著者
笹谷 拓也 川原 圭博
雑誌
研究報告ユビキタスコンピューティングシステム(UBI) (ISSN:21888698)
巻号頁・発行日
vol.2019-UBI-62, no.8, pp.1-8, 2019-05-30

広い空間全域における無線での電力のやり取りが可能になると,IoT 技術は電源の制約から解放され,半永久的に電池が切れないセンサネットワークや,部屋にいるだけで勝手に充電されるウェアラブル / モバイル / インプラント機器などが実現すると考えられる.一方,従来の無線電力伝送は充電パッドなどの二次元状の給電領域を構成するものが主であり,ユーザが意識的に領域内に機器を置くことを前提とする.これに対し,準静空洞共振器 (QSCR : Quasistatic Cavity Resonator) という構造は空間内に三次元状に分布する磁界を生成できることからユビキタスな無線電力伝送への応用が期待されている.しかし従来の QSCR は部屋の中央に導体棒を要することや,部屋の中央から離れるにつれて給電効率が著しく低下するといった課題が存在する.これらの課題を解決するために,我々は複数のモードを持つのマルチモード準静空洞共振器 (Multimode QSCR) 構造を提案し,導体棒無しでの運用や,部屋内のあらゆる位置における高効率な給電が可能であることをシミュレーションにより示した.本稿では部屋スケール (3 m×3 m×2 m) のMultimode QSCR を実装した後,部屋全域において小型の受電器に対し高効率で給電できることを実測により示し,IoT システムへの応用について議論した.
著者
馬田 敏幸 笹谷 めぐみ 立花 章
出版者
プラズマ・核融合学会
雑誌
プラズマ・核融合学会誌 = Journal of plasma and fusion research (ISSN:09187928)
巻号頁・発行日
vol.88, no.3, pp.190-197, 2012-03-25
参考文献数
34
被引用文献数
1

放射線の個体への影響について,人の疫学調査で得られた知見を一般的な観点から述べ,マウス個体を使ったトリチウム水による高線量・高線量率の研究により,何がわかっているのか明確にする.そして低線量・低線量率の放射線披ばくによる生物影響を感知する実験系をトリチウム生体影響研究に応用した研究や,必要とされている新しい高感度検出系の開発について概説する.
著者
汐見 昌子 笹谷 康之
出版者
Japan Society of Civil Engineers
雑誌
環境システム研究論文集 (ISSN:13459597)
巻号頁・発行日
vol.29, pp.143-148, 2001-11-01 (Released:2010-03-17)
参考文献数
11
被引用文献数
1 1

本研究は、地域の人々にとっての価値ある資源が織り込まれる定型的なテクストである校歌を用いて景観要素を抽出し、それらの地域性・社会的背景に伴う地或イメージの差違を解明することにより、景観資源を生かした計画やまちづくりを行うための基礎的資料を得るものである。つまり、景観資源の時代性を明らかにし、さらにそのうちで普遍的である卓越した景観要素の領域性・抱かれる理想的イメージについて明らかにする。
著者
菊池 悠介 小牧 昭一郎 笹谷 卓史 菊野 昌宏 居内 友宏
出版者
一般社団法人 日本時計学会
雑誌
マイクロメカトロニクス (ISSN:13438565)
巻号頁・発行日
vol.62, no.218, pp.13-22, 2018-06-15 (Released:2020-06-15)
参考文献数
11

Édouard Phillips, a theoretician of 19th century, advocated the conditions of inner and outer end of Archimedes spiral, which is referred to as Conditions of Phillips. However, Phillips developed the expression for conditions using approximation, actual effect has not been adequately evaluated. We conduct holomorphic computation and it is realized that conditions of Phillips improve significantly not only isochronism of horizontal position but also that of vertical position.
著者
池野 直人 笹谷 育郎 高瀬 俊博 藤井 敦子 石川 純
出版者
特定非営利活動法人 日本歯周病学会
雑誌
日本歯周病学会会誌 (ISSN:03850110)
巻号頁・発行日
vol.21, no.2, pp.193-200, 1979-06-28 (Released:2010-07-16)
参考文献数
32
被引用文献数
1 1

The important role of plaque control has been recognized recently. The goal of plaque control is based on a continuous activity by patient himself. It is a main point that dentist gives them propelling power to lead them to the activity; that is “Motivation”. And how to motivate the patient is a great subject.There are many clinical reports of motivation, however it was very hard to find corroborative studies concerning estimation of the effect of motivation for plaque control. H. M. Goldman emphasized the importance of motivation in 1940, and stated that initial preparation combined with tooth brushing is essential to the all patients with periodontal disease. We believe that motivation to all dental patients is indispensable to control plaque thoroughly.The purpose of this experiment is to make clear the effect of motivation in tooth brushing instruction. The patirnts were separated to three groups as follows; 1) Brushing instruction without motivation 2) Motivation with brushing instruction 3) Control. The amount of plaque accumulation was measured before and after the experimental period. To standardize the contents of motivation and tooth brushing instruction for individual patients, a home made cassette tape was prepared and presented on closed circuit TV. Any personal chair side instruction was not given during experimental period. Plaque was stained using liquid of Plak-Lite and was evaluated by U. S. Navy Plaque Index (Modified).
著者
山下 達雄 笹谷 奈翁美 鍜治 伸裕 石下 美保 沼田 瑞木 嶋 隆宏 清水 伸幸
出版者
人工知能学会
雑誌
2018年度人工知能学会全国大会(第32回)
巻号頁・発行日
2018-04-12

社員の働き方の改善に向けた分析対象として、我々はヤフー株式会社の社員食堂の利用ログに着目した。ヤフーの社員食堂では、社員IDと飲食したメニューと日時のログが蓄積されている。これらに対し、グループ分析とメニュー分類を行った
著者
笹谷 康之 中村 良夫
出版者
社団法人日本造園学会
雑誌
造園雑誌 (ISSN:03877248)
巻号頁・発行日
vol.48, no.5, pp.318-323, 1985-03-30
被引用文献数
2 1 3

摘要 伝統的な農村集落とは村人にとって一つの小宇宙を構成しており,そこには濃密な意味が込められた象徴的な場所・領域一方向か存在し,土地にまつわる肌理細かい空間認識の体系が認められる。そこて本論ては,多摩丘陵の一角にある川崎市久末集落を事例に,地名,地物の空間的認識,集落内集団の呼称,土地にまつわる伝承,古老の体験なとから,村人の民俗分類に立脚した集落の空間構成について報告するものてある。
著者
杉山 和穂 笹谷 康之 小柳 武和
出版者
Japan Society of Civil Engineers
雑誌
日本土木史研究発表会論文集 (ISSN:09134107)
巻号頁・発行日
vol.7, pp.287-294, 1987-06-20 (Released:2010-06-15)
参考文献数
8

茨城県にある十王川は、流路延長16.5km、上流の河床勾配1/37、下流の河床勾配1/106で、流量が比較的安定している二級河川である。本研究ではこの十王川を対象に、河川構造物・工作物の建設にともなう河川空間の変化と、河川空間を利用してきた流域住民の行動・意識の変化とが、近代にどの様な関連性を持って推移してきたかについて考察した。その結果、十王川の流域は、昔ながらの川と人との深いつながりがある上流と、石炭洗いの汚濁を契機に川と人とのつながりが薄くなった下流に分かれて、変遷していったことがわかった。また、下流を主とする十王川の近代史は、人々の生活の中に川が深くかかわっていた第一期、水力発電という目的からのみ河川開発が行われた第二期、川が汚水の排水路になりさがり人々の意識が遠ざかっていった第三期、川の再生活動が始まった第四期に時代区分できた。水がきれいだった第一期、第二期に下流の中川根周辺では、落差が大きい等男の子向きの遊びができる男堰、水深が浅く女の子向きの遊びができる女堰があったり、ほていぢくと呼ぶ竹の水防林で、子供が遊んだり、たけのこを採るといった活動が行われ、河川空間の複合利用と使い分けがあった。しかし第四期では、治水、利水、魚釣りといった個別目的に沿って河川改修、利用が行われているが、第一期にみられたような多様な人々の活動を許す河川整備はまだ考えられていない。延長が短い急流河川だから、水質はかなり改善されたが、下流では、人々の川に対する関心は薄らいだままであった。
著者
原 博文 滝 ちつる 今留 美子 埋橋 祐二 笹谷 美恵子 佐々木 一晃
出版者
Japanese Association for Dietary Fiber Research
雑誌
日本食物繊維研究会誌 (ISSN:13431994)
巻号頁・発行日
vol.4, no.1, pp.17-27, 2000-07-28 (Released:2011-02-23)
参考文献数
12
被引用文献数
1

This study was performed to evaluate the effect of agar containing jelly on human bowel habits. One g of agar was added to make a cup of 120 g of jelly. As a control, jelly which was made by same method, agar in stead of gelatin was used. Twenty four healthy adults and 21 female college students ingested from 1 to 3 cups of jelly per day considering degrees of constipation. In the healthy adults group, frequency of defecation and fecal volume were increased by the agar-agar jelly (3 cups/day) ingestion compared with non-ingestion period or the control period of a cup of gelatin jelly given (p>0.01). Furthermore the agar effects which stimulates the defecation were observed in the healthy female college students. Other bowel habits (smell, hardness and shape) were also improved in the agar-ingestion period compared with the non-ingestion period. Although some subjects were recognized abdomen symptoms by the agar-excess intake (9 cups/;day), the symptoms were disappeared after a short period. These results demonstrate that the ingestion of 3 cups of agar jelly containing 1 g of agar in a day promotes thedefecation in constipated subject and improves the fecal conditions
著者
笹谷 康之
出版者
公益社団法人 日本都市計画学会
雑誌
都市計画論文集 (ISSN:09160647)
巻号頁・発行日
vol.25, pp.679-684, 1990-10-25 (Released:2020-07-01)
参考文献数
30
被引用文献数
1

THE AIM OF THIS STUDY IS TO MAKE CLEAR SYMBOLIC STRUCTURE OF JAPANIZE SETTLEMENTS, THROUGH REVIEW OF FOLKLORE AND GEOGRAPHY. AS A RESULTS, (1) TERRITORY OF A SETTLEMENT IS A CONCENTRIC CIRCLE ZONE. (2) HIERACHY OF TERRITORIAL GROUP AND SEMI-LATTICE OF NEIGHBOURHOOD GROUP CONSTRUCT NODAL REGION IN A SETTLEMENT. (3) ORIENTATION WAS RECOGNIZED WITH SOME FOLK VALUE IN A SETTLEMENT. (4) THERE ARE ORDINARY LIFE POINT, SACRED POINT, AND DEFILEMENT POINT IN A SETTLEMENT.
著者
本多 容子 笹谷 真由美 田丸 朋子 岩佐 美香 米澤 知恵 河原 史倫
出版者
藍野大学
雑誌
基盤研究(C)
巻号頁・発行日
2016-04-01

本研究では、認知症の高齢者のための新たな転倒予防策として、病棟の色彩環境に着目した。認知症高齢者の入院環境の、手すりやベッド柵に鮮やかな着色を施すことで、転倒率や転倒状況が変化するかを調査し、色彩を用いた転倒予防策の実用化への示唆を得ることを目的としている。研究は、基礎研究の研究Ⅰと、実際の病院での介入調査を行う研究Ⅱより構成される。【研究Ⅰ/追加実験】目的:ベッド柵や手すりに鮮やかな着色を施した前後の視線や動作の変化を明らかにする。今年度研究実績の概要:昨年度実施した結果をうけ、研究Ⅱでの介入に向けて、静止時の視線データも必要であると考え、急遽追加実験を行った。①被験者は、健康な女性高齢者10名であった。②通常の模擬病室(コントロール群)と、ベッド柵に鮮やかな着色を施した模擬病室(着色群)の、被検者の視線ついて同一被験者内比較を行った。③測定項目は、視線軌跡と注視時間である。測定にはトークアイライト(竹井機器工業)を用いた。なお、結果は現在解析中である。【研究Ⅱ】目的:認知症治療病棟の手すりやベッド柵に鮮やかな色彩を着色し、着色前後で転倒率や転倒状況が変化するか否かを検証する。今年度研究実績の概要:コントロール期間を開始した。協力病院との調整により、転倒数、転倒状況については、病院で従来使用している転倒報告書を活用することとなった。また当初予定より、介入病棟が増えて最終的に4病棟となる予定である。
著者
笹谷 朋世
出版者
日本福祉大学全学教育センター
雑誌
日本福祉大学全学教育センター紀要 = The Journal of Inter-Departmental Education Center (ISSN:2187607X)
巻号頁・発行日
vol.6, pp.39-46, 2018-03-15

Kosaku Yamada, a Japanese representative composer, created approximately 700 excellent Japanese songs. However, composition of these songs was a continuous process of trial and error. A composition method along with characteristics of Japanese language (pitch accent) did not exist in Japan in those days; therefore Kosaku established his composition method by making himself a testing ground. Around the same time in Germany, Dr. Carl Orff, a composer and musical educator, started a new attempt in the field of musical education along with his composition activities. In this paper, we focused on the philosophy: "'rhythm' and 'melody' in music is generated from words [mother tongue]" from the philosophy of musical education developed by Orff to develop a new Orff method in Japan, through fundamental understanding and reorganization of characteristics of Japanese language (pitch accent) and by tracing the process of Kosaku to compose Japanese songs. Importance to experience the sense of pitch accent as the characteristics of Japanese language in music is clarified, which is incorporated as "high- and lowpitched sound game" in activities of musical expression in early childhood, and a daily and casual instruction method of musical expression as an extension of game is clarified.
著者
山本 加代子 池部 晃司 白井 和美 笹谷 真奈美 水野 誠士 川尻 なぎさ
出版者
一般社団法人 日本農村医学会
雑誌
日本農村医学会学術総会抄録集 第56回日本農村医学会学術総会 (ISSN:18801749)
巻号頁・発行日
pp.83, 2007 (Released:2007-12-01)

今回、外科領域の術中検査として検査した際に全てのパネルセルと反応する不規則性抗体が検出され、精査の結果、高頻度抗原に対する抗Ku抗体を保有した症例を経験したので報告する。高頻度抗原に対する抗体を保有する場合、ほとんどすべてのパネルセルと反応し陽性となるため、一般病院での同定や抗原陰性血の確保は困難である。このような場合、血液センターとの情報交換や連携が重要となり、主治医との迅速かつ的確な連絡を改めて示唆された1症例である。 <症例>患者 : 66歳 女性 妊娠歴あり 2子出産経験あり 現病歴:2006年12月 胃部不快感出現 2007年1月 食欲低下、体重減少のため他院受診 2007年2月1日 胃癌精査のため当院外科紹介受診 2月13日 膵臓、胃十二指腸摘出手術のため、輸血に備え、 タイプ&スクリーニング実施 既往歴:特になし <結果>ABO式血液型 O型 Rh式血液型 (+) 不規則性抗体(カラム凝集法)Pegクームス法、フィシン法 (2+)~(3+)陽性 抗体同定用パネルセルにて、Pegクームス法 自己対照以外すべて(3+)~(4+)陽性 レクチンH(3+)の反応 在庫MAP3本とのクロスマッチ Pegクームス法(4+) 上記の結果より、高頻度抗原に対する抗体の保有を疑い、広島県赤十字血液センターに精査を依頼した。その結果、ABO式、Rh式以外その他の血液型検査をさらに実施したところ、Kell式血液型がK-k-、Kp(a-b-),Js(a-b-)であり、抗Ku血清と患者血球との反応が陰性であることから、稀な血液型K0が疑われた。また、O型K0血球と患者血清との反応を確認したところ、生食法、ブロメリン法、Pegクームス法すべてにおいて陰性であったため、血清中には抗Ku抗体の存在があると考えられた。 <まとめ> 全てのパネルセルと反応することから高頻度抗原に対する抗体を疑い、血液センターに連絡し、精査と適合血の確保を依頼した。抗Ku抗体の存在が確認され、適合血が広島に解凍赤血球4単位あるとの連絡があった。主治医には高頻度抗原に対する抗体を保有しているため、適合血の確保が容易ではないことや、解凍赤血球の使用について説明した。高頻度抗原に対する抗体の同定は、一般病院では困難なため、血液センターとの情報交換や速やかな血液製剤供給体制のための連携が重要となると思われた。また今回の場合、術中および時間外に対応した症例であり、タイプ&スクリーニングの事前検査の重要性を再認識し、同定不能な時の適切な対応ができるマニュアルを備えておくことが重要と思われた。
著者
笹谷 絵里
出版者
日本保健医療社会学会
雑誌
保健医療社会学論集 (ISSN:13430203)
巻号頁・発行日
vol.32, no.2, pp.101-110, 2022-01-31 (Released:2023-01-31)
参考文献数
23

本稿の目的は、新生児マススクリーニングを受検した子どもを持つ、男性(父親)の受検認識や遺伝情報に対する意識を明らかにすることである。日本では、1977年に新生児マススクリーニングが開始され、現在ほぼすべての新生児が受検する遺伝学的検査となっている。2014年からはタンデムマス法という新しい検査方法が導入され、検出できる疾患も増加した。そこで、2014年以降に出生した子どもを持つ男性にインタビューを実施し、分析を実施した。結果、対象者である男性は、自分自身の遺伝情報がわかることは問題ないと考えていた。だが、次子も含めた次に子どもを持つことに関して、「判断や決定権は女性にある」とされ、その理由として「産むのは女性だから」と回答された。回答から、遺伝情報という問題は等価であるが、「産む」ことは女性しかできないと主張され、自らが判断することは回避される傾向があることが明らかになった。
著者
笹谷 春美
出版者
日本家族社会学会
雑誌
家族社会学研究 (ISSN:0916328X)
巻号頁・発行日
vol.16, no.2, pp.36-46, 2005-02-28 (Released:2009-08-04)
参考文献数
17
被引用文献数
3 2

本稿は, 高齢者介護における「社会化」のプロセスとその問題点を, 家族介護者の視点から明らかにするものである。介護の「社会化」とは, 家族介護者が家庭内で行うアンペイド・ワークを外部の社会的労働に転化する道とその労働を「社会的に評価」する道がある。先進福祉国家では, 福祉国家のリストラにより, 公的サービス供給によってカバーされず, 介護システムの外部に押し出される高齢者の割合が増える傾向にある。北欧では, このような背景から家族介護が再発見され, 家族を介護する人々のニーズに応え, その市民的権利を保障する「家族介護者サポート政策」の制定の新たな動きがある。介護保険制度の施行にもかかわらず, 「社会化」の進展も抑制され, 仕事をやめてでも介護を強制される孤独な中高年女性が多数存在する日本においてこそ, 家族介護者サポートの議論はジェンダーやケア・バランスの視点から深められなければならない。
著者
笹谷 奈翁美 岸田 滋史 菊地 了 田島 玲
出版者
日本ペット栄養学会
雑誌
ペット栄養学会誌 (ISSN:13443763)
巻号頁・発行日
vol.25, no.1, pp.66-67, 2022-04-10 (Released:2022-04-20)
参考文献数
4

これまで多くの研究で、ネコの食事に含まれる水分量が多いほど猫下部尿路疾患のリスクが低いことが示されている。本研究では、大量に蓄積されているeコマースのキャットフード購入データを利用し、ウェットフードの購入割合が猫下部尿路疾患に与える影響を調査した。その結果、ウェットフードの購入割合が多いほど猫下部尿路疾患のリスクが低くなることが観察され、先行研究を裏付けるものとなった。