著者
田島 司
出版者
日本パーソナリティ心理学会
雑誌
パーソナリティ研究 (ISSN:13488406)
巻号頁・発行日
pp.26.2.5, (Released:2017-06-21)
参考文献数
41

本研究はイヌ好きとネコ好きのパーソナリティの特徴について検討した。調査対象者には,公的場面での自己,私的場面での自己,典型的なイヌとネコのパーソナリティのイメージを測定するためのビッグファイブ尺度に加えて,イヌとネコへの態度を回答させた。その結果,ネコのパーソナリティ好意群はネコのパーソナリティ非好意群よりも自己のパーソナリティとネコのパーソナリティのイメージとの差が小さかった。また,イヌの飼育志向群はイヌの飼育非志向群よりも公的場面と私的場面での自己のパーソナリティの差が小さく,ネコの飼育志向群はネコの飼育非志向群よりも公的場面と私的場面での自己のパーソナリティの差が大きかった。これらの結果について他者の要求や期待への対処傾向との関連から議論された。

23 0 0 0 OA 空を巡る微生物

著者
幸島 司郎
出版者
日本エアロゾル学会
雑誌
エアロゾル研究 (ISSN:09122834)
巻号頁・発行日
vol.25, no.1, pp.43-47, 2010-03-20 (Released:2010-03-25)
参考文献数
33

Small sized organisms less than 2 mm, especially free-living microorganisms such as bacteria, fungi and algae tend to show world-wide distribution pattern. This suggests that many microorganisms travel to disperse long-distance in the air by wind. In fact, various microorganisms have been reported from the air at various altitudes in the troposphere, stratosphere and mesosphere (0–77 km a.s.l). Since dispersals to favorable habitats is important for microbes, it is possible that some microbes are adapted for long-distance dispersal in the air. For example, some bacteria and fungi living on leaf surface have been reported to produce ice-nucleation protains that function as condensation nuclei and ice nuclei. Hamilton and Lenton (1998) proposed a hypothesis that some microorganisms produce special substances that function as condensation nuclei and/or ice nuclei for cloud formation and migrate in the air safely and effectively in cloud droplets or in snowflakes. Recently, it has been reported that large part of the ice nuclei found in the new snow collected from various high-middle latitude areas were suggested to be microorganisms with ice nucleation protains. Therefore, microorganisms in the air could affect the cloud formation and precipitation in many regions of the world.
著者
田島 司
出版者
日本パーソナリティ心理学会
雑誌
パーソナリティ研究 (ISSN:13488406)
巻号頁・発行日
vol.26, no.2, pp.109-120, 2017-11-01 (Released:2017-11-04)
参考文献数
41

本研究はイヌ好きとネコ好きのパーソナリティの特徴について検討した。調査対象者には,公的場面での自己,私的場面での自己,典型的なイヌとネコのパーソナリティのイメージを測定するためのビッグファイブ尺度に加えて,イヌとネコへの態度を回答させた。その結果,ネコのパーソナリティ好意群はネコのパーソナリティ非好意群よりも自己のパーソナリティとネコのパーソナリティのイメージとの差が小さかった。また,イヌの飼育志向群はイヌの飼育非志向群よりも公的場面と私的場面での自己のパーソナリティの差が小さく,ネコの飼育志向群はネコの飼育非志向群よりも公的場面と私的場面での自己のパーソナリティの差が大きかった。これらの結果について他者の要求や期待への対処傾向との関連から議論された。
著者
田島 司
出版者
公益社団法人 日本心理学会
雑誌
心理学研究 (ISSN:00215236)
巻号頁・発行日
vol.81, no.5, pp.523-528, 2010 (Released:2011-04-20)
参考文献数
37
被引用文献数
3

This study examined the relationship between self-concept variability and psychological well-being. We hypothesized that the meaning of interpersonal relationships moderated the effect of self-concept variability on psychological well-being. Participants were 152 female undergraduate students, who completed a questionnaire about their self-concept variability, psychological well-being (depression/anxiety), and the meaning of interpersonal relationships. The results showed that subjective self-concept variability was positively correlated with psychological well-being, although self-concept differentiation was not correlated with psychological well-being. The correlation between the degree of self-concept variability and psychological well-being was affected by the meaning of interpersonal relationships. The results suggest that the meaning of interpersonal relationships is an important determinant of the integration of self.
著者
田島 司
出版者
The Japanese Group Dynamics Association
雑誌
実験社会心理学研究 (ISSN:03877973)
巻号頁・発行日
vol.40, no.2, pp.145-155, 2001-07-15 (Released:2010-06-04)
参考文献数
41

本研究の目的は, 日常生活における対人関係が実験場面における内集団バイアスと協力行動とに与える影響を検討することである。87名の女性の調査対象者は, 日常での対人関係に関するいくつかの質問に回答するよう求められた。その回答によって, 他者との同一化の程度と, 自己の役割を顧みている程度が測定された。実験参加者は無作為に2つの集団のどちらか一方に所属するよう割り振られ, その後集団成員の属性について評価するよう求められた。また, 被験者は社会的ジレンマ状況におかれ, 100ポイントを自己と内集団とに対して分配するよう求められた。実験の結果は以下の通りである, (a) 能力評価における内集団バイアスは家族との同一化と負の相関関係にあった, (b) 協力的分配は家族での自己の役割を顧みる程度と正の相関関係にあった。
著者
幸島 司郎
出版者
極限環境生物学会
雑誌
極限環境微生物学会誌 (ISSN:13485474)
巻号頁・発行日
vol.5, no.2, pp.79-83, 2006 (Released:2007-04-26)
参考文献数
16
被引用文献数
1
著者
田島 司
出版者
日本パーソナリティ心理学会
雑誌
パーソナリティ研究 (ISSN:13488406)
巻号頁・発行日
vol.26, no.2, pp.109-120, 2017

<p>本研究はイヌ好きとネコ好きのパーソナリティの特徴について検討した。調査対象者には,公的場面での自己,私的場面での自己,典型的なイヌとネコのパーソナリティのイメージを測定するためのビッグファイブ尺度に加えて,イヌとネコへの態度を回答させた。その結果,ネコのパーソナリティ好意群はネコのパーソナリティ非好意群よりも自己のパーソナリティとネコのパーソナリティのイメージとの差が小さかった。また,イヌの飼育志向群はイヌの飼育非志向群よりも公的場面と私的場面での自己のパーソナリティの差が小さく,ネコの飼育志向群はネコの飼育非志向群よりも公的場面と私的場面での自己のパーソナリティの差が大きかった。これらの結果について他者の要求や期待への対処傾向との関連から議論された。</p>
著者
中林 雅 ハミッド・アブドゥル アハマッド 幸島 司郎
出版者
日本霊長類学会
雑誌
霊長類研究 Supplement 第29回日本霊長類学会・日本哺乳類学会2013年度合同大会
巻号頁・発行日
pp.116, 2013 (Released:2014-02-14)

本大会では,マレーシア・ボルネオ島に生息する食肉目ジャコウネコ科パームシベットの採食生態について発表を行う.【背景と目的】パームシベットは,発達した犬歯,裂肉歯,短い消化器官等,食肉目に共通する形質を有しながら,果実が食物の 70%以上を占める果実食傾向が強い食肉目である.パームシベットは,消化を阻害する大きな種子を飲み込み,果実を十分に消化しないまま排泄する等,食肉目特有の形態が果実の利用を不利にしているように見え,長い進化史において果実食に適応してきた果実食者とは異なる採食戦略を採ることが考えられる.そこで,パームシベットの採食戦略を明らかにするために,以下の観察を行った.さらに,パームシベットが選択する果実の特徴を明らかにするために,果実中の化学物質の分析を行った.【方法】2012年 12月から 2013年にかけて,結実木で,パームシベットを含む果実食者の採食行動を観察した.観察項目は,結実木を訪れた種,結実木での滞在時間(分),採食時間(秒),果実選択時間(秒)である.また,同一結実木内において,パームシベットが選択した果実と,標準果実の化学物質の組成を,高速液体クロマトグラフィー(HPLC)を用いて分析し,比較した.【結果と考察】結実木での観察の結果,パームシベット 2種(Paradoxurus hermaphroditus, Arctogalidia trivirgata)の他にサイチョウ(Anthracoceros albirostris)とカニクイザル(Macaca fascicularis)が観察された.パームシベットは,結実木での滞在時間,採食時間,果実選択時間すべてにおいて他の 2種よりも長かった.このことは,パームシベットが利用可能な果実は限定されていることを示唆している.また,パームシベットによって選択された果実は,標準果実よりもグルコース量が有意に多かった.その他の化学物質についても分析を進め,得られた結果を基に考察を行う.
著者
坪田 将吾 山本 聡史 手島 司 林 茂彦
出版者
日本生物環境工学会
雑誌
植物環境工学 (ISSN:18802028)
巻号頁・発行日
vol.27, no.3, pp.152-161, 2015-09-01 (Released:2015-09-01)
参考文献数
13
被引用文献数
1 1

イチゴの循環式移動栽培における果実計数を目指し,栽培ベッドの横移送中に取得した画像を基に,赤色果実および未熟果実の計数を行うベッド移動型果実撮影装置を試作した.また,計数処理を行うアルゴリズムとしてRGB + TOF処理を開発し,RGB処理による果実計数との比較を行った結果,以下の知見が得られた.1)RGBカメラおよびTOFセンサの光軸を栽培ベッドの移動方向と平行に配置し,ラインスキャンによって画像を取得したことで光軸がほぼ重なり,カメラごとの内部パラメータの違いを補正することなく,RGB画像と距離画像をアフィン変換のみにより高精度に対応付けすることができた.2)模型果実を用いた果実の重なり分離試験において,果頂部の高さの差が20 mm以上のとき,果実の重なりが大きく粒子解析手法では果実の分離が困難な果実の中心軸間距離が30 mm以上の場合でも,距離情報を用いることにより分離可能であった.3)赤色果実を計数する性能を検証した結果,「あまおとめ」に対するRGB + TOF処理で96.8 %,RGB処理で90.3 %であった.「紅ほっぺ」でも,RGB + TOF処理で94.7 %,RGB処理で74.3 %となり,距離情報により重なった果実を分離することで,高精度な果実の計数が可能となった.しかし,距離情報による果実分離では,TOFセンサからの距離が近い果頂部周辺を一つの果実として認識し,1つの果実を分割してしまうことがあり,誤検出数が増加した.4)未熟果実を計数する性能を検証した結果,「あまおとめ」に対する計数成功率は,RGB + TOF処理で69.6 %,RGB処理で70.9 %であった.また,「紅ほっぺ」でも,RGB + TOF処理で71.2 %,RGB処理で72.6 %となり,距離情報を組み合わせることによる精度向上は見られなかった.しかし,高い位置に着花する花等を距離情報を用いて除去することができ,誤検出数が削減できることが明らかになった.
著者
室屋 和子 田島 司
出版者
学校法人 産業医科大学
雑誌
Journal of UOEH (ISSN:0387821X)
巻号頁・発行日
vol.35, no.3, pp.241-246, 2013-09-01 (Released:2013-09-13)
参考文献数
29
被引用文献数
4 2

配偶者と死別後の男性高齢者の心理過程と社会生活への再適応について文献レビューを行った.対象喪失による悲嘆からの心理回復過程は個人差が大きいが,いくつかの対処パターンに分かれるとされている.しかし,喪失体験からの心理回復が,環境要因としての物理的孤立や地域社会における社会的役割の有無と関係しているかは必ずしも十分には明らかにされてはいない.よって,配偶者と死別後の男性高齢者のより速やかな社会生活への再適応をサポートするためには,今後これらの点に関する研究が必要と考えられた.
著者
幸島 司郎
出版者
日本宇宙生物科学会
雑誌
Biological Sciences in Space (ISSN:09149201)
巻号頁・発行日
vol.14, no.4, pp.353-362, 2000 (Released:2006-02-01)
参考文献数
41
被引用文献数
3 4

Psychrophilic and psycrotrophic organisms are important in global ecology as a large proportion of our planet is cold. Two-third of sea-water covering more than 70% of Earth is cold deep sea water with temperature around 2°C, and more than 90% of freshwater is in polar ice-sheets and mountain glaciers. Though biological activity in snow and ice had been believed to be extremely limited, various specialized biotic communities were recently discovered at glaciers of various part of the world. The glacier is relatively simple and closed ecosystem with special biotic community containing various psychrophilic and psycrotrophic organisms. Since psychrophilic organisms was discovered in the deep ice-core recovered from the antarctic ice-sheet and a lake beneath it, snow and ice environments in Mars and Europa are attracting a great deal of scientific attention as possible extraterrestrial habitats of life. This paper briefly reviews the results of the studies on ecology of psychrophilic organisms living in snow and ice environments and their physiological and biochemical adaptation to low temperature.
著者
大島 司郎
出版者
日本衛生動物学会
雑誌
衛生動物 (ISSN:04247086)
巻号頁・発行日
vol.19, no.3, pp.165-191, 1968
被引用文献数
2 5

<p>Since Baker and Wharton (1952) regarded the genus Mealia Trouessart, 1897, as a synonym of the genus Dermatophagoides Bogdanoff, 1864, many authors (Sasa, Dubinin, Baker et al., Hughes, Fain and others) have adopted the genus Dermatophagoides for the free-living mites which abound in the house-dust and other sources. When Fain (1966) redescribed Dermatophagoides pteronyssinus (Trt.) which was a dominant species in the house-dust, he suggested that it was impossible to define with certainty that D. pteronyssinus (Trt.) is not a synonym of D. schermetewskyi Bogdanoff, 1864. He did not, however, regard the former as a synonym of the latter, and stated that "Nous proposons donc de maintenir les deux especes et d'attendre que la decourverts de nouveau materiel puisse nous fixer sur le statut de D. scheremetewskyi". When he completed a monograph (1967a) on the genus Dermatophagoides, he could not include the redescription of the type species of the genus, i. e., D. scheremetewskyi. This means that the genus Dermatophagoides was reestablished without defining type species. That the dominant form found in the housedust is identical with Trouessart's Mealia pteronyssina seems highly probable on the following grounds : 1) Dr. Fain ascertained that his materials (D. pteronyssinus) was identical with the type series of M. pteronyssinus which was actually preserved in Berlese Collection of Florence with data written by Trouessart (1901) "Habitat : Sur des peaux de Mammiferes preparees et attaquees par des Insectes rongeurs (par M. Petit aine, de Paris", 2) we ascertained the identity between our materials from the house-dust and D. ptronyssinus sensu Fain, and found that our material falls within the category of the genus Mealia Trt., and specifically coincide with M. pteronyssina Trt. according to the original description. In Bogdanoff's original description of D. scheremetewskyi, we found that D. scheremetewskyi is definitely distinguishable morphologically from the species of the genus Mealia Trt. In the female of Bogdanoff's D. scheremetewskyi, 1) palpal tarsus is rather slender and pointed forwards, 2) a pair of external vertical setae are present and are provided with some ten pectinations, 3) a pair of pores which may be traces of internal vertical setae (which must have fallen off) are present, but are drawn by mistake between epimera I and II of ventral view (1B), 4) the propodosmal shield is lacking but that part is carefully and finely striated, 5) both posterior ends of epigynium (lesextremites de l'arc superieur) turned slightly outwards and reached the same level of the scapula of trochanter III, 6) the posterior ends of lateral vulva (les extremites posterieures de ce second arc) reached the same level of the scapula of trochanter IV. In the female of Mealia pteronyssina Trt., 1) palpal tarsus is rather short and turned strongly inwards, 2) both external and internal vertical setae absent, 3) a distinct propodosomal shield is present, 4) the epigynium is likely crescent or house-shoe shaped and the posterior ends do not reach the level of the scapula of trochanter III but may or may not reach the level of the anterior ends of epimera III, 5) the posterior ends of lateral vulva exceed beyond the level of the scapula of trochanter IV. Thus, it is clear that Bogdanoff's genus Dermatophagoides differs from the genus Mealia Trt. We propose, therefore, that the genus Mealia Trt. should be revived for the forms of free-living mites in the house-dust instead of the genus Dermatophagoides, which should be maintained for the true exoparasitic forms as like as the original habitat. It was also emphasized in the present paper that the male mite (described in the Bogdanoff's paper at the same time with the female of D. scheremetewskyi) is not concerned in the problem of the identity of D. scheremetewskyi Bogd., because he only sta</p><p>(View PDF for the rest of the abstract.)</p>
著者
岸保 鉄也 霜村 真一 久松 健一 中澤 勉 中島 司 野沢 出 村上 嘉彦
出版者
日本耳科学会
雑誌
Otology Japan (ISSN:09172025)
巻号頁・発行日
vol.4, no.1, pp.90-94, 1994

In middle ear diseases including otitis media with effusion (OME), there are various lipids mediators such as leukotoriene C<SUB>4</SUB>, D<SUB>4</SUB> (LTC<SUB>4</SUB>, LTD<SUB>4</SUB>) and prostaglandin E<SUB>2</SUB> (PGE<SUB>2</SUB>) in the effusion of the tympanic cavity. Therefore, it is important to examine the effect of these mediators on middle ear clearance. We studied on the effect of LTC<SUB>4</SUB>, LTD<SUB>4</SUB> and PGE<SUB>2</SUB> on mucociliary transport of the eustachian tube both in vitro and in vivo. Healthy guinea pigs with normal Preyer's reflexes were used in vitro study. Normal ciliated epithelium was carefully obtained from the tubotympanium and incubated with RPMI solution in the from of tissue culture. The epithelial specimens were incubated with LTC<SUB>4</SUB>, LTD<SUB>4</SUB> and PGE<SUB>2</SUB> respectively, ranged at the concentrations of 10<SUP>-8</SUP>M and 10<SUP>-6</SUP>M. Ciliated cells of the specimens were observed under an inverted microscope. Ciliary activity of each ciliated cell was photo-electrically measured on a TV monitor. LTC<SUB>4</SUB> and LTD<SUB>4</SUB> inhibited ciliary activity at the concentrations of 10<SUP>-8</SUP>M and 10<SUP>-6</SUP>M in vitro. PGE<SUB>2</SUB> promoted ciliary activity at the concentrations of 10<SUP>-8</SUP>M and 10<SUP>-6</SUP>M. Healthy chinchillas were used in vivo study. The animals were free of middle ear infection and hearing loss as determined by otomicroscopy, tympanometry and auditory brainstem response (ABR). One ml each of 10<SUP>-5</SUP>M LTC<SUB>4</SUB>, LTD<SUB>4</SUB>, PGE<SUB>2</SUB> and the control solution (10<SUP>-3</SUP> ethanol/saline) was directly injected into the tympanic bulla with a 27-gauge syringe under anesthetization. The middle ears were examined by otomicroscopy, tympanometry and ABR across time. LTC<SUB>4</SUB> and LTD<SUB>4</SUB> inhibited mucociliary transport of the eustachian tube. However, there was no significant difference between PGE<SUB>2</SUB> and the control.
著者
川島 司郎 仲野 領二郎 船橋 直樹 水野 雅夫 三浦 信彦 三戸部 京子 金田 朋子 池亀 守
出版者
JAPANESE SOCIETY FOR ARTIFICIAL ORGANS
雑誌
人工臓器 (ISSN:03000818)
巻号頁・発行日
vol.11, no.6, pp.1271-1274, 1982

少ない血流量で、効率のよい膜血漿分離をおこなうことを目的として前希釈血漿分離法(Pre-diluted Plasma Pheresis, 以下PDPP)を考案し、臨床応用を試みた。悪性関節リウマチの56才男子症例にPDPPを計6回施行した。いずれの場合も、左、右前腕皮静脈をそれぞれ動、静脈側として血流を得た。<br>毎分70mlの血流量に毎分30mlのハルトマン液を注入して血液を希釈し、希釈血流量の100ml/分によりPFO-02を使用して血漿分離をおこなった。第3回のPDPP前後における血液検査成績では、IgG, A, Mはいずれも前値の50%以下に低下し、RAHAは10240倍から2560倍へ、ANAも16倍から4倍へと低下し、臨床的にも自、他覚所見が改善した。また、IgMの篩分け効率、濾過効率は60分後でも低下せず、膜の分離能がよく保たれていた。