著者
森脇 昭介 宇佐美 孝子 山本 陽子 山内 政之 村上 和重
出版者
公益社団法人 日本臨床細胞学会
雑誌
日本臨床細胞学会雑誌 (ISSN:03871193)
巻号頁・発行日
vol.15, no.2, pp.83-96, 1976 (Released:2010-10-21)
参考文献数
69

The multinucleated giant cells (MNGC) were revie wed from various viewpoint and were examined cyto diagnostic significance.1. The definition of MNGC give normal cells-me gakaryocytes, osteoclasts, placental syncytial cells-, and above two nuclei and over twice as large as normal cells.2. The formation of MNGC were classified into two groups of syncytium-the fusion of the cells-, and plasmodium-ivision of the nuclei without cyto plasmic division.3. The etiologic classification of MNGC were as follows: In normal tissue, the physiologic MNGC revealed the above cells.The pathologic MNGC origi nated in various conditions-infectious granulation, metabolic and neoplastic lesions.4. The histologic classification were as follows: The epithelial MNGC were included placental syncytial cells, virus infected cells and neoplastic cells. And the others nonepithelial origin were found of histiocytes (macrophages), mesothelial, blood component and other mesencymal cells of numerous conditionsforeign body giant cells, Langhans', Sternberg's giant cell, et al.5. The relation between various lesions of MNGC, and diagnostic value of MNGC were differe from diseases. Specially, Langhans'cells, herpes infected cells, foreign body giant cells, and a few neoplastic cells were diagnostic value. Mostly neoplastic MNGC were nonspecific anaplastic atypical features.6. It is difficult that the cytologic identification of MNGC were differ from various giant cells. There fore, it is necessary that differentiation of allid MNGC is with reference to histopathologic, clinical features and laboratory data colectively.
著者
村上 和雄 堀 美代 坂本 成子 大西 淳之
出版者
公益財団法人国際科学振興財団
雑誌
基盤研究(B)
巻号頁・発行日
2017-04-01

本研究は、瞑想や祈りなど人類が社会生活の営みに取り入れてきた宗教性が健康にもたらす効果を、アロスタティックな心身変容と捉えて実証した。仏教の護摩行を実践した僧侶は炎症関連,脂肪酸代謝関連,NK細胞調節関連の遺伝子が発現増加し、呼吸やアミノ酸代謝、脂質代謝などの代謝産物の変動が見られた。一方、ヨーガ瞑想の実験では、熟練度で遺伝子発現プロファイルが異なっていた。しかし、ヨーガの経験の有無に関係なく、ネガティブな感情が低下し、がん抑制関連の遺伝子発現やケトン体の生合成や分解に関わる代謝産物などが変動した。また、護摩行とヨーガ瞑想ともに未経験の被験者において即時的な効果が引き出されることも分かった。
著者
村上 和保
出版者
The Japan Society of Home Economics
雑誌
日本家政学会誌 (ISSN:09135227)
巻号頁・発行日
vol.46, no.9, pp.881-883, 1995-09-15 (Released:2010-03-12)
参考文献数
5

一般家庭から持ち込まれたケフィールおよびケフィール粒の汚染細菌の検出ならびに検査依頼主へのアンケート調査を行い, 以下の結果を得た.(1) 全検査検体 (90例) のうち11例 (12.2%) から大腸菌群が検出され, 菌種としてはKlebsiella aerogenes I (II例), Klebsiella aerogenes II (2例), Citrobacter freundii I (3例), Escherichia coli III (1例) であった.(2) 検出された大腸菌群の菌数は最少のものが60個/g, 最多が520,000個/gであった.(3) ケフィールからの大腸菌群の検出状況と季節との間には明確な相関は認められなかった.(4) 大腸菌群の検出された検体 (11例) および一部の検体 (3例), 合計14例からはサルモネラは検出されなかった.(5) アンケート結果からみて, ケフィールを作る際に使う器具や容器の消毒は, 一般家庭では必ずしも十分に行われているとは言い難い.
著者
村上 和宏 山本 一彦 杉浦 勉 井上 智裕 嶌岡 英起 桐田 忠昭
出版者
Japanese Society of Oral Medicine
雑誌
日本口腔粘膜学会雑誌 (ISSN:13417983)
巻号頁・発行日
vol.11, no.2, pp.70-75, 2005-12-30 (Released:2010-02-25)
参考文献数
21
被引用文献数
1

口蓋に生じた壊死性唾液腺化生の2例について報告する。症例1は, 患者29歳の女性, 主訴は右側口蓋部の腫脹および潰瘍形成。症例2は, 26歳の女性, 主訴は左側口蓋部から頬部にいたる自発痛。2例とも, 生検を行い, 壊死性唾液腺化生の確定診断にいたった。両症例ともに, 抗生剤と消炎鎮痛薬の投与で経過観察を行った。病変は自然治癒し, その後の再発は認めなかった。
著者
井上 弘士 村上 和彰
出版者
一般社団法人情報処理学会
雑誌
情報処理学会研究報告. 計算機アーキテクチャ研究会報告 (ISSN:09196072)
巻号頁・発行日
vol.2000, no.110, pp.25-30, 2000-11-29
参考文献数
7
被引用文献数
3

現在多くのプロセッサ・チップには, 当然のようにキャッシュ・メモリが搭載されている.また, 更なるヒット率の向上を目的として, キャッシュ・サイズは年々増加傾向にある.そのため, キャッシュ・アクセスにおける消費エネルギーが増大し, ひいては, チップの全消費エネルギーに大きな影響を与えるようになってきた.特に, 命令キャッシュへのアクセスは毎クロック・サイクル発生するため, その低消費エネルギー化が極めて重要となる.そこで本稿では, ダイレクト・マップ命令キャッシュの低消費エネルギー化を目的として, ヒストリ・ベース・タグ比較方式を提案する.プログラムの実行履歴に基づき, 必要に応じてタグ比較を行うことで, キャッシュ・アクセス当りの消費エネルギーを削減できる.複数ベンチマークを用いた実験の結果, 従来型タグ比較方式と比較して, 全ての浮動小数点プログラムで約90%以上, 2つの整数プログラムで約80%以上のタグ比較を削減できた.
著者
村上 和保 門出 清香 表 彩子 佐藤 佑子 竹森 真由美 立道 洋子 和田 貴臣 三好 真理
出版者
日本家政学会
雑誌
日本家政学会誌 = Journal of home economics of Japan (ISSN:09135227)
巻号頁・発行日
vol.57, no.12, pp.793-798, 2006-12-15
参考文献数
16

真空調理法の安全性を評価する目的で,耐熱性食中毒起因菌であるセレウス菌の真空調理過程における消長を調べた.実験には牛肉スライスを真空包装にした検体を用い,加熱条件は,初回加熱が58℃・40分,67℃・40分および80℃・15分の3条件,再加熱は一律80℃・10分とした.なお,セレウス菌の消長を調べる際には,栄養体あるいは芽胞を実験的に接種した検体で検討した.その結果,次のような結果が得られた.(1)使用した牛肉は加熱前では,一般生菌数が5.4×10^4個/g,大腸菌群およびセレウス菌は検出されなかった.その後,一般生菌数は,58℃・40分の初回加熱後でのみ5.4×10^2個/g検出されたものの,再加熱後では検出されなかった.(2)接種したセレウス菌栄養体(4.0×10^4個/g)は初回加熱後に完全に死滅した.(3)接種した芽胞(3.2×10^2個/g)は初回加熱後で微量生残したが,再加熱により完全に死滅した.本実験結果をみる限り,真空調理法によって作られた料理は概ね安全であるといってよいが,安全性を確保するためには再加熱工程が非常に重要であると考えられた.
著者
村上 和人 輿水 大和 中山 晶 福村 晃夫
出版者
一般社団法人情報処理学会
雑誌
情報処理学会論文誌 (ISSN:18827764)
巻号頁・発行日
vol.34, no.10, pp.2106-2116, 1993-10-15
被引用文献数
21

似顔絵生成は、似顔絵の対象とする人物から受けた印象を物理的に再現する問題である。印象の分析は、顔の認識や識別の問題と同様に、顔の特徴抽出問題に帰着されるが、似顔絵生成の場合は、再現された似顔絵の良否判定、あるいは、評価の問題が生じる、すなわち、単に特徴の抽出と誇張のメカニズムを示しただけでは十分ではなく、評価メカニズムをどこかに組み入れなげれば、問題は解決しない。筆者らは、一般に人手によって描かれる似顔絵を、コンピュータに描かせようと試み、そのシステムをPICASSOと名付けて開発している。PICASSO開発では、まず、誇張メカニズムとして、中割り法(in-betweening method)を基本とした特徴抽出と誇張プロセスを構築し、誇張法による似顔絵生成方法の特徴と問題点を整理した、次に、評価メカニズムとして、人の目の知覚・認知的現象の一つである錯視現象が似顔絵の評価に剰用できる可能性について検討した。そして、錯視量(錯覚の起こる程度)を基本にした誇張率の制御方法を定式化し、評価プロセスを構築した。具体的こは、ヴント・フィック図形錯視、ポンゾ図形錯視、およびミュラー・リヤー図形錯視を顔部品パターンに想定し、また、実験心理学で求められている錯視量を誇張プロセスの終了条件の閥値として利用した。ほとんぎの適用例で良好な似顔絵が生成できた。本諭文では、具体的な錯視量の定義と誇張率の制御の方法を、種々の似顔絵作品例とともに示す。
著者
井上 弘士 Moshnyaga Vasily G. 村上 和彰
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. CPSY, コンピュータシステム (ISSN:09135685)
巻号頁・発行日
vol.102, no.27, pp.55-60, 2002-04-12

これまでに我々は,ダイレグト・マップ命令キャッシュの低消費エネルギー化を目的として,ヒストリ・ベース・タグ比較(HBTC:History Based Tag-Comparison)方式を提案した.従来型キャッシュでは,ヒット/ミス判定のために,タグ比較が毎アクセス実行される.これに対し,HBTCキャッシュでは,プログラムの実行履歴に基づき必要に応じてタグ比較を行う.そして,無駄なタグ比較処理を動的に検出・削除し,命令キャッシュの低消費エネルギー化を実現する.本稿では,これまでに提案したHBTCキャッシュを改良し,オーバヘッドの小さい新しい実現方式を示す.また,信号処理アプリケーションを中心としたベンチマーク・プログラムを用いて,性能ならびに消費エネルギーに関するより詳細な評価を行う.
著者
神戸 隆行 Lovic Gauthier Victor Goulart Antoine Trouve 平木 哲夫 山﨑陽介 村上 和彰
出版者
一般社団法人情報処理学会
雑誌
情報処理学会研究報告組込みシステム(EMB) (ISSN:09196072)
巻号頁・発行日
vol.2007, no.4, pp.97-102, 2007-01-23

Redefis は SoC の計算エンジンとなる動的再構成可能な ASIP(アプリケーション特化命令セット・プロセッサ)を動的再構成可能プロセッサを用いて実現するプラットフォームである。Redefis は Redefis プロセッサとソフトウェア開発ツールである Redefis ツールから成る。Redefis プロセッサは実行時再構成可能な LUT ベースの演算装置を備え、それをカスタム命令を介して利用できる。Redefis ツールは Redefis プロセッサでアプリケーションに特化したカスタム命令を実現するための演算装置の構成情報とそのカスタム命令を用いるオブジェクトコードの両方を汎用の高級言語(ここではC言語)で記述されたアプリケーションのソースコードから生成する。以前開発した試作 Redefis プロセッサ Vulcan とそのた開発ツールとして Redefis ツール・チェインの経験を踏まえて新たな試作プロセッサとして Vulcan2 を開発しつつあり、また、Redefis ツールを C コンパイラの枠組みに統合して新たに ISAcc コンパイラ開発した。Redefis is a design platform for designing dynamically reconfigurable ASIPs (Application Specific Instruction Set Processors), which are going to be used as engines in future SoCs. The platform consists of the Redefis processor and its SW development toolset. The Redefis processor contains a LUT-based reconfigurable module capable to be reconfigured on-the-fly via custom instructions. The Redefis toolset analyzes the target application (written in high level C language) and generates specialized Custom Instructions which are referenced in the final compiled object code of the application. An early prototype of the Redefis processor, called "Vulcan" with its relative tool-chain have been developed. Based on the know-how obtained, a new prototype, "Vulcan2", and a restructured development toolset, called ISAcc, which integrates the previous Redefis design tool-chain into C compiler framework.
著者
林 隆志 村上 和雄 林 啓子 河合 徳枝
出版者
(財)国際科学振興財団
雑誌
基盤研究(B)
巻号頁・発行日
2007

笑いやすい体質作りのためのトレーニング法を開発し、その効果を分子生物学的に検証した。トレーニング後のコミックビデオ鑑賞で脳波・α2帯域成分(生命維持中枢部の活性を反映)が増加する被験者の笑い体験後で発現が変化している遺伝子を抽出しオントロジー解析した結果、発現増加している遺伝子は免疫系に関連し、発現減少している遺伝子は癌に関連する遺伝子であった。また、これらの被験者では、α2帯域成分の増加を認めない被験者と比較して、平常時の同一カテゴリーに属する遺伝子の発現にも差を認めた。
著者
安浦 寛人 村上 和彰 黒木 幸令 櫻井 幸一 佐藤 寿倫 篠崎 彰彦 VASILY Moshnyaga 金谷 晴一 松永 裕介 井上 創造 中西 恒夫 井上 弘士 宮崎 明雄
出版者
九州大学
雑誌
学術創成研究費
巻号頁・発行日
2002

本研究では,システムLSI設計技術を今後の高度情報化社会を支える基盤情報技術ととらえ,システムLSIに十分な機能・性能・品質・安全性・信頼性を与えるための統合的な設計技術の確立を目指す.1.高機能・高性能なシステムLSIを短期間に設計する技術では,無線通信機能を有するシステムLSI設計技術の研究を行い,シリコンチップ上にコンパクトで安定なRFフロントエンドを実現するためにコプレナー線路を通常のCMOSプロセスで形成する技術を確立した.また,新しい可変構造アーキテクチャとしてSysteMorphやRedifisプロセッサを提案し,それに対する自動設計ツールとしてRedifisツール群を開発した.2.必要最小限のエネルギー消費を実現する技術としては,データのビット幅の制御,アーキテクチャの工夫,回路およびプロセスレベルでのエネルギー削減技術,通信システム全体の低消費エネルギー化設計手法などを構築した.3.社会基盤に求められる信頼性・安全性を実現する技術としては,安全性・信頼性を向上させるための技術として,ハッシュ関数や暗号用の回路の設計や評価を行った.また,電子投票システムや競売システムなどの社会システムの安全性を保証する新しい仕組みや,セキュリティと消費電力および性能のトレードオフに関する提案も行った.4.社会システムの実例として,個人ID管理の仕組みとしてMIID(Media Independent ID)を提案し,権利・権限の管理なども行えるシステムへと発展させた.九州大学の全学共通ICカードへの本格的な採用に向けて,伊都キャンパスの4000名の職員、学生にICカードを配布して実証実験を行った.本研究を通じて,社会情報基盤のあり方とそこで用いられるシステムLSIの研究課題を明示した.RFIDや電子マネーへの利用についても利用者や運用者の視点からの可能性と問題点をまとめることができた.
著者
村上 和男
出版者
一般社団法人 日本機械学会
雑誌
日本機械学会論文集 C編 (ISSN:03875024)
巻号頁・発行日
vol.73, no.733, pp.2456-2463, 2007-09-25 (Released:2011-03-04)
参考文献数
12

It is specially analyzed about the problem of the pitch of stationary sound in the acoustic analytic subjects of brass instruments. It is modeled as a combination of the conical horn elements for the trumpet. First, the end of mouthpiece is set as the closed end, the resonance frequency is calculated as a characteristic value of the modeled trumpet by the technique of Cavity Resonance. Next, when it is played, the effective input impedance at the end of mouthpiece and those relative angles are calculated. Based on these characteristics, quantitative examined considerations are added to the playing methods, and a blowing pattern is set up. Furthermore, it is calculated the virtual additional length for the end of mouthpiece. It is examined correspondence with the playing methods of brass players. This playing method is taken into consideration, the CAD system for the pitch design of trumpet is built, and a suitable example to the pitch design is shown, with the utility of the system. The validity of a blowing pattern is shown.
著者
山崎 宗広 上嶋 英機 村上 和男
出版者
Japan Society of Civil Engineers
雑誌
海洋開発論文集 (ISSN:09127348)
巻号頁・発行日
vol.20, pp.977-982, 2004 (Released:2011-06-27)
参考文献数
2

Amagasaki Harbor is enclosed coastal sea. Therefore water in a harbor basin is stagnant, and the water quality is deteriorated. In this study, we carried out hydraulic model experiments in order to enhance the water exchange of Amagasaki Harbor. The channel making technique is very effective to strengthen the flow in Amagasaki Harbor. This is because a Yodo River flows into harbour basin. And it is also highly effective to enhance water exchange of the harbor water.
著者
荒井 智大 藤尾 淳 島岡 理 望月 泉 宮田 剛 臼田 昌広 井上 宰 村上 和重 手島 仁 中村 崇宣 中川 智彦 中西 渉
出版者
日本臨床外科学会
雑誌
日本臨床外科学会雑誌 (ISSN:13452843)
巻号頁・発行日
vol.79, no.1, pp.12-18, 2018
被引用文献数
1

急性虫垂炎の発症については季節性変化を報告した論文がみられ,特に高気圧時の化膿性疾患の増加を指摘した報告もある.2012年1月1日から2014年12月31日までの3年間に,当院で手術を施行した急性虫垂炎450例について,診療録をもとに後方視的に発症時期を調べその季節性変動を検討した.対象の平均年齢は38.3歳で,男女比は1.5:1であった.手術症例は7-9月が11-12月に比べ有意に多かった(p<0.05).気候要因としては,気温が高いほど発症が多い傾向があるが,気圧には先行研究で示されたような化膿性疾患の増加との関連性は認められなかった.急性虫垂炎の病因は複合的であり更なる検証が必要だが,この季節性変動の情報が急性虫垂炎の発症機序解明に僅かながらも寄与する可能性があると考えられた.