著者
工藤 一彦
出版者
公益社団法人 日本工学教育協会
雑誌
工学教育 (ISSN:13412167)
巻号頁・発行日
vol.67, no.1, pp.1_5-1_10, 2019 (Released:2019-02-02)
参考文献数
9

A framework for quality assurance of engineering education is proposed including an objective method for assessing learning outcomes. The framework is based on the three policies for the quality assurance of higher education in Japan, and follows the criteria of JABEE. The proposed framework consists of, (1) quality assurance by the JABEE accreditation, (2) information on the educational system of the program, (3) information on the measuring methods of each student’ s score and achievement level of the leaning outcomes, and (4) showcase-portfolio depicting the evidence for the achievement level of the leaning outcomes.
著者
住本 勉 白鳥 靖人 飯塚 正明 国吉 繁一 工藤 一浩 田中 國昭
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. OME, 有機エレクトロニクス
巻号頁・発行日
vol.96, no.80, pp.19-23, 1996-05-28
被引用文献数
1

電荷移動錯体TMTSF-TCNQを形成する、テトラメチルテトラセレナフルバレン (TMTSF : ドナー性分子) とテトラシアノキノジメタン (TCNQ : アクセプタ性分子) を用いて、積層構造の電界効果 (FET) 素子を作製し、積層膜界面に形成される錯体層の導電率をゲート電圧により制御することを試みた。TMTSF/TCNQ積層型FET素子では、ゲート電圧を変化させるとソース・ドレイン間電流に変化が現れ、その相互コンダクタンスは、それぞれ1層のものよりも大きかった。また、積層させる順番を逆にすると、ソース・ドレイン間電流ー電圧特性のゲート電圧依存性も逆転した。この現象はドナー、アクセプタ系の電気伝導特性を反映したものである。
著者
工藤 一浩
出版者
一般社団法人エレクトロニクス実装学会
雑誌
エレクトロニクス実装学術講演大会講演論文集 第23回エレクトロニクス実装学術講演大会
巻号頁・発行日
pp.216-217, 2009 (Released:2014-07-17)

有機材料は、軽量かつ柔らかく曲げやすいといった特徴に加え、塗布法や印刷などの低温・簡易プロセスによる低価格化への期待が寄せられている。特に、有機電子デバイスの性能向上に伴い、太陽電池、フレキシブルディスプレイ、情報タグ、各種センサなどの研究が活発に進められている。ここでは環境・エネルギー問題の観点から有機デバイスの特徴と期待される応用分野について報告する。
著者
中谷 良人 工藤 一郎
出版者
一般社団法人 日本アレルギー学会
雑誌
アレルギー (ISSN:00214884)
巻号頁・発行日
vol.53, no.10, pp.1057-1061, 2004-10-30 (Released:2017-02-10)
参考文献数
25

アラキドン酸代謝物は生理活性を有する化合物を多数含んでおり, 生体の恒常性の維持だけでなくアレルギーを含む多様な疾患の発症や進展に関与することが示唆されている. Fig. 1に示したように, 細胞内でアラキドン酸は膜リン脂質の2位にエステル結合した形で貯蔵されており, ホスホリパーゼA2(PLA2)によりアラキドン酸が遊離されることにより本代謝系が開始する. この遊離アラキドン酸はシクロオキシゲナーゼ(COX)あるいはリポキシゲナーゼ(LO)により酸素添加される. 前者は不安定な中間物質であるプロスタグランジン(PG)H2を産生し, 最終PG合成酵素により様々なプロスタノイドが合成される. 後者は中間物質ロイコトリエン(LT)A4を産生し最終LT合成酵素によりLTB4やLTC4が合成される. PLA2反応の際にアラキドン酸と共に生成するリゾリン脂質からも血小板活性化因子(PAF)等の生理活性脂質が産生される.
著者
工藤 一嘉 坂上 実
出版者
東京大学地震研究所
雑誌
東京大學地震研究所彙報 = Bulletin of the Earthquake Research Institute, University of Tokyo (ISSN:00408972)
巻号頁・発行日
vol.59, no.2, pp.361-382, 1984-10-20

1983年日本海中部地震の発生に伴ない,震央から270kmも離れた新潟県下の大型石油タンクから石油が溢流した.地震により石油が溢流することは,石油コンビナートの耐震安全性を考える上で極めて重要な問題であり,盗流の原因となったスロッシングの発生状況,地震動の特徴について検討した.新潟における本震の地震観測記録類には,それぞれ欠陥があり,正確な地震動を把握できなかったが,以下のような特徴が見い出された.1.溢流の生じたタンクのスロッシング周期,8~11秒における速度応答は少なくとも100cm/sec以上で200cm/secは超えない.2.最大地動変位は10cmから20cmの間である.3.長周期で大振幅の地動変位は,表面波としての特徴を有し,新潟における厚い堆積層による増幅を受けた結果である.スロッシングに対する基本的理解は,新潟のデータを大勢としては説明するが,スロッシングが異常に大きい例もあり,基木的理解に検討を加える余地が残されている.溢流を発生させないために設定されている入力地震動レベル(速度応答=100cm/sec)は,全国平均で見れば相当安全側に考慮されていると言える.しかし新潟の事例から,地域性を含めたより詳細な規準値の設定が要請される.
著者
引田 智樹 工藤 一嘉
出版者
日本建築学会
雑誌
日本建築学会構造系論文集 (ISSN:13404202)
巻号頁・発行日
vol.66, no.546, pp.63-70, 2001
参考文献数
19
被引用文献数
3 2

The 1855 Ansei-Edo earthquake caused severe damage to Tokyo (Edo) metropolitan area. The damage was the next to that in the 1923 Kanto earthquake. In this study, source parameters of the 1855 Ansei-Edo earthquake were estimated by obtaining a good match between the simulated strong ground motions by the empirical Green's function method and the macroseismic data (isoseismal map). The hypocenter of the earthquake is most plausible near the border of Chiba and Ibaraki prefectures at a depth of 68km, near the upper surface of the Pacific plate. The magnitude of 7.4 is the best estimate for interpreting the macroseismic data.
著者
大熊 達義 佐藤 洋湖 湯浅 光悦 幡手 雄幸 長内 智宏 石田 正文 渡辺 孝芳 高梨 信吾 金沢 武道 小野寺 庚午 花田 勝美 方山 揚誠 工藤 一 藤田 〓 松井 哲郎 吉田 穣
出版者
The Japanese Respiratory Society
雑誌
日本胸部疾患学会雑誌 (ISSN:03011542)
巻号頁・発行日
vol.21, no.12, pp.1213-1221, 1983-12-25 (Released:2010-02-23)
参考文献数
13

A 32-year-old taxi driver was admitted with complaints of coughing and exanthema. The respiratory symptoms and exanthema had appeared in April, 1980 and he had been tatooed on his back and arms about a year previously. His tatoo was composed of four distinctive colours (red, yellow, green and black). Exanthema was seen in only the red, yellow and green parts. Bilateral axillar and cervical lymph nodes were palpable. Chest X-ray films revealed diffuse shadows in both lung fields. Serum and urine test were normal. a biopsy of skin tissues and a lymphotic gland showed granulomatous changes caused by the tatoo dyes. Analysis of the dyes suggested that the red coloring matter consisted of organic mercury.Pathological findings of the specimen obtained from a lung biopsy showed thickening of the alveolar wall, with infiltration of lymphocytes and epitheloid granuloma. Electron microscopy showed that the tatoo dyes were localized in his skin, lymph nodes and lung. We concluded that this was a case of diffuse, granulomatous interstitial pneumonia due to his tatoo.
著者
中村 雅一 佐久間 広貴 酒井 正俊 飯塚 正明 工藤 一浩
出版者
公益社団法人 日本表面科学会
雑誌
表面科学 (ISSN:03885321)
巻号頁・発行日
vol.24, no.2, pp.77-82, 2003-02-10 (Released:2009-01-27)
参考文献数
15

This article presents the concept and some fundamental research on ‘self-assembled’ nanoscale transistors using charge transfer (CT) complexes. First, TTF-TCNQ CT complex wires of organic metals having high conductivity, are formed by applying electric field during vacuum deposition. Then, a self-aligned active part is formed in the gap between a pair of grown wires. The semiconductive part spontaneously formed at the point of wire contact can be used as an active part; besides, we can employ the metal-semiconductor (metal-insulator) phase transition devices consisting of CT complex bilayers of which electronic structure is modulated by external electric field. On the CT complex wires and CT complex bilayer transistors, some experimental results are presented.
著者
工藤 一彦
出版者
一般社団法人 日本内科学会
雑誌
日本内科学会雑誌 (ISSN:00215384)
巻号頁・発行日
vol.71, no.10, pp.1410-1419, 1982-10-10 (Released:2008-06-12)
参考文献数
20
被引用文献数
6

近年,本邦中心として心尖部肥大を呈する心筋疾患が注目され,特に深さ10mmを越す巨大陰性T波との関連において幾つかの報告を見るが,その病理組織像から見た肥大形式についての検討は殆どない.今回の研究は,心内膜心筋生検法を用いて病理組織学的検討を中心に,いわゆる心尖部肥大型心筋疾患の肥大様式につき検討を加えた.対象は37例(内訳は, HCM16例,高血圧性心疾患13例,プロの競輪選手8例)で,心尖部肥大の程度を左心室造影像により4型に分類し,心尖部肥大を示す群として20例,非心尖部肥大群17例とした.心尖部肥大群の中で17例(85%)は,心電図上深さ10mmを越す巨大陰性T波を伴つていた.一方,非心尖部肥大群では,僅か4例(23%)に巨大陰性T波を伴うのみであつた.心筋生検は,右心室ないし左心室より行ない,光顕下に観察した.心筋の横径では,心尖部肥大群と非心尖部肥大群との間に有意な差は認めなかつた.心筋の配列の乱れおよび間質の線維症では,心尖部肥大群は非心尖部肥大群に比べて穏やかであつた.心筋の変性あるいは核の変化については両群間に有意な差はなかつた.病理組織上,心尖部肥大型心筋疾患における肥大様式は穏やかな肥大であり,高血圧や運動などの既知の原因に伴う二次性肥大に適合した肥大様式であるといえる.また,心尖部肥大では,著明な乳頭筋の肥大の存在が特徴的であり,この事は巨大陰性T波の出現の一つの説明にもマッチする.
著者
大森 敏明 谷口 博 工藤 一彦
出版者
社団法人空気調和・衛生工学会
雑誌
空気調和・衛生工学会論文集 (ISSN:0385275X)
巻号頁・発行日
no.42, pp.9-18, 1990-02-25
被引用文献数
10

温冷感に大きな影響を与える室内のふく射環境について,窓,家具,人体などの位置や形状,人体の発熱を考慮することのできる汎用性の高い三次元数値解析法を開発した.複雑な形状の室内空間におけるふく射伝熱の解析に際し,実用面への適用性が優れたモンテカルロ法を採用し直接交換面積を求め,Hottelのゾーン法の全交換面積に変換して,対流,壁面熱伝導と複合させることによりエネルギバランス式を導き解くこととした.また,人体各部の局所的な温熱環境を予測するために,皮膚温度と着衣量を与えることのできる分割人体モデルを提案した.さらに,床暖房が施された会議室において,いすに着席した人体を対象とし,室内ふく射環境に及ぼす各種の影響を求め検討した.
著者
酒井 渉 山内 博 國吉 繁一 飯塚 正明 酒井 正俊 工藤 一浩
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. OPE, 光エレクトロニクス (ISSN:09135685)
巻号頁・発行日
vol.112, no.296, pp.7-11, 2012-11-09

有機ELディスプレイとして優位性を有するアクティブマトリクス駆動型の新型構造素子を提案した。また駆動用トランジスタの半導体層として塗布型ZnO 系材料に着目し透明ZnOトランジスタを作製した。一般にZnO薄膜は熱処理を行うことで特性の向上が見込まれるが、プラスチック基板等に対応するためには加熱温度を可能なだけ低温化させることが望ましい。そこで今回はUV/O_3アシスト熱処理法を行い、プロセス温度の低温化を実現した。
著者
中原 崇文 竹内 繁千代 山中 敏彦 谷口 博 小島 晋 工藤 一彦
出版者
社団法人空気調和・衛生工学会
雑誌
空気調和・衛生工学会論文集 (ISSN:0385275X)
巻号頁・発行日
no.52, pp.p49-57, 1993-06
被引用文献数
3

我々は,地下鉄廃熱を利用したヒートポンプによる道路融雪設備を開発し,札幌市の協力を得て1987年12月より実証試験を行いその有効性を確かめることができた.本装置では,地下鉄の運転していない深夜は廃熱回収を行っていないが,地中の温度実測データを詳細に検討してみると,冬期の深夜の地下構造物は放熱可能な状態にあり,夜間のうちに熱回収可能と推定できた.実測値ベースで推算すると,気温の低い時間帯では2〜3℃レベルの温度上昇が期待でき,ヒートポンプシステムの能力増大・効率向上に役立つ結論を得た.