著者
櫻井 祐子 横尾 真 湊 真一
出版者
九州大学
雑誌
基盤研究(C)
巻号頁・発行日
2011-04-28

効率的な提携を形成すること(提携構造形成問題)は,人工知能やマルチエージェントシステムの研究領域において,重要な研究分野となっている.本研究課題では,多分岐ゼロサプレス型BDD~(MTZDD)を応用し,(1) あらゆる特性関数を記述可能,(2) 既存の表現法よりも指数的に簡略化可能な場合が存在,(3) コアに関する問題をMTZDDのノード数の多項式時間で求解可能,(4) 提携構造形成問題は混合整数計画法を用いることで,既存アルゴリズムよりも高速に解を求めることが求解可能といった性質を持つ簡略記述法の提案などを行った.これらの研究成果は,国際会議 PRIMA2011で優秀論文賞を受賞した.
著者
田中 真由美 土田 泰子 大湊 佳宏 自見 壽史 占部 昌蔵 Tanaka Mayumi Tsuchida Yasuko Ominato Yoshihiro Jiken Hisashi Urabe Shozo
出版者
長岡工業高等専門学校
雑誌
長岡工業高等専門学校研究紀要 (ISSN:00277568)
巻号頁・発行日
vol.46, pp.71-76, 2010-11

学生の英語力向上のため,平成21年度に英語多読用図書が長岡高専図書館に導入され,現在の多読用図書の蔵書数は約6千冊である.これらの図書は,主に英語の授業における多読活動の際に利用されている.長岡高専英語科では,地域住民の生涯学習,本校の広報,そして学生が学外でも積極的に多読を行える環境の整備のため,英語多読に関する地域貢献活動を行ってきた.本稿はこれまでに行った「ながおか市民大学」講座,長岡市国際交流センターとの連携,および,中学生対象の英語多読紹介の概要を報告する.
著者
小湊 潔
出版者
公益社団法人日本薬学会
雑誌
Chemical & pharmaceutical bulletin (ISSN:00092363)
巻号頁・発行日
vol.17, no.11, pp.2198-2200, 1969-11-25
被引用文献数
1

In the previous paper, scordinin A_1 was isolated from boiled garlic, and it was seemed as the biological active component in garlic. In this paper the constituents of scordinin A_1 were described from the hydrolysis products of scordinin A_1. By acid hydrolysis of scordinin A_1,fructuronic acid was detected, and by garlic enzyme allyl mercaptan was proved. And by hydrolysis with barium hydroxide, one kind of peptide, scormin, was isolated. From the above results, the author presumed that allyl thiofructuronic acid combined with scormin to form scordinin A_1,and on the chemical structure of scormin will be discussed in Part III in this series.
著者
呉 哲彦 小田 誠 渡邊 剛 村上 眞也 野々村 昭孝 湊 宏
出版者
日本肺癌学会
雑誌
肺癌 (ISSN:03869628)
巻号頁・発行日
vol.44, no.1, pp.31-35, 2004-02-20
被引用文献数
1

背景.喀痰細胞診での肺門部肺癌の発見例はほとんどは扁平上皮癌であり腺癌はまれである.我々の経験した粘膜内を表層伸展する肺門部肺腺癌の1例を報告する.症例.58歳の男性.咳漱を主訴に近医を受診し喀痰細胞診でClass Vと判定された.気管支鏡にて右上葉支B^1,B^2,B^3分岐部に黄白色の粘膜褪色部位が見られ,同部位よりの生検で肺腺癌の診断を得た.胸部CTでは右上葉支から右主気管支にかけて気管支壁の肥厚が見られた.術前診断T1N0M0の肺門部早期肺腺癌の診断にて右肺管状上葉切除およびND2bのリンパ節郭清を施行した.術中病理診断にて右主気管支中枢側断端に癌の浸潤を認めたため,気管分岐部直下まで追加切除し中間気管支幹と端々吻合を行った.病理組織学上,末梢側はB^1,B^2,B^3の亜亜区域支まで,中枢側は気管分岐部直前および中下葉支人口部2軟骨輪前までの範囲にわたり,粘膜に沿った伸展が高度な肺門部肺臓癌と診断された.術後病期はT3N0M0,IIB期であった.吻合部への放射線治療を追加し術後6年で再発の兆候は認めていない.結論.粘膜内を表層伸展する極めてまれな肺門部腺癌の1例について報告した.
著者
村内 佳子 湊 隆幸
出版者
日本リアルオプション学会
雑誌
リアルオプション研究 (ISSN:18815774)
巻号頁・発行日
vol.3, no.1, pp.139-157, 2010 (Released:2010-03-04)
参考文献数
3

During a project, various risk events may emerge. These risk events lead to decision-makings such as additional investment for project, execution of project, and withdrawal from project. Prepayment and Re-scheduling are typical credit risk events. Prepayment risk is the risk that project fund is reduced before maturity by certain reasons of investors. Re-scheduling risk is the risk that a loan repayment date is postponed because a financial condition of project is worsened at a maturity and repayment of a loan amount is difficult. In this paper we propose the method to evaluate a value of project including these credit risks and establish a structural model to evaluate it.
著者
中嶋 英昭 湊 久美子 林 喜美子 斎藤 八千代
出版者
和洋女子大学
雑誌
和洋女子大学紀要. 家政系編 (ISSN:09160035)
巻号頁・発行日
vol.40, pp.161-170, 2000-03
被引用文献数
1

生活習慣病の予防や改善に有効な運動は有酸素運動であり,それは呼吸循環系の機能向上を目指して行う運動で,最大酸素摂取量の多少で評価できる。そこで,一般女子学生を対象にトレッドミル歩・走行を行わせ,呼吸循環系機能の応答について計測した。比較のため運動部員(バスケットボール部,ソフトテニス部)についても同様に測定し,さらに15-25年前の報告とも比較した。心拍数は安静値から運動部と有意な差があり,その差は中等度の負荷でさらに広まり,一般学生・テニス部・バスケット部の間にそれぞれ約10拍/分ずつの差があった。最高心拍数は一般学生・テニス部・バスケット部それぞれ184・191・181拍/分で,運動遂行時間はそれぞれ11分20秒・12分26秒・12分56秒で,バスケット部はまだ余力がある状態かもしれない。最大酸素摂取量は一般学生34.5・バスケット部47・テニス部41ml/kg・分で,運動部との間に有意差が認められた。また15-25年前の一般学生と比較しても若干低い値であった。心拍数と酸素摂取量の関係式から考察するとバスケット部は他の群より大きく左方移動した直線で,テニス部と15年前の一般学生がほぼ同様の傾向,そして今回の一般学生は最も右寄りに位置しており,同一負荷に対して循環系がより多く負担を強いられている状態と言える。以上の結果から,今回の一般学生の呼吸循環系機能は運動部員に比較して,さらに15-25年前の一般学生と比較しても低く,日常生活の中に有酸素運動を取り入れる努力をし,呼吸循環系の機能改善を計らなければ,将来の生活習慣病が心配される。
著者
湊 一 宮口 右二 豊田 淳 中村 豊
出版者
茨城大学
雑誌
基盤研究(C)
巻号頁・発行日
1999

稲わらのNaOH処理は、乾物重量あたり最終含水量35%および最終NaOH濃度0〜4%となるように、稲わらにNaOH水溶液を散布し、0〜21日間貯蔵した。4%NaOHで21日間の処理を行った時に、稲わらのin situ消化率での改善は最大であった。稲わらのリグニンおよびヘミセルロース含量とin situ消化率との間には負の相関が認められた。NaOH処理および無処理の稲わらの細胞壁に含まれるリグニンの特性を明らかにするために、細胞壁のフェノール性化合物の分析を行った。NaOH処理により、稲わらから遊離されるフェノール性化合物の量は、バニリン、p-クマル酸、フェルラ酸、p-ヒドロキシベンズアルデヒドの順に多かった。また、NaOH処理によって、稲わら中のエステル結合型のp-クマル酸の約50%が消失していた。稲わら中のセルロースのin situでの消化率は4%NaOHでの処理により著しく改善された。稲わらの細胞壁ヘミセルロース構成成分中でキシロースのin situ消化率は他の単糖類に比べて劣っていた。しかし、稲わら中のキシロースのin situでの消化率はNaOH処理によって改善された。In situ消化の間に、無処理の稲わらからは等量のグアイアシル-およびシリンギル-リグニンが放出された。他方、NaOH処理稲わらからはグアイアシル-リグニンに比べてシリンギル-リグニンがより多く放出された。走査電子顕微鏡による観察では、稲わらは、NaOH処理によって繊維組織が膨潤し、無数の繊維状物質の突出が確認された。この研究で得られた成績は、セルロースミクロフィブリルを包囲しているヘミセルロース多糖体とリグニンから構築されている網状構造、さらにはこれらの多糖体やリグニンに結合しているフェノール酸類がin situでの稲わら中のセルロースの消化を阻害していることを示唆している。
著者
林 喜美子 湊 久美子 斎藤 八千代
出版者
和洋女子大学
雑誌
和洋女子大学紀要. 家政系編 (ISSN:09160035)
巻号頁・発行日
vol.40, pp.171-179, 2000-03
被引用文献数
1

本学女子大学生132名,計416日分のペドメーターを用いて測定した1日当たりの歩行量を解析した結果,日常生活の中で,歩行量を増加させる要因は,通学,学内移動,実習系授業,買い物などの外出,立ち仕事アルバイト,スポーツ活動であった。1日中家にいた日の平均歩行量は4593歩で,授業や買い物などで外出した日に比較して有意に少なかった。授業が座学のみで,その他に何も実施しなかった日の歩行量は9275歩で,授業に実習のあった日や授業の他に買い物,アルバイト,スポーツ活動のあった日に比較して有意に少なかった。授業に実習のあった日や授業の他に買い物,アルバイト,スポーツ活動のあった日の歩行量は12000∿13500歩と多く,授業がなく,買い物,アルバイト,スポーツ活動のあった日の歩行量は10500∿11000歩であった。日曜日の歩行量は土曜日,平日に比較して有意に少なかった。生活状況の違いによる1日当たりの歩行量と同様の生活時の覚醒中平均心拍数との間には正の相関関係が成立した。これらの結果から,歩行はスポーツ活動習慣の少ない女子大学生にとって,貴重な運動習慣の一部となっており,彼女らにとって実現可能な運動処方であることが明らかとなった。
著者
上野 孝 湊 賢一 松浦 俊彦
出版者
函館工業高等専門学校
雑誌
基盤研究(B)
巻号頁・発行日
2010

約300nmと1nmに粒子径を制御したイカ墨を用いる色素増感太陽電池の研究を行った。特に大きい粒子の利用について検討した。スクリーン印刷法を用いて、酸化チタンペーストにイカ墨粒子を混合したペーストを透明電極上に積層して、450℃で焼成すると白色の酸化チタン電極に変化し、イカ墨粒子が分解蒸発した。それと同時に、酸化チタン電極の表面粗さが増大した。これはイカ墨粒子が酸化チタン電極の多孔性を高める増進剤として効果があることを示唆していた。
著者
小湊 慶彦 中島 たみ子 佐野 利恵 浅尾 高行
出版者
群馬大学
雑誌
基盤研究(B)
巻号頁・発行日
2010

ABO式血液型は個人識別に重要な指標として法医学、犯罪鑑識において利用されている。しかし、ABO式血液型遺伝子の転写調節機構は不明である。そこで我々はENCODEプロジェクトから明らかにされた赤白血病細胞K562におけるDNaseI高感受性領域に基づき、レポータープラスミドを作製した。K562細胞を用いたプロモーターアッセイから、ABO遺伝子第1イントロン内に赤血球特異的エンハンサーを同定し、その領域にGATA転写因子が結合することを証明した。また、B_m型およびAB_m型112例中111例に第1イントロンのエンハンサー領域を含む約5.8kbの欠失を見出したが、通常の血液型1005人において欠失はなかった。また、欠失がないB_m型一個人ではエンハンサー内のGATA結合サイトに一塩基置換があり、その一塩基置換によりエンハンサー領域へのGATA転写因子の結合を阻害され、エンハンサー活性が完全に消失していた。以上から、エンハンサーの欠失や塩基置換に基づくエンハンサーの機能喪失から転写活性が低下し、血球系細胞におけるB抗原量の産生低下からB_m型が生じたと考えられた。従って、上記の赤血球特異的エンハンサーが細胞内において機能することが推測された。一方、B_m型は血液型亜型の半数を占めるものであり、その遺伝子診断が可能となったことから、本研究はABO式血液型の遺伝子診断の実現に貢献したと考えている。
著者
湊 宏 大久保 皖司
出版者
日本貝類学会
雑誌
ちりぼたん (ISSN:05779316)
巻号頁・発行日
vol.22, no.1, pp.3-4, 1991-07-31
著者
湊 宏
出版者
日本貝類学会
雑誌
貝類学雑誌Venus : the Japanese journal of malacology (ISSN:00423580)
巻号頁・発行日
vol.34, no.3, pp.109-111, 1975-09-30

Land snails of the Genus Parmarion belonging to the family Helicarionidae include two species (HOFFMANN, 1940). The specimen of Parmarion martensi SIMROTH, 1893, reported in this paper was collected by Mr. K. UOZUMI on January 2th, 1975 from Ishigaki Island, the southern Ryukyus, Japan. The reported distribution of Parmarion has been limited to the Southeast Asia (Hainan Is., Cambodia, Sumatra, Java, Lumbok and Borneo) and the northernmost record was from Hainan Island, China. This specimen here reported represents the first record of the species from Japan, or some 1400 km northeastern range extension.
著者
湊 宏仁 多田 充 宮地 充子
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. ISEC, 情報セキュリティ (ISSN:09135685)
巻号頁・発行日
vol.100, no.421, pp.67-74, 2000-11-06
参考文献数
2

サークルの新メンバー募集等で希望者が名前を記入出来る(署名する)ポスターを目にすることがあるが、このような署名に対して多重署名方式が有効であることはよく知られている。しかし、署名者が名前以外の情報も付加した場合では、効率的な署名方式は提案されていない。そこで、我々は、そのような付加情報を「署名者の意思」と呼び、この概念を包含できる、既存の多重署名方式を利用する原始的な方法と新たな署名方式を提案する。そして、我々の署名方式が効率的で、署名者の意思を考慮する署名方式に固有の偽造に対して安全であることを示す。尚、本提案は離散対数問題に基づく多くの多重署名方式に適応可能である。