著者
桑原 三郎
出版者
社会経済史学会
雑誌
社会経済史学 (ISSN:00380113)
巻号頁・発行日
vol.7, no.11, pp.1292-1300, 1938-02-15 (Released:2017-09-25)
著者
玉井 顕 鳥居 方策 榎戸 秀昭 松原 三郎 三原 栄作
出版者
日本失語症学会 (現 一般社団法人 日本高次脳機能障害学会)
雑誌
失語症研究 (ISSN:02859513)
巻号頁・発行日
vol.7, no.2, pp.160-166, 1987 (Released:2006-11-10)
参考文献数
17
被引用文献数
6 6

近年,相貌失認という術語は熟知相貌に対する失認のみを意味するものとされているが,相貌失認患者はほとんど常に未知相貌の弁別・学習障害を有しており,未知相貌の弁別・学習能力が正常な相貌失認の症例は,これまでに5例1), 4), 11), 13), 16) が報告されているだけてある.この論文に報告したわれわれの症例は,上記のような解離を有する 6 例目 (本邦では初めて) の相貌失認症例である.頭部 CT scan の所見では,しばしば相貌失認発現と関連する右後頭葉内側面の障害はなく,後頭葉内側面のまぬがれた右後大脳動脈外側枝の閉塞がもっとも疑われた.本症例で観察された臨床面での特徴的な解離が CT 所見で認められた例外的な病巣部位と関連する可能性があり,興味深い症例と思われる.
著者
松原 三郎 伊佐山 浩通 屋嘉比 康治
出版者
一般社団法人 日本消化器内視鏡学会
雑誌
日本消化器内視鏡学会雑誌 (ISSN:03871207)
巻号頁・発行日
vol.60, no.6, pp.1186-1207, 2018 (Released:2018-06-20)
参考文献数
128
被引用文献数
1

急性胆嚢炎に対する内視鏡治療には,ERCP下に行う経乳頭的アプローチ(ETGBD)とEUSを用いる経消化管的アプローチ(EUS-GBD)がある.ETGBDは胆嚢管を突破するという技術的困難さから成功率は若干低いが,PTGBD不能例に対する代替治療として確立されており,また内瘻化することで胆嚢炎再発に対する長期予防効果も期待されている.EUS-GBDは2007年に始まった新しい方法であるがそのエビデンスの量はETGBDをすでに凌駕している.高い成功率と安全性を有し,長期予後も良好であり,さらに使用するステントによっては結石除去まで行うことが可能である.今後PTGBDに代わる第一選択の治療法となる可能性を秘めている.本稿では,ETGBDおよびEUS-GBDについて,適応,方法,短期成績,長期成績,偶発症,PTGBDとの比較などについて最新のエビデンスに基づき解説する.
著者
今田 千秋 西本 真一郎 原 三郎
出版者
公益社団法人日本水産学会
雑誌
日本水産学会誌 (ISSN:00215392)
巻号頁・発行日
vol.67, no.1, pp.85-89, 2001-01-15
参考文献数
17
被引用文献数
2 3

海洋細菌Alteromonas sp. B-10-31株が生産するプロテアーゼインヒビター(PI)の魚肉粗プロテアーゼに対する阻害効果を調べた。その結果, マイワシ由来のすり身に高い阻害効果が認められたがスルメイカには認められなかった。他の市販PIをマイワシ由来のものに添加しその併用効果を調べた結果, 放線菌由来のロイペプチンが最も効果的であった。海洋細菌由来のPIをDEAE-cellulofineカラムクロマトグラフィーで分画し, 二つの活性画分を得, その各々をマイワシすり身に添加してその効果を調べたところ, 後から溶出する画分(糖タンパク質)にすり身のゼリー強度と弾力性を増加させる効果があったことから魚肉すり身への応用が期待される。
著者
戸原 三郎 佐藤 至 中村 彰 中西 五十 佐久間 勇次
出版者
日本養豚学会
雑誌
日本養豚研究会誌 (ISSN:03888460)
巻号頁・発行日
vol.20, no.3, pp.147-153, 1983-10-20 (Released:2011-06-08)
参考文献数
21

環境温度を22℃以下のA区と22.1~26.0℃のB区, 26.0以上のC区に分け, 6頭の育成豚 (平均体重29.74±5.41kg) を用い, CO2発生量とO2消費量, 呼吸商, 熱発生量, 呼吸数, 心拍数を比較した。1. CO2発生量はA区が平均15, 64±3.39l/hrで最も少く, B区はA区より15%, C区はB区より18%多くなり, 環境温度の上昇に伴い有意に増加した。2. O2消費量はA区が平均17.32±2.73l/hrで最も少く, B区はA区より4%, C区はB区より27%多くなり, 環境温度の上昇に伴い, 増加の傾向が認められた。3. 呼吸商はA区が平均0.91±0.12で最も少かったが, B区は増加しC区は減少しており, 温度の上昇に伴う一定した変化は認められなかった。4. 熱発生量はA区が平均6.51±1.11Cal/kg0.75hrで最も少く, B区はA区より23%, C区はB区より15%多くなり, 環境温度の上昇に伴い有意に増加した。5. 呼吸数はA区が平均26.5±4.2回/分で最も少く, B区はA区より71%, C区はB区より120%多くなり, 環境温度の上昇に伴い急激に増加した。6. 心拍数はA区が平均111.3±7.6回/分で最も少く, B区はA区より10%, C区はB区より8%多くなり, 環境温度の上昇に伴い有意に増加した。7. 環境温度とCO2発生量, O2消費量, 熱発生量, 呼吸数, 心拍数との間には, かなり高い有意な正の相関が認められた。
著者
室伏 道仁 岡藤 範正 倉田 和之 近藤 昭二 杠 俊介 栗原 三郎
出版者
一般社団法人 日本口蓋裂学会
雑誌
日本口蓋裂学会雑誌 (ISSN:03865185)
巻号頁・発行日
vol.31, no.3, pp.293-301, 2006-10-30 (Released:2013-02-19)
参考文献数
18

上顎骨の著しい劣成長を伴う両側性口唇口蓋裂二症例において,REDシステムによる上顎骨延長術を施術した際の,上顎骨および上顎骨に対する歯の移動様相を明確にするために検討を行ったので報告する.症例1は手術時年齢11歳6か月の女子.症例2は手術時年齢16歳8か月の女子.両症例とも顎裂部自家腸骨細片移植術を行った.また,症例2は延長終了22日後に下顎後退術を併せて施術した.骨延長術はREDシステムを応用し,延長装置を上顎歯列に固定した後,Le Fort I型骨切り術を施術し,朝夕0.5mmずつ1.Omm/日の割合で延長を行った.上顎骨と歯の移動様相を正確に評価するため,Le Fort I型骨切り術中にインプラントピンを骨切り線上下に計4本埋入し,骨内マーカーとした.術前から延長終了後2年までの側面セファロトレース上で検討を行った.延長終了時,上顎骨の延長量は症例1で前方11.2mm,下方1.3mm,症例2で前方7.5mm,下方2.6mmであった.延長後変化量は,症例1で-1.8mm(-16.0%)認められたが,症例2では,延長術後も+1.Omm(+13.3%)の前方移動が認められた.術中の歯の移動は両症例とも,水平方向より垂直方向への移動が多く認められた.
著者
大塚 尚美 松浦 健 岡藤 範正 栗原 三郎
出版者
松本歯科大学学会
雑誌
松本歯学 (ISSN:03851613)
巻号頁・発行日
vol.32, no.3, pp.212-219, 2006-12-31

We used a pendulum appliance for distal and palatal movement, and depression of the upper bilateral second molar to correct scissors bite and deep overbite. As a result, we were able to achieve a good arrangement of occulusion without root resorption. The in superposition of the Cephaologram trace on a three-dimensional shape measuring system using a dental cast at initial diagnosis was useful for planing orthodontic treatment with visual and numerical prediction of tooth movement.
著者
多田 稔 高木 馨 川久保 和道 白田 龍之介 石垣 和祥 武田 剛志 藤原 弘明 梅舟 仰胤 齋藤 圭 斎藤 友隆 渡邉 健雄 秋山 大 内野 里枝 岸川 孝弘 高原 楠昊 高橋 良太 山本 恵介 濱田 毅 水野 卓 宮林 弘至 毛利 大 松原 三郎 木暮 宏史 中井 陽介 山本 夏代 佐々木 隆 笹平 直樹 平野 賢二 伊地知 秀明 立石 敬介 伊佐山 浩通 小池 和彦
出版者
一般財団法人 日本消化器病学会
雑誌
日本消化器病学会雑誌 (ISSN:04466586)
巻号頁・発行日
vol.112, no.8, pp.1474-1478, 2015-08-05 (Released:2015-08-05)
参考文献数
15

IPMN,膵嚢胞は,膵癌高危険群の中で最も効率のよい指標である.IPMNは進行が緩徐で比較的予後のよいIPMN由来浸潤癌がよく知られているが,予後不良の通常型膵癌の発生もともなう.最適な経過観察方法は定まっていないが,EUSがいずれの発癌形態にも最も感度のよい検査方法である.ただし,スクリーニングのための最適な検査方法については検討事項である.
著者
篠原 三郎
出版者
日本福祉大学
雑誌
日本福祉大学経済論集 (ISSN:09156011)
巻号頁・発行日
no.20, pp.13-22, 2000-02-29

This paper aims to explain how the political economics of environment has come into existence in modern capitalism, concerning the process of the accumulation of capital. Moreover, it discusses the social relation between the environmental problems and the fetishism of commodities.
著者
宮原 三郎 湯元 清文 廣岡 俊彦 河野 英昭 リュウ フイシン 渡辺 正和 吉川 顕正
出版者
九州大学
雑誌
基盤研究(C)
巻号頁・発行日
2011

中性大気の変動と電離圏変動の関係を,九州大学中層大気大循環モデルで得られたデータと九州大学が展開している全球的な地磁気観測データや,中性大気再解析データを用いて研究を行った。成層圏突然昇温の後に顕著な電離圏電流の変動が起こることが,観測データとモデル計算によって明らかとなった。また,成層圏突然昇温の後に電離圏電流が流れる高度領域の温度が全球的に降下することがモデルにより明らかとなった。この原因は半日大気潮汐の急激な変動によることも解明された。中性大気変動にみられる超高速ケルビン波の変動による電離圏電流の変動は赤道から低緯度域に限定され,大気潮汐波変動によるに変動の25%以下であることが判った。
著者
沖塩 静正 日野原 三郎
出版者
公益社団法人地盤工学会
雑誌
土質工学会論文報告集 (ISSN:03851621)
巻号頁・発行日
vol.23, no.4, 1983-12-15

工事場所は, 平均勾配約20度の山岳傾斜地でエスカレーターの設置, 大理石等の内装を施し, 途中には直径約25m, 天井高さ約10mの円形ドーム状のホールをもった, ボックスカルバート型式のゴージャスな地下通路を築造する工事であった。地形は多数の火山活動によって造られた地形であり, 標準的な土層断面については表で示してある。構造物の設計については基本形態, 構造物の継手, 傾斜構造物の安定計算, 傾斜したボックスカルバートの計算, 埋戻し土砂の安定などの基本事項について図や表を用いて詳しく説明している。施工においては傾斜面をもった作業面で, 傾斜角度をもった構造物を築造するためかなりの苦労があったらしい。そしてまず, 資材の搬出入, 掘削土の運搬についてふれ, 仮設工事について, 斜面の掘削および土砂処理, 斜面上でのコンクリート打設について, そして当現場で開発した自走式運搬車を用いた場内資材運搬などについて写真を用して説明している。