著者
横田 朗 深沢 元晴 中世古 知昭 石井 昭広 池上 智康 木暮 勝広 西村 美樹 松浦 康弘 森尾 聡子 中村 博敏 王 伯銘 比留間 潔 浅井 隆善 田辺 恵美子
出版者
一般社団法人 日本血液学会
雑誌
臨床血液 (ISSN:04851439)
巻号頁・発行日
vol.37, no.1, pp.35-39, 1996 (Released:2009-04-28)
参考文献数
12

症例は36歳男性。12歳時より尋常性乾癬を発症し,ステロイド外用剤およびPUVA療法を行ったが,改善は軽度であった。1987年再生不良性貧血を発症。各種治療が無効のため,1993年同種骨髄移植を行った。移植前処置はtotal lymphoid irradiation 7.5 Gyとcyclophosphamide 200 mg/kgで行い,GVHD予防はcyclosporin A + short term methotrexateで行った。移植前の乾癬の活動性は高く,全身性に融合傾向の強い紅斑が多発し,著しい爪の変形も認められた。移植後十分な造血の回復とともに,皮疹は消失し,爪の変形も改善した。乾癬の発症には免疫学的機序の関与が知られているが,同種骨髄移植による細胞性免疫の再構築により乾癬の消失が得られたと考えられた。難治性の免疫異常による疾患に対して,同種骨髄移植が一つの治療法となり得ることが示唆された。
著者
王 文純 石崎 和宏
出版者
美術科教育学会
雑誌
美術教育学:美術科教育学会誌 (ISSN:0917771X)
巻号頁・発行日
vol.30, pp.465-476, 2009-03-21 (Released:2017-06-12)

本研究の目的は,1)鑑賞スキルの熟達化は学習によってどのくらい促されるかの検証,2)習得した鑑賞スキルが作品探究の方策として機能するかについての検証,3)鑑賞スキルの熟達化における転移のかかわりの明確化である。方法は,大学生への学習プログラム(5ユニット)を開発し,その調査結果の量的分析と事例分析による考察である。その結果,学習プログラムによる鑑賞スキルの熟達化は,熟達化の三つの指標値の有意な高まりで示された。また,鑑賞スキルは,その学習後に支援がなくても能動的に活用され,作品を探究する方策としての機能が確認された。そして,鑑賞スキルの熟達化か認められた場合,全体として鑑賞スキルの転移もうまくいっていた。ただし,学習者の資質に応じて転移の詳細は事例ごとに異なるものであった。
著者
中村 秀明 王 桂萱 江本 久雄 宮本 文穂
出版者
Japan Society of Civil Engineers
雑誌
土木学会論文集E (ISSN:18806066)
巻号頁・発行日
vol.62, no.1, pp.107-118, 2006

コンクリート構造物に発生するひび割れを予測するためには,まず始めに温度解析を行い,その結果をもとに温度応力解析が行われる.これら数値解析の精度は,入力する材料特性値によるところが大きく,正確な材料特性値を入力しなければ,正確な解析結果は得られない.本研究では,鳥の群れや魚の群泳など群れを成して移動する生物の行動パターンを最適化に応用した Particle Swarm Optimization (PSO) を用いて,現場での温度計測結果から熱特性値を推定する熱伝導逆解析手法を提案した.PSO による逆解析で求めたれた熱特性値は,一般的に用いられている値とは若干異なっているものの,複数の熱特性値が比較的容易に同定できる.
著者
王 竹
出版者
桃山学院大学
雑誌
人間文化研究 (ISSN:21889031)
巻号頁・発行日
no.3, pp.121-145, 2015-10-27

In Chapter 21 of the Dream of the Red Chamber, after directly quoting the Quejia-pian section of Zhuangzi 荘子, Cao Xueqin 曹雪芹creates an unconventional scene by having the hero Jia Bao-yu 賈宝玉write a continuation of the section. Though less than 1000 words in length, the sequel keeps the original style of the Quejia-pian. It not only shows us how much the hero loves the Zhuangzi, but also the extent to which Zhuangzi pervades Jia Bao-yu's daily life. Analyzing the sequel section in the light of Jia Bao-yu's `three serious illnesses' in Chapter 21, we can clearly know what the hero thinks in his heart, and that all three `illnesses' come from his love for Zhuangzi. Moreover, reading Chapter 22, we find that Jia Bao-yu continues to write the sequel, a symbol of his long-lasting pursuit of the absolute freedom espoused by the Zhuangzi. By having his hero write a sequel to the Quejia-pian section, Cao Xueqin tells readers more effectively how much the hero longs for the perfect world of Zhuangzi, and how similar their two lifestyles are. This scene may be said to be the most important in the entire novel for understanding how Zhuangzi's ideals provide the basis for the hero's values, his way of thinking, and his world view (and, by extension, for those of Cao Xueqin himself).
著者
都甲 由紀子 朝比奈 はるか 王 立松 王 東 張 穎君
出版者
一般社団法人 日本家政学会
雑誌
一般社団法人日本家政学会研究発表要旨集
巻号頁・発行日
vol.66, 2014

目的:中国雲南省山岳地域において少数民族の彝族が纏う民族衣装の装飾方法に関する伝統知識や技術、その伝承について調査する。<br>方法:2011~2013年にわたり雲南省各地で3回のフィールド調査を行った。 街中で手刺繍をしたり手刺繍の民族衣装を身につけていたりした人々や、手刺繍商品販売会社の社長、山間部の村人らに手作りの衣装に関してインタビューを行い、現状を把握し記録をとった。村人の踊りや衣装の様子、そして演者が現地で刺繍職人から技術指導を受けている様子などの動画や画像を撮影し、技術につき分析した。<br>結果:中国雲南省の少数民族の中で最も人口が多いのが彝族である。雲南省の中だけでも彝族はいくつものグループに分かれ、それぞれが形、色などにおいて特徴をもった民族衣装を身に着けていた。彝族の民族衣装には多くの刺繍が施されているのが特徴であり、彝族の宗教観がはっきりした色使いと輪郭をもった刺繍、すなわち題材のモチーフ化という形に表れており、自然写実を好む漢民族との大きな違いであることが今回の調査の結果確認された。また刺繍の技術は母から娘に伝承されてきたが、現在は市場において手刺繍が施されたパーツが販売され、ミシン刺繍が施された民族衣装もあり、技術の伝承も行われなくなりつつある。しかし道端や公園で刺繍をする少数民族女性の姿はよく見かけ、刺繍などの針仕事が今なお日常の中に存在していることが確認された。
著者
ニー シンノン 王 実 大和 武彦
出版者
ホスト-ゲスト・超分子化学研究会
雑誌
ホスト・ゲスト化学シンポジウム講演要旨集 第7回ホスト・ゲスト化学シンポジウム
巻号頁・発行日
pp.81, 2011 (Released:2012-03-16)

蛍光性発色団であるピレニル基置換トリアゾール環を持つcone-ヘキサホモトリオキサカリックス[3]アレーン誘導体を合成し、アルカリ金属イオン及び遷移金属イオンとの錯体形成能を蛍光色変化による視覚的な錯体形成能評価を行った。さらに、プロトンNMRスペクトルの化学シフト変化によってアルキルアンモニウムイオンとの錯形成能およびアロステリック効果の発現を評価した。
著者
劉 晨 王 勤学 渡辺 正孝
出版者
システム農学会
雑誌
システム農学 (ISSN:09137548)
巻号頁・発行日
vol.23, no.2, pp.153-164, 2007-04-10
参考文献数
39
被引用文献数
1

農業生態系から三峡ダムに輸送された窒素負荷量の変化を分析するため、長江上流流域にある350 県について1980-2000年の5年毎の農業統計データや気象等の観測データを空間情報システムと結合し、窒素収支に関するデータベースを構築した。また、水域への窒素流出モデルにより、長江上流農業生態系から各主支流に輸送された窒素の量および空間的変化を解明した。その結果、農業生態系から長江に流入した窒素の量は長江上流全域流出量の83%を占め、1980 年の5.60×105t から、2000 年の1.61×106t まで、2.9 倍に増加したことが明らかとなった。河川における自浄作用等での減少率が37%とすれば、1980、1985、1990、1995 年、および2000 年に長江上流農村生態系から三峡ダムに輸送された窒素の総量は、それぞれおよそ0.35×10 6 、0.47×10 6 、0.59×10 6 、0.64×10 6 、および1.01×10 6t となった。農業生態系から水域への窒素輸送総量のうち、農業生産による水域に輸送される窒素の量は1980 年の3.45×10 5t から2000 年の1.39×106t まで、4 倍以上に増加した。一方、農村で発生した排泄物が水域へ直接輸送された窒素の量は2.14×105-2.67×105t であり、1980 年から1990 年の間には増加し、1990 年から2000 年の間には減少した。2000 年には、長江上流地域の各10 支流域への窒素輸送総量のうち、嘉陵江流域への輸送量が35%を占め、三峡ダム流域への輸送量は15%、烏江、沱江及び岷江流域への輸送量はそれぞれ11%を占めていた。1980 年の窒素排出源は主に成都市と重慶市の周辺農村地域に集中していたが、1990 年代には四川盆地の全範囲、及び四川盆地周辺の丘陵地に広く拡大した。化学肥料使用量の急増が肥料効率の低下や河川窒素負荷量の増加の主な要因であった。計算された各支流の窒素輸送量は先行研究で報告された観測値にほぼ一致していた。このように三峡ダム完成後には貯水池における藻類異常増殖などの富栄養化の顕在化が懸念される。
著者
熊王 康宏 神宮 英夫
出版者
Japan Society of Kansei Engineering
雑誌
日本感性工学会論文誌 (ISSN:18828930)
巻号頁・発行日
vol.8, no.1, pp.99-104, 2008

Thec omplexin teractiown ithe valuationosn Eating Q ualityis causedb y externailn formatio. Tn V and W eba dvertisings aret hee xternailn formatiotnh atc anb e operateda s experimentcaol ndition. s Thep urposeo f thisr esearchis to makec leart herole of externali nformationo n the structureo f the complexi nteractionb y analyzingth e resultso f Kinseye valuatio.n The S amplei sa commercialize Sdp areribo n brandedf ood.B ecauset he complexin teractionw ith evaluationosn Eating Q ualityi s influencedb y externailn formationit, is necessaryto analyzeth e interactiown ith G raphica Ml odeling. Althoughth e commone valuatioint em on Eating Q uality is exist, the complexin teractiown ithe valuationis differenitn eache xperimentaclo ndition. Ther esultss uggestth at the structuraaln alysiws ith G raphica Ml odelinigs usefu.