著者
名塚 健史 遠藤 浩士 長瀬 エリカ 佐々木 良江 鮫島 菜穂子 竹中 良孝 北村 直美 浦川 宰 根岸 朋也 山田 智教 藤縄 理 高倉 保幸
出版者
公益社団法人日本理学療法士協会
雑誌
理学療法学 (ISSN:02893770)
巻号頁・発行日
vol.34, no.2, 2007-04-20

【はじめに】今回、埼玉県理学療法士会スポーツリハビリテーション推進委員会(以下スポリハ委員会)では埼玉県高等学校野球連盟(以下高野連)の依頼により、第88回全国高等学校野球選手権埼玉大会(以下選手権大会)、秋季埼玉県高等学校野球大会(以下秋季大会)でメディカルサポートを実施した。そこで、実際の活動内容と今後の課題について考察し報告する。<BR><BR>【方法】選手権大会は準々決勝、準決勝、決勝の7試合、2球場で各日程4名、秋季大会は準決勝、決勝の3試合、1球場で各日2名の体制でサポートを行った。サポートスタッフはスポリハ委員会の中から甲子園でのサポート、スポーツ現場での活動経験があるメンバーを中心に構成した。サポート内容は試合前後のコンデショニング・テーピングなど、試合中は所定の場所で待機し、デッドボールなど緊急時の対応を行った。実際に行ったサポートの内容はすべて記録し、1日毎終了後高野連側へ提出した。<BR><BR>【結果】実際の活動は、テーピング、外傷に対するチェックと応急処置、試合後のコンディショニングが活動の中心であった。選手権大会はテーピング2件、外傷後のチェック約15件、アイシング2件、熱中症の対応数件、コンディショニング1件であり、秋季大会はテーピング1件、外傷後のチェック約8件、アイシング1件、コンディショニング4件であった。最も多かったのは外傷後のチェックとコンディショニングであり、1試合平均3~4件程度の活動を行った。部位の内訳は、テーピングは肘関節2件、手関節1件、コンディショニングを利用したのは2チーム5名で下肢1件、肩関節2件、腰部2件であった。<BR><BR>【考察】全体的に活動の件数が少ない傾向にあった。外傷のチェックは圧痛や運動痛など疼痛の問診を中心に行ったが、選手は試合を続けたいがために症状を正確に伝えていない可能性が考えられた。また、今回の活動は埼玉県の高野連では初めての試みであり、事前の説明が不足していたことも加わって選手や監督にサポートの内容が浸透していなかった可能性が考えられる。このため、潜在的には今回関わった以上の傷害が生じていた事が予測された。このことより、事前の組み合わせ抽選会などで理学療法士が直接サポートの説明やストレッチのデモンストレーション、障害予防の講演などを行い、サポート活動や障害予防に対する認識を向上させる必要があると感じた。今後も春季大会、夏の選手権大会、秋季大会とサポートを行うことが決まっており、サポート内容、質の向上、事前の啓蒙活動などが今後の検討課題となった。<BR>
著者
山田 智之
出版者
上越教育大学
雑誌
基盤研究(C)
巻号頁・発行日
2017-04-01

1年目に予定していた職場体験やキャリア教育の教育課程上の位置づけや関連する取り組みに関する中学校の教員を対象とした調査については、北越地域、関東地域の26校の中学校の校長、副校長、教員等を対象に面接調査を行った。このうち、北越地域のデータの分析を行った結果については、多くの中学校が、仕事や職業、進路や将来を生徒が主体的に考えることを目的としており、ほとんどの学校が総合的な学習の時間を活用し,学習内容を系統的に構成していることが明らかとなった。この結果については、日本キャリア教育学会第39回研究大会(上越教育大学)において、「シンポジウム:上越市における5日間の中学校職場体験に関する研究」を企画し、教育現場における職場体験やキャリア教育の教育課程上の位置づけについて研究を深めた。また、1・2年目に予定していた、中学校時代の職場体験やキャリア教育が成人期の進路選択・職業生活やセルフマネジメント等に与えた影響に関する大学生や職業人を対象としたアンケート調査については、全国の大学生1000名、北越地域の職業人100名のデータを収集した。このうち北越地域の職業人データをもとに分析をすすめ、職場体験の体験日数(1~2日間, 3~4日間, 5日間以上)が長いほど職業選択や職業生活に影響を与えたと自認する傾向があることが確認された。また, 地元での生活や仕事への満足感が高いほど成人職業キャリア成熟にプラスの影響を与え, 理想の自分イメージにも影響を与えることが明らかになった。この結果については、上越教育大学研究紀要37巻に、調査協力者とともに共同執筆を行い「中学校における職場体験が職業選択や職業生活に与える影響-新潟県上越市における社会人への調査からー」として発表した。
著者
藤井 亜里砂 石川 清彦 森住 俊美 菊地 由美 山田 智一 川森 雅仁 川添 雄彦
出版者
一般社団法人映像情報メディア学会
雑誌
映像情報メディア学会技術報告 (ISSN:13426893)
巻号頁・発行日
vol.32, no.37, pp.21-26, 2008-09-25
被引用文献数
2

通信ネットワークを利用することで,個人別サービスや有料サービスの提供が従来のテレビ放送と比較し容易に実現できるようになった.またテレビ受信機は家電として各世帯への浸透率が高い.このため,今後テレビ受信機を対象とした個人向けサービスは新たな市場を築くものとしてますます期待されている.これまで,筆者らは放送受信機において放送と通信の会員向けサービスを利用する際,安全でかつ視聴者の操作手順を少なくすることを目的として放送通信の連携認証方式を検討し,シングルサインオンの実装方式について提案および報告を行ってきた.しかし,一人の視聴者がコンテンツの視聴を希望する端末は,行動にあわせて替わるもので固定的な使用は少ない.例えば家庭の固定受信機で利用していたサービスを,そのまま継続的(シームレス)に携帯型受信機で利用しながら外出するということができればサービスの利便性は飛躍的に向上する.我々は、異なる受信機間で認証情報およびサービスアプリケーションに依存したセキュアな情報を引継いで認証情報の連携を可能とする仕組みを,Webサービスで用いられる標準的な技術仕様であるリバティアライアンス仕様を用いて構築可能とした.
著者
山田 智子
出版者
広島国際大学看護学部
雑誌
広島国際大学看護学ジャーナル (ISSN:13495917)
巻号頁・発行日
vol.14, no.1, pp.45-56, 2017

女性中堅看護師の看護実践能力の向上にむけ、個人属性やキャリア志向との関連性について明らかにすることを目的とし、A県内の病院に勤務する女性の中堅看護師356名を対象に自記式質問紙調査を行った。有効回答の得られた201名を分析したところ、女性中堅看護師の看護実践能力には、臨床経験年数の長短と自己研鑽の有無が関連しており、育児や家事の実施状況やそのサポートの有無については関連性が認められなかった。また、「保障・安定」のキャリアを志向する傾向があることも分かった。これらのことから、女性中堅看護師の看護実践能力向上には、仕事とライフスタイルを両立し安定した生活を保障した上でキャリアが継続できるようなワーク・ライフ・バランスの取り組みや職場環境の整備が重要であると示唆された。 The purpose of this study was to clarify the relationship between personal attributes and career orientation in order to help raise the practical abilities of female mid-career nurses. A self-administered questionnaire survey was conducted on 356 mid-career female nurses working at general hospitals in one prefecture of Japan. In an analysis of valid responses obtained from 201 female mid-career nurses,neither the number of years of their clinical experience nor whether they conducted self-study was shown to be related to their practical abilities. No relationships were observed between childcare or housework status and whether nurses received related support. A tendency was evident for nurses to orient their careers around security and stability. These findings suggest that,in order for mid-career female nurses to be able to continue their careers with assurances of a stable livelihood,a work-life balance and an agreeable workplace environment are important factors in relation to the improvement of their practical abilities.
著者
山田 智之 野中 陽一 石塚 丈晴 高橋 純 堀田 龍也 畠田 浩史 小柴 薫
出版者
日本教育工学会
雑誌
日本教育工学会論文誌 (ISSN:13498290)
巻号頁・発行日
vol.34, pp.61-64, 2010
被引用文献数
1

普通教室における日常的なICT活用を支える環境を検討するため,板書とプロジェクタ投影を組み合せることができ,入力ソースを左右任意のプロジェクタに投影可能な環境を構築した.実証実験を通して教員のICT活用経験による活用方法の違いや特徴について調査した結果,ICT活用の経験に関わらず投影画面内外の板書を組み合わせる授業が高い割合で見られた.エキスパートは非エキスパートと比較し,投影画面内へ書き込みをした授業数が約2倍であり,左右両方のプロジェクタを多く活用していたことから,エキスパートが授業の実態等に合わせて投影先を選択していることが示唆された.
著者
横山 正典 鈴木 啓太 木下 由貴 望月 崇由 山田 智広 櫻井 翔 鳴海 拓志 谷川 智洋 廣瀬 通孝
雑誌
研究報告ヒューマンコンピュータインタラクション(HCI) (ISSN:21888760)
巻号頁・発行日
vol.2015-HCI-163, no.4, pp.1-5, 2015-05-07

異なる場所にいる人同士が同じ場所で対話しているかのような体験を実現する技術であるテレプレゼンスの研究が進められている.本稿では,人の非言語メディアを拡張することで F2F では生じ得ない心理効果を伴う遠隔コミュニケーションを実現する “超現実テレプレゼンス” を提案する.超現実テレプレゼンスの具体例として,視線の指向性の制御,Social Touch の心理効果の制御,Proxemics に基づく対面距離の制御を行うテレプレゼンスインタフェースを示し,今後の課題,想定される適用例,今後の展望について述べる.
著者
青木 政勝 瀬古 俊一 西野 正彬 山田 智広 武藤伸洋 阿部 匡伸
出版者
一般社団法人情報処理学会
雑誌
情報処理学会研究報告デジタルドキュメント(DD) (ISSN:09196072)
巻号頁・発行日
vol.2008, no.70, pp.7-12, 2008-07-17

近年,GPS など位置計測が身近なものになり,個人の位置情報を記録することが容易になった.ユーザが移動した軌跡となる位置情報のログデータはライブログにおいて,最も基本的なデータであり,購買履歴や視聴履歴,写真などの様々なデータと位置情報を組み合わせて蓄積し,ライフログとして活用するサービスが検討されている.一方,ユーザの位置情報に基づく様々な情報の提供が実用化されてきている.現状は現在位置だけであるが,その背後にあるユーザの過去の情報,すなわちライフログと結びつけることで,ユーザの行動特性やライフスタイルを反映した情報の提供が行えるようになる.本研究では基本的なデータである位置情報をライフログとして蓄積することにより,ユーザ状況やプロファイルを推定することを目的としている.ユーザがおかれた状況として,まず位置履歴から移動中と滞在中といった行動モードを切り分ける手法を検討する.In recent years, it has become familiar a positional measurement such as GPS, and users can easily record there location information. The location data which include moving tracks is the most basic data in life-log. The location data can be combined with various data, purchase histories, attention histories, photographs, and so on. Those data attempt to use for life-log service. While current services only use user's location, more variable services can be provided using user's behavioral trait and lifestyle which can be estimate by user's life-log. Our research aims to estimate user's situation and their profile from accumulated location data, hi this paper, we examine the method of extracting activity modes, that is moving or staying, from positional histories.
著者
山田 智
出版者
愛知教育大学大学院・静岡大学大学院教育学研究科 共同教科開発学専攻
雑誌
教科開発学論集 = Studies in subject development (ISSN:21877327)
巻号頁・発行日
no.1, pp.123-131, 2013

近年教育を巡る議論が盛んである。中でも歴史教育を巡る議論が様々な形で深められている。成田龍一氏の『近現代日本史と歴史学』はこの分野での最も刺激的な業績のひとつである。そこで本書の検討を通じて歴史教育についての私見を述べたいと思う。成田氏は日本の近代歴史学を3 つの時期に区分し、日本の歴史教科書はそのうち最も古い部分に規定されているとする。彼はこのような現状を批判的にとらえているが、私は過去の歴史学の問題意識が現在の歴史教育にも充分に意義を持っていると考える。なぜならば、現在の日本が直面している諸問題は、60年前の日本の歴史学が直面した諸問題と様々な面で共通しているからである。歴史教育と歴史学との協力が求められている中で、歴史教育は、歴史研究が蓄積した過去の問題意識の意味を正確に理解したうえで、これを教育に反映する必要がある。そのためには、教員養成課程での学術的な経験が不可欠である。Who teaches History? - Possibility of the history research in education in history Recent days, education has been actively. Above all, discussion on historical education has been deepened. Ryuichi Narita's "KINGENDAI-NIHONSHI TO REKISHIGAKU" is one of the most thought-provoking work in this field. In this paper, I re-consider his study and state my own view about this problem. Narita divides Japan's modern history research into three periods and points out that the Japanese history textbook is specified to research of the first stage. He criticizes such present situation. However, I think that an old awareness of the issues of the first stage has a meaning still nowadays. This is because that the problems of Japan what we face now has much in common with that in 60 years ago. While cooperation with education in history and history research is called for, the education in history fully needs to understand the meaning of an old awareness of the issues which history research has accumulated, and it needs to be reflected in education. For that purpose, the academic experience in a teacher training course is indispensable.
著者
桑野 秀豪 山田 智一 川添 雄彦
出版者
一般社団法人情報処理学会
雑誌
情報処理学会研究報告コンピュータビジョンとイメージメディア(CVIM) (ISSN:09196072)
巻号頁・発行日
vol.2006, no.25, pp.455-460, 2006-03-17
被引用文献数
5

ダイジェスト映像配信サービス向けのメタデータの自動生成システムとモバイル端末向けのメタデータアプリケーションを紹介する。開発したメタデータ生成システムは映像・音声などの複数のメディア認識結果にルールを適用することで、番組中の重要なシーンを自動抽出し、抽出したシーンを予め決められた時間長のダイジェスト映像として自動編集する。また、モバイル端末上にパラパラ漫画モードなど番組ダイジェストを速覧できるアプリケーションソフトを実装した。開発システムを用いて、野球、サッカーなどのライブスポーツ番組に対し、ダイジェスト映像を自動編集した後、モバイル端末への即時配信を実現し、システムの有効性を確認した。This paper proposes a automatic metadata generation system for digest video distribution service. The system extracts significant scenes by applying heuristic rules to the results of media analyses. The system can also automatically produce digest videos of the desired duration. We also developed the novel application of digest viewing for mobile TV service. The application provides multiple viewing modes such as text mode, video comic mode, and digest video mode. We implemented the application on a mobile phone and can demonstrate the sports digest distribution service.
著者
菅野 純夫 中井 謙太 橋本 真一 山田 智之 土井 晃一郎
出版者
東京大学
雑誌
特定領域研究
巻号頁・発行日
2005

われわれが開発したオリゴキャッピング法による完全長cDNAライブラリーを基盤に、特定領域研究「生命システム情報」及び特定領域研究「比較ゲノム」と連携し、多種類の生物の完全長cDNAリソースの整備とトランスクリプトーム解析を行った。同時に、次世代シークエンサーとオリゴキャップ法を組み合わせて、ゲノムワイドに転写開始点を同定し、その発現量を半定量的に測定する方法を確立した。
著者
伊藤 紀子 小竹 美香 山藤 利加 山田 智子
出版者
社団法人日本家政学会
雑誌
日本家政学会誌 (ISSN:09135227)
巻号頁・発行日
vol.52, no.9, pp.865-873, 2001-09-15
被引用文献数
2

In order to clarify the effects of mean pressure on the compressive sensation of women's underwear, subject values obtained from a wearing test were analyzed with mean clothing pressure on a dummy. Total compressive sensation and comfort of long or half sleeve underwear were respectively related to the compression on the back, chest, abdomen, upper arm and forearm. In addition, they were related to the contact area and the mean pressure on the dummy. The values of feeling compression on the chest, back and upper arm of the long or half sleeve underwear were approximate, and were about 0.1 kPa. These values of mean clothing pressure were 0.046 kPa on the long sleeve type of women's underwear and 0.025 kPa on the short sleeve type. Furthermore, the significant equations for mean clothing pressure of nuderwear were obtained by the multiple regression method using the pressure of the chest and forearm.