著者
北原 玲子 大月 敏雄
出版者
日本建築学会
雑誌
日本建築学会計画系論文集 (ISSN:13404210)
巻号頁・発行日
vol.79, no.698, pp.873-882, 2014-04-30 (Released:2014-07-15)
参考文献数
21
被引用文献数
1

In this study, by taking up the Bangladesh nationality foreign resident as an ethnic group's example, it has aimed to clarify the influence on living environment of Kita-ku, Tokyo from concentrated foreign residents, with a research on the tendency of foreign residents' concentrated area, the relationship of concentrated foreign residents and their housing, the measure of local government in a concentrated area, and the housing and living condition of foreign residents in Kita-ku, Tokyo. The Bangladesh nationality foreign residents have concentrated on public housing like UR rental housing in Kita-ku. At the same time, the expansion of living facilities based on food, clothing and religion culture of Bangladesh has taken place in the surrounding area. Since foreign residents' concentrated area may progress further from now on, the understanding and preemptive move to the foreign residents of local government and housing manager are needed in order to prevent the chain of the spatial and social segregation, which has happened at other receiving countries.
著者
力丸 宗弘 高橋 大希 小松 恵 石塚 条次 清原 玲子 山口 進 高橋 秀彰
出版者
秋田県農林水産技術センター畜産試験場
巻号頁・発行日
no.25, pp.75-83, 2011 (Released:2013-10-08)

比内地鶏は一般的なブロイラーより官能評価が良好である。本研究では,鶏肉のおいしさに影響する要因を特定するため,比内地鶏とブロイラーのもも肉における一般成分,遊離アミノ酸,イノシン酸,脂肪酸組成の分析および官能評価を行った。比内地鶏とブロイラーを同じ日にふ化し,(1)8週齢ブロイラー区,(2)22週齢ブロイラー区,(3)22週齢比内地鶏区の3区を設定した。比内地鶏とブロイラーを同じ環境下で飼育し,8および22週間同じ飼料を給与した。8週齢ブロイラー区は22週齢比内地鶏区より遊離アミノ酸とグルタミン酸含量が有意に高かった。22週齢比内地鶏区は8週齢ブロイラー区よりインシン酸含量が有意に高かったが,22週齢比内地鶏区と22週齢ブロイラー区に有意な差は認められなかった。これらの結果からイノシン酸含量は肉用鶏間の違いよりむしろ日齢(週齢)間の違いを反映していることが示唆された。一方,アラキドン酸含量は比内地鶏とブロイラーとの間で有意な差が認められた。また,「蒸し肉」あるいは「スープ」の官能評価においても22週比内地鶏区は22週ブロイラー区より有意に味,うまみ,こくみ,後味が強く,嗜好性が高かった。これらの結果からアラキドン酸が比内地鶏のおいしさに関与している可能性が示唆された。しかしながら,比内地鶏のアラキドン酸含量とおいしさとの関与を解明するためには更なる研究が必要である。
著者
清原 玲子 山口 進 潮 秀樹 下村 道子 市川 朝子
出版者
一般社団法人 日本調理科学会
雑誌
日本調理科学会誌 (ISSN:13411535)
巻号頁・発行日
vol.42, no.5, pp.294-299, 2009 (Released:2015-01-23)
参考文献数
17
被引用文献数
2

我々は揚げ物,炒め物に独特のコク,うま味の一因として,加熱調理に伴って生成する油脂酸化物の影響を考えた。そこで本研究では油脂酸化物の味への影響を調べるため,主にヒトでの官能評価によって以下のことを明らかにした。リノール酸,リノレン酸,ドコサヘキサエン酸,エイコサペンタエン酸,アラキドン酸(AA)の5種類の脂肪酸を35℃24時間酸化させ水で抽出し,それぞれ醤油希釈水に添加したところ,添加無しに比べて有意に醤油の味が強まった。なかでも酸化AA水抽出物の添加作用が最も強いことが示された。AAを数%添加した植物油で調整したコロッケ,炒飯,野菜スープは有意にうま味,コク味,後味などが強まり,嗜好性も高まる傾向がみられた。以上より,油脂酸化物が食品の味を強める作用を持つこと,また植物油にアラキドン酸を添加することで,油脂調理食品のおいしさを向上できることが示唆された。
著者
北原 玲子 篠原 聡子
出版者
日本建築学会
雑誌
日本建築学会技術報告集 (ISSN:13419463)
巻号頁・発行日
vol.21, no.48, pp.719-724, 2015-06-20 (Released:2015-06-20)
参考文献数
13

In this study, it aimed to clarify about the housing problem and the environmental improvement at Yau Lai Estate, in order to grasp the present condition and the measure of HKHA public rental housing in Hong Kong. The aging-residents problem, the SARS problem and the environmental problem are the big issues in the newly developed project, the redevelopment project and the large-scale repair project in HKHA public rental housing in recent years. The measure for the universal design to the aging-residents problem, the hygiene supervision and living manners to the SARS problem and the energy saving, noise, and tree planting to the environmental problem have been taken in HKHA public rental housing.
著者
北原 玲子 大月 敏雄 志摩 憲寿
出版者
日本建築学会
雑誌
日本建築学会計画系論文集 (ISSN:13404210)
巻号頁・発行日
vol.79, no.695, pp.1-10, 2014-01-30 (Released:2014-07-10)
参考文献数
19

In this study, it aimed to focus on Sylhet Zila in Bangladesh where has been sending out lots of emigration to United Kingdom by chain migration from the British colonial period. Trough the housing research on Sylhet Zila and Biani Bazar, this study clarified that there are some influence on living condition and housing style at emigrants' hometown from their experiences in United Kingdom through the long-term movement. In the living situation of Sylhet Zila, rebuilding of houses and construction of infrastructure have been progressing with overseas remittance. The housing style of emigrants' houses has had some aspects from propagation of housing culture from United Kingdom. Building houses in Sylhet Zila show different feature of housing style from Tin/Wooden, Semi pacca, and Building in other areas.
著者
北原 玲子 大月 敏雄 志摩 憲寿
出版者
日本建築学会
雑誌
日本建築学会計画系論文集 (ISSN:13404210)
巻号頁・発行日
vol.78, no.692, pp.2083-2092, 2013-10-30 (Released:2014-07-10)
参考文献数
20

Focusing on Munshiganj Zila and Paysa Gram in Bangladesh where has been sending out many migrant workers to Japan by chain migration, this study clarified that the international manpower movement from Bangladesh to Japan has influenced on the hometown's living condition and housing style of migrant worker's families and return migrants, through the relationship of Munshiganj Zila and Japan. The international manpower movement to Japan has affected the hometown's living condition and housing style of the migrant worker families and return migrants. There are big influences on living condition and housing style from Japan to their hometown, which show their experience, proud and identity as migrant workers to Japan. This influences are the peculiar phenomena in Munshiganj Zila and Paysa Gram.
著者
森 正志 平松 佑一 藤原 玲子 福永 匡史
出版者
一般社団法人 日本フットケア・足病医学会
雑誌
日本フットケア・足病医学会誌 (ISSN:24354775)
巻号頁・発行日
vol.4, no.1, pp.53-59, 2023-01-31 (Released:2023-01-31)
参考文献数
20

左下腿切断を余儀なくされた糖尿病に起因する包括的高度慢性下肢虚血 (chronic limb-threatening ischemia : CLTI) 患者に対し, 術前からサドル付き免荷式歩行器 (以下, 免荷式歩行器) によるトレーニングを導入し義足歩行の獲得に至ったので, その有用性について検証することを本報告の目的とした. 症例は, 67歳女性, 左全足趾から後足部まで潰瘍が拡大し, 救肢困難で下腿切断となった. ADLは独歩で自立していたが, 廃用症候群が進行し, 入院時には中等度から最大介助が必要であった (Barthel index : BI, 30点). 術前から仮義足完成までは, 免荷式歩行器を使用し立位・歩行練習を実施した. そのほか, 松葉杖歩行, ADL練習, 上肢の課題志向型 (家事動作) 練習に取り組み, 義足完成後は積極的に義足歩行練習を実施した. その結果, 退院時のADLは, BIが90点まで改善した. 歩行機能は, 屋外義足杖歩行自立レベルとなり歩行速度0.76m/s, 最大で600mの連続歩行が可能となった. 免荷式歩行器は, 低負荷高頻度で非切断肢の筋力強化, 歩行練習を行うことができるため, 廃用症候群が進行し術前から歩行困難な症例に対しても有用なトレーニング方法であると考えられた.
著者
原 玲子 チャン シンキー 加藤 彰一 毛利 志保
出版者
日本建築学会
雑誌
東海支部研究報告集 (ISSN:13438360)
巻号頁・発行日
no.50, pp.541-544, 2012-02-18

The aim of this study is to find out the features of common spaces including ramps, healing gardens and dining halls in Singapore. The analysis focused on the urban factor, climatic factor and social factor related to common space planning for welfare facilities.
著者
大原 玲子
出版者
金原出版
巻号頁・発行日
pp.599-604, 2019-06-01

いわゆる先進国では,分娩時に何らかの麻酔を使用する方法が選択肢の1つとして一般的になっている。その歴史は長く,現在に至るまで事象の考察や研究,そして危機管理が進んでおり,安全な医療を提供できるシステムやマンパワーを備えている。日本は先進国のなかで妊産婦死亡率の低さは世界のトップクラスを誇るが,無痛分娩は一般的ではなかった。しかしながら,2010年代より無痛分娩は増加傾向にあり,改めてその安全性を確認し今後の成長につなげるために2018(平成30)年3月には厚生労働科学特別研究班から安全管理体制の構築についての提言が公表された。日本でも今後は産婦の意向を尊重できるよう,安全な無痛分娩を提供できるような医療体制の見直しが期待されている。
著者
林 知里 早川 和生 前田 知穂 西原 玲子 尾ノ井 美由紀
出版者
日本公衆衛生学会
雑誌
日本公衆衛生雑誌 (ISSN:05461766)
巻号頁・発行日
vol.55, no.10, pp.701-715, 2008 (Released:2014-07-01)
参考文献数
35

目的 双生児は単胎児に比べてことばの発達が遅れることが報告されており,その原因として「双子だけで通じる独自のことば(以下 twin language とする)」が注目されている。本研究では,twin language と学童期における社会性の発達の関係を明らかにすることを目的とした。方法 1999年にツインマザースクラブの会員の親2,733人に自記式質問紙を郵送,回答のあった1,428人(52%)への 5 年後の追跡調査として,2004年に追跡可能であった958人に自記式質問紙を郵送,516人から回答を得た(53.9%)。このうち,学童期(6 歳~12歳)の261組(522人)を分析対象とした。双生児の社会性については,「TS 式幼児・児童性格診断検査」を用いて評価した。結果 双生児ペアのうち第 1 子と第 2 子では異なる結果となった。第 1 子では,「社会性」,「学校適応」,「家庭適応」の 3 領域の合計得点で判定される「社会的不安定」において有意な関係は認められなかった。一方,第 2 子については,出生時体重が2500 g 未満の児は2500 g 以上の児と比べて1.846倍(95%CI: 1.039-3.278, P<0.05),妊娠中に妊娠高血圧症候群(妊娠中毒症)と診断された母親から生まれた児はそうでない児と比べて1.903倍(95%CI: 1.044-3.467, P<0.05),twin language を話していた児は話さなかった児と比べて2.022倍(95%CI: 1.167-3.503, P<0.05)多かった。結論 今回の調査により,乳幼児期の twin language が学童期の社会性の発達に関与することが明らかとなったため,乳幼児健診時における医師,保健師,心理職からのフォローアップ,保育園や幼稚園に通わせるなどで他の大人や子どもとの関係性を築く機会を多く作ること,双生児に対して個別的に関わる時間を多くもつように親に指導するなど,言語発達を促すための積極的な介入が必要であると考えられる。また,双生児の親の会などを組織的に活用し,双生児の親の子育てをサポートしていく必要がある。
著者
河原 玲子 雨宮 禎子 古守 知典 吉野 正代 平田 幸正
出版者
THE JAPAN DIABETES SOCIETY
雑誌
糖尿病 (ISSN:0021437X)
巻号頁・発行日
vol.27, no.5, pp.585-590, 1984
被引用文献数
1

糖尿病におけるglycosylated hcinoglobin (HbAI) の増加がヘモグロビン酸素解離能 (P<SUB>50</SUB>) に障害をおよぼし酸素親和性低酸素症 (hypoxia) をひきおこすか否かを検討した.対象はHbA<SUB>I</SUB>の増加している未治療糖尿病37名でアシドーシスや腎不全は含まなかった.37名中14名に非増殖性網膜症を有したがその他は網膜症を有しなかった.正當対照には糖尿病のない健常ボランチア31名を用いた.ヘパリン加静脈血を採取後直ちに酸素解離能とpHを測定した.また同時血液で赤血球2, 3-Diphosphoglyccrate (2, 3-DPG), HbA<SUB>I</SUB>, 血漿無機リン (Pi) を測定した.糖尿病群のP<SUB>50</SUB> <I>in vivo</I> pHは25.1±1.4mmHgで対照群の23.9±1.9mmHgに比し有意に増加した (p<0.01).P<SUB>50</SUB> pH7.4, Vcnous pH, 2, 3-DPGもそれぞれ糖尿病で有意に増加したがヘモグロビン濃度とPiは両群間で差がなかった.糖尿病群における2, 3-DPGはP<SUB>50</SUB> <I>in vivo</I> pHとr=0.42, P<0.01, P<SUB>50</SUB> pH7.4とr=0.46, p<0.001で各々有意な相関がみられた.また2, 3-DPGは両群でそれぞれヘモグロビン濃度と有意な負の相関があった.一方全例でみた場合にはHbA<SUB>I</SUB>はpH, 2, 3-DPG, P<SUB>50</SUB> <I>in vivo</I> pHとそれぞれ軽度ではあるが有意の相関関係があった.以上より細小血管症をもたないかまたは非増殖性網膜症を有する糖尿病でHbAIの高い未治療の時には, 2, 3-DPGの増加に伴うP<SUB>50</SUB>値の高値がみられ酸素放出能の低下はないと考えられた.
著者
内藤 真理子 川原 玲子 井手口 博 上田 和茂 鶴田 靖 吉永 久秋 内藤 徹 木村 光孝
出版者
一般社団法人 日本小児歯科学会
雑誌
小児歯科学雑誌 (ISSN:05831199)
巻号頁・発行日
vol.35, no.4, pp.625-630, 1997

児童の食習慣を検討する目的で,北九州市内の公立小学校に通学する3年生から6年生までの児童,男児1,336名,女児1,248名,計2,584名を対象に,質問票による調査を実施した。<BR>「朝ごはんを食べない」と回答した児童は5%前後であり,平成4年度の調査結果と比較して著しい変化はなかった。「やわらかいものを食べる」あるいは「かたいものをあまり食べない」と回答した率は50%前後であり,全般に女児に高く認められる傾向にあった。「食べる速さがはやい」と回答した率は20%前後であり,男児の率が有意に高く認められた。「食べるときにあまりかまない」と回答した率は10%前後であり,男児に対して有意に高く認められた。「インスタント食品をよく食べる」と回答した率は15%前後であり,全般に男児に高く認められる傾向にあった。学年の上昇にともない,主食の中でごはんを「一番好き」と回答した率が上昇する傾向にあった。それぞれの設問における男女児間の回答の違いは,全般に6年生でその差が減少する傾向にあった。<BR>児童を取り巻く環境や状況の変化が食習慣に影響を及ぼすことが示唆されたことから,早期からの段階を追った「食育」の過程において,この時期に好ましい食習慣の確立をはかることが重要であると思われた。
著者
松岡 真里 丸 光惠 武田 淳子 中村 伸枝 兼松 百合子 松本 暁子 内田 雅代 竹内 幸江 佐藤 奈保 栗林 浩子 篠原 玲子 西牟田 敏之
出版者
千葉大学
雑誌
千葉大学看護学部紀要 (ISSN:03877272)
巻号頁・発行日
vol.20, pp.59-68, 1998-03
被引用文献数
2

気管支喘息患児をもつ母親の,1)ライフスタイルの実態を明らかにする,2)ライフスタイルの要素間の関連を明らかにする,3)母親の特性,喘息児の特性とライフスタイル間の関連を明らかにする,ことを目的に研究を行った.対象は,喘息児をもつ75名の母親であった.質問紙による調査の結果,以下のことが明らかとなった.気管支喘息患児をもつ母親は,家族の健康に関心が高く,楽観的な考えの母親ほど,日常の中でストレスを管理している様子が明らかとなった.また,こどもの自立を望み,子育てへの関心も高かった.しかし,発作に関するストレスや薬の不安などを抱く母親も多く,発作が母親のストレスとなり,発作をコントロールするためにこどもへの統制的な関わりが増していた.以上より,疾患管理についてのみでなく,子育てについてをともに考え,母親自身の生活が充実したものになるように援助することが,喘息児の発作のコントロール,ひいては児の自立にもつながると考えられた.
著者
清原 玲子 山口 進 潮 秀樹 下村 道子 市川 朝子
出版者
一般社団法人日本調理科学会
雑誌
日本調理科学会誌 (ISSN:13411535)
巻号頁・発行日
vol.42, no.5, pp.294-299, 2009-10-20
被引用文献数
1

我々は揚げ物,炒め物に独特のコク,うま味の一因として,加熱調理に伴って生成する油脂酸化物の影響を考えた。そこで本研究では油脂酸化物の味への影響を調べるため,主にヒトでの官能評価によって以下のことを明らかにした。リノール酸,リノレン酸,ドコサヘキサエン酸,エイコサペンタエン酸,アラキドン酸(AA)の5種類の脂肪酸を35℃24時間酸化させ水で抽出し,それぞれ醤油希釈水に添加したところ,添加無しに比べて有意に醤油の味が強まった。なかでも酸化AA水抽出物の添加作用が最も強いことが示された。AAを数%添加した植物油で調整したコロッケ,炒飯,野菜スープは有意にうま味,コク味,後味などが強まり,嗜好性も高まる傾向がみられた。以上より,油脂酸化物が食品の味を強める作用を持つこと,また植物油にアラキドン酸を添加することで,油脂調理食品のおいしさを向上できることが示唆された。