著者
清原 一暁 中山 実 木村 博茂 清水 英夫 清水 康敬
出版者
日本教育工学会
雑誌
日本教育工学雑誌 (ISSN:03855236)
巻号頁・発行日
vol.27, no.2, pp.117-126, 2003
参考文献数
11
被引用文献数
9

本研究では,印刷物による提示とコンピュータ画面の提示による文章理解の違いを調べ,わかりやすい文章提示の方法を検討した.文章の理解度を内容に関するテスト成績で調べた.その結果,表示メディアについては,提示方法によらず印刷物がディスプレイに比べて良いことが分かった.また,LCDがCRTよりも理解度において優れていることが分かった.さらに,すべての表示メディアにおいて,明朝体と比べてゴシック体の方が文章理解において成績が良い事を明らかにした.
著者
福地 伊芙映 立原 一憲
出版者
一般社団法人 日本魚類学会
雑誌
魚類学雑誌 (ISSN:00215090)
巻号頁・発行日
pp.21-006, (Released:2022-02-17)
参考文献数
48

The Daito (Borodino) islands, comprising three riverless oceanic islands (Minami-daito, Kita-daito and Oki-daito Islands) mostly bounded by rocky coasts, are the only southern Japanese islands located between the Ryukyu Archipelago and the Ogasawara islands. Identification of the mullet fauna on such oceanic islands should provide a clue to the dispersal ability of the family. Field surveys at Minami-daito and Kita-daito Islands were conducted in October 2019 and March 2020 resulting in five (Chelon macrolepis, Crenimugil crenilabis, Ellochelon vaigiensis, Mugil cephalus, Oedalechilus labiosus) and four mugilid species (Ch. macrolepis, Cr. crenilabis, Neomyxus leuciscus, O. labiosus) being collected from the respective islands. In addition, a specimen of Moolgarda seheli previously collected from Minami-daito Island, was found in the collection of the National Museum of Natural and Science (NSMT). All seven mugilid species are here recorded for the first time from the Daito Islands, supported by voucher specimens. A detailed description is provided for each species.
著者
篠原 一彦
出版者
一般社団法人 日本コンピュータ外科学会
雑誌
日本コンピュータ外科学会誌 (ISSN:13449486)
巻号頁・発行日
vol.15, no.4, pp.323-327, 2014-02-28 (Released:2014-03-31)
参考文献数
12
被引用文献数
3

Japan is an oceanic and archipelagic state and all big cities are located near the sea shore line. So importance of hospital ship and disaster relief ship had been pointed in Japan. After the Great East Japan Earthquake in March 2011, usefulness and needs for hospital ship were strongly proposed again. There exist many application fields of computer aided surgery for medical and humanitarian support activities in the hospital ship. Outlines and problems of hospital ship are presented in this paper.
著者
牧野 貴樹 合原 一幸
出版者
一般社団法人 人工知能学会
雑誌
人工知能学会論文誌 (ISSN:13460714)
巻号頁・発行日
vol.27, no.4, pp.253-262, 2012 (Released:2012-08-03)
参考文献数
24

It is not easy to test software used in studies of machine learning with statistical frameworks. In particular, software for randomized algorithms such as Monte Carlo methods compromises testing process. Combined with underestimation of the importance of software testing in academic fields, many software programs without appropriate validation are being used and causing problems. In this article, we discuss the importance of writing test codes for software used in research, and present a practical way for testing, focusing on programs using Monte Carlo methods.
著者
浜本 哲郎 大谷 正史 松本 栄二 堀 立明 鶴原 一郎 八島 一夫 磯本 一
出版者
一般財団法人 日本消化器病学会
雑誌
日本消化器病学会雑誌 (ISSN:04466586)
巻号頁・発行日
vol.114, no.12, pp.2134-2141, 2017-12-05 (Released:2017-12-05)
参考文献数
30

症例は42歳,男性.禁煙後に血便が出現し潰瘍性大腸炎と診断された.5-ASA,プレドニゾロンの投与で寛解導入したが減量にともなって再燃し,強力静注療法,白血球除去療法,抗TNF-α製剤,タクロリムスなどで加療したが,寛解導入できなかった.ところが,喫煙の再開で血便は消失し,内視鏡的にも粘膜治癒を確認した.禁煙後に発症し,喫煙の再開で寛解に至ったことから,ニコチンや一酸化炭素を介した抗炎症作用が考えられた.
著者
重原 一慶 島村 正喜 並木 幹夫
出版者
医学図書出版
雑誌
泌尿器外科 = Japanese journal of urological surgery (ISSN:09146180)
巻号頁・発行日
vol.26, no.6, pp.905-909, 2013-06-01

陰茎癌は人口10万人当たり約0.04~4.0人と稀な悪性腫瘍である. 陰茎癌患者の多くが包茎を合併していることや, 新生児期に割礼手術を受けるユダヤ教徒には陰茎癌はほとんど認められないことなどから, 包茎が陰茎癌の最大のリスク因子であると考えられてきた. しかし近年の研究で, 陰茎癌の約半数の症例でヒトパピローマウイルス感染が関与していることがわかってきた. 本稿では, 陰茎癌の疫学と病因について解説する. [はじめに] 陰茎癌は男性の悪性腫瘍のなかで0.5%未満と稀な癌である. その罹患率は, 人口10万人当たり約0.04~4.0人と報告され, 発症年齢は60歳台に最も多いとされている1). 従来は, 陰茎癌患者の多くが包茎を合併していることや, 新生児期に割礼手術を受けるユダヤ教徒などには陰茎癌はほとんど認められないことなどから2), 包茎によって包皮内側に恥垢を含めた様々な微生物や分泌物などが貯留し, 慢性刺激により発癌を促していると考えられてきた.
著者
宜野座 到 渕上 竜也 照屋 孝二 垣花 学 須加原 一博
出版者
日本臨床麻酔学会
雑誌
日本臨床麻酔学会誌 (ISSN:02854945)
巻号頁・発行日
vol.30, no.3, pp.465-470, 2010 (Released:2010-09-15)
参考文献数
13

患者は32歳の女性.アフリカから帰国後,発熱・嘔吐・下痢を発症した.輸入感染症を疑い,血液塗沫検査で赤血球内に2つのクロマチン顆粒をもつ輪状体が複数存在し,熱帯熱マラリアと診断した.赤血球感染率7%で重症マラリアとも診断した.集中治療室で,全身管理およびキニーネ静注による治療を行った.播種性血管内凝固症候群(disseminated intravascular coagulation:DIC)も合併し,血小板輸血とアンチトロンビン製剤投与を行った.その後,マラリア感染およびDICは改善した.抗マラリア薬の適正な使用と,DICに対する早期治療が奏効したと考えられた.
著者
辻 澄子 藤原 香里 柿内 雅 柴田 正 内堀(長谷) 幸子 古山 みゆき 兼田 登 尾田 美子 藤原 一也 鈴木 宏 伊藤 誉志男
出版者
公益社団法人 日本食品衛生学会
雑誌
食品衛生学雑誌 (ISSN:00156426)
巻号頁・発行日
vol.34, no.4, pp.303-313_1, 1993-08-05 (Released:2009-12-11)
参考文献数
25
被引用文献数
1 1 3

生鮮及び加工食品合計213種類 (864検体) について, 呈色陽性物質を除去して亜硫酸量 (SO2として) を算出する改良ランキン-比色法を用いて, 亜硫酸の天然由来含有量を測定した. 生鮮食品中の亜硫酸の天然由来含有量が多いものの大部分は含硫化合物を含有する食品であり, 10mg/kg以上含んでいるものはワケギ, 小玉ネギ, 白ネギ, 青ネギ, 玉ネギであった. それ以外のものは, いずれも5.0mg/kg以下であった. 加工食品中の亜硫酸の天然由来含有量は生鮮食品に比べて低く, すべて10mg/kg以下であった.

17 0 0 0 化学熱傷

著者
湊原 一哉
出版者
公益社団法人 日本皮膚科学会
雑誌
日本皮膚科学会雑誌 (ISSN:0021499X)
巻号頁・発行日
vol.117, no.7, pp.1121-1127, 2007-06-20 (Released:2014-12-03)
被引用文献数
1

化学熱傷とは酸やアルカリを代表とする様々な化学薬品によって引き起こされる熱傷様の皮膚・粘膜障害である.その病態は刺激性接触皮膚炎の範疇に位置付けられている.原因となる化学物質は膨大な数におよぶ.そのため,初期の対応にとまどうことが少なくない.本稿では原因となる主な物質の分類と作用機序,診断時のポイント,および一般的な治療について述べ,さらには本邦でこれまで報告された症例をもとに具体的な事例についてまとめた.
著者
小林 宏行 武田 博明 渡辺 秀裕 太田見 宏 酒寄 享 齋藤 玲 中山 一朗 富沢 麿須美 佐藤 清 平賀 洋明 大道 光秀 武部 和夫 村上 誠一 増田 光男 今村 憲市 中畑 久 斉藤 三代子 遅野井 健 田村 昌士 小西 一樹 小原 一雄 千葉 太郎 青山 洋二 斯波 明子 渡辺 彰 新妻 一直 滝沢 茂夫 中井 祐之 本田 芳宏 勝 正孝 大石 明 中村 守男 金子 光太郎 坂内 通宏 青崎 登 島田 馨 後藤 元 後藤 美江子 佐野 靖之 宮本 康文 荒井 康男 菊池 典雄 酒井 紀 柴 孝也 吉田 正樹 堀 誠治 嶋田 甚五郎 斎藤 篤 中田 紘一郎 中谷 龍王 坪井 永保 成井 浩司 中森 祥隆 稲川 裕子 清水 喜八郎 戸塚 恭一 柴田 雄介 菊池 賢 長谷川 裕美 森 健 磯沼 弘 高橋 まゆみ 江部 司 稲垣 正義 国井 乙彦 宮司 厚子 大谷津 功 斧 康雄 宮下 琢 西谷 肇 徳村 保昌 杉山 肇 山口 守道 青木 ますみ 芳賀 敏昭 宮下 英夫 池田 康夫 木崎 昌弘 内田 博 森 茂久 小林 芳夫 工藤 宏一郎 堀内 正 庄司 俊輔 可部 順三郎 宍戸 春美 永井 英明 佐藤 紘二 倉島 篤行 三宅 修司 川上 健司 林 孝二 松本 文夫 今井 健郎 桜井 磐 吉川 晃司 高橋 孝行 森田 雅之 小田切 繁樹 鈴木 周雄 高橋 宏 高橋 健一 大久保 隆男 池田 大忠 金子 保 荒川 正昭 和田 光一 瀬賀 弘行 吉川 博子 塚田 弘樹 川島 崇 岩田 文英 青木 信樹 関根 理 鈴木 康稔 宇野 勝次 八木 元広 武田 元 泉 三郎 佐藤 篤彦 千田 金吾 須田 隆文 田村 亨治 吉富 淳 八木 健 武内 俊彦 山田 保夫 中村 敦 山本 俊信 山本 和英 花木 英和 山本 俊幸 松浦 徹 山腰 雅弘 鈴木 幹三 下方 薫 一山 智 斎藤 英彦 酒井 秀造 野村 史郎 千田 一嘉 岩原 毅 南 博信 山本 雅史 斉藤 博 矢守 貞昭 柴垣 友久 西脇 敬祐 中西 和夫 成田 亘啓 三笠 桂一 澤木 政好 古西 満 前田 光一 浜田 薫 武内 章治 坂本 正洋 辻本 正之 国松 幹和 久世 文幸 川合 満 三木 文雄 生野 善康 村田 哲人 坂元 一夫 蛭間 正人 大谷 眞一郎 原 泰志 中山 浩二 田中 聡彦 花谷 彰久 矢野 三郎 中川 勝 副島 林造 沖本 二郎 守屋 修 二木 芳人 松島 敏春 木村 丹 小橋 吉博 安達 倫文 田辺 潤 田野 吉彦 原 宏起 山木戸 道郎 長谷川 健司 小倉 剛 朝田 完二 並川 修 西岡 真輔 吾妻 雅彦 前田 美規重 白神 実 仁保 喜之 澤江 義郎 岡田 薫 高木 宏治 下野 信行 三角 博康 江口 克彦 大泉 耕太郎 徳永 尚登 市川 洋一郎 矢野 敬文 原 耕平 河野 茂 古賀 宏延 賀来 満夫 朝野 和典 伊藤 直美 渡辺 講一 松本 慶蔵 隆杉 正和 田口 幹雄 大石 和徳 高橋 淳 渡辺 浩 大森 明美 渡辺 貴和雄 永武 毅 田中 宏史 山内 壮一郎 那須 勝 後藤 陽一郎 山崎 透 永井 寛之 生田 真澄 時松 一成 一宮 朋来 平井 一弘 河野 宏 田代 隆良 志摩 清 岳中 耐夫 斎藤 厚 普久原 造 伊良部 勇栄 稲留 潤 草野 展周 古堅 興子 仲宗根 勇 平良 真幸
出版者
Japanese Society of Chemotherapy
雑誌
日本化学療法学会雜誌 = Japanese journal of chemotherapy (ISSN:13407007)
巻号頁・発行日
vol.43, pp.333-351, 1995-07-31
被引用文献数
2

新規キノロン系経口合成抗菌薬grepafloxacin (GPFX) の内科領域感染症に対する臨床的有用性を全国62施設の共同研究により検討した。対象疾患は呼吸器感染症を中心とし, 投与方法は原則として1回100~300mgを1日1~2回投与することとした。<BR>総投与症例525例のうち509例を臨床効果判定の解析対象とした。全症例に対する有効率は443/509 (87.0%) であり, そのうち呼吸器感染症432/496 (87.1%), 尿路感染症11/13 (84.6%) であった。呼吸器感染症における有効率を疾患別にみると, 咽喉頭炎・咽頭炎19/22 (86.4%), 扁桃炎17/18 (94.4%), 急性気管支炎53/58 (91.4%), 肺炎104/119 (87.4%), マイコプラズマ肺炎17/19 (89.5%), 異型肺炎5/5, 慢性気管支炎117/133 (88.0%), 気管支拡張症48/63 (76.2%), びまん性汎細気管支炎17/19 (89.5%) および慢性呼吸器疾患の二次感染35/40 (87.5%) であった。<BR>呼吸器感染症における細菌学的効果は233例で判定され, その消失率は単独菌感染では154/197 (78.2%), 複数菌感染では22/36 (61.1%) であった。また, 単独菌感染における消失率はグラム陽性菌48/53 (90.6%), グラム陰性菌105/142 (73.9%) であり, グラム陽性菌に対する細菌学的効果の方が優れていた。呼吸器感染症の起炎菌のうちMICが測定された115株におけるGPFXのMIC<SUB>80</SUB>は0.39μg/mlで, 一方対照薬 (97株) としたnornoxacin (NFLX), onoxacin (OFLX), enoxacin (ENX) およびcipronoxacin (CPFX) はそれぞれ6.25, 1.56, 6.25および0.78μg/mlであった。<BR>副作用は519例中26例 (5.0%, 発現件数38件) にみられ, その症状の内訳は, 消化器系18件, 精神神経系13件, 過敏症3件, その他4件であった。<BR>臨床検査値異常は, 490例中49例 (10.0%, 発現件数61件) にみられ, その主たる項目は, 好酸球の増多とトランスアミナーゼの上昇であった。いずれの症状, 変動とも重篤なものはなかった。<BR>臨床効果と副作用, 臨床検査値異常の安全性を総合的に勘案した有用性については, 呼吸器感染症での有用率422/497 (84.9%), 尿路感染症で10/13 (76.9%) であり, 全体では432/510 (84.7%) であった。<BR>以上の成績より, GPFXは呼吸器感染症を中心とする内科領域感染症に対して有用な薬剤であると考えられた。