著者
碓井 美由紀 國中 均 Usui Miyuki Kuninaka Hitoshi
出版者
宇宙航空研究開発機構
雑誌
宇宙航空研究開発機構特別資料: イオン加速グリッド耐久認定用数値解析JIEDI(JAXA Ion Engine Development Initiatives)ツールの研究開発ワークショップ 2006年度報告書 = JAXA Special Publication: Annual Report of Workshop on Research and Development of JIEDI (JAXA Ion Engine Development Initiatives) Tool for Numerical Evaluation of Ion Engine Grid Lifetime, FY2006 (ISSN:1349113X)
巻号頁・発行日
no.6, pp.28-31, 2007-03-30

イオンエンジンの寿命を制限する要素にはイオン加速グリッドの損耗がある。その耐久認定には、実時間で数万時間級の耐久試験を行うという現状がある。しかし、今後のイオンエンジンを用いたミッションにおいて、耐久性の向上化、長寿命の要求などの進展により、このような長時間試験は現実的ではない。そのため、今後は実時間試験は数千時間級にし、数値寿命予測と合わせた耐久認定方法が提案されている。本研究では、実際に2万時間耐久試験を行ったイオン加速グリッドの損耗形状測定を行い、断面形状特性、周方向角度に対する半径特性について報告をする。資料番号: AA0063329004レポート番号: JAXA-SP-06-019
著者
石束 嘉和 碓井 章 石束 嘉和
出版者
山梨医科大学
雑誌
基盤研究(C)
巻号頁・発行日
1996

月経時に出現する睡眠障害の詳細を調べた。平成8年度は主に実態調査を中心とした研究を行い、月経に関連して多くの女性が睡眠の変動を自覚していることが明らかになった。またその際に、月経に関連して、主に過眠症状が出現することが明らかになり、月経随伴睡眠障害は月経随伴「過眠」障害と言い得ることがわかった。平成9年度と10年度は、主にこの月経随伴「過眠」障害の対処法の検討を行った。この睡眠障害を呈するものは主に妊娠と関係する年齢層の女性であることから、催奇形性を懸念することが多い。そこで薬物療法以外の対処法の可能性について検討した。平成9年度は高照度光照射療法の有効性についての検討を行った。方法としては、日常的に月経時に眠気が増強する以外は問題のない成人女性を対象とし、高照度光を、就床前の2時間、あるいは起床後の1時間半に照射した。非月経時、月経時(光なし)、月経時(就床前の光)、月経時(起床後の光)の4つの時期で、諸検査の結果を比較した。測定したいずれの指標でも劇的な変化は見られなかったが、OSA睡眠調査票で途中覚醒を反映する因子が、非月経時に比較して月経(光なし)で悪化し、光照射で改善した。また、24時間中の睡眠時間が、非月経時に比較して月経(光なし)で延長し、光照射で非月経時のレベルに戻った。しかもその変化は夜間睡眠でではなく、昼間睡眠でのものだった。このようなことから、高照度光照射療法は、月経随伴睡眠障害の過眠症状に多少なりとも効果があると結論した。平成10年度は、同じく過眠症状に対する日中の仮眠の効果について検討した。方法は、先の高照度光と同様の被検者に、日中30分の仮眠をとらせた。非月経時、月経時(仮眠なし)、月経時(仮眠あり)の3つの時期で諸検査の結果を比較した。その結果、仮眠をとったあとの自覚的眠気尺度が仮眠をとらないときに比較して低下することがわかり、月経時の眠気に対しては積極的に仮眠をとることが推奨される。
著者
碓井 健寛 Takehiro USUI
出版者
創価大学経済学会
雑誌
創価経済論集 (ISSN:03883027)
巻号頁・発行日
vol.46, no.1・2・3・4, pp.65-77, 2017-03-31

義務教育を受けられなかった人びとの学習の場として公立の夜間中学や、地域のボランティアによる自主夜間中学が存在してきた。夜間中学に行けなかった義務教育未修了者はどのような人びとなのだろうか。本研究は義務教育未修了者の都道府県における分布および福島県の市町村分布を示した。まず2010年国勢調査データを用いて都道府県別に未就学者数と比率を示した。次に福島県の小地域別データから市町村別に15歳以上未就学者数とその人口比率を示した。人口規模が多いほど未就学者数が多いのだが、県の平均よりも15 倍以上多い自治体が存在することがわかった。また男女別で示した場合に、各地域とも女性の方が未就学者の比率が高いことがわかった。
著者
大森 隆広 碓井 隆 渡部 一雄 グェン ミンジュン 下山 勲
出版者
一般社団法人 日本機械学会
雑誌
IIP情報・知能・精密機器部門講演会講演論文集
巻号頁・発行日
vol.2017, pp.I-4, 2017
被引用文献数
1

Among the many types of sensors for measuring vibration, the AE sensor is designed to measure acoustic emission, i.e., small-amplitude vibration. Most AE sensors use piezoelectric material as transducers. Compared with the piezoelectric sensors, MEMS sensors have beneficial characteristics such as low cost attributable to mass production and smaller size. The SA sensor is a type of MEMS sensor and has broad frequency bandwidth. Exploiting this characteristic, the SA sensor can be used as a multifunctional vibration sensor to measure several frequency ranges conventionally measured by multiple sensors. In this paper, PLB test results measured by SA and AE sensors are evaluated by wavelet transform to investigate the applicability of the SA sensor for AE measurement.
著者
桜木 孝二 碓井 良弘 内田 芳夫 尾崎 正美
出版者
West-Japanese Society of Orthopedics & Traumatology
雑誌
整形外科と災害外科 (ISSN:00371033)
巻号頁・発行日
vol.33, no.4, pp.1072-1076, 1985-03-25 (Released:2010-02-25)
参考文献数
6

Eight patients with adherent flexor tendons of the hand were operated by tenolysis 4 to 6 months after primary operation. Six showed considerable improvement, but two had tendon ruptures following tenolysis.The optimal interval between primary surgery and tenolysis is discussed in this paper.The optimal timing is regarded about 3 months conventionally, but we consider it between 4 and 6 months in which scar formation subside sufficiently.
著者
野村 恵美 鎌田 恭子 久保 知子 福岡 達仁 碓井 裕史
出版者
一般社団法人 日本農村医学会
雑誌
日本農村医学会雑誌 (ISSN:04682513)
巻号頁・発行日
vol.56, no.2, pp.53-60, 2007 (Released:2007-09-28)
参考文献数
11

肥満の成立には食物の摂取量,食習慣や運動量の他に遺伝素因も関与することがわかってきた。β3アドレナリン受容体遺伝子には安静時代謝量が低下する多型があり,日本人の約30%が該当する。減量指導にこの遺伝子の多型を調べ応用した。対象は職域健診でBMI (体格指数) 24以上の男女で,遺伝子検査を承諾し,生活習慣病の治療を受けていない45人 (男性39人,女性6人) とした。遺伝子多型は静脈血白血球から抽出したDNAを用いて,PCR法および制限酵素切断法により解析した。β3アドレナリン受容体の遺伝子型は変異なし群33人,変異あり群12人であった。保健師が各人の生活習慣や食行動を調査し,職域を巡回して,遺伝子検査結果の説明および減量のための個別指導をおこなった。指導開始から3か月後にBMIの低下した人は変異なし群75%,変異あり群92%で,いずれの群も指導前に比べBMIは有意に低下した。指導8か月後では変異なし群で57%,変異あり群では67%の人にBMIの低下が見られた。ただし,どの時点においても遺伝子の変異あり,なし両群間におけるBMIの変化に有意差を認めなかった。また,変異なし群は49%,変異あり群は75%に行動変容が認められ,約80%の人が「自分の身体に興味が持てた」や「ダイエットのきっかけになった」など遺伝子検査を受けて良かったと答えた。遺伝子解析結果を応用することで個別性のある減量指導をおこなうことができた。
著者
碓井 稔 田村 俊一
出版者
日経BP社
雑誌
日経ビジネス (ISSN:00290491)
巻号頁・発行日
no.1775, pp.70-73, 2015-01-19

問 製造業では「IoT(Internet of Things、モノのインターネット)」を使った、生産革新の動きが進んでいます。第4次産業革命とも呼ばれます。工場は今後、どのように進化していくのでしょうか。
著者
碓井 星二 加納 光樹 佐野 光彦
出版者
日本水産學會
雑誌
日本水産学会誌 (ISSN:00215392)
巻号頁・発行日
vol.80, no.5, pp.741-752, 2014
被引用文献数
6

2009 年と 2010 年の春から夏(4, 6, 8 月)に,茨城県北浦の 2 地点のヨシ帯とそれに隣接する護岸帯で魚類群集の構造を比較した。その結果,種数と総個体数はほとんどの月でヨシ帯の方が多かった。このことから,護岸化によるヨシ帯の消失は,魚類の種多様性や総個体数の減少をもたらし,群集構造を変化させることが明らかとなった。ただし,優占種を種ごとにみると,モツゴ,クルメサヨリ,ヌマチチブなどの 5 種はヨシ帯で,一方,シラウオは護岸帯で多く出現した。護岸化による影響は魚種により異なることもわかった。<br>
著者
碓井 照子
出版者
奈良大学
雑誌
奈良大学紀要 (ISSN:03892204)
巻号頁・発行日
no.21, pp.p157-165, 1993-03

この20年間における世界レベルでの地理情報システム研究の発展には、目ざましいものがある。アメリカでは国立地理情報分析センター(National Center for Geographic Information and Analysis) がアメリカ3大学のコンソーシアムとしてカリフォルニア大学地理学科を拠点に設置され、イギリスでは、イギリス全土を区分するGISの地方センターとして8箇所の主要大学の主に地理学科にRRL (Regional Research laboratory) が併設された。また、GISの専門雑誌(International Journal of Geographical Information System) が、英国エディンバラ大学の地理学科より発刊され、MAPINFO GISWORLD 等のGIS情報誌が発刊された。我が国では、1991年に東京大学都市工学研究室を事務局として「地理情報システム学会」が発足したのである。1970年代初頭より久保幸夫がこの研究を我が国に紹介し、GIS研究は、国土数値情報や地方自治体の情報化(UISプロジェクト)研究の中で進展した。測量、地図会社、情報関係関連企業等にも波及し、1990年からは、西川治を研究代表者とする文部省科学重点領域研究「環境変化の地理情報システム」が始まり、1991年には、旭川で国際会議が開催された。しかし、日本において世界的に評価をうけた少数の地理学的先駆的研究を除けば日本の地理学者層に幅広く指示される事なく今日に至っている。むしろ地理学に関係深い国土地理院や測量会社、地球科学の研究を除けば都市工学、建築学、農学、情報科学等の他分野の研究者にその重要性が理解され、その関心は極めて高いのである。日本の地理学研究に占めるGIS研究の比重は極めて小さい。まして、GIS教育を実施している地理学科は数えるほどしかない。,アメリカにおける地理情報システム研究は、国際地理学連合の研究委員会(地理情報システム研究委員会)として1960年代より研究を続けており、世界の地理情報システム研究の発信基地は、まさに地理学である。本稿は、地理情報システム研究の地理学研究における重要性を地理学における計量革命との関係で整理し、その意義を明確にし、GIS教育の必要性を提唱するものである。
著者
上田 享 碓井 博幸 周東 智 井上 英夫
出版者
The Pharmaceutical Society of Japan
雑誌
Chemical and Pharmaceutical Bulletin (ISSN:00092363)
巻号頁・発行日
vol.32, no.9, pp.3410-3416, 1984-09-25 (Released:2008-03-31)
参考文献数
22
被引用文献数
18 24

6, 5'-Cyclo-5'-deoxyuridine, a fixed anti form of uridine, was synthesized by a radical cyclization of 5'-bromo (or iodo)-5'-deoxy-2', 3'-O-isopropylidene-5-chloro (or bromo)-uridine with tri-■-butyltin hydride followed by dehydrohalogenation and deacetonation. The 5-bromo and 4-thio derivatives of the cyclouridine were also prepared and were converted to the 2', 3'-cyclic phosphates. These nucleotides were hydrolyzed by pancreatic ribonuclease. The result showed that the enzyme recognizes the pyrimidine nucleotides in the anti form. 6, 5'-Cyclo-5'-deoxycytidine was also synthesized by two routes.
著者
碓井 博幸 上田 亨
出版者
The Pharmaceutical Society of Japan
雑誌
Chemical and Pharmaceutical Bulletin (ISSN:00092363)
巻号頁・発行日
vol.34, no.4, pp.1518-1523, 1986-04-25 (Released:2008-03-31)
参考文献数
10
被引用文献数
12 16

Treatment of 3', 5'-O-(tetraisopropyldisiloxane-1, 3-diyl)-2'-ketoadenosine (1) with methylenetriphenylphosphorane gave the 2'-methylene derivative (2). Hydroxylation of 1 with OsO4 gave the 2'-hydroxymethyladenosine (4), which was then converted to the 2'-phenylthiomethyl derivative (5). Photocyclization followed by deprotection of the product furnished 8, 2'-methanoadenosine (7), and adenosine fixed in a high-anti conformation. Oxidation of a 2'-hydroxyethylideneadenosine with OsO4 gave the 2'-dihydroxyethyladenosine (10), which was also converted to the 2'-(2-phenylthioethyl) derivative (11). The photocyclization of 11 and successive elimination of the hydroxyl group gave the 8, 2'-ethenoadenosine (13). Catalytic hydrogenation and deprotection of 13 afforded 8, 2'-ethanoadenosine (15). The circular dichroism spectral features of C-cycloadenosine are discussed.
著者
碓井 博幸 松田 彰 上田 亨
出版者
The Pharmaceutical Society of Japan
雑誌
Chemical and Pharmaceutical Bulletin (ISSN:00092363)
巻号頁・発行日
vol.34, no.5, pp.1961-1967, 1986-05-25 (Released:2008-03-31)
参考文献数
12
被引用文献数
5 7

Guanosine fixed in the high-anti conformation by means of an 8, 2'-methylene bridge was prepared. N2-Acetyl-O6-ethylguanosine (2) was converted to the 3', 5'-O-(tetraisopropyldisiloxane-1, 3-diyl) derivative (3). Oxidation of 3 to the 2'-keto derivative (4) and successive coupling with methylenetriphenylphosphorane gave the 2'-methylidene derivative (5) and its α-anomer. The 2'-methylidene function of 5 was hydroxylated, and the 2'-hydroxymethyl group was modified to give the phenylthiomethyl derivative (6). Photocyclization of 6 followed by deprotection of the sugar and base protecting groups furnished 8, 2'-methanoguanosine (12). The alpha anomer of 12 was likewise prepared. The circular dichroism spectra of 12, its α-anomer, and related compounds were measured.
著者
三橋 暁 生水 真紀夫 碓井 宏和
出版者
千葉大学
雑誌
基盤研究(C)
巻号頁・発行日
2009

メトホルミンは、G1停止により子宮体癌細胞の増殖を抑制した。この作用機序として、AMPKの活性化によるmTOR抑制に加えて、MAPKの抑制が関与している可能性がある。また、培養細胞で確認されたAMPK活性化、mTOR抑制に加えて、MAPKの抑制も認められた。メトホルミンの臨床使用量での短期投与で、子宮体癌組織でki67 indexの低下を認めた In vivoでのメトホルミンの作用は間接作用の可能性も示唆される。若年性体癌・異型内膜増殖症に対するMPA療法にメトホルミンを併用することで、インスリン抵抗性を改善し、再発率も低下させた。子宮体癌患者に対するメトホルミン療法の有用性が示唆された。
著者
木皿 憲佐 桜田 忍 只野 武 桜田 司 丹野 孝一 碓井 千春 北野 裕 高砂 浄
出版者
公益社団法人 日本薬理学会
雑誌
日本薬理学雑誌 (ISSN:00155691)
巻号頁・発行日
vol.101, no.4, pp.269-280, 1993 (Released:2007-02-06)
参考文献数
8

イオヘキソール及びイオパミドールの静脈内投与時の中枢作用9項目((1)一般症状,(2)自発運動量,(3)直腸体温,(4)電撃痙攣,(5)抗痙攣,(6)脳波,(7)催眠増強,(8)筋弛緩,(9)抗侵害刺激)について比較検討した.(1)一般症状観察の項目の内で驚き反応に対するスコアはddY系のマンニトール投与群で0であるのに対しICR系では0.6と高い値であった.さらに,両造影剤投与による驚き反応はマンニトール投与群との間に明らかな差は認められなかった.(2)自発運動量に対してはイオパミドールの1750mgI/kgで抑制作用が認められた.チオペンタールナトリウムの(7)催眠作用に対してイオヘキソールの7000mgI/kg投与によって催眠作用の増強が認められた.(3)直腸体温及び(4)電撃痙攣に対して両造影剤の高用量において正常体温の下降作用と電撃痙攣による死亡率の有意な上昇が引き起こされた.(5)抗痙攣,(6)脳波,(8)筋弛緩及び(9)侵害刺激に対して両造影剤は有意な作用は示さなかった.以上の実験結果から,両造影剤は必ずしも類似の薬理作用を示すものではないことが示された.しかし,両造影剤のLD50値が約15000mgI/kgであることから判断すると,それぞれの造影剤投与によるこれらの作用は非特異性なものであると考えられた.