著者
松村 勝之 澤田 祐樹 伊藤 美千穂
出版者
日本食品化学学会
雑誌
日本食品化学学会誌 (ISSN:13412094)
巻号頁・発行日
vol.20, no.1, pp.31-36, 2013
参考文献数
9

Cinnamon Bark is the bark of the trunk of Cinnamomum cassia Blume (Lauraceae), or such bark from which a part of the periderm has been removed, which is designated in the Japanese Pharmacopoeia Sixteenth Edition. It is used in many stomachics of Kampo formulas, and also used as a spice which flavor is unique and favoured around the world. Origin plant species of Cinnamon Bark has some relative species, and they are used for medicinal and food purposes in many countries. It is difficult to distinguish C.cassia from other species only by appearance and taste when they are in a form of powder which is one of the most common styles for use. In order to develop methods for identification of origin plant of Cinnamon Bark, we tried some procedures using DNA sequences. Fresh leaves whose origin plant species were known were used to search for suitable DNA regions to distinguish C.cassia, and rbcL region was found. A combination of PCR amplification with restriction enzyme digestion of DNAs from either fresh leaves or powder could distinguish C.cassia from others. The method we developed in this research could be one of the solutions for the difficulties of DNA extraction and PCR amplification of some crude drugs because of their viscous liquid. It worked well for the samples whose DNA was fragmented by heat and dry. So this method may support the identification of other origin plants which were difficult to be distinguished by conventional simple DNA sequencing method.
著者
松村 浩貴
出版者
兵庫県立大学
雑誌
人文論集 (ISSN:04541081)
巻号頁・発行日
vol.45, pp.25-37, 2010-03-29
著者
小林 文明 千葉 修 松村 哲
出版者
社団法人日本気象学会
雑誌
天気 (ISSN:05460921)
巻号頁・発行日
vol.44, no.1, pp.19-34, 1997-01-31
参考文献数
22
被引用文献数
12

1994年10月4日17時すぎ,土佐湾海上で5本の竜巻が連続して発生した.数多くの画像データと竜巻近傍の自記紙やレーダーエコーデータにより,これらの竜巻の形態と構造を解析した.5本の竜巻の発生から消滅までは1時間の連続した現象であった.漏斗雲が地上まで達した4本の竜巻のライフタイムは約20分,竜巻の強さはFスケールでF0と推定された.竜巻渦はすべて時計回り(高気圧性)の回転であり,漏斗雲の形状,直径の顕著な時間変化を示さないまま3〜6km/hの移動速度で北上した.土佐湾竜巻の発生メカニズムは,直接的にはメソγスケール(数km)のシアーライン上の初期の渦が積乱雲発生時の上昇気流とカップリングして生じたと考えられたさらに,メソβスケール(土佐湾のスケール)の地形,性の収束が積雲を発生させた点で重要であった.土佐湾竜巻はスケールの異なる2つの条件下で発生した,海上竜巻であると結論づけられた.
著者
服部 由美子 松村 美帆子 田上 秀一
出版者
福井大学
雑誌
福井大学教育地域科学部紀要. 第V部, 応用科学. 家政学編 (ISSN:13456075)
巻号頁・発行日
vol.46, pp.1-8, 2007-12-14
被引用文献数
1

現代社会において、衣服は生活する上で不可欠なものであり、TPO(Time・Place・Occasion)に応じた「装い」をすることが求められている。また、ノン・バーバル・コミュニケーション(言語以外による伝達)のツールとして、衣服には自分のことを相手に伝える力を備えている1)。日本では、中学校・高校における通学服は所属を表す、帰属意識を高める、生徒を管理するなどの目的から規定の服装すなわち制服の着用を義務づけている学校が多い。これに対して、大学では服装を規定しないで私服を着用する場合が多い。このような制服から私服への変化は、日々の生活へ及ぼす影響は大きく、大学生は服装の規制から開放され、好きな衣服を着られる楽しさ、気候や気温の変化に容易に対応できる快適さなど、ファッションに対する興味関心の高まる一方で、手持ちの衣服を選択し、着装することに戸惑いを感じることも少なくないと思われる。従来、服装に関する研究は多方面から数多く行なわれているが、制服に関する研究2)~5)は高校生を対象にした報告が多く、制服から私服への転換期に焦点をあてた研究は少ない。本研究では、学校の制服と私服の現状を把握するために、大学生を対象にアンケート調査を行い、服装に関する意識と着装行動について明らかにした。
著者
吉田 敏也 松村 敦 宇陀 則彦
出版者
一般社団法人情報処理学会
雑誌
情報処理学会研究報告情報学基礎(FI) (ISSN:09196072)
巻号頁・発行日
vol.2006, no.118, pp.1-4, 2006-11-06

本研究は、学習者の視点を考慮した非定型学習環境の構築を目指すものである。非定型学習とは、学習者が興味・関心に合わせて、主体的に学習活動を展開できる学習形態である。非定型学習環境の構築には、1)大学の教育・研究に関わる情報資源を統合的に利用できること、2)個人学習向けに情報資源の再構成を行うことが必要である。本稿では、非定型学習の枠組みの提案を行い、現在実装中のシステムについて報告する。The aim of this study is to construct an informal learning environment based on the learner's subjective viewpoint. Informal learning provides user support based on their interests. To construct the informal learning environment, it is necessary to integrate both educational and research resources, and reconstruct those information resources for self-learning. In this paper, we propose a framework for the informal learning environment and also present the prototype system that is being developed.
著者
和田聖矢 松村耕平 角康之
出版者
一般社団法人情報処理学会
雑誌
研究報告ユビキタスコンピューティングシステム(UBI) (ISSN:09196072)
巻号頁・発行日
vol.2014, no.46, pp.1-7, 2014-03-07

本研究では,図書館での体験共有を促すために,ウェアラブルカメラにより撮影された,複数人の一人称視点映像を利用した図書館内の体験共有支援システムを提案する.本システムは,画像の特徴点を用い,一人称視点映像に写り込んだ本棚の判定を行う.写り込んだ本棚別に,一人称視点映像を合成することにより,本棚ごとの複数人体験映像を生成する.6 名に,図書館での一人称視点映像を撮影してもらい,その映像を用いシステムの動作実験を行った.その結果,複数人の身体が写り込んだ映像,本棚の前で本を読んでいる様子が写り込んだ映像,本棚を見渡すような映像が生成された.In this paper, I propose the system that assists of sharing the experiences in library using multiple person's view image taken by wearable camera. The system judges bookshelf by using feature points of image. Moreover, the system visualizes action that like choose book and read book by synthesize multiple person's view images. I develop the system, and I check the system behavior.
著者
松村 雅史 辻 竜之介
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. WIT, 福祉情報工学 (ISSN:09135685)
巻号頁・発行日
vol.105, no.372, pp.7-12, 2005-10-20

笑いは, ストレス低減など生理学的あるいは健康的な効果があるとの報告がある.本研究では, 笑いと健康増進および介護予防に関わる生理学的要因の関係を明らかにするために, 笑い声の無拘束・長時間モニタリングするシステムの開発を研究目的としている.本研究では, まず, 日常会話の中で笑い声をハンズフリーかつワイヤレスで無拘束・長時間モニタリングするシステム(爆笑計)を開発した.本システムは, 頸部表面に装着した喉頭マイクロホンにより声帯振動を検出し, 会話音声中の中の笑い声は, 繰り返し発声が行われることを特徴量として識別できることを示す.
著者
廣瀬 怜那 松村 敦 宇陀 則彦
出版者
Japan Society of Information and Knowledge
雑誌
情報知識学会誌 (ISSN:09171436)
巻号頁・発行日
vol.21, no.2, pp.131-136, 2011-05-28

近年、ディスカバリインターフェースの登場により、資料選択のための様々な機能の開発が行われている。本論文は分類番号を図書館内の位置情報に反映させたディスカバリインターフェースについて説明する。このインターフェースの目的は検索結果が持つ様々な意味的構造を利用者が理解しやすいように支援することである。今回は日本十進分類の体系を意味的関係とみなし、資料に付与された分類番号を館内地図上に写像することによって、検索結果の意味的関係を俯瞰的に眺められるようにした。
著者
松村 秋芳 高山 博 高橋 裕
出版者
日本人類学会
雑誌
Anthropological Science (Japanese Series) (ISSN:13443992)
巻号頁・発行日
vol.116, no.2, pp.202-206, 2008 (Released:2008-12-27)
参考文献数
29
被引用文献数
3

高等学校理科の検定済教科書における自然人類学に関連した記述(1952年以降)について調査した。これまでの学習指導要領の改訂の機会に学会の新しい情報がどの程度改訂版の教科書に盛り込まれてきたかについてしらべたところ,更新された記述内容は必ずしもその時代の新しい知見を反映していなかった。最近2回の学習指導要領の改訂では,霊長類としてのヒトという視点から基礎事項の記述が充実してきていることが見出された。人類の起源と進化について理解し,生物としてのヒトの本質を知るために,どのような教材が適切か,どの程度最新の知見を考慮すべきかは難しい問題だが,複合領域としての特性を生かした記載がなされるよう,配慮がなされる必要があると思われる。
著者
川戸祐介 松村 敦 宇陀 則彦
出版者
一般社団法人情報処理学会
雑誌
情報処理学会研究報告情報学基礎(FI) (ISSN:09196072)
巻号頁・発行日
vol.2007, no.109, pp.1-6, 2007-11-08

本研究は複数の関連する集合知の情報を再構成することで,単体の集合知の利用ではできなかった新しい知識創出を目指した.まず,ソーシャルブックマーク,百科事典作成,Q&A サイトの各集合知を利用する場合の問題点を指摘した.次に,複数の集合知を組み合わせ,これらの問題を解決可能な,回答の補完,百科事典の項目に対する意見付与,意味的な類似キーワードの付与の3例を示した.これらを実現するための,集合知の再構成手法を検討し,プロトタイプシステムの実装を行った.In this research we propose a new reconstruction method that intends to create a combination of knowledge from collective intelligence. At first, we examined some problems on use of single collective intelligence. To solve these problems, we put multiple collective intelligence together and reconstruct. We report this method and the prototype system.
著者
橘川 武郎 長谷川 信 平沢 照雄 松村 敏弘 橋野 知子 高岡 美佳 平本 厚 中村 尚史
出版者
一橋大学
雑誌
基盤研究(B)
巻号頁・発行日
2005

課題番号17330077基盤研究(B)「規制の経済史的研究-産業発展をめぐる企業と政府-」(平成17〜19年度)の研究成果は、2008(平成20)年3月に刊行した研究成果報告書(xii+270頁、総論+全12章)に集約されている。この研究成果報告書の各章は、19世紀後半の生糸貿易(1章、中林真幸執筆、以下同様)、明治期の鉄道業(2章、中村尚史)、第1次世界大戦期の染料工業(3章、橋野知子)、1920〜30年代のラジオ受信機工業(4章、平本厚)、戦前から戦後にかけての港湾運送業(5章、大島久幸)、1950〜60年代のクリスマス電球工業(6章、平沢照雄)、1960年前後の損害保険業(7章、齋藤直)、1960〜70年代の自動車排ガス規制(8章、板垣暁)、戦後復興期〜1980年代の重電機工業(9章、長谷川信)、1950年代後半から今日にかけての原子力発電(10章、橘川武郎)、1980年代後半から今日にかけてのネットワーク型公益事業をめぐる規制改革(11章、松村敏弘)、経済規制に関する理論研究の動向(12章、佐々木弾)を、検討対象としている。本研究は、(1)検討対象期間を長期(明治期から今日まで)にわたって設定する、(2)第2次産業および第3次産業に展開する幅広い業種を取り上げる、(3)大企業と政府との関係だけでなく、中小企業と政府との関係も視野に入れる、(4)歴史分析にもとづく実証研究と経済学に基盤をおく理論研究を結合する、という四つの特徴をもっているが、この点は、上記の報告書にも色濃く反映されている。(1)(2)の点は、1章〜11章の構成から明らかである。(3)に関しては、4〜6章が、中小企業と政府との関係を掘り下げている。(4)に関しては、1、11、12章が理論研究の成果を積極的にとり入れている。
著者
松村 多美恵 菅井 勝雄 (1984) 本田 敏明 菅井 勝雄 新妻 陸利 馬場 道夫
出版者
茨城大学
雑誌
試験研究
巻号頁・発行日
1984

今回の研究は、IRE-【I】(Ibaraki Daigaku Response Environment-【I】)、IRE-【II】に続くIRE-【III】の開発に関するものである。最終年度である昭和61年度は、昭和59年度および昭和60年度に開発されたタッチスクリーン式コンピュータディスプレイ装置を用いて、実用化に向け、本格的な実験を行うとともに、本システムによる学習効果を実証するため、教材とされた生活単元学習としての「宿泊学習」での実際の宿泊場面や授業場面における児童の行動をビデオに記録し、分析した。具体的には、(1)F養護学校小学部における「宿泊学習」の事前と事後にプログラム学習(ことばと動画の対応、および次の行動の予測の動画選択)を実施した結果、学習成積の改善が見られるとともに、反応時間に関しても、反応時間が短かくなり、標準偏差も小さくなった。(2)児童の宿泊場面における行動を17項目の児童に対する質問調査、25項目のVTR反復視聴分析、および担任教師による21項目の行動評価によって検討した結果、多くの場面で自律性の向上が見られた。(3)実験群と統制群を設定し、実験群にみるプログラム学習を実施したところ、実験群において、生活単元学習としての「宿泊学習」の第1回の授業場面の行動がすぐれていた。すなわち、発語や指さしをしながら積極的に授業に参加している行動が、統制群より統計的に有意に多かった。以上の結果により、本システムの有効性が認められた。従来の視聴覚的方法であれば、宿泊学習のビデオを事前に視聴して、その効果を調査するという方法をとったであろうが、本システムは、場面を分解整理した上、児童自らが、タッチスクリーンに反応し、選択視聴するという方法をとり、児童の大きな興味を引いたように思われる。本結果の一部は、日本教育工学会(1986)において発表された。