著者
吉田 敬 長塚 紀子 荻野 恵
出版者
日本コミュニケーション障害学会
雑誌
コミュニケーション障害学 (ISSN:13478451)
巻号頁・発行日
vol.22, no.2, pp.100-108, 2005-08-31 (Released:2009-11-19)
参考文献数
34

本稿では,成人の脳損傷者の談話・会話データの発話分析について考察した.分析対象,データの量,データの種類,分析方法といった発話分析に際して考慮すべき観点を述べた後,先行研究を概観した.さらに,形態統語論的な観点と談話分析的な観点から,流暢性失語症者と認知症者の発話の分析を試みた.流暢性失語症者の発話では助詞の誤用のような形態統語論的な誤りが目立った.認知症者の発話では形態統語論的な誤りはみられず,脱文脈の命題が用いられるなど談話レベルでの不適切さがみられた.最後に,対象者,分析目的,データ収集・分析に要する時間などを考慮し,適切な分析方法を採ることの重要性について強調した.
著者
原口 正和 吉田 誠 裘 進浩 谷 順二
出版者
一般社団法人日本機械学会
雑誌
年次大会講演論文集 : JSME annual meeting
巻号頁・発行日
vol.2003, no.6, pp.63-64, 2003-08-05

This paper describes the vibration control of a plate using a piezoelectric element as a self-sensing actuator. By using self-sensing actuator techniques, one piezoelectric element, which is bonded on the face of the plate, gets the information of the vibration of the plate, and produces control input simultaneously. The control input signal is generated by the adaptive control system with the filtered-X LMS algorithm. Experimental investigations are performed and the results show that the vibration level is successfully reduced at a broad frequency band.
著者
吉田熊次 編
出版者
文教書院
巻号頁・発行日
1925
著者
野上 健治 吉田 稔 小坂 丈予
出版者
特定非営利活動法人日本火山学会
雑誌
火山 (ISSN:04534360)
巻号頁・発行日
vol.38, no.3, pp.71-77, 1993-08-15
参考文献数
10
被引用文献数
6

薩摩硫黄島東温泉沿岸では温泉水と海水とが様々な比率で混合した結果,極微細なSiO_2-Al_2O_3-Fe_2O_3-H_2O系の低結晶質沈殿物が生成しており,海面が様々な色調を呈している.これらの変色海水について,母液及び沈殿物のSi-Fe-Al_3成分の化学組成及び生成条件,特にpHとの関係について検討を行った.その結果,沈殿物の化学組成は温泉水と海水との混合溶液のpHに強く依存し,pHが2前後では沈殿物中のFeの割合は低いが,pHが3〜5の範囲ではFeの割合が相対的に高くなる.更にpHが上昇するとAlの割合が相対的に高くなる.また変色海水の色調はpHが2前後の時は透明から乳白色であるが,pHが3〜5の時には黄褐色である.更にpHが上昇すると色調は再び白色系になり,沈殿物中のFeの割合によって色調が変化する.これらに対して,各採取地点における沈殿物と母液との混合物の化学組成は東温泉から湧出している温泉水のそれと殆ど同じであり,見かけ上沈殿の生成過程においてSi,Fe,Alの3成分は分別していない.
著者
吉田 豊
出版者
大和文華館
雑誌
大和文華 (ISSN:05134846)
巻号頁・発行日
no.121, pp.3-34, 2010-03
著者
吉田 政幸
出版者
日本スポーツマネジメント学会
雑誌
スポーツマネジメント研究 (ISSN:18840094)
巻号頁・発行日
vol.3, no.1, pp.5-21, 2011
被引用文献数
3

Drawing from the literature on sport consumer behavior and related fields such as marketing, the purpose of this paper is to introduce some new research topics in the field of sport marketing. Based on six categories of customer metrics and two important perspectives of consumer decision making (social identity and customer satisfaction), four important research streams are identified: consumer motivations, social identity, customer satisfaction, and customer loyalty. For each research stream, the core issues are introduced based on the conceptualization of key constructs and the theoretical explanations that outline the relationships between antecedents, consequences, and moderating variables. This paper also provides directions for future research that focuses on the development of new concepts, such as brand experiences, brand ethics, brand community, human brands, and customer engagement, which go beyond traditional marketing concepts.
著者
鈴木 俊夫 本間 道雄 吉田 敬
出版者
日本大学
雑誌
基盤研究(C)
巻号頁・発行日
2010-04-01

原子核のガモフ・テラー遷移強度等のスピンモードの記述の著しい改善に成功した新しい殻模型ハミルトニアンを用いて、ニュートリノ-原子核反応の断面積、高密度・高温の天体条件下での原子核からの電子捕獲率、ベータ崩壊率等の弱過程のより正確な評価を行い、元素合成過程や星の進化に応用した。超新星爆発時でのr-過程による元素合成、コア崩壊過程における中性子過剰ニッケルアイソトープの合成や核URCA過程による星の冷却において精密な弱遷移率の評価の有効性と重要性を示した。
著者
吉田 朋子
出版者
京都大学
雑誌
京都美学美術史学 (ISSN:13471627)
巻号頁・発行日
vol.2, pp.197-227, 2003-03-10
著者
山口 富士夫 吉田 典正
出版者
早稲田大学
雑誌
基盤研究(C)
巻号頁・発行日
2000

現在の、CADを支えている形状処理の技術には,(1)不正確さ,(2)不安定さ,(3)複雑さ,の点で避けることの出来ない限界が存在し、これらの問題はシステムの信頼性に影響を及ぼす。著者は,"諸悪の根元は除算にある"とし,除算を用いない処理方式として「完全4次元同次処理」を提案している。ここに"完全4次元"とは、"一貫して4次元による"の意である。本研究は、現行の「ユークリッド処理」と本方式との理論および実験による比較である。(1')厳密な正確さ:除算を伴う「ユークリッド処理」では、厳密な正確さは実現困難である。一方、本方式では、有理数を扱う限り、厳密に正確な演算が可能である。これは様々な実験結果により確認されている。(2')頑健性:本方式では、除算を実行しないので、除算に伴うオーバーフローなどの不安定さは存在しない。また幾何的ニュートン法において、有理式曲線・曲面を対象とするときに現れる不安定さも、本方式では原理的に存在せず、更に解の局所一意性の点でも格段に優れている。(3')簡潔性:「ユークリッド処理」は射影による切断後の図形を対象とし、また「4次元同次処理」は射影前の図形を対象とする。前者は、切断の仕方により様々な形となるので組み合わせの場合が増え、複雑さが増大する。上に見たように、上記の3点に関しては圧倒的に「完全4次元同次処理」が優れていると結論できる。更に、処理の"一般性"と"統一性"および"双対性"に関しても、本方式の優越性が分かっている。
著者
小玉 祐太 吉田 俊哉 宮下 收
出版者
一般社団法人 電気学会
雑誌
電気学会論文誌D(産業応用部門誌) (ISSN:09136339)
巻号頁・発行日
vol.133, no.8, pp.845-851, 2013-08-01 (Released:2013-08-01)
参考文献数
20
被引用文献数
2 2

This paper deals with the speed-up effect of maximum power point tracking (MPPT) control for vehicle applications. A photovoltaic panel is set on a car running on a city road and its static characteristics are recorded by the proposed high-speed measurement system. The effectiveness of MPPT controllers with various sampling frequencies is evaluated with the recorded data by simulation. In the car application, a higher sampling frequency achieves higher MPPT efficiency.
著者
山内 博 吉田 貴彦 高田 礼子 高田 礼子
出版者
北里大学
雑誌
基盤研究(B)
巻号頁・発行日
2011-04-01

現在、無機ヒ素(iAs)の飲料水や土壌汚染からの大規模な慢性ヒ素中毒がアジア諸国で発生している。中毒の原因であるiAsの無毒化は、慢性ヒ素中毒の予防や根絶に寄与すると推測している。社会普及に繋がるiAsの無毒化技術を検討した。本研究から、酸化チタン光触媒、酢酸の存在下、光照射により、iAsは無毒化ヒ素であるアルセノベタイン(AsB)に変換された。この手法はヒ素汚染土壌や水の浄化に応用が期待される。海洋投棄モデルとしてAsBの海水中での挙動を検討した結果、短時間で海水中ヒ素濃度(2ppb)に安定的に到達し、この結果は究極の低コストプロセスとしてのAsBの海洋投棄の可能を示唆するものである。