らかになってきていることから,血管障害の原因としてAGEsの関与が疑われた。更にAGEs阻害物質メトホルミンを用いて,糖尿病に伴う難聴の予防が可能かどうか検討した。2021年度は,メトホルミンの内耳におけるAGEs産生を抑制する機序を明らかにする目的で,in vitroモデルを用いて実験を追加する予定である。
著者
梅井 凡子 小野 武也 大塚 彰 沖 貞明 大田尾 浩 積山 和加子 田坂 厚志 石倉 英樹 相原 一貴 佐藤 勇太
出版者
公益社団法人 日本理学療法士協会
雑誌
理学療法学Supplement Vol.40 Suppl. No.2 (第48回日本理学療法学術大会 抄録集)
巻号頁・発行日
pp.48100050, 2013 (Released:2013-06-20)

【はじめに、目的】虚血再灌流後の骨格筋は浮腫により運動障害を引き起こす。運動障害の原因は浮腫に付随する炎症反応と疼痛であると推察される。先行研究により抗酸化物質により炎症反応が軽減することを確認した。しかし,その際の行動観察が不十分であったため,今回,虚血再灌流後にラット後肢への重量配分を測定することで鎮痛評価を行った。本研究においては抗酸化物質投与と運動負荷が,虚血再灌流後の骨格筋に与える影響を検証することを目的とした。【方法】対象は8 週齢のWistar系雌性ラット20 個体である。これらを5 個体ずつ無作為に「再灌流のみ群」「運動群」「アスコルビン酸群」「トコフェロール群」の4 群に振り分けた。すべての群は麻酔下にて右後肢に対し駆血を行った。駆血圧は300 mmHgで駆血時間は90 分間である。「アスコルビン酸群」「トコフェロール群」は12 時間毎にそれぞれを投与した。運動負荷はトレッドミルにて再灌流開始24 時間後より4 日間行った。運動負荷は1 日2 回とし,運動時間は20 分間とした。トレッドミルの速度は10 m/secより開始し20 m/secまで増加させた。また,すべての運動負荷時には歩行状態を観察するとともに 鎮痛評価は右後肢の重量配分を測定した。すべての群は実験終了時に対象肢からヒラメ筋を摘出した。摘出したヒラメ筋は,液体窒素で急速冷凍させ凍結ヒラメ筋標本を作製した。凍結ヒラメ筋標本はクリオスタットを使用して,10 μm厚のヒラメ筋筋組織横断切片を作製し,H&E染色を施した。顕微鏡デジタルカメラを使用して標本毎に組織学的検索を行った。重量配分の統計処理は実験開始前と比較し,対応のあるt検定を行った。危険率5%未満をもって有意差を判定した。【倫理的配慮、説明と同意】本実験は,動物実験モデルであるために演者所属の動物実験倫理委員会の承認を受けて行った。【結果】重量配分は実験開始前「再灌流のみ群」48.3%,「運動群」51.6%,「アスコルビン酸群」47.0%,「トコフェロール群」48.2%であった。虚血再灌流翌日には「再灌流のみ群」33.6%,「運動群」32.0%,「アスコルビン酸群」28.9%,「トコフェロール群」41.3%と変化し,実験最終日には「再灌流のみ群」25.8%,「運動群」35.0%,「アスコルビン酸群」33.1%,「トコフェロール群」36.2%であった。「トコフェロール群」以外の3 群において実験開始前に比較して虚血再灌流翌日,実験最終日ともに重量配分は有意差に減少していた。運動負荷時の歩行状態は,運動1 日目では「運動群」は5 個体,「アスコルビン酸群」「トコフェロール群」はともに3 個体で右下肢が十分背屈できずに足関節底屈位のまま歩行をしていた。運動2 日目は「運動群」は3 個体,「アスコルビン酸群」2 個体,「トコフェロール群」3 個体で右下肢が十分背屈できず,「運動群」2 個体,「アスコルビン酸群」2 個体,「トコフェロール群」1個体に擦過傷による出血を認めた。運動3日目は「運動群」は1個体,「アスコルビン酸群」2個体,「トコフェロール群」2 個体で右下肢が十分背屈できず,「運動群」2 個体,「トコフェロール群」3 個体に擦過傷を認めた。「アスコルビン酸群」2 個体は途中休憩を入れていた。運動4 日目は「運動群」,「アスコルビン酸群」,「トコフェロール群」それぞれ1 個体で右下肢の背屈が弱く,途中休憩を入れていた。筋線維の組織学的検索において「再灌流のみ群」は正常に比較し細胞間が広く,細胞自体も丸みを帯びていた。「運動群」「アスコルビン酸群」は「再灌流のみ」に比較して細胞間は狭い。核の膨化を認めるとともに中心核が存在した。「トコフェロール群」多数の炎症細胞の増加と壊死した筋線維の痕跡を認めた。【考察】虚血再灌流障害により発生する浮腫及び炎症反応により虚血肢への重量配分が減少する。しかし,「トコフェロール群」においては虚血再灌流翌日の重量配分の減少が抑制された。トコフェロールには血流改善,細胞膜保護作用があるため虚血再灌流後に発生する浮腫を減少させ,浮腫に伴う疼痛を減少させることが出来たものと考える。また,運動負荷により重量配分は増加していた。このことは運動負荷により浮腫が改善したものであると推察される。筋線維の組織学的検索においても「再灌流のみ群」に比較してその他の群では細胞間が狭かった。虚血再灌流後の浮腫の抑制には抗酸化物質の投与および運動負荷が有効であると示唆された。【理学療法学研究としての意義】虚血再灌流後の浮腫の抑制に抗酸化物質投与と運動負荷が効果的であり,早期から運動療法を施行する裏付けとなると考える。
著者
内海 舞子 栗原 一貴
雑誌
研究報告ヒューマンコンピュータインタラクション(HCI) (ISSN:21888760)
巻号頁・発行日
vol.2015-HCI-163, no.11, pp.1-6, 2015-05-07

日々の生活で自分の外見的印象を良くしたい場面は多くある.そこで,印象を変える手段として色と眼鏡に注目する.色彩学では色ごとに象徴するイメージがあり,色によって自分の印象を変化させることができる.また,着用者本人にも日常生活で有利となる心理的効果が期待できる.一方で眼鏡は,錯視が発生し目を大きく見せる効果がある.また近年では,単なる視力矯正用の道具だけではなく,ファッションの一部として使用されることが増え,男女関係なく身につけられ安価で手に入る装飾品となった.本研究では色の変化と眼鏡の効果を組み合わせた,色によって印象を変化させる眼鏡型 HMD(Head Mounted Display) である HMC(Head Mounted Cosmetics) メガネを提案する.ユーザ評価の結果,システムに肯定的な意見が多く,また改善,機能の追加が必要であるとわかった.そして,眼鏡型 HMD としての新たな可能性を示すことができた.
著者
立原 一憲 木村 清朗
出版者
日本水産學會
巻号頁・発行日
vol.57, no.5, pp.789-795, 1991 (Released:2011-03-05)
著者
田邊 廣一 小関 康裕 榊原 一紀 田 雅杰 西川 郁子
出版者
一般社団法人 システム制御情報学会
雑誌
システム制御情報学会 研究発表講演会講演論文集
巻号頁・発行日
vol.8, pp.15, 2008

サプライヤから組立工場に部品を配送する問題に対して,トラックターミナルの使用を陽に考慮した配送計画を考える.トラックターミナルとは配送における一時保管場所のことであり,発拠点,着拠点,保存拠点という3つの役割を有する.その利用により,配送時間の短縮,納期遅れの回避,車両容積率の向上,配送コストの削減が期待される.本研究では,この問題に対して数理計画モデルを構築する.そしてこのモデルにおいて,配送日と配送先を決定する問題とトラックの経路問題への分解構造に着目し,分解に基づく階層型アプローチを提案する.
著者
小関 康裕 田邊 廣一 榊原 一紀 田 雅杰 西川 郁子
出版者
一般社団法人 システム制御情報学会
雑誌
システム制御情報学会 研究発表講演会講演論文集
巻号頁・発行日
vol.8, pp.16, 2008

トラックターミナルを利用して複数の部品サプライヤから複数の工場へ配送する問題を取り上げる.トラックターミナルは部品の一時保管所であり,トラッターミナルの利用によって,配送時間の短縮,納期遅れの回避,車両容積率の向上,配送コストの削減が期待される.このような問題に対して部品の配送日・配送先を決定する問題と,部品のトラック割当ておよびトラックの経路を決定する問題の2つに分けたモデル化を行う.そのもとで,前者はメタヒューリスティクスで,後者は現場の処理手法を考慮したヒューリスティクスで解く階層型解法を提案する.ここでメタヒューリスティクスの適用に際しては,保管日数と数量を解表現とする焼きなまし法を用いた.