著者
石黒 直隆 猪島 康雄 松井 章 本郷 一美 佐々木 基樹
出版者
岐阜大学
雑誌
基盤研究(B)
巻号頁・発行日
2011-04-01 (Released:2013-05-15)

絶滅した日本のオオカミ(エゾオオカミとニホンオオカミ)の分類学上の位置をミトコンドリア(mt)DNAのゲノム解析により明らかにし、両オオカミの起源と系譜を海外の考古資料から調査した。エゾオオカミは、大陸のオオカミと遺伝的に近く、ニホンオオカミとは大きく異なっていた。ロシアおよび中国の古代サンプル143検体を解析したが、ニホンオオカミのmtDNA配列に近い検体は検出できなかった。また、モンゴルのオオカミ8検体および国内の現生犬426検体を解析し、ニホンオオカミのmtDNAの残存を調査したが見つからなかった。これらの結果は、ニホンオオカミはオオカミ集団の中でもユニークな系統でることを示している。
著者
松井 章 石黒 直隆 南川 雅男 中村 俊夫 岡村 秀典 富岡 直人 茂原 信生 中村 慎一
出版者
独立行政法人国立文化財機構奈良文化財研究所
雑誌
基盤研究(A)
巻号頁・発行日
2007 (Released:2007-04-01)

オオカミからイヌ、イノシシからブタへと、野性種から家畜種への変化を、従来の比較形態学的な研究に加えて、DNA分析と、安定同位体による食性の研究により明らかにした。また中国浙江省の約6千年前の田螺山遺跡、韓国金海會〓里貝塚の紀元前1世紀から紀元後1世紀の貝層から出土した動物遺存体、骨角器の報告書を、国内の遺跡同様に執筆した。さらに、ラオス北部の山岳少数民族の村に滞在し、ブタ、イヌ、ニワトリの飼育方法、狩猟動物と焼畑との関係について調査を行った。
著者
石黒 直隆
出版者
日本獸医師会
雑誌
日本獣医師会雑誌 = Journal of the Japan Veterinary Medical Association (ISSN:04466454)
巻号頁・発行日
vol.65, no.3, pp.225-231, 2012-03-20
被引用文献数
1 or 0

私のオオカミに関する遺伝学的な解析のきっかけは,約10年前,高知県仁淀村の旧家片岡家の屋根裏から発見された頭骨のDNA分析を依頼されたことに始まる。それまで遺跡から出土する古代犬の骨から残存遺伝子を分離し系統解析を行っていた実績から,ニホンオオカミのミトコンドリアDNA(mtDNA)分析を頼まれた。頭骨は天保8年(1837年)に捕獲されたもので,至近距離から銃で撃たれた弾痕が頭蓋骨に観察されるが,形とサイズとも一級品の試料であった。本試料の分析を通じてニホンオオカミについていろいろと調べるうち,国内のニホンオオカミ骨標本はきわめて少なく,DNA分析がほとんどなされていないばかりか分類学上の位置づけも不明であることが明らかとなった。この分析依頼をきっかけに,全国に散在するオオカミの骨を訪ね歩いては骨粉を採取し,絶滅したオオカミのmtDNA分析を行ってきた。本誌では,これまでの分析結果を基に絶滅した2種類の日本のオオカミの遺伝学的系統についてまとめてみた。
著者
松井 章 石黒 直隆 中村 俊夫 米田 穣 山田 仁史 南川 雅男 茂原 信生 中村 慎一
出版者
独立行政法人国立文化財機構奈良文化財研究所
雑誌
基盤研究(A)
巻号頁・発行日
2010-04-01 (Released:2010-08-23)

本研究では、農耕および家畜の起源とその伝播を、動物考古学と文化人類学、分子生物学といった関連諸分野との学際的研究から解明をめざすとともに、民族考古学的調査から、ヒトと家畜との文化史を東アジア各地で明らかにした。家畜飼育から利用への体系化では、日本、ベトナムや中国の遺跡から出土した動物骨の形態学的研究をすすめつつ、ラオスやベトナムの少数民族の伝統的家畜飼育技術や狩猟活動などの現地調査を実施した。東アジアの家畜伝播を知るうえで示唆に富む諸島において、先史時代や現生のイノシシ、ブタのmtDNA解析をすすめ、人の移動と密接に関係するものと、影響が見えないものとが明らかとなった。遺跡発掘試料の高精度年代測定研究では、暦年代較正の世界標準への追認、日本版の暦年代構成データの蓄積をすすめた。中国長江流域の新石器時代遺跡から出土した動物骨で炭素・窒素同位体比の測定では、ヒトによる給餌の影響から家畜化と家畜管理についての検討を行った。さらに、台湾を主体としたフィールドワークでは、犬飼育の伝播と犬肉食の世界大的な分布・展開の解明、焼畑耕作・家畜飼育と信仰・神話、また狩猟民の観念について探究した。
著者
本郷 一美 石黒 直隆 鵜沢 和宏 遠藤 秀紀 姉崎 智子 茂原 信生 米田 穣 覚張 隆史 高橋 遼平 朱 有田 VU The Long
巻号頁・発行日
2006 (Released:2006-04-01)

日本への家畜ブタ導入を判定する基礎資料として、現生および遺跡出土のイノシシ属の計測データを蓄積し、日本列島の南北におけるイノシシのサイズ変異の程度を明らかにした。また、東南アジア、琉球列島産の在来種ブタとイノシシおよび遺跡出土のイノシシ属のmtDNA分析を行った。日本在来馬の体格の変遷を探り、大陸のウマと比較するため、現生および中部~東北地方の古代、中世および近世の遺跡から出土したウマ骨格の計測データを収集した。
著者
品川 森一 金子 健二 古岡 秀文 石黒 直隆
出版者
帯広畜産大学
雑誌
基盤研究(B)
巻号頁・発行日
1998 (Released:1998-04-01)

伝達性海綿状脳症の病原体プリオンは従来の微生物不活化処理に高い抵抗性を示し、その不活化には132℃1時間、1-2Nの苛性ソーダ或いは数%の次亜塩素酸ソーダへの浸漬などの厳しい処理が要求される。しかし、精密医療機器のほとんどはそのような処理には耐えられえない。医療器機のプリオン汚染は、比較的低濃度或いは,洗浄により低濃度とすることが可能と考えられる。本研究は、このような低濃度の汚染プリオンを除くための、温和な処理によるプリオン不活化法の開発を目的とした。液化酸化エチレン(LEO)は2%程度で完全ではないが目的にあった程度にプリオンを不活化する。その作用機構は、プリオン蛋白のリジンを始め5種のアミノ酸と反応して比較的特異性を持って切断されるため,不活化がおきることが判った。しかし、処理に数十時間と長時間を要することと、沸点が10□と低く爆発性であり、取り扱いが難しい難点があった。LEOに代る化合物のスクリーニングを目的として、3種のエポキシ化合物、6-プロピオラクトン、プロピレンオキサイド及びグリシドール(GLD)のスクレイピープリオンに対する影響を抗体の反応性を指標に調べたところ、GLDが有望であった。GLDはやはりプリオン蛋白と結合して、LEOの場合より速やかに低分子に断片化することが判った。3及び5%GLDによりPBS中で室温処理のマウスを用いたバイオアッセイにより、プリオンの感染性が、千分の一以下に低下することが判ったが十分とは言えなかった。より有効に処理する条件を見いだすために、GLDの効果に及ぼすGLDの濃度、温度、塩、pHの影響を抗体との反応性により調べた。抗原としての反応性は短時間に減少するが、なお僅か残存し、残りは時間と共に徐々に消失した。調べた範囲のGLD5%、50℃、pH7.8まででは高い方がより効果的であった。マウスを用いたバイオアッセイに長時間を要するため、これらを合わせた条件で処理した試料の成績を本研究期間内で終えることはできなかった。
著者
品川 森一 桑山 秀人 石黒 直隆 堀内 基広
出版者
帯広畜産大学
雑誌
基盤研究(B)
巻号頁・発行日
1996 (Released:1996-04-01)

感染性プリオンを試験管内で複製することを最終目標として、試験管内で微量のプリオンと多量の正常プリオン蛋白の接触により正常プリオン蛋白の構造を変えることを目論んだ。以前、動物脳から正常プリオン蛋白を多量に精製することに失敗しているため、今回は組換プリオン蛋白を用いることを計画した。さらにプリオン蛋白の精製の困難さから、組換プリオン蛋白のN端にヒスチジンタグを結合し、キレ-トカラムでアフニティ-精製を導入した。今回われわれの用いた系で、プリオンに見られるように,微量のプリオンを添加することにより組換プリオン蛋白のαヘリックス含量が減少し、βシ-ト含量が増加すること、蛋白分解酵素抵抗性に変化すること、プリオン蛋白の一部に相当する合成ペプチドの添加により阻害されること、さらにこのように変化したプリオン蛋白を次の新たなプリオン蛋白に添加することにより、プリオン添加と同様の構造変化を引き起こすことを見出した。唯、この系では,蛋白分解酵素抵抗性に変わったプリオン蛋白の状態がプリオンと同様の構造を反映しているとはいえない可能性が示唆された。この結果、真のプリオン複製に至らなかったが、プリオン複製のために、プリオン蛋白以外の要因が必要か否かを解析するために適した系として使用できる可能性が示唆された。一方、本研究をサポ-トする周辺領域の研究として,プリオン蛋白検出法の改良,牛プリオン遺伝子の完全1次構造解析、発現調節,羊プリオン遺伝子多様の解析,さらに人アルツハイマ-病の危険因子であるApoE蛋白遺伝子が、プリオン病の危険因子ともなる可能性について、羊スクレイピ-での検討等も行った。
著者
石黒 直隆 村瀬 哲磨
巻号頁・発行日
2005 (Released:2005-04-01)

日本には本州、四国、九州にニホンイノシシが琉球列島にリュウキュウイノシシが生息する。最近、西日本を中心にニホンイノシシの固体数の増加と生息域の拡大が顕著である。それにより、中山間村地域での農作物被害や人的被害が拡大している。本研究の目的は、野生イノシシ中に拡散が懸念される家畜ブタ由来遺伝子の分布と家畜由来感染症の広がりを検出する検査手法を開発することである。さらに、開発した検査手法を用いて、日本に生息するイノシシ中での家畜ブタ由来遺伝子の浸潤動向を調査することである。その結果、以下の成績を得た。また、一部の成績を公表した。1.野生のニホンイノシシと家畜ブタとを区別するマーカーとして、ミトコンドリアDNA(mtDNA)574bpと核GPIP遺伝子多型を改良し、母系遺伝と父系遺伝の両方から家畜由来遺伝子を検知した。2.和歌山県下での現地調査:農作物被害が深刻な和歌山県をモデルに、生息するニホンイノシシ中の家畜ブタ由来遺伝子の浸潤状態を検討した。その結果、2005年と2006年の2年間で129サンプルを調査し、4型のmtDNA(J10,J15,J21,J22)を得たが、家畜由来のmtDNA型は検出されなかった。核GPIP遺伝子型別でもGPIP1,GPIP3,GPIP3aが検出されたのみで、家畜由来GPIP遺伝子型は検出されなかった。3.感染症の抗体価調査:2004年に調査した四国4県のイノシシ血清115サンプルに関して、ブルセラ菌の抗体価を調査した。その結果9サンプルで陽性であり、野生イノシシの中にブルセラ症に感染したイノシシが存在することが明らかとなった。今後、イノシシ肉を食する上で注意が必要である。本研究により、野生イノシシ中へのイノブタの浸潤頻度は、少ないものと考えられる。ただし、全国的にみて、イノシシの個体数は増加していることから今後とも注意深く調査する必要があろう。
著者
松井 高峯 堀内 基広 牧野 壮一 石黒 直隆
巻号頁・発行日
1997 (Released:1997-04-01)

羊のスクレイピー、牛の海綿状脳症(BSE)、およびクロイツフェルト-ヤコブ病(CJD)に代表される伝達性海綿状脳症(プリオン病)の病原体(プリオン)は病原体特異的な核酸を持たないことから、遺伝子型別および抗原型別は病原体型別には応用できない。しかしプリオンは生物学的性状あるいは生化学的性状によりある程度区別可能である。そこで本研究では、日本の羊スクレイピーの病原体に多様性("株")が存在するか否かを明らかにするための一連の実験を行なった。また、プリオンの多様性を規定するPrP以外の宿主の遺伝的要因についても検討を加えた。我が国で過去10年間に日本で発生した羊スクレイピーの11例を選抜し、マウスに接種して伝達性と羊脳内に蓄積したPrP^<Sc>の蛋白質分解処理抵抗性を調べた。その結果、使用した11例のスクレイピーは生物性状および生化学性状の異なる3群に分類された。つまり日本には複数のスクレイピー病原体が存在することが明らかとなった。本研究のような多数の羊スクレイピーを材料としてその性状を詳細に比較検討した研究はこれまでに英国で報告があるのみで、日本では本研究が初めての例である。本研究で得られた成績は、日本に存在するスクレイピー病原体が動物種を越えて牛や人間に感染する危険性を評価するための重要な知見となる。人ではアポリポプロテインE(ApoE)の特定の遺伝子型が、アルツハイマー病の危険因子であり、またCJDの病型に関与することが示唆されている。そこで本研究では、羊スクレイピーにおいてApoEが病型や病原体株の多様性に関与するか否かを検討した。まず羊ApoE遺伝子をクロ―ニングして塩基配列を決定した。次に羊ApoE遺伝子の多型を調べた結果、羊には3種のApoE遺伝子型があることが明らかとなったが、羊ApoE遺伝子の多型とスクレイピー病原体の生物性状および病型に関連は認められなかった。
著者
品川 森一 平井 克也 本多 英一 見上 彪 小沼 操 堀内 基広 石黒 直隆
出版者
帯広畜産大学
雑誌
総合研究(A)
巻号頁・発行日
1991 (Released:1991-04-01)

1.PrP遺伝子に関連する制限酵素切断断片の多様性:日本で飼育されている羊のスクレイピ-の感受性に関わる遺伝的な背景は知られていない。潜伏期及び感受性に関係するPrPの遺伝子に関連した染色体DNAの制限酵素切断断片に多様性(RFLP)が認められ、このRFLPのパターンと潜伏期あるいは感受性の間に関連があることが明らかにされている。日本の羊におけるRFLP型の調査と特定の型とスクレイピ-の関連の有無を検討した。日本各地から集めた羊の組織から染色体DNAを分離し、EcoRIあるいはHindIIIで消化したDNA断片を羊のPrPコード領域をプローベとしてSouthern Hybridizationを行なった。日本の羊はI〜VIの6型に分けられた。またI〜III型は英国で報告された型と一致していた。スクレイピ-の羊18頭の型はI型に8頭と集中しており、一方II型とVI型は、正常な羊128頭で見られる頻度に比べて低く、抵抗性であることが示された。さらにスクレイピ-感受性にかかわる遺伝学的な背景を明らかにするために、地方別のRFLP型の分布を161頭の羊で調べたところ、ある程度の地域差が認められた。2.PrP^<Sc>検出によるスクレイピ-汚染状況の調査:1988年から1993年までに北海道、東北、関東および中部地方から集めた主にサフォーク種の羊197頭の脳、脾臓およびリンパ節からPrP^<Sc>の検出を行った。そのうち北海道の16頭および他地域の2頭からPrP^<Sc>が検出されたが、後者も北海道から導入された個体であった。このことから、日本では現在なおスクレイピ-の汚染は北海道に限局していることが示唆された。しかし北海道外で発生を見た地域では、その地域での伝播が起きていないことが確かめられるまで、中枢神経症状を示した羊があれば詳細に検索する必要があろう。また北海道からの羊の移動および有病地(国)からの導入は慎重を期す必要がある。
著者
石黒 直隆 松井 章
巻号頁・発行日
1998 (Released:1998-04-01)

本研究の目的は、遺跡から出土する古代犬の骨に残存する微量な遺伝子を効率良く増幅し古代犬を遺伝子面で復元し、現生犬から構築したデータベースと比較することにより日本在来犬の起源と成立過程を解析することである。本年度は以下の成績を得た。1)残存遺伝子の増幅法の開発:長い埋蔵期間中、遺跡から出土する骨には土壌中の成分が多く浸み込み、それがPCR反応のインヒビターとなっている。古代犬の骨から効率に古ミトコンドリア(mt)DNAを分離・増幅する為には、このインヒビターを取り除くことが大切である。これまでの検索で、骨中のPCRインヒビターを取り除くには0.5MEDTAによる骨粉の洗浄が最も有効であること、また長期間の洗浄後、プロテネースKにて骨粉中の蛋白を消化することが最も増幅率を高めることが判明した。2)遺跡出土の犬骨からの古mtDNAの増幅:これまでに縄文時代、弥生時代、古墳時代、オホーツク文化時代の遺跡から出土した145本の古代犬の骨より残存遺伝子を分離・増幅した処、74本(51%)の骨より198bpの塩基配列を得た。得られた配列を現生犬のデータベースと比較した処、ハプロタイプM5型とM10型は関東以北の地域に、またハプロタイプM2型は西日本から東北地方まで広く分布していた。一方オホーツク文化期の遺跡からはM5型の犬が多く検出され、オホーツク文化期の古代犬は遺伝的に均一であることが明らかとなった。これらの成績は、古代犬が縄文時代からかなり多様性に富み、その分布には地域性があることを示し、人の移動や分布を知る上で、貴重な資料を提供するものとして期待される。
著者
石黒 直隆 富岡 直人 本郷 一美 松井 章 上原 静 江上 幹幸 山岸 則夫
巻号頁・発行日
2000 (Released:2001-04-01)

本研究は、縄文時代から中世にかけての遺跡より拙土する古代犬とオオカミの骨に残存するミトコンドリアDNA(mtDNA)を分離・増幅して古代犬を遺伝子面で復原し、日本在来犬の遺伝的系統を明かにすることを目的とした。1)縄文時代(20遺跡)、弥生時代(2遺跡)、古墳時代(1遺跡)、中世(1遺跡)、オホーヅク分化期(6遺跡)より出土した古代犬の骨よりmtDNA198bpを分離し、日本在来犬の遺伝的系統を解析した。北海道から関東にかけての遺跡では、ハプロタイプM5が多いのにくらべ、西日本から東北地方にかけてハプロタイプM2が多く、縄文時代からかなり複雑な遺伝子分布をしていることが明かとなった。しかし、縄文犬と弥生犬を遺伝的に明確に区別することはできなかった。2)中国試料のDNA分析と日本在来犬との遺伝的関係:中国の3遺跡(上海馬橋、大旬子、河南花国庄)から出土した古代犬25点をDNA分析した結果、10サンプルより残存遺伝子が増幅された。系統解析の結果、クラスター3に属した現生犬のM20の1サンプルを除いて、全てが日本の古代犬に検出されたM5,M10,M11のハプロタイプであり、日本在来犬の遺伝的起源が大陸由来であることが明かとなった。3)ニホンオオカミの遺伝的復原と日本在来犬との関係:日本在来犬とニホンオオカミとの遺伝的な関係を明かにするため、ニホンオオカミのmtDNAを解析した。形態的にニホンオオカミと同定された6試料(高知県:仁淀村、熊本県産、国立科学博物館所蔵の3試料、縄文中期1試料)よりmtDNA(750bp)の増幅し系統解析した結果、ニホンオオカミは犬と大陸のオオカミの中間に位置した。