著者
山田誠一
雑誌
日医新報
巻号頁・発行日
vol.3639, pp.48-51, 1994
被引用文献数
1
著者
山田 悠 鈴木 英之進 横井 英人 高林 克日己
出版者
一般社団法人情報処理学会
雑誌
情報処理学会研究報告知能と複雑系(ICS) (ISSN:09196072)
巻号頁・発行日
vol.2003, no.30, pp.141-146, 2003-03-13

本論では,時系列属性を含むデータから決定木を学習する新しい方式を提案する.時系列属性は,値と時刻のペアについてのシーケンスとして表される時系列データを値にとる属性であり,種々の実応用問題に頻出するために重要であると考えられる.われわれが提案する時系列決定木は,内部ノードに時系列データを持ち,時系列データに関する距離に基づいて例集合を分割する.最初に動的時間伸縮法に基づく基準例分割テストを定義し,次にこれを用いた決定木学習法を示す.実験の結果,提案手法は他の手法に比較して理解しやすく正確な決定木を学習でき,ることが分かった.さらに医療問題への適用の結果,時系列決定僕は知識発見に有望であることが分かった.This paper proposes a novel approach for learning a decision tree from a data set with time-series attributes. A time^series attribute takes, as its value, a sequence of values each of which is associated with a time atamp, and can be considered as important since it fruquantly in real-world applications. Our time-series tree has a time sequence in its internal node, and splits examples based on similarities between a pair of time sequences. We first define our standard example split test based on dynamic time warping, then propose a decision tree induction procedure for the split test. Experimental results confirm that our induction method, unlike other methods, constructs comprehensive and accurate trees. Moreover, a medical application shows that our time-series tree is promising in knowledge discovery.
著者
山田 浩二 松本 弘之 松本 勉
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. ISEC, 情報セキュリティ (ISSN:09135685)
巻号頁・発行日
vol.100, no.213, pp.159-166, 2000-07-18
被引用文献数
14

指紋照合装置の安全性に対する問題の一つとして, 指の物理的な偽造があげられる.このような偽造への対策は, 特許などで生体検知機能として様々な方法が提案されている.しかしながら, それらの機能が装置に実際に組み込まれているか否かは不明なものが多く, 実際に偽造した指を用いた評価に関しては明らかにされていない.そこで, 我々は, グミ(ゼラチン水溶液をゲル化させたもの)を材料とした指を人工的に作製し, 入手した9つの異なる指紋照合装置を用いてその人工指が受け入れられるか否かを実験的に検証した.実験結果から, 実験に用いた全ての装置においてグミ製人工指が受け入れられることが判明した.本稿では, 人工指が悪用できる場合の問題点について検討し, 人工指の作製方法と実験結果について報告する.
著者
深尾 良夫 山田 功夫 青木 治三
出版者
名古屋大学
雑誌
試験研究(B)
巻号頁・発行日
1990

最終年度の研究は大別して2つに分けられる。1つは前年度までに試作した改装CMG-3地震計を用いて、火山性微動の観測を行うこと、もう1つは前年度までの研究でメーカー規格との食い違いが明らかになったSTS-2地震計の感度特性を最終的に確立することである。第1の課題については1991年6月から約1年半雲仙普賢岳で試験観測を行い、特に火砕流に伴う震動記録を数多く記録した。これらの記録には通常の高感度地震計では捉えられない5-10秒の比較的長周期成分が明瞭に含まれており、広帯域地震計の威力を見せている。ビデオカメラによる火砕流記録と震動記録とを比較した結果、火砕流に伴う震動は地表に押し出された溶岩塊がゴロンと斜面を転がり始めるときに出るものであることが分かった。第2の課題については、感度特性が振巾・位相と共に固有周期140秒の速度型地震計との特性等価であることを2つの独立な方法で確認した。これはメーカ規格による固有周期120秒とは大きく異なり、解析にあたって十分な注意が必要である。またSTS-1地震計との並行観測を行い、STS-2地震計は周期50秒以上で地震計台の傾斜変動によるものではないノイズが卓越すること、このノイズは地震計を耐圧容器をかぶせることにより顕著に減少することを見出した。そこでSTS-2地震計用の耐圧容器を製作し、現在これを東海大学敷地内の地下1mに埋設しテスト観測中である(横浜市立大学と防災科学技術研究所との共同研究)。記録は地球潮汐を明らかに捉えており、この耐圧容器の効果の絶大なことを示している。
著者
山田 明徳
出版者
京都大学
雑誌
特別研究員奨励費
巻号頁・発行日
2007

本研究計画の主要な仮説は「熱帯林床のリター(枯葉、枯枝)をめぐって、微生物とシロアリとの間に競争関係がある」のではないか、というものである。前年度までに、微生物によるリターの分解量(リターの炭素無機化量=呼吸量による二酸化炭素の放出量)が雨期になると増加することを示してきた。「熱帯林床のリター(枯葉、枯枝)をめぐって、微生物とシロアリとの間に資源獲得競争関係がある」とすれば、微生物によるリター分解量が比較的少ない乾期にシロアリによるリター分解量が多くなることが予想される。そこで、タイ国・サケラートのシロアリによるリター分解を代表するキノコシロアリの菌園の現存量(土壌中に分布するキノコシロアリの菌園の現存量)を雨期と乾期とで比較し、乾期に比べると雨期では統計的有意に少なくなることを明らかにした。したがって、熱帯林の降水量の変化は微生物とシロアリによる分解量のそれぞれに逆の影響を及ぼし、微生物とシロアリが結果として相補的に熱帯林床におけるリターの迅速な消失(分解)に関係していることが示された。熱帯林におけるリター分解におけるシロアリの重要性は上述のように定量的には明らかになってきたが、空間的にどのようにシロアリがリター分解に関わっているか、ということは明らかになっていない。しかしながら、リターの分解過程を詳細に明らかにし、熱帯林の炭素循環や二酸化炭素収支などを考える上では、空間的に不均質に分布するシロアリによるリター分解パターンを解明することは必要不可欠である。そこで、メッシュサイズが異なる2種類のケージを用いてそれを比較することで、シロアリによるリター分解の強度と頻度を調査した。その結果、シロアリによるリター分解は微生物によるリター分解と比べると局所的・集中的に起こることが明らかになり、シロアリはリターの分解過程を空間的に不均質にするような効果があること明らかになった。
著者
藤田 博仁 橋本 明 加美 嘉史 山田 壮史郎
出版者
愛知県立大学
雑誌
基盤研究(C)
巻号頁・発行日
2003

本研究はホームレスの自立支援を目的とする、ホームレス自立支援センターの業務統計を定量分析し、自立の効果測定と就労自立の実態を明らかにすることを試みた。ホームレス自立支援事業は、2000年以降国がホームレスの自立についての支援モデルを提示し、自立支援センターを拠点に実施している。調査研究の対象となった名古屋市は事業開始後3年が経過しており、就労による退所者は221人であったが、そのうち171人を分析の対象とした。その結果、以下のことが明らかになった。(1)3年間に国が効果的と主張する就労による自立は、自立支援センター退所者全体の34%に過ぎなかった(この割合は東京・大阪でもほぼ同様であった)。(2)退所後の追跡調査では時間の経過と伴に自立生活継続者の割合が低下し、「失踪」者の割合が増加し、経済的自立が「就労」から「生活保護」に移行する割合も増加していることが明らかになった。(3)ホームレスの自立を就労に求め、就労先を雇用市場に求めるだけでは、経済的自立に結びつかないことが明らかになり、自立支援モデルの再考が必要になった。(4)就労、住宅確保による自立支援センター退所は、自立のきっかけを掴んだに過ぎず、真の自立支援は退所後の地域生活を持続可能な状態にすることである。生活保護制度下では自立助長に関するケースワークは法外の事実行為とされ、生活保護による効果より最低生活の保障により重点が置かれていた。しかし、自立支援事業は自立支援を目的にしているため、効果はデーターで明確に示されるようになった。このことによって、事業効果の低さに関心が向くことは当然であるが、併せて自立の理念や内容について問われることになる。本研究によってもたらされた成果の範囲は事業効果の測定までで、持続可能な地域生活のあり方についての実証的研究にまでは至らなかった。この点については次回の機会に委ねたい。
著者
中島 敦司 養父 志乃夫 山田 宏之 駒走 裕之
出版者
社団法人日本造園学会
雑誌
ランドスケープ研究 : 日本造園学会誌 : journal of the Japanese Institute of Landscape Architecture (ISSN:13408984)
巻号頁・発行日
vol.61, no.5, pp.505-510, 1998-03-30
被引用文献数
9 12

本論では,潜在自然植生の構成種等を植栽した「エコロジー緑化」施工地での樹林の形成状況を解明するため,湾岸発電所にある施工後18年目の試験地において林分調査を行った.この結果,試験地の林分では,最上層にトウネズミモチ,ヤマモモ等の階層が形成され,地表付近では多数のシャリンバイやトウネズミモチの生育を認めた。このように,試験地では階層構造が形成されつつあり,この要因はギャップ形成の影響によると考えられる。また,土壌中では炭素,窒素の蓄積が深部にまで進み,セミの定着や森林性昆虫の生息が確認される等,森林化への傾向が認められた。しかし,林分の構成植物種は植栽時とほとんど変わらず,種組成は地域の自然植生であるカナメモチーコジイ群集等とは異なるものであった。
著者
加藤 昌英 辻 元 田原 秀敏 横山 和夫 青柳 美輝 山田 美紀子 谷口 肇
出版者
上智大学
雑誌
基盤研究(C)
巻号頁・発行日
2005

本年度(補助金が交付されてきた期間を含む)に行った研究によって得られた結果は以下のとおりである。1.複素3次元射影空間のある種の領域(「広い領域」)の商多様体の分類に関して次のことが分かった。すなわち(1)この問題を(複素1次元の)クライン群理論の高次元化(奇数次元のみ可能)と考えた。特に複素3次元の場合には、Grassmann多様体G(4,2)に作用する群と考えることによって、うまく問題の定式化(2)クライン群理論における初等型の群に対応する部分の複素3次元版がほぼ完成した。ここで初等型の群とは3次元射影空間の稠密な領域に作用する「端点(end)」が有限である群と定義する。特に固有不連続な開集合の商空間が正の代数次元を持つコンパクトな成分を少なくともひとつ持てば、固有不連続な開集合は3次元射影空間の稠密な領域であって、クライン群は初等型になることが示された。同時に商多様体も有限不分岐被覆を除いて分類された。ここの議論では、(非Kaehler多様体を含む)複素多様体への正則写像の、S.Ivashkovichによる拡張定理が有効に用いられる。現在、発表のための草稿の作成と、証明の改良(なるべく概念的な証明に直すこと)を行っている。が出来ることがわかった。これによって基礎になる種々の概念が固まった。2.複素多様体がprobableになるための良い十分条件を求める問題についてはまだ手がついていない。複素射影構造が特異点集合の持つ場合の考察についても進歩がなかった。ともに今後の課題である。
著者
山田 尚勇
出版者
国立情報学研究所
雑誌
学術情報センター紀要 (ISSN:09135022)
巻号頁・発行日
vol.10, pp.81-109, 1998-03

本稿では、まずごく初歩的な数理的分析を通して、かつて日本の思想を風靡した精神主義の非合理性を検討し、大東亜戦争における日本の敗北の真の一因を明らかにする。その上で、そうした思想を醸し出す一端となった、日本語の表記法の問題点を検討し、この間題についてはわれわれの多くがいまだに不合理な思考の枠に囚われていることを指摘する。
著者
山田 聰
出版者
一般社団法人日本物理学会
雑誌
日本物理學會誌 (ISSN:00290181)
巻号頁・発行日
vol.61, no.6, pp.401-407, 2006-06-05
被引用文献数
3

しばらく前までは「がん」とは不治の病であり,本人への告知すらためらわれる大変な病であった.現在でもがんにょる死亡者数は増え続けているものの,新しい診断装置や治療法の研究が進展するにつれ,早期発見できれば多くのがんは治るものと考えられるようになってきた.その中でも従来の医療機器に比べればはるかに大型の加速器を用いて陽子や炭素イオンを高いエネルギーに加速してがんに照射する粒子線治療法が優れた臨床成果を残しつつある・放射線療法は患者に負担の少ない治療法と言われる一方で,長い間放射線ではがんが治ることは少ないとも言われてきた.また,わが国では頭髪が抜け落ちるなどという副作用も必要以上に心配されてきた.本稿ではこのような放射線療法に対する固定観念を一変する炭素線治療法を中心に現状を概観する.
著者
山田 晃
出版者
東京農工大学
雑誌
基盤研究(C)
巻号頁・発行日
2007

本研究は、鉄橋等の交通路上の監視領域内の渦状の突風風速場を非侵襲、遠隔的に測定できる音波トモグラフィ計測法の実現に向けた検討を行った。そのために、交通路の両サイドに数mおきの荒い間隔で設置した音波センサ間の送受信伝搬時間データから、領域内に回転対称な渦が一つだけ存在するという仮定のもとに、領域水平断面内の渦の風速ベクトル場を再現するトモグラフィアルゴリズムを考案した。最初に、提案法に基づいたシミュレーション評価試験を行い、種々の前提条件(風速場の2 次元近似、音波の直線経路伝搬モデルなど)の妥当性や、監視可能な渦の風速場の範囲、センサの設置間隔と風速場の再現精度の関係、などの最適構成条件を明らかにした。さらに、監視領域の両サイドに10 対の音波送受信センサを配置した構成の1/250モデルの模擬試験装置(路幅50cm, 路長40cm)を構築した。本装置では多チャンネル経路間の伝搬時間をリアルタイム測定するために、多チャンネルデジタル信号処理ハードウェア回路を実装した。本試験装置を用いて、伝搬時間の取得精度や時空間的に変動する渦の風速場の再現性能を検証した。特に、実際の場合を想定して、監視領域上を通過する渦の風速場の再現試験を行った結果、想定される突風の通過時間内(1[s]~2[s]程度)に渦の風速場を準リアルタイムで精度よく再現できる性能を確認した。
著者
山田 多津人 長澤 明 西野 朝生
出版者
公益社団法人 日本航海学会
雑誌
日本航海学会論文集 (ISSN:03887405)
巻号頁・発行日
vol.103, pp.77-83, 2000
被引用文献数
2

A large number of studies have been made on the evasive area which a navigator would like to keep free with respect to other ships as defined by Ms. Goodwin. Only few studies, however, have so far been made on the evasive area for crossing situation. In this paper authors examined the evasive area for crossing on passage routes. According to studies until now, the distribution of ship's tracks was a normal distribution and its σ could be expressed by a regression equation of width of these paths and marine traffic capacity. Furthermore, the boundary of the evasive area was an ellipse around a certain ship. As to the distribution character of the relative positions between vessels that proceed in the crossing traffic lanes, we assume the following : (a) When two vessels are independent each other, the density distribution of the relative positions between these vessels is the uniform distribution. (b) When two vessels have the relations of the give-way vessel and the stand-on vessel, the density distribution of the relative positions between these vessels is the distribution with two peaks on the boundary of the evasive area. From both of the above theoretical considerations for the distribution character and the radar observations in the KURUSHIMA Strait, it was confirmed that the density distribution of the relative positions of the give-way vessels changed from the distribution with two peaks to the uniform distribution. Furthermore, it became clear that the give-way vessels passed through the neighborhood of the stern of the stand-on vessels.
著者
山田 志麻 武藤 慶子
出版者
九州女子大学・九州女子短期大学
雑誌
九州女子大学紀要. 自然科学編 (ISSN:0916216X)
巻号頁・発行日
vol.35, no.2, pp.31-39, 1998-09
被引用文献数
2

平成7年5月上旬に北九州市内に在住する子供をもつ母親314名を対象として、母親の食意識や日常食における料理を子供にどのように教えたいかその実態を把握し、今後の家庭での食教育の方向性をさぐることを目的としてアンケート調査を行った。その結果、子供に教え伝えたい料理は「おせち料理」が1位、次いで「肉じゃが」「きんぴらごぼう」「みそ汁」「茶碗蒸し」であった。これらは日本の日常料理の中のひとつである煮物が中心で、しかも子供に教える料理の方法は手作りで、その内容は加工食品や便利な調理器具を使用しないという傾向であった。また、調理担当者である母親の年齢が低いほど早い時期に子供に料理を教える傾向があり、加齢とともに食に対する関心度が増す傾向が見られた。
著者
内山田 博士 藤田 米一 木村 健治 山田 利昭
出版者
北陸作物・育種学会
雑誌
北陸作物学会報
巻号頁・発行日
vol.11, pp.22-24, 1977

暖地の早期栽培水稲では, 梅雨が長びくと低温が強くなくても品種によって障害不稔が発生し品種間差があることが知られている。日照制限による障害不稔の発生と耐冷性との関係を明らかにし, 品種の簡易検定法を確立するため検討したものである。
著者
山田 剛二 小橋 澄治 草野 国重 久保村 圭助
出版者
公益社団法人地盤工学会
雑誌
土質工学会論文報告集 (ISSN:03851621)
巻号頁・発行日
vol.17, no.3, 1977-09-15

飯山線高場トンネルは昭和45年1月22日午前1時頃地スベリによってトンネル延長の半分が崩壊した。このトンネルは古くより地スベリによる変状があり調査や, 対策工が数多く行なわれてきた。特に崩壊近くなってからは地スベリ計を中心とした測定がほぼ完全な体制で行なわれ, それによって, 地スベリ規模, 崩壊時期の予知を的確に行なうことができた。高場山トンネルは信濃川に突出した個所を貫く167 mのトンネルで, 粘土質ケツ岩, 砂岩の互層で, 昭和2年の開業より変状が認められ、多数のトンネル補強工が行なわれている。44年4月の雪どけ期に坑門付近の変状が進み8月の大雨によりノリ面の強化工事を行なった。9月以降も地スベリは進行し, ボーリングなどの調査測定, 排土工, 排水工の作業にかかったが, 翌年1月22日崩壊した。地スベリ計, パイプヒズミ計, トンネルの変位測定, 擁壁, 構造物の変状, 移動などの調査観測, 安定の検討を行なった。地表面移動速度による崩壊時期の予知を行ない, 相等の精度で予知することができ, 地スベリ対策, 測定法, 予知法について多くのデータを得た。