著者
小林 信彦 Nobuhiko Kobayashi 桃山学院大学文学部
雑誌
桃山学院大学総合研究所紀要 = ST.ANDREW'S UNIVERSITY BULLETIN OF THE RESEARCH INSTITUTE (ISSN:1346048X)
巻号頁・発行日
vol.31, no.3, pp.199-215, 2006-03-15

According to the ancient Japanese, women can never be happy during their lives nor can theyget peace after death, because their minds are full of inborn defects such as jealousy, frivolity orcaprice. These defects are said to be sins, to which women themselves are solely responsible.The Japanese ascribed the authority of this view to Buddhist scriptures. However, descriptionsof such female defects are not found in Buddhist texts. Instead, female bodies are said there tobe disadvantageous to preparation for becaming Buddhas, because of physiological phenomenaconnected with generative function, such as menstruation, morning sickness and labour.Having read a Buddhist reference to disadvantages of female bodies, the Japanese of the ninthcentury mistook it for a reference to defects intrinsic to women's minds. And the well-knownJapanese proposition, "Women are naturally sinful and therefore quite hopeless," was thus establishedto justify the Japanese society in tormenting women for more than 1000 years.
著者
吉田 真美 平林 佐央理
出版者
一般社団法人 日本調理科学会
雑誌
日本調理科学会誌 (ISSN:13411535)
巻号頁・発行日
vol.48, no.6, pp.398-404, 2015 (Released:2016-01-04)
参考文献数
27
被引用文献数
1

ショウガ(Zingiber officinale Roscoe)の辛味主成分である6-ジンゲロールは加熱・乾燥により脱水が起こり,高率で6-ショウガオールに変化することが知られている。しかし,通常の食生活でなされる加熱調理条件下での,6-ジンゲロールの変化に関する研究はごく少ない。そこで,一般的な5種の調理方法(茹で,蒸し,炒り,焼き,電子レンジ)を想定し,ショウガ中の6-ジンゲロールの6-ショウガオールへの変化を経時的にHPLCで測定した。さらにDPPH法により抗酸化能の変化を測定し,また辛味の強度を官能評価により比較した。 生ショウガ中の6-ジンゲロールと6-ショウガオールの割合は98:2であった。60分間の茹で・蒸し加熱により,6-ショウガオールはそれぞれ3倍以上有意に増加したが,大半の6-ジンゲロールは残存していた(93:7茹で),(92:8蒸し)。 辛味および抗酸化能に関しては,加熱前後に統計的な有意差はなく,これらの特性は加熱後も維持されていた。
著者
小林 昭博 Akihiro Kobayashi
雑誌
神学研究 (ISSN:05598478)
巻号頁・発行日
no.53, pp.1-14, 2006-03-20
著者
小林 陽介
出版者
経済理論学会
雑誌
季刊経済理論 (ISSN:18825184)
巻号頁・発行日
vol.49, no.3, pp.90-95, 2012-10-20 (Released:2017-04-25)

Recently there has been a great deal of research generated focusing on the Financialization-Approach. However, most of the literature on financialization emphasizes the influence of the financial sector, and pays less attention to the real economy. This paper examines how to bring the dynamism of real economy into the Financialization- Approach. Firstly, I investigate the relationship between corporations and finance, focusing on the literature of corporate governance. According to the research by Lazonick and O'Sullivan, the management strategy of U.S. corporations changed from "retain and reinvest" to "downsize and distribute" after the 1980s. U.S. corporations reduced their employment, and distributed cash to stockholders, and increased dividend payments and stock repurchases to raise their stock prices. This change arose from the formation of the "market for corporate control", which is explained mainly from the following: 1) Worsening performance of corporations and agency theory, 2) Increase of the stock holding by institutional investors, and 3) Development of junk bond market. However, this change is explained only from the influence of finance. The activeness of corporations is ignored. Secondly, I investigate the situation that U.S. corporations faced in 1980s to focus on the corporate action. They faced the shift in industrial structure. Key industries, such as steel, automobile and household electronic appliances, lost competitive power, while high-technology, energy and service industries maintained competitive power. Many corporations restructured their business formations to adapt to this shift by mergers and acquisitions. While raising stock prices is a result of financial influence in the literature of financialization, raising stock prices has a positive meaning for companies which perform mergers and acquisitions. Companies can perform mergers and acquisitions advantageously when their stock prices are high. Increase of dividend payments and stock repurchases can be understood to be a result of corporate action which adapts to the shift in industrial structure by mergers and acquisitions. Finally, I discuss the corporate image which should be included in the Financialization-Approach. The corporation should be assumed the active one which pursues profits, not the passive one assumed in the former literature. This is the starting point of an attempt to bring the dynamism of real economy into the Financialization-Approach.
著者
朝倉 均 本間 照 成澤 林太郎
出版者
一般社団法人 日本内科学会
雑誌
日本内科学会雑誌 (ISSN:00215384)
巻号頁・発行日
vol.85, no.7, pp.1066-1071, 1996-07-10 (Released:2008-06-12)
参考文献数
7

続発性吸収不良症候群のうち,本邦でみられる代表的疾患であるA型胃炎,胃切除後症候群, Crohn病,全身性疾患に伴う腸病変(アミロイドーシス, PSS, α鎖病)および糖質吸収不全に伴う下痢などの病態について解説した.続発性吸収不良症候群は糖質,脂質,蛋白質,ビタミンB12,鉄,水・電解質,胆汁酸などの消化吸収不全を伴っているので,それがもたらす徴候は多岐にわたるので,患者をよく見ることが大事である.
著者
工藤 浩 井出 浩希 中林 玄一 後藤 貴宏 若栗 良 岩田 尚宏 黒木 嘉人
出版者
一般社団法人 日本老年医学会
雑誌
日本老年医学会雑誌 (ISSN:03009173)
巻号頁・発行日
vol.56, no.1, pp.59-66, 2019-01-25 (Released:2019-02-13)
参考文献数
14
被引用文献数
3

目的:重度嚥下機能障害を有する高齢者診療における完全側臥位法の有用性について検討した.方法:2015年2月から2017年10月に当院に入院し,嚥下機能障害が疑われNSTが介入した142例(全例嚥下内視鏡検査(VE)施行)中,従来の誤嚥予防対策では安全な経口摂取は困難な重度嚥下機能障害と診断された65歳以上の高齢者47例に完全側臥位法を導入した.完全側臥位法導入が安全な経口摂取と転帰に及ぼす影響について,完全側臥位法未実施群(対照群)と比較検討した.結果:平均年齢は85±8.3歳,男女比は32:15,初回VEで全例に重度の嚥下機能障害(兵頭スコア8.16±2.0点)を認めた.完全側臥位法導入後,栄養療法,リハビリテーションの併用により,血中Alb値,Barthel indexの改善も認め,対照群と比較し,経口栄養での退院が有意に増加(26.5→53.2%)した.退院症例25例中13例は再び座位姿勢でも安全に食事摂取が可能となった.死亡退院21例の死因病名は老衰10例が最も多かった.完全側臥位群では老衰による終末期の症例でも安全な経口摂取が可能となり,対照群と比較し死亡までの平均欠食期間が有意に短縮(17.3→7.3日)した.退院後に在宅でも完全側臥位法を継続し,再入院することなく1年後に自宅で穏やかな最期を迎えられた症例も経験した.結論:完全側臥位法は重度嚥下機能障害をもつ高齢者の安全な経口摂取に高い効果を認めた.安全な食事摂取が栄養状態の改善,リハビリによる機能強化にもつながり,経口栄養での退院増加に寄与した.完全側臥位法は特別な器具,手技を必要とせず簡便で負担の少ない手法であり,言語聴覚士が不在の市中病院や在宅,重症患者でも容易に継続できることが確認された.本手技が嚥下機能障害を有する高齢者診療におけるブレイクスルーとなり得る可能性が示唆された.
著者
渡邊 肇子 福水 道郎 林 雅晴
出版者
一般社団法人 日本小児神経学会
雑誌
脳と発達 (ISSN:00290831)
巻号頁・発行日
vol.50, no.5, pp.364-366, 2018 (Released:2018-09-28)
参考文献数
9

メラトニンは種々の睡眠障害の治療に使われるが, 本邦では製造販売承認されていないため, 海外のサプリメントを輸入し使われることが多い. 今回, 海外で販売されているメラトニンサプリメントの品質評価を行い, メラトニンサプリメントは含量や溶出性が様々で品質が一定でないことを確認した. サプリメントは健康維持や増進目的で使われるため品質が一定でないこともあり, 治療目的で使う場合は, 品質や有効性, 安全性が確認された医薬品としてのメラトニン製剤の開発が望まれる.
著者
古林 万木夫 田辺 創一 谷内 昇一郎
出版者
日本小児アレルギー学会
雑誌
日本小児アレルギー学会誌 (ISSN:09142649)
巻号頁・発行日
vol.21, no.1, pp.96-101, 2007
被引用文献数
1

醤油は日本を代表する発酵調味料の一つであるが,これまで醤油中の小麦アレルゲンの残存性について全く研究が行われていなかった.そこで我々は,醤油醸造工程中の小麦アレルゲンの分解機構を調べるために,小麦アレルギー患者の血清を用いた3種類の免疫学的検査手法により醸造中の小麦アレルゲンを測定した.その結果,製麹中に麹(こうじ)菌が生産する酵素により小麦アレルゲンは分解を受け,さらに諸味(もろみ)中でも経時的に分解されて,生揚(きあげ)や火入れ醤油では小麦アレルゲンは完全に消失していることが明らかとなった.また,10種類の市販醤油(淡口,濃口,再仕込み,白)から小麦アレルゲンは検出されなかった.

11 0 0 0 OA 鞍と鐙

著者
林 俊雄
出版者
創価大学
雑誌
創価大学人文論集 (ISSN:09153365)
巻号頁・発行日
vol.8, pp.A53-A97, 1996-03
著者
林 能成
出版者
日本地球惑星科学連合
雑誌
日本地球惑星科学連合2019年大会
巻号頁・発行日
2019-03-14

地震災害軽減において、地震予知への社会的な期待は極めて大きい。公的機関による大規模な地殻活動の観測を根拠にするものから、民間による根拠不明な予言レベルのものまで、多くの地震予知がかなり昔から試みられているが、現実には予知率、的中率、警報期間の3つ全てを実用レベルで実現しているものはない(泊, 2015)。国として進められてきた東海地震の予知と大震法に基づく社会規制という体制は、ターゲットとする地震を南海トラフ全体に広げる検討の中で後退し、2017年11月から「南海トラフ地震に関連する情報(臨時)」による控え目な対応へと変更された。現在、市民、企業、行政などで行動指針の策定が試みられているが、事前に出される可能性がある情報についての予知率や的中率に関する共通認識が得られているとは言い難く、非常に厳格な社会規制や対応が真面目に検討される場面が少なくない。また地震研究者の間でも、地震予知の実現可能性についての認識には幅があり、大地震に先行する現象がそもそも存在しないと考える者もあれば、観測や判定に関する知見が不足していると考える者もいるなど多様性がある。そこで地震前予測情報についての地震研究者の総合的な認識を明らかにするためのアンケート調査を行なった。アンケートでは地震の事前予測ができる、できないという単純な聞き方ではなく、地震予測情報を発表に至るまでのプロセスを以下の4段階に分解したのが特徴である。4段階とは、(1)地震に先行する現象の有無、(2)その現象の観測可能性、(3)観測された事象を異常と判定できる可能性、(4)異常と判定された場合に社会に向けて発表できるか否かで、各研究者の認識を0%から100%まで10%きざみの数値で回答を求めた。さらに、地震前に情報が出された場合に、市民が制限のある生活に耐えらられる期間に地震が起こる確率(的中率)についても、同様に0%から100%まで10%きざみの数値で回答を求めた。ほとんどの研究者はこれらの数字を判断する上で明確な科学的根拠を持っているわけではないが、地震に関する調査・研究を長年進めてきた経験に基づく相場観を聞いた形である。対象とした研究者は日本地震学会の理事、代議員、合計129名で、このうちの90名から回答を得た。地震学会の代議員は会員による選挙で選出されるため、同分野の中で一定の見識を持っている研究者が選ばれていると考えることができる。アンケートへの回答は2018年の日本地震学会秋季大会の会場において対面で依頼することを基本とし、それが不可能だった人にはメールによって回答を求めた。暫定的な集計結果では、情報を発表に至るまでの4段階いずれにおいても0%から100%まで回答には幅があり、地震学者の中でも地震の事前発生予測に多様な認識があることが明らかになった。各段階の平均値は(1)「現象の有無」47%、(2)「観測の可否」47%、(3)「判定の可否」28%、(4)「発表の可否」41%となり、判定を難しいと考える研究者が多い傾向にある。しかし、全ての回答が平均値に近い研究者は少なく、専門分野やこれまでの研究経験によって、4段階のどこが難しいと考えるかには明瞭な違いが見られた。観測に基づく地震の事前予測を行い、その警報を社会に発表するためには、この4段階全てを成功させる必要がある。そこで各研究者の4段階の回答全てをかけ合わせた数字を求めたところ平均値は6%という値になった。これは市民や行政が期待している値よりも低い(たとえば、静岡新聞, 2018)。また情報が発表された時に、地震が起きる確率(的中率)の平均値は22%であった。当日の発表では平均値だけではわからない、回答のばらつきも踏まえた解析結果を示す。多くの専門家は科学的誠実さにもとづいて「実用的な地震予知ができる可能性は低い」とこれまで述べてきたが、その真意は必ずしも社会には伝わってこなかった。受け止める側では、「低い=0ではない」=「0でないなら対策を決めなければならない」=「想定される地震の被害は大きいので厳重な警戒が必要」となり、地震が発生しなかった場合を考慮しない厳重な対応策を選択しがちであった。この種の情報を使いこなすためには、市民感覚に比べて極めて低い予知率、的中率で、さらに長い警報期間を前提にした、無理のない対応策の検討が求められる。
著者
原 巧輔 金澤 芳廣 林 昭次 佐藤 たまき
出版者
大阪市立自然史博物館
雑誌
大阪市立自然史博物館研究報告 = Bulletin of the Osaka Museum of Natural History (ISSN:00786675)
巻号頁・発行日
vol.72, pp.61-79, 2018-03-31

香川県さぬき市多和兼割の上部白亜系・和泉層群引田累層から発掘され,大阪市立自然史博物館に寄贈された爬虫類11点,板鰓類12点の化石の記載を行った.大型のカメの縁板骨5点には,鱗板溝が存在しない,内縁が著しく発達する,内縁が波打つ,という形質が認められることから,原始的なオサガメ類Mesodermochelys undulatusと同定された.また板鰓類には2目4科4属( Chlamydoselachus sp., Hexanchus microdon, Paranomotodon angustidens, Protolamna sp.) のサメが含まれている.このうちP. angustidens は和泉層群では初記録となり,更に日本産の本属の中では歯牙高が最大であった.
著者
太田 若菜 櫻田 大也 小林 江梨子 平舩 寛彦 千葉 健史 富田 隆 工藤 賢三 佐藤 信範
出版者
一般社団法人 レギュラトリーサイエンス学会
雑誌
レギュラトリーサイエンス学会誌 (ISSN:21857113)
巻号頁・発行日
vol.8, no.2, pp.95-102, 2018 (Released:2018-05-31)
参考文献数
14

後発医薬品への 「変更不可処方箋」 について調査を行った. 2017年1~3月の任意の1週間における, 岩手県薬剤師会に所属する233店舗の薬局で受け付けた処方箋75,513枚のうち, 変更不可処方箋は7,926枚 (10.50%) であった. 変更不可の指示件数は合計17,536件であり, 当該医薬品は1,714品目であった. そのうち後発医薬品のある先発医薬品が52.70%, 後発医薬品の銘柄指定が14.86%であった. 薬効分類別にみると, 循環器官用薬, 中枢神経系用薬, 消化器官用薬が上位を占めた. 変更不可の理由としては, “患者の希望” が最も多く, “医師の意向”, “薬剤変更により疾病コントロール不良・副作用の発現” などが続いた. 後発医薬品のさらなる使用推進には, 変更不可処方箋を減少させていくことが必要である. そのためには, 後発医薬品の品質向上や適切な情報提供だけでなく, 処方箋発行システムや診療報酬の面においても対策が必要である. 今後, 複数の地域で一定期間の処方箋抽出調査などを行い, 変更不可処方箋が後発医薬品の使用推進に与える影響についてさらに検討していく必要があると考えられる.
著者
大久保 澄子 田中 克浩 野村 長久 山本 裕 池田 雅彦 山本 滋 紅林 淳一 園尾 博司
出版者
日本臨床外科学会
雑誌
日本臨床外科学会雑誌 (ISSN:13452843)
巻号頁・発行日
vol.63, no.10, pp.2358-2361, 2002-10-25 (Released:2009-01-22)
参考文献数
15
被引用文献数
1

当科で経験した小児・若年者甲状腺癌14例について検討した.男女比1:2.5, 年齢6~19歳だった.主訴は頸部腫瘤が13例と最も多く,術前診断は血中サイログロブリン値測定と穿刺吸引細胞診が比較的診断率が高かった.手術方法は全摘6例,亜全摘7例,葉切除1例で,リンパ節郭清は12例に行った.全例乳頭癌でリンパ節転移陽性は10例(71%)だった.肺転移は3例(21%)に認めたが現在全例生存中である.小児・若年者は早期からリンパ節転移や肺転移をきたしやすいため,正確な術前評価,手術方法の決定,厳重な術後経過観察が必要だと考えた.