著者
川野 亮二 高橋 保博 小林 零 永山 加奈 北原 佳奈
出版者
特定非営利活動法人 日本呼吸器外科学会
雑誌
日本呼吸器外科学会雑誌 (ISSN:09190945)
巻号頁・発行日
vol.34, no.2, pp.171-177, 2020-03-15 (Released:2020-03-15)
参考文献数
14
被引用文献数
1 1

肺癌手術後に脳梗塞を発症した左肺上葉切除例2例と左肺下葉切除例1例を経験した.この内2例は脳血管内治療の適応となり治療後,身体所見の著明な改善を認めた一方で,1例は既に広範な領域の脳梗塞のために積極的治療の対象とならず予後不良の転帰をとった.近年,肺葉切除後に発生する脳梗塞は肺静脈断端部に発生した血栓に起因する可能性が高いことが報告され,特に左上肺静脈切離例にその頻度が有意に高いことが示された.本症例は肺静脈断端部の血栓の証明は得られていないが,左側の肺葉切除例であることや臨床所見などからいずれも肺静脈断端部に形成された血栓による脳梗塞の可能性が高いと考えた.脳梗塞急性期の治療は適応があれば脳血管内治療がきわめて有用な方法であるが,未だ施行可能な施設は限られる.肺静脈断端血栓の予防は外科手技的に困難と考えられる現状から,左肺腫瘍の葉切除例では術後抗凝固療法の施行を検討する必要がある.
著者
加藤 裕久 広瀬 瑞夫 山口 昌之 吉沢 催章 福田 宏志 小田 積一 永山 徳郎
出版者
The Japanese Circulation Society
雑誌
JAPANESE CIRCULATION JOURNAL (ISSN:00471828)
巻号頁・発行日
vol.31, no.12, pp.1857-1863, 1968-01-15 (Released:2008-04-14)
参考文献数
9
被引用文献数
1

The mechanism of the anoxic spells in the patient with tetralogy of Fallot is still uncertain, but beta adrenergic stimulation has been shown to accentuate cyanosis and occasionally to precipitate an anoxic spell. The purpose of the present study is to investigate the hemodynamic responses to isoproterenol (adrenergic beta stimulant) and propranolol (adrenergic beta blockade). Materials and Methods: Eleven children ranging in age from 3 to 14 years have been studied at cardiac catheterization (tetralogy of Fallot 7 cases, pulmonary stenosis with intact ventricular septum 2 cases, ventricular septal defect 1 case, patent ductus arteriosus 1 cases). All patients were sedated with hydroxyzine hydrochloride, secobarbital and pethidine HCl. The pressure pulses of pulmonary artery, right ventricle and femoral artery were obtained by the Siemens electro manometer. Determinations of oxygen satura-tions were obtained with the gas analyser (In-strumentation Laboratory) on arterial, pulmo- nary and mixed venous blood. Oxygen consumptions were measured by Fukuda Irika's respirometer. The phonocardiogram and the first derivative of right ventricular pressure pulse (dp/dt) were simultaneously recorded. Isoproterenol (0.1mg/20cc in 5% dextrose in water)was infused intravenously until the heart rate increased by 50 per cent. Then blood samples were obtained and pressure pulses were recorded. Thereafter, while the action of isoproterenol persisted, the infusion of propranolol in a dose of 5γ/kg (2mg/20cc in 5% dextrose in water) was administered, and the parameters were restudied. The angiocardiogram was obtained in one case before and after isoproterenol infusion. Results and Discussion: In tetralogy of Fallot the isoproterenol in-fusion resulted in an increase of right ventricular systolic pressure and a decrease of pulmonary systolic pressure. Pulmonary blood flow was decreased and systemic blood flow and right to left shunt were increased, so arterial oxygen saturation was markedly decreased. In angio-cardiogram the marked narrowing of the right ventricular outflow tract was demonstrated after isoproterenol infusion. In simultaneously recorded phonocardiogram the ejective systolic murmur due to pulmonary stenosis was decreased by isoproterenol infusion. In pulmonary stenosis with intact ventricular septum the pressure gradient of pulmonary artery and right ventricle was markedly increased, but arterial oxygen saturation was unchanged after isoproterenol infusion. Thereafter, while the action of isoproterenol persisted, a infusion of propranolol was administered. In tetralogy of Fallot the propranolol infusion resulted in an increase of arterial oxygen saturation. And the systolic pressure gradient of pulmonary artery and right ventricle was decreased. Pulmonary blood flow was increased and systemic blood flow and right to left shunt were decreased. So the patients were recovered from anoxic state. The mechanism of the anoxic spells in tetralogy of Fallot is still uncertain, but our study suggests that the increase of the contraction in the outflow tract of right ventricle makes the hypoxic condition. Relaxation of the outflow tract of right ventricle is seen after propranolol, and the patient is recovered from anoxic condition. In one case with tetralogy of Fallot in age of 9 months who had frequent cyanotic at-tacks we used propranolol orally 5 mg a day. After propranolol there has been no anoxic spell in this patient. So it may have been some practical usefulness in prevention and treatment of anoxic spells in tetralogy of Fallot.
著者
三好 克彦 山本 強 永山 隆繁
雑誌
情報処理学会論文誌 (ISSN:18827764)
巻号頁・発行日
vol.34, no.8, pp.1829-1843, 1993-08-15

北海道大学は、1989年より3か年計画でキャンパスLAN HINES(ハイネス)の構築を行った。ハイネスは、北海道大学における情報のインフラストラクチャとして位置付けて、教育研究のみならず、大学事務のOA化にも利用できるものとして計画された。大学に存在しているあらゆる種類の計算機を接続できるよう、マルチプロトコルを採用し計算機相互の接続とともに、電子メール等のサービス機能と、イメージ系の相互交信を可能とする基本的概念を具現した。基幹ネットワークとしてFDDI規格の双対モードの光ファイバを4リング張り巡らし、各部局はイーサネットで接続している。キャンパスで多数使われているパソコン等も、RS232Cで接続できるようにして、誰でもが使いやすい環境を実現した。函館にある水産学部との間は、高速ディジタル回纏で接続し、全学の一体化に大きく貢献している。さらにネットワーク管理の省力化を図るため、ハイネス全体の管理を1か所で行えるよう、新たに開発した集合分散管理方式を使用している。アドレス管理は、1992年4月から学術情報 ネットワークの一つとしてインタネット・バックボーンが動き出したので、世界と共通の墓盤なので重要である。このため、独特な簡単で確実なアドレス管理方式を考え出し、効果を上げている。
著者
西川 真那 島田 典明 永山 泉 福島 和彦 天野 圭慧子 川北 智英子 澤田 真理子 木野村 賢 福島 正樹 浅野 健一郎
出版者
一般社団法人 日本透析医学会
雑誌
日本透析医学会雑誌 (ISSN:13403451)
巻号頁・発行日
vol.48, no.3, pp.199-205, 2015 (Released:2015-03-27)
参考文献数
26
被引用文献数
1 1

57歳男性, 透析歴35年. C型肝硬変があり週初めの血液透析 (HD) 後にのみ肝性脳症Ⅲ度を繰り返した. 低カリウム血症などの誘因はなく, 分岐鎖アミノ酸製剤とラクツロース, レボカルニチンを追加し透析液の重炭酸濃度を低減した. しかし再び週初めのHD後に肝性脳症Ⅲ度となり血漿アンモニア濃度は219μg/dLであった. CTで太い門脈-大循環シャントを認め, ドップラー超音波で測定した門脈血流はHD後に低下していた. 血液濾過透析 (HDF) への変更で門脈血流の低下を減少でき, カナマイシンも追加し以後の肝性脳症はみられていない. 肝性脳症の原因にはアンモニアなどの代謝異常に加え, 門脈血の大循環への流入がある. HDにより大循環の圧が低下することで, 門脈-大循環シャントを介した門脈血の大循環への流入量が増えHD後の肝性脳症を惹起するとされる. HDFによる門脈血流の保持を含めた集学的治療で肝性脳症の再発を抑制できた.
著者
井上 達彦 真木 圭亮 永山 晋
出版者
特定非営利活動法人 組織学会
雑誌
組織科学 (ISSN:02869713)
巻号頁・発行日
vol.44, no.4, pp.67-82, 2011-06-20 (Released:2022-08-20)
参考文献数
41

プラットフォーム・リーダーであるハブ企業は,ニッチのどのような行動を促せばエコシステムを繁栄させられるのか.エコシステムの繁栄のメカニズムを解明する上で鍵となるのが,マルチプラットフォーム環境下におけるニッチの多様な行動で ある.本研究では,相互補完的にエコシステムの健全性に貢献しうるニッチを,プラットフォームへの依存度の動態的な変化から四つに分類し,ニッチの望ましい行動とそれを促すハブ企業の戦略を複眼的に分析した.
著者
永山 逸夫 上村 顕也 高 昌良 大脇 崇史 名古屋 拓郎 寺井 崇二
出版者
Japan Society of Neurovegetative Research
雑誌
自律神経 (ISSN:02889250)
巻号頁・発行日
vol.59, no.2, pp.208-211, 2022 (Released:2022-07-16)
参考文献数
26

肝臓の様々な病態で,肝臓,脳,消化管が種々の因子を介して密接に連関することが明らかになりつつある.我々は,非アルコール性脂肪性肝疾患(NAFLD)でも肝-脳-腸が自律神経を介して連関することを明らかとしてきた.そこで,本稿では,肝疾患と自律神経の関連,これまでの我々の研究結果を紹介したい.

1 0 0 0 倉敷市史

著者
永山卯三郎 編著
出版者
名著出版
巻号頁・発行日
vol.第11冊, 1974
著者
永山 敏廣 真木 俊夫 観 公子 飯田 真美 田村 行弘 二島 太一郎
出版者
日本農薬学会
雑誌
Journal of Pesticide Science (ISSN:1348589X)
巻号頁・発行日
vol.14, no.1, pp.39-45, 1989-02-20 (Released:2010-08-05)
参考文献数
12
被引用文献数
5 5

日本茶の茶葉中に検出された有機リン系農薬は, 茶の種類や生産地により特徴が見られた. また, 多種の農薬が同一の茶葉に残留し, とくに, MEP, EPNおよびイソキサチオンの検出率が高かった. さらに, CVP, イソキサチオンおよびプロチオホスは, 1ppmを超えて残留した茶葉が見られた. これら残留量の多かった農薬のうち, イソキサチオンおよびプロチオホスは茶湯中への浸出率が低く, 飲用上とくに問題はないと考えられる. しかし, CVPは3ppmを超えて残留した茶葉があり, 浸出率も高かった.今回の調査では, 茶葉中の有機リン系農薬の残留量は全般的には微量であり, 食品衛生上とくに問題があるとは考えられない. しかし, 登録保留基準値を超える農薬の残留するものが1検体とはいえ見いだされており, また, 同一の茶葉に多種の農薬が同時に残留していたことから, 今後生産者は農薬散布に当たり, その使用時期や使用方法などに十分配慮して, 茶葉中残留農薬量を極力減らし, 消費者の安全を図らなければならないと考える.

1 0 0 0 吉備郡史

著者
永山卯三郎 編
出版者
名著出版
巻号頁・発行日
vol.下巻, 1971
著者
剱物 充 小泉 益朗 永山 善久
出版者
日本理学療法士協会(現 一般社団法人日本理学療法学会連合)
雑誌
理学療法学Supplement Vol.35 Suppl. No.2 (第43回日本理学療法学術大会 抄録集)
巻号頁・発行日
pp.B0666, 2008 (Released:2008-05-13)

【目的】出生体重1000g未満の超低出生体重児は、近年の出生数増加と救命率の向上の一方、いかに障害なき生育に導くかが課題の1つといわれている。我々は、超低出生体重児の運動発達の経緯を調査し、理学療法(以下PT)施行上の要点について検討したので報告する。【方法】対象は平成16年10月から平成18年10月までの2年間に当院新生児医療センター(以下NICU)に入院した超低出生体重児41例中、脳性麻痺の診断を受けず、独歩獲得までフォローできた19例である。方法は以下の3点について調査した。1)対象群をNICU入院中からPTを開始した群と対照群に分類し、周産期状況として在胎週数、出生体重、入院期間、IMV施行日数、アプガースコア(1分)、同(5分)、そして呼吸窮迫症候群と新生児慢性肺疾患の罹患率を比較した。2)対象群を在胎27週未満と27週以上の2群に分類し、独歩獲得時の修正年齢を比較した。また対象群を出生体重750g未満と750g以上の2群に分類し、同様に独歩獲得時修正年齢を比較した。3)対象群をNICU入院中からPTを開始した群と外来でPT開始した群、そしてPT施行なしの3群に分類し、頸定、肘這い位、寝返り、床上座位、四つ這い移動、つかまり立ち、つたい歩き、独歩の各発達指標到達時の修正年齢を比較した。尚、2群間の比較にはマン・ホイットニ検定を、3群間の比較には一元配置分散分析法を、そして独立性の検定にはフィッシャーの直接確立計算法を用いた。【結果】1)周産期状況の比較では、出生体重においてNICU入院時PT開始群(n=5,607.2±92.0g)と対照群(n=14,833.1±116.5g)との間で有意差が認められた(p<0.05)。その他の項目では有意差は認められなかった。2)独歩獲得時修正年齢の比較では、在胎27週未満群(n=11)と27週以上群(n=8)の間に有意差は認められなかった。また、出生体重750g未満群(n=10)と750g以上群(n=9)との間にも有意差は認められなかった。3)NICU入院時PT開始群(n=5)、外来時PT開始群(n=5)、PTなし群(n=9)の3群間における各発達指標到達時修正年齢についても有意差は認められなかった。【考察】独歩を獲得する超低出生体重児の運動発達は、各発達指標の到達状況からみると比較的順調な経緯を辿るといえる。しかし運動発達に関するハイリスク児としてPTが開始される場合、筋緊張や姿勢・動作パターンなど様々な問題点を体験する。Lailaによれば在胎32週未満の児では、特に縦方向への移動において、満期産児と比べバランス反応における筋出力で問題を生じるとしている。一方、これらの状況には精神発達遅滞(以下MR)の関与を窺わせる例も存在する。Shepherdによれば、MR自体の重症度にも依存するが、早期の介入が発達を刺激する効果を持つとし、腹臥位の重要性や、固有感覚入力による運動促通などについて指摘している。PTではこれらの点を考慮し、両親を巻き込みながら支援していくことが要点の1つではないかと考えられる。
著者
永山 貴洋 北村 勝朗 齊藤 茂
出版者
東北大学大学院教育情報学研究部
雑誌
教育情報学研究 (ISSN:13481983)
巻号頁・発行日
no.5, pp.91-99, 2007-03

従来、動作のコツは指導できないとされてきた。果たして、動作のコツを指導することは本当に不可能なのであろうか。そこで本研究では、動作のコツを習得する際に機能するといわれる学習者の形態化身体知に対する優れた指導者の働きかけを明らかにすることを目的とした。調査は、3名の指導者と1名の選手を対象とし、行動再検証により実施した。インタビューデータを分析した結果、優れた指導者の身体知指導方略の要素として、「認知特性の把握」、「動作イメージ形成の促進」の2つのカテゴリーが形成された。最終的に、優れた指導者は選手の身体組成や動きの違いだけではなく、動感に対する気づき方等の認知特性を理解した上で多様なイメージを提示することで選手の形態化身体知を活性化させ、動作のコツを習得させていることが明らかになった。

1 0 0 0 OA 加賀藩史稿

著者
永山近彰 著
出版者
尊経閣
巻号頁・発行日
vol.第5巻 列伝3 第6巻 列伝4, 1899
著者
山口 庸子 清井 えり子 永山 升三
出版者
日本LCA学会
雑誌
日本LCA学会誌 (ISSN:18802761)
巻号頁・発行日
vol.6, no.3, pp.209-216, 2010 (Released:2012-08-24)
参考文献数
17

Objective. The most common professional cleaning services available today are professional dry cleaning, laundry, and wet cleaning. Many of the organic solvents used in dry-cleaning have been identified as factors contributing to global warming, destruction of the ozone layer, and groundwater contamination, among other problems, and are subject to legal restrictions and controls. Dry-cleaning remains an essential process, since it causes less damage to clothing than water-based cleaning. Requirements for clothing cleaning have grown increasingly restrictive as exemplified by the launch of the Carbon Footprint Pilot Project. Given these circumstances, this study seeks to estimate greenhouse gas emissions (in terms of GWP100) based on LCI analysis of each step of the cleaning processes and discusses methods for reducing emissions. Cleaning is an essential aspect of the usage stage of clothing and its life cycle. To help create a system for establishing carbon footprints for clothing products, this study also examines a wide range of public information sources related to CO2 emissions, based on cleaning site data collected in fiscal 2009.Results and Discussion. In the dry cleaning process, the electric power consumed by the various activities at cleaning agencies, the steam required for solvent recovery, steam required for pressing, and packing materials, including hangers and carrier bags, contribute significantly to overall CO2 emissions. At 0.369 kg-CO2eq per clothing, the CO2 emissions associated with the steam required for tetrachloroethylene recovery accounts for the highest fraction of CO2 generated. The results suggest CO2 emissions generated by tetrachloroethylene which used as the dry-cleaning solvent exceed those of petroleum-derived solvents. The results also show CO2 emissions from solvents can be suppressed by reducing the solvent consumption rate to 4% or 20%, which also reduces the generation of photochemical oxidants. In laundry processes, steam for pressing and drying in the finishing processes contributes significantly to CO2 emissions, followed by heating boilers, detergents, and cardboard use.Conclusions. The CO2 emissions generated by the dry cleaning process depend significantly on the types of solvents used. The steam required for solvent recovery contributes a large portion of these emissions, followed by the steam used in finishing processes. Improving boiler efficiency is a key factor in reducing CO2 emissions in both dry cleaning and ordinary laundry processes. This paper also proposes a flexible method for estimating cleaning-related CO2 emissions per clothing, based on a conversion proportional to weight, by accounting for differences in washing methods, finishing processes, and solvents.
著者
永山真
出版者
長崎経済研究所
雑誌
ながさき経済
巻号頁・発行日
vol.2010年(9月), no.251, 2010-08-30
著者
永山 進 林 俊哉 高野 明雄 牧之内 科子 工藤 正博
出版者
公益社団法人 日本表面科学会
雑誌
表面科学 (ISSN:03885321)
巻号頁・発行日
vol.12, no.10, pp.628-634, 1991
被引用文献数
1

It is well-known that quantitative analysis of major elements by SIMS is generally difficult because of the matrix effect. In the present paper we examined some basic problems of the major element analysis of Cd<SUB>x</SUB>Hg<SUB>1-x</SUB>Te (CMT) which is known to be easily damaged by various kinds of beams. It was shown that the matrix effect in quantification can be reduced by detecting postionized monoatomic ions for O<SUB>2</SUB><SUP>+</SUP> and Ar<SUP>+</SUP> primary beams. In the case of Cs<SUP>+</SUP> bombardment, detection of the cationized molecular ions, which are formed via one kind of post-ionization process, also proved to be effective. In all the cases, good linear relationships between the secondary ion intensity and the primary ion current density were obtained in the log-log plot. The intensity decrease of Hg<SUP>+</SUP>, however, was observed along with depth profiling of the bulk sample. This phenomenon was correlated with the morphological changes caused by ion irradiation.