著者
大岡 昌博 小林 光男 篠倉 恒樹 鷺沢 忍
出版者
一般社団法人日本機械学会
雑誌
日本機械学會論文集. C編 (ISSN:03875024)
巻号頁・発行日
vol.56, no.531, pp.2919-2925, 1990-11-25
被引用文献数
2

In order to improve the intelligence of a robot with a sense of touch, we have developed a tactile sensor array which can detect the distribution of the three components of a force vector. The tactile sensor consists of a 6×15 matrix of 3×3 mm sensing sites; each site is made of two single-crystal silicon rings on which semiconductor strain gauges are formed by means of a semiconductor processing technique. In this paper, we have introduced formulas to calculate applied force/moment, a center of distributed pressure, and some parameters of slip and hardness, and then carried out sensing tests in order to validate those formulas. Experimental results show that applied force/moment and the center of distributed pressure can be detected with practical accuracy. Slipping, rolling and rotating states can be distinguished by combinations of the slip parameters. Moreover, mechanical properties can be sensed by means of combinations of the hardness parameters. A lump in a soft object can be recognized using an adequate threshold method.
著者
小林 正
出版者
公益社団法人 日本薬学会
雑誌
衛生化学 (ISSN:0013273X)
巻号頁・発行日
vol.31, no.3, pp.156-170, 1985-06-30 (Released:2008-05-30)
参考文献数
61

It is well known that the antirachitic activity of sunlight is due to the photochemical conversion of 7-dehydrocholesterol as provitamin D3 to vitamin D3 via previtamin D3 in skin exposed to ultraviolet rays in sunlight (Dorno ray). On the other hand, it is documented that the major circulating metabolite of vitamin D in the plasma is 25-hydroxyvitamin D (25-OH-D) of which concentration directly reflects the repletion status of vitamin D nutrition. Therefore, we assayed the concentrations of 25-OH-D2 and 25-OH-D3 in the plasma samples obtained from about 1000 subjects including adults, mothers, infants and children. The mean and standard deviation of the assayed values of endogenous 25-OH-D3 in the plasma of healthy adults was 23.0±10.1 ng/ml, which clearly showed the seasonal variation that the levels in summer were significantly higher than those in winter. On the other hand, the levels of mothers were about two times higher than the respective data of newborn infants and there was a highly significant correlation between mothers and newborns. On the basis of these data, the nutritional problems of vitamin D are discussed in this review.
著者
石井 英子 青石 恵子 伊藤 守弘 大橋 裕子 渋谷 菜穂子 田島 織絵 城 憲秀 西尾 和子 丹羽 さゆり 林 公子 深谷 久子 堀井 直子 山田 知子
出版者
中部大学
雑誌
中部大学生命健康科学研究所紀要 (ISSN:18803040)
巻号頁・発行日
vol.4, pp.1-9, 2008-03

目的 内蔵脂肪生活習慣Checkの有効的活用に向け、企業関係者や中部大学教職員の概況把握である。方法 本調査でのチェック項目(数、内容)と身体・生理学的データとの関連を分析した。個人データは匿名性を記し、すべて統計的処理を行い、統計ソフトはSPSS12.0 J Windowsを用い、有意水準を5%とした。調査期間は平成19年9月17日。結果 受診者172人のうち、男性64.5%、女性35.5%。メタボリックシンドロームの目安となる体重と筋肉スコアによる体型判定では、男性は肥満型68.5%、女性の肥満型80.3%、ウエスト周囲径の内臓脂肪型肥満者は男性44人(39.6%)、女性36人(4.9%)で男性に有意な内臓肥満者が多かった。内蔵脂肪症候群生活習慣Checkの予備群の出現割合の男女比較では、「おやつは毎日食べる」、「階段よりエレベーター・エスカレーターを使う」で女性の割合が多かった。肥満状況を、生活習慣Checkにあてはまる数が5つ以上、または、それ未満の者とで比較したところ、男性でのみ、チェック数が多い者の肥満傾向が高くなった。このことから、男性、とくに中年男性の生活習慣指導が必要であることが示唆された。
著者
得丸 定子 小林 輝紀 平 和章 松岡 律
出版者
The Japan Society of Home Economics
雑誌
日本家政学会誌 (ISSN:09135227)
巻号頁・発行日
vol.57, no.6, pp.411-419, 2006

「いのち教育」を展開するための基礎的知見を得るために, 大学生を対象に「死の不安に関する多次元的尺度 (MFODS)」を用いて, 「死と死後の不安」についての意識調査を行い, 結果として以下のことが得られた.<br>(1) 因子分析では「死と死後の不安」について5因子抽出された. この因子分析結果は, 因子数や因子の内容共に, MFODSが開発されたアメリカでの調査及び追試の結果とは異なった. 原因としては, 宗教や文化的慣習の相違が挙げられる. この相違は「いのち教育」を実践する場合, 宗教や慣習を考慮した展開が重要であることを示している.<br>(2) 信仰している宗教の有無については, 本調査でも約60%の学生が無宗教と回答していた. 「いのち教育」は宗教や慣習行事と深い関係があり, 実践に際しては宗教や慣習は考慮する必要がある. 日本の場合, 無宗教と信仰心がないこととは別のことであり, 初詣をする, おみくじを引く, お墓参りをするなどの宗教的慣習行動をとっている. このことは「いのち教育」展開の導入として, 意味は大きい.<br>(3) 「宗教観の低い」学生は「死後の自分の世界と肉体に対する不安」因子が低く, 「死体に対する不安」因子が高かった. 「宗教観が低い」学生は目に見えない世界やことについて価値を置かない結果と考えられる.<br>(4) 性別と「死と死後の不安」の関係では, 女子学生が男子学生に比べてすべての5因子で高い結果を示した. これは歴史的・文化的背景を含んだジェンダーバイアスとも考えられる. 男子学生には「死と死後の不安」が少ないことではなく, むしろ男子学生には無意識的に表現が抑圧されているだけに精神的ストレスが大きいことが考えられる.<br>(5) 抽出された「死と死後の不安」5因子は, 「いのち教育」を展開する際の内容の提示と考えられる. 今後「死と死後の不安」5因子を「いのち教育」の授業内容として具体的に展開する研究や実践がなされることが期待される.
著者
小林 厚志
出版者
社団法人 繊維学会
雑誌
繊維学会誌 (ISSN:00379875)
巻号頁・発行日
vol.60, no.6, pp.P_360-P_360, 2004 (Released:2006-02-15)
著者
小林好日 著
出版者
東洋図書
巻号頁・発行日
1927
著者
新地 修 林田 正尚
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会総合大会講演論文集
巻号頁・発行日
vol.1996, no.2, pp.375-377, 1996-03-11
被引用文献数
1

テキサスインスツルメンツ(TI)におけるDMDの研究開発は、ほぼ20年前ラリー・ホーンベックがデバイスを発明した時に始まった。TIではそれ以来ずっと継続的にホーンベックとその開発チームにより、DMDチップとDigital Light Processing(DLP)^<TM>技術を応用した幅広いアプリケーションの研究開発を続けて来た。最初のデバイスはデフォーマブル・メンブレーン・ディスプレイと呼ばれ、シリコン基板上に作られたメモリーマトリクスと、ミラーとして働く硬化ポリマー薄膜のハイブリッド構造であった。このポリマー薄膜は個別につくられた後、メモリーマトリクスを完成したSiチップ上に合体されていた。その構造概略をFig1に示す。全てTIのDMDは、静電界作用により動作させるタイプのマイクロミラーデバイスである。複雑なハイブリット構造をやめて、モノリジック化する為にウェハー上に直接A1スパッターを行い、マイクロミラーを作り込む新しいプロセスが開発された。その構造をFig2に示す。この"クローバーの葉"状のDMDは、各ピクセル毎にその直下に配置されたメモリー素子による静電界作用によって動作を行う。全て通常のIC製造ラインを使って作られたDMDチップはさまざまなディスプレイ、プリンター、光信号制御システムなどに応用される。当初、多くのアプリケーションでは、DMDで反射された光の角度や明るさのアナログ変調を行う為にミラーの位置もアナログ制御が要求されたが、今ではほとんどの場合ラーはバイナリ位置制御で実現出来るので、新しいミラーの構造と動作モードは低電圧ディジタルCMOS回路で開発されるようになった。このバイステーブル・ミラーのアレーの一部分を拡大した写真をFig3に示す。(768×576ピクセルDMDチップ)これらのミラーは、二端をそれぞれ支柱に支えられそれらの対角線を中心に安定した二つの状態で回転する。支持されていない側のコーナーのどちらかはSi基板上にA1膜で形成されたランディングパッドに接触する。現在のDMD(Digital Micromirror Device)という名前は、このタイプのバイステーブルな動作をするところから名付けられている。TIは最近VGA、SVGAやHDTVなどに使用する1280×1024ピクセルDMDや、2048×1152ピクセルの高解像度を持つデバイスも開発試作を完了した。これらのDMDを使ったデバイスプレイは業界初の全ディジタル式ディスプレイ・システムとなる。TIのNTSC方式の最初のDMD全ディジタル・ビデオシステムは768×576ピクセルのデバイスを使用し、1993年2月にDARPAのHDシステム・プログラムレビューで発表された。
著者
山口 仁志 伊藤 真二 五十嵐 淑郎 小林 剛
出版者
公益社団法人日本分析化学会
雑誌
分析化学 (ISSN:05251931)
巻号頁・発行日
vol.51, no.8, pp.653-656, 2002-08-05

高純度銅中の微量ケイ素定量はJIS法では対応できない.また,二酸化ケイ素の状態で含まれるケイ素についても対象外である.そこで二酸化ケイ素を含む全ケイ素の定量にフッ化物分離法の適応を検討した.二酸化ケイ素を分解して四フッ化ケイ素を生成するのに必要なフッ化水素酸量等,最適条件について詳細に検討を行った.その結果,二酸化ケイ素の状態を含むサブ ppm のケイ素定量が可能となった.また,試料量 0.5g のときの検出限界は 0.1ppm であった.
著者
Jindalertudomdee Jira 林田 守広 趙 楊 阿久津 達也
出版者
公益社団法人 日本化学会・情報化学部会
雑誌
ケモインフォマティクス討論会予稿集 第37回情報化学討論会 豊橋
巻号頁・発行日
pp.O12, 2014 (Released:2014-11-20)
参考文献数
3

本研究ではこれまで開発してきた幅優先探索順の列挙手法を拡張し,各原子の数とナフタレン環の数を入力として,ナフタレン環を一つのノードに縮約したときに木構造となる化学構造を重複なくすべて列挙する手法を提案する.よく知られた列挙ツールであるMOLGENといくつかの入力に対して実行時間を比較し,閉路としてナフタレン環のみを含む場合に提案手法の実行効率が優れていることを示す.
著者
臼田 和生 小林 大祐 竹森 一司 石川 忠夫 星野 修一 斉藤 典彦 津久井 宏行 西谷 泰 久保 実
出版者
公益財団法人 日本心臓財団
雑誌
心臓 (ISSN:05864488)
巻号頁・発行日
vol.32, no.5, pp.58-63, 2000

症例は12歳,男児.学校心臓検診では異常なし.1999年2月15日小学校の昼休み中に突然意識消失し,4分後救急隊到着時には心肺停止状態で心電図モニターは心室細動であった.近医に搬送され心肺蘇生と軽度低体温療法を施行し第8病日に開眼,その後,徐々に意識回復した.非持続性心室頻拍が多発し心停止の原因と考えられたため,精査加療目的に当科入院.心エコー・左室造影で僧帽弁後尖下部左室後壁にφ3cmの先天性左心室瘤を認めた.心室頻拍波形は右脚ブロック+上方軸で心室瘤付近が起源と考えられた.心室瘤に対し外科的治療を施行.高密度マット電極で術中マッピングを行い,心室瘤辺縁にVT最早期興奮および心室瘤状部分に伝導遅延を認めたため,心室瘤周囲にcryoablationを行い,心室瘤に対し心膜パッチ縫着を行った.術後,心室性不整脈は消失した.以上,先天性左心室瘤に致死的心室性不整脈を合併した稀な1例を経験し,蘇生・根治に成功した.学校心臓検診での本病態の検出は極めて困難と思われた.
著者
小野 昌彦 小林 重雄
出版者
一般社団法人日本認知・行動療法学会
雑誌
行動療法研究 (ISSN:09106529)
巻号頁・発行日
vol.25, no.2, pp.37-45, 1999-09-30

小学5年生女子不登校(10歳)に対して、再登校行動の形成を目的として介入を実施した。そして、その有効性と問題点の検討を行った。 本症例は、不登校発症前の要因として、社会的スキル、特に書三張的スキルの欠如が考えられた。主養育者が祖母から母親に交替した後、彼女の対人関係困難場面からの回避行動を母親が強化的対応をしてしまったことにより、不登校が誘発されたと考えられた。彼女が家庭に滞留する行動が、母親からの世話やき、電話掛けといった強化刺激が提示され、維持されていると分析された。 彼女への介入として、かかわりの形成、社会的スキル訓練、体力訓練、学習指導、単独通室訓練、親指導が導入された。2期(2ヶ月間)、9セッションの介入の結果、再登校が開始した。予後も良好であった。 かかわり形成が困難な事例の場合、行動アセスメント項目として、友人関係における正の要因が何であるか、欠如しているか、習得の可能性や手順はどうかが問題となる。